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番外編
88 いつでも、どこでも、何度でも ※
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ひゅー、ひゅー……
風の強い小高い丘でこの国で一番位の高い男に愛されている若者と、この国で二番目に位の高い若者が悲しみを背負い並んで座っていた。
「――母上が再婚するそうだ。今、3ヵ月だそうだ。……お前に俺の絶望が分かるか?」
俺は感情のない瞳で息子殿下を見るとフッと自嘲気味に笑った。
「――アレンのバカ、俺が妊娠3ヵ月だと思い込んで、無事に出産するまでSEXしないとか言ってるんだ。後、7ヵ月SEXしないとか……しかも産まれる筈もないから産まれるまで永遠にしないかもしれない……お前こそ俺の絶望が分かるのか?」
「それは辛いな……」
「殿下こそ、大好きな人が授かり婚とは、……辛いな。」
俺達は顔を見合せ、瞳で一瞬語らうと固く握手を交わした。
そうして俺達は伯父と甥という関係でありながら年も近い事もあり(見た目年齢)、絶望を補うかのように急速に仲良くなっていった。
『王の息子』と『王の愛する男』の仲が良くなり城の皆はとても喜んだ。
後にこの雪解けのような出来事をその丘の名にちなんで『バックス丘の奇跡の語らい』と呼ばれるのはまだ先の話。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
少し癖のある赤い前髪が高い鼻梁へかかり、その隙間から除く宝石の様に美しく赤い瞳は真剣に書類を見ている。
ソファにゆったりと長い足を組んで座り綺麗な指が書類のページをめくる様子は芸術作品の様に美しい。それはまるで1枚の絵画のようだった。
――この1週間あの体に触れていない。
こうして同じ寝室に俺が寝ていてもアレンはパタリと俺に触れなくなった。こちらを見ようともしない。寝る前まで持ち込んだ仕事が終ると部屋を出て何処かへ行ってしまう。身重の俺を気づかって(身重じゃないけどな!)手を出さないとか言うが、触れないのは何故だ?俺の不細工な見た目と貧弱な体に等々飽きたのかもしれないと不安になってくる。
その事をマブダチの息子殿下に相談すると、
「確かにお前のような貧弱で生っ白い男に父上があれほど夢中だったのがおかしな話だったんだ。……レベルも低い上に魔法も最大MPが低いから使えない。お前の魅力は一体何だ?もうその頭脳しかないだろう?――ラインハルトお前、その頭、最近使っているのか?」
――確かに今の俺の自慢できるところといったらこの頭だ。なのに、ムキムキ筋肉の薬は頓挫して迷惑な生物兵器を生み出してしまったし、その後も何も開発していない。アレンに飽きられても仕方のない事だったんだ。
アレンが喜ぶ発明――そして俺は閃いた。アレン、喜んでくれるだろうか?
「殿下、アレンの方が100万倍も魅力的で色気があって全然違うけど……薄目で見るから、『ライ、頑張れ』と言って抱き締めてくれないか?」
赤髪、赤目だから脳内でアレンに変換するから。
「……俺の両腕は少したるんだ柔らかい体を抱き締める為だけにあるのだが……初めて出来た友の頼みだ。断崖絶壁に飛び込むつもりでやってやる。」
滅茶苦茶嫌そうな顔で両腕を広げる息子殿下。俺はこのご恩はティアラに似たダッチワイフを作ってやるぞ。と思いながら両腕に薄目で飛び込んだ。
アレン、アレン、アレン。
「ライ、頑張れ。」
うん、頑張る。……けどもう一声。
「『ライ、大好き』を頼む。」
頼むマブダチ。
「ライ、大好き。」
うん、俺も大好き。……けどあともう一声。
「『ライ、駄目か?』を頼む。」
「ライ、駄目か?」
駄目じゃない。アレンが恋しい。
「おい、泣くな。ああ、もう辛抱できない!所詮俺は嫌な事が心底我慢が出来ない甘やかされた王子なんだ。それはもう母上は俺に甘かった。きっとあの美しく優しい母上は離婚した負い目があったんだろうなと今では思う。俺としては俺だけの母上になってくれて大歓迎だったんだが……実は実はな俺は10才まで母上のおっぱい、『母上のおっぱい』いい響きだ。まぁそのおっぱいを飲んでいた。マブダチのお前なら分かると思うが、結構前からいやらしい気持ちで飲んでいた。俺が欲しいと言えば母上はいつまでも飲ませてくれたんだ。それくらい甘やかされて育ったから俺は嫌な事が我慢出来ない。母上の素晴らしいところは……」
……俺は息子殿下が何やら言っているのは聞き流しながら腕の中でアレンを思っていた。
「――お前たちは何をしている。」
そして、突然氷点下1000度の冷気が吹き荒れ俺達は固まった。
それでも俺は何とか持っていた特製エリクサーを息子殿下にこっそり渡し無事を祈った。グッドラック!お互い生き残ろうぜ!
そうしてアレンと息子殿下は二人で何処かへ消えた。
――アレンに金縛りの魔法をかけられどのくらいそうしていたのか、少しすっきりした顔でアレンは戻ると俺の術を解いた。
俺は体が軽くなりアレンに駆け寄ると充電とばかりに抱きついた。
アレンは愛しそうに俺をぎゅうっと抱き締め息をふぅと吐いた。
「顔を見たら触れたくなる……触れたらキスを……キスをしたらライの中に……そしたらライはいつか壊れてしまう……ライが壊れたら俺はもう、生きていけない。」
だから……離れた。それでも手離す事は出来ない。
「うん、うん。……けど俺、壊れるほど柔じゃないし。」
俺はアレンを見上げて睨んだ。
「側に居るのは許すのに、こちらを見ないし、触れてくれないのは凄く寂しかった。俺、妊娠なんてしてない。」
アレンは困った様に俺を見下ろしている。
「分かってる。少し冷静になったら分かるよ。……でも、ティアラにこれ以上俺が愛しすぎるとライが壊れると言われて……大切なんだ、大事にしたい。もう、俺は絶対にライを失いたくない。」
アレンは眉毛をハの字にして美しい瞳を不安げに揺らし口を突き出して今にも泣きそうな顔をした。
ブルルン!
俺は愛しさで全身が震え溢れ出す何かを抑えきれなかった。
「アレン、俺、エンの加護はないわ体はリセットされてレベル1だけど、知ってるか?俺、超天才なんだって。上級エリクサー作ったのこの俺。すっごい天才だろ?アレンがちょっとばっかしチートで勇者で変態でも壊れるかってーの!俺これから先もアレンと、いつでも、どこでも、何度でも、SEXしたい……だから……だから俺と結婚してくれないか?」
俺は真っ直ぐにアレンの瞳を見て言った。あれ?何で俺いきなりプロポーズした?まあ勢いだ、勢い!
アレンは一瞬息を止め赤い瞳を眩しそうに細めると唇を震わせ声にならない声で俺に――
「――俺より先に、絶対に死なないと約束してくれる?」
とすがるように言った。
「ああ、約束する。アレンが死んだって俺は長生きする。死んだ時周りに大往生だったねって笑って送り出されるくらい長生きしてやる。その時は、かなり上で待たせることになるけど、……迎えには来てくれるよな?」
俺は少し心配になり上目使いにアレンの様子を伺った。
「俺が死んだら何処へも行かないでずっとライの側にいる。だからもし、再婚したら泣くよ。」
「……再婚って。」
俺は期待に胸が膨らみ心臓がバクバクした。
「答えはイエスに決まってる。」
アレンが俺の大好きなハチミツ笑顔でそう言うから、俺は「やったー!!」と満面の笑顔で万歳してそのまま広げた手をアレンの背に回しアレンを抱き締めた。
「まさか、この俺が本当に嫁になるなんて……。」
アレンは嬉しそうにそう言うと俺の上服の裾をスボンから出し、背にその手を這わせた。
「んっ……。」
俺もアレンのボタンを1つづつはずしていきアレンの胸の蕾にしゃぶりつくと、途端にアレンが無理矢理俺の顔を胸から離し、「嫁にはなるけど、抱かれる気はないから。」と言って俺の唇に深いキスを落とした。
「んんぅ……。」
舌を絡め絡まれ唾液が溢れた。俺の息があがるのが分かったのかアレンが唇を離す。
「大丈夫?苦しくない?」
心配そうに見つめてくる赤い瞳に胸がキューンとなって、コクンと頷くのがやっとで、こんな幸せで俺の人生勝ちゲーだな。と細く笑む。
「また、悪い顔して。……ライ、自分で脱いで?」
何それ罰ゲーム?別にいいけど、いざ自分で脱ぐとなると恥ずかしくて手が震える。だってこれって突っ込んで貰うために自分でまな板の鯉になりに行ってるようなもんだぞ?俺は「ええいっ。ままよっ。」とバババーと全部脱ぎ、右手で左肘を掴み体を捻って俯いた。そして、顎を引きチラリとアレの様子を伺う。
「……今まで俺は本当に無駄な時間を過ごしてた。こんな素晴らしいものを見もしないでただ突っ込んでたなんて……」
アレンのとんでも発言が繰り出し、更に俺をノックダウンする。こんな生っ白い体を見て素晴らしいなんて言ってくれるのはアレンだけだ。
ジーー……。
「……。」
「……。」
赤い瞳でジロジロと俺を上から下まで視姦ながら――
――ペロリ。
アレンの舌が現れ、目の前に美味しそうな食べ物があるかのように舌なめずりをした。
ズクンッ。
全世界に自慢したいくらい、いい男。
その男がこの俺に欲情してる奇跡。
「……俺は前世でえらい徳を積んだんだろうな。」
俺はニヤリと笑うとアレンを挑発するように見つめた。
「だから、俺にはお前を手に入れる権利がある。誰にもやんねぇから覚悟しろよ?」
アレンは焦れたように顔を歪めると俺の腕を取り抱き締めた。
「っんとに、質悪い。俺は初めからライのものだよ……ずーっと。」
アレンは降伏するように跪くと俺の中心をベロンと舐めた。
俺が歓喜の声をあげると、更に舌を這わせそのまま口に含んだ。
「あっ……ははっ……んっ……いい眺めだなっ……ああっ……。」
世の女達が恋い焦がれる最強のイケメンが俺のを舐めている。
こんなの絵面だけでイける。
アレンの猫っ毛を撫でながらイく瞬間、それを掴み引き寄せた。
ゴクン。
俺のを不味そうに飲んだアレンの唇の端から白い液体が一筋流れる。
「……不味い。」
「ははっ、嫁になったらサービスいいな、おい。」
俺は肩で息をしながらアレンの頭を撫でた。
「うん。穴まで舐めるから。」
にこりと邪気のない顔で笑うアレン。
――ああ、ヤバイ。
「ああっ……んあっ……んんっ……ああっ……」
アレンの肩に片足をかけ舌と指でねちっこく解されていく後蕾はぬちょぬちょとやらしい音をさせ俺の羞恥を煽る。
もう片方の足には殆ど力が入っておらずアレンの腕と肩で支えられていた。少しでもバランスを崩したら俺は頭から床に倒れるだろう。
「はぁんっ……んんっ……」
もどかしくも一番感じる前立腺を何度も突かれ腰砕けになりながら俺はまたイった。その瞬間俺の予想外の痙攣にアレンがバランスを崩し床に激突すると思ったら、倒れた先はフカフカのベッドだった。
魔法って便利だね。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
2度目の絶頂でヘロヘロの俺はこのまま就寝、ともいかずやっとアレンの中心が俺の後蕾にあてがわれた。
「ライ、挿れるよ。」
ズズズ……
「ああっああっ……入ってくっ、る……んぁっ……」
アレンの硬い中心がゆっくりと挿入されていき、嫌でも男に突かれている自分を自覚する。
滅茶苦茶に犯される事が多かったから、こんなの、知らない、怖い。
「ああっ……はぁっ……ああっ……。」
「ライ、ライ、ライ……。」
アレンが欲望に耐えがら近付くと、チュッっとキスをしてゆっくりと的確に良いところを突く。
「んんっ……ああっ……。」
アレンはリップ音をさせながら名残惜しそうに唇を離すと、潤んだ瞳でこちらを見た。
「ライの中、俺の為だけにあるみたいにピッタリ。そんなトロトロの顔して、中もトッロトロで、最高。……俺こそ前世で徳を積みまくったんだろうね。」
ズンッ。
「ああっ……」
突かれ、抜かれ、また突かれ……ゆっくりと卑猥に腰を振りながら、嬉しそうに笑い何度もキスを落とすアレンに翻弄されながら、快感に仰け反り首を晒すとアレンの背に爪をたてた。
「……ライ、ごめん、耐えられない。こんな美しい生物が俺の物だなんて、幸せすぎて死ねる。前世で良いこと沢山してて良かった。」
俺といったらこの時、アレンの優しい腰使いに翻弄されながら、アレンが醜男が好みで良かったなぁ、と思っていた。アレンだけが俺を美しいなんて言ってくれる奇跡。神様ありがとう。
そうして俺は笑ったかもしれない――
「――っ、ライ、最後は酷くするっ。ごめん。」
俺の感謝の微笑みがアレンの琴線に触れ、途端にいつものように激しく滅茶苦茶に突かれた。
「えっあっ……ひゃっ……ああっ……んあっ……ああっ……ああっ……んんっ……あああああっ……。」
最後の腰を打ち付けられ、真っ白になる前、自分もイきながらもアレンのイく瞬間を薄目で見た――
――ああ、俺死んでもいいわ。
世の中にはあんな壮絶に美しい生き物がいるなんて、そいつが俺を好きなんて――死んでもいいや。
「ライ、どうして泣くの?痛かった?苦しかった?」
イった後、俺がブワッと泣き出したからアレンが慌てて俺の顔を両手で包み込む。
不安げに俺を見つめる顔は子供の頃から変わらない。
可愛い可愛い俺の大切なアレン。
――という訳で、理性のあるイってないアレンとのSEXは幸せすぎて泣けた。後でもの凄く恥ずかしかった。
「――てな事になってさ。まぁ、幸せ?みたいな?」
そして友情の丘バックスにまた俺達二人はいた。
「……へぇー。ふーん。そうか。上手くいって良かったじゃないか。俺はあの時クソ親父に母上の元へ連れていかれて、俺がおっぱいをいやらしい気持ちで飲んでた事を暴露されたんだ。……ふふふ、それで、あはは、母上は俺に結婚式は出なくていいって……母上のウェディングドレス姿……それだけが楽しみにだったのにぃ!!!」
「……何か悪かったな。」
俺は咽び泣くマブダチ息子殿下の背中をいつまでも優しくさすってやった。
風の強い小高い丘でこの国で一番位の高い男に愛されている若者と、この国で二番目に位の高い若者が悲しみを背負い並んで座っていた。
「――母上が再婚するそうだ。今、3ヵ月だそうだ。……お前に俺の絶望が分かるか?」
俺は感情のない瞳で息子殿下を見るとフッと自嘲気味に笑った。
「――アレンのバカ、俺が妊娠3ヵ月だと思い込んで、無事に出産するまでSEXしないとか言ってるんだ。後、7ヵ月SEXしないとか……しかも産まれる筈もないから産まれるまで永遠にしないかもしれない……お前こそ俺の絶望が分かるのか?」
「それは辛いな……」
「殿下こそ、大好きな人が授かり婚とは、……辛いな。」
俺達は顔を見合せ、瞳で一瞬語らうと固く握手を交わした。
そうして俺達は伯父と甥という関係でありながら年も近い事もあり(見た目年齢)、絶望を補うかのように急速に仲良くなっていった。
『王の息子』と『王の愛する男』の仲が良くなり城の皆はとても喜んだ。
後にこの雪解けのような出来事をその丘の名にちなんで『バックス丘の奇跡の語らい』と呼ばれるのはまだ先の話。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
少し癖のある赤い前髪が高い鼻梁へかかり、その隙間から除く宝石の様に美しく赤い瞳は真剣に書類を見ている。
ソファにゆったりと長い足を組んで座り綺麗な指が書類のページをめくる様子は芸術作品の様に美しい。それはまるで1枚の絵画のようだった。
――この1週間あの体に触れていない。
こうして同じ寝室に俺が寝ていてもアレンはパタリと俺に触れなくなった。こちらを見ようともしない。寝る前まで持ち込んだ仕事が終ると部屋を出て何処かへ行ってしまう。身重の俺を気づかって(身重じゃないけどな!)手を出さないとか言うが、触れないのは何故だ?俺の不細工な見た目と貧弱な体に等々飽きたのかもしれないと不安になってくる。
その事をマブダチの息子殿下に相談すると、
「確かにお前のような貧弱で生っ白い男に父上があれほど夢中だったのがおかしな話だったんだ。……レベルも低い上に魔法も最大MPが低いから使えない。お前の魅力は一体何だ?もうその頭脳しかないだろう?――ラインハルトお前、その頭、最近使っているのか?」
――確かに今の俺の自慢できるところといったらこの頭だ。なのに、ムキムキ筋肉の薬は頓挫して迷惑な生物兵器を生み出してしまったし、その後も何も開発していない。アレンに飽きられても仕方のない事だったんだ。
アレンが喜ぶ発明――そして俺は閃いた。アレン、喜んでくれるだろうか?
「殿下、アレンの方が100万倍も魅力的で色気があって全然違うけど……薄目で見るから、『ライ、頑張れ』と言って抱き締めてくれないか?」
赤髪、赤目だから脳内でアレンに変換するから。
「……俺の両腕は少したるんだ柔らかい体を抱き締める為だけにあるのだが……初めて出来た友の頼みだ。断崖絶壁に飛び込むつもりでやってやる。」
滅茶苦茶嫌そうな顔で両腕を広げる息子殿下。俺はこのご恩はティアラに似たダッチワイフを作ってやるぞ。と思いながら両腕に薄目で飛び込んだ。
アレン、アレン、アレン。
「ライ、頑張れ。」
うん、頑張る。……けどもう一声。
「『ライ、大好き』を頼む。」
頼むマブダチ。
「ライ、大好き。」
うん、俺も大好き。……けどあともう一声。
「『ライ、駄目か?』を頼む。」
「ライ、駄目か?」
駄目じゃない。アレンが恋しい。
「おい、泣くな。ああ、もう辛抱できない!所詮俺は嫌な事が心底我慢が出来ない甘やかされた王子なんだ。それはもう母上は俺に甘かった。きっとあの美しく優しい母上は離婚した負い目があったんだろうなと今では思う。俺としては俺だけの母上になってくれて大歓迎だったんだが……実は実はな俺は10才まで母上のおっぱい、『母上のおっぱい』いい響きだ。まぁそのおっぱいを飲んでいた。マブダチのお前なら分かると思うが、結構前からいやらしい気持ちで飲んでいた。俺が欲しいと言えば母上はいつまでも飲ませてくれたんだ。それくらい甘やかされて育ったから俺は嫌な事が我慢出来ない。母上の素晴らしいところは……」
……俺は息子殿下が何やら言っているのは聞き流しながら腕の中でアレンを思っていた。
「――お前たちは何をしている。」
そして、突然氷点下1000度の冷気が吹き荒れ俺達は固まった。
それでも俺は何とか持っていた特製エリクサーを息子殿下にこっそり渡し無事を祈った。グッドラック!お互い生き残ろうぜ!
そうしてアレンと息子殿下は二人で何処かへ消えた。
――アレンに金縛りの魔法をかけられどのくらいそうしていたのか、少しすっきりした顔でアレンは戻ると俺の術を解いた。
俺は体が軽くなりアレンに駆け寄ると充電とばかりに抱きついた。
アレンは愛しそうに俺をぎゅうっと抱き締め息をふぅと吐いた。
「顔を見たら触れたくなる……触れたらキスを……キスをしたらライの中に……そしたらライはいつか壊れてしまう……ライが壊れたら俺はもう、生きていけない。」
だから……離れた。それでも手離す事は出来ない。
「うん、うん。……けど俺、壊れるほど柔じゃないし。」
俺はアレンを見上げて睨んだ。
「側に居るのは許すのに、こちらを見ないし、触れてくれないのは凄く寂しかった。俺、妊娠なんてしてない。」
アレンは困った様に俺を見下ろしている。
「分かってる。少し冷静になったら分かるよ。……でも、ティアラにこれ以上俺が愛しすぎるとライが壊れると言われて……大切なんだ、大事にしたい。もう、俺は絶対にライを失いたくない。」
アレンは眉毛をハの字にして美しい瞳を不安げに揺らし口を突き出して今にも泣きそうな顔をした。
ブルルン!
俺は愛しさで全身が震え溢れ出す何かを抑えきれなかった。
「アレン、俺、エンの加護はないわ体はリセットされてレベル1だけど、知ってるか?俺、超天才なんだって。上級エリクサー作ったのこの俺。すっごい天才だろ?アレンがちょっとばっかしチートで勇者で変態でも壊れるかってーの!俺これから先もアレンと、いつでも、どこでも、何度でも、SEXしたい……だから……だから俺と結婚してくれないか?」
俺は真っ直ぐにアレンの瞳を見て言った。あれ?何で俺いきなりプロポーズした?まあ勢いだ、勢い!
アレンは一瞬息を止め赤い瞳を眩しそうに細めると唇を震わせ声にならない声で俺に――
「――俺より先に、絶対に死なないと約束してくれる?」
とすがるように言った。
「ああ、約束する。アレンが死んだって俺は長生きする。死んだ時周りに大往生だったねって笑って送り出されるくらい長生きしてやる。その時は、かなり上で待たせることになるけど、……迎えには来てくれるよな?」
俺は少し心配になり上目使いにアレンの様子を伺った。
「俺が死んだら何処へも行かないでずっとライの側にいる。だからもし、再婚したら泣くよ。」
「……再婚って。」
俺は期待に胸が膨らみ心臓がバクバクした。
「答えはイエスに決まってる。」
アレンが俺の大好きなハチミツ笑顔でそう言うから、俺は「やったー!!」と満面の笑顔で万歳してそのまま広げた手をアレンの背に回しアレンを抱き締めた。
「まさか、この俺が本当に嫁になるなんて……。」
アレンは嬉しそうにそう言うと俺の上服の裾をスボンから出し、背にその手を這わせた。
「んっ……。」
俺もアレンのボタンを1つづつはずしていきアレンの胸の蕾にしゃぶりつくと、途端にアレンが無理矢理俺の顔を胸から離し、「嫁にはなるけど、抱かれる気はないから。」と言って俺の唇に深いキスを落とした。
「んんぅ……。」
舌を絡め絡まれ唾液が溢れた。俺の息があがるのが分かったのかアレンが唇を離す。
「大丈夫?苦しくない?」
心配そうに見つめてくる赤い瞳に胸がキューンとなって、コクンと頷くのがやっとで、こんな幸せで俺の人生勝ちゲーだな。と細く笑む。
「また、悪い顔して。……ライ、自分で脱いで?」
何それ罰ゲーム?別にいいけど、いざ自分で脱ぐとなると恥ずかしくて手が震える。だってこれって突っ込んで貰うために自分でまな板の鯉になりに行ってるようなもんだぞ?俺は「ええいっ。ままよっ。」とバババーと全部脱ぎ、右手で左肘を掴み体を捻って俯いた。そして、顎を引きチラリとアレの様子を伺う。
「……今まで俺は本当に無駄な時間を過ごしてた。こんな素晴らしいものを見もしないでただ突っ込んでたなんて……」
アレンのとんでも発言が繰り出し、更に俺をノックダウンする。こんな生っ白い体を見て素晴らしいなんて言ってくれるのはアレンだけだ。
ジーー……。
「……。」
「……。」
赤い瞳でジロジロと俺を上から下まで視姦ながら――
――ペロリ。
アレンの舌が現れ、目の前に美味しそうな食べ物があるかのように舌なめずりをした。
ズクンッ。
全世界に自慢したいくらい、いい男。
その男がこの俺に欲情してる奇跡。
「……俺は前世でえらい徳を積んだんだろうな。」
俺はニヤリと笑うとアレンを挑発するように見つめた。
「だから、俺にはお前を手に入れる権利がある。誰にもやんねぇから覚悟しろよ?」
アレンは焦れたように顔を歪めると俺の腕を取り抱き締めた。
「っんとに、質悪い。俺は初めからライのものだよ……ずーっと。」
アレンは降伏するように跪くと俺の中心をベロンと舐めた。
俺が歓喜の声をあげると、更に舌を這わせそのまま口に含んだ。
「あっ……ははっ……んっ……いい眺めだなっ……ああっ……。」
世の女達が恋い焦がれる最強のイケメンが俺のを舐めている。
こんなの絵面だけでイける。
アレンの猫っ毛を撫でながらイく瞬間、それを掴み引き寄せた。
ゴクン。
俺のを不味そうに飲んだアレンの唇の端から白い液体が一筋流れる。
「……不味い。」
「ははっ、嫁になったらサービスいいな、おい。」
俺は肩で息をしながらアレンの頭を撫でた。
「うん。穴まで舐めるから。」
にこりと邪気のない顔で笑うアレン。
――ああ、ヤバイ。
「ああっ……んあっ……んんっ……ああっ……」
アレンの肩に片足をかけ舌と指でねちっこく解されていく後蕾はぬちょぬちょとやらしい音をさせ俺の羞恥を煽る。
もう片方の足には殆ど力が入っておらずアレンの腕と肩で支えられていた。少しでもバランスを崩したら俺は頭から床に倒れるだろう。
「はぁんっ……んんっ……」
もどかしくも一番感じる前立腺を何度も突かれ腰砕けになりながら俺はまたイった。その瞬間俺の予想外の痙攣にアレンがバランスを崩し床に激突すると思ったら、倒れた先はフカフカのベッドだった。
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「はぁ……はぁ……はぁ……」
2度目の絶頂でヘロヘロの俺はこのまま就寝、ともいかずやっとアレンの中心が俺の後蕾にあてがわれた。
「ライ、挿れるよ。」
ズズズ……
「ああっああっ……入ってくっ、る……んぁっ……」
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滅茶苦茶に犯される事が多かったから、こんなの、知らない、怖い。
「ああっ……はぁっ……ああっ……。」
「ライ、ライ、ライ……。」
アレンが欲望に耐えがら近付くと、チュッっとキスをしてゆっくりと的確に良いところを突く。
「んんっ……ああっ……。」
アレンはリップ音をさせながら名残惜しそうに唇を離すと、潤んだ瞳でこちらを見た。
「ライの中、俺の為だけにあるみたいにピッタリ。そんなトロトロの顔して、中もトッロトロで、最高。……俺こそ前世で徳を積みまくったんだろうね。」
ズンッ。
「ああっ……」
突かれ、抜かれ、また突かれ……ゆっくりと卑猥に腰を振りながら、嬉しそうに笑い何度もキスを落とすアレンに翻弄されながら、快感に仰け反り首を晒すとアレンの背に爪をたてた。
「……ライ、ごめん、耐えられない。こんな美しい生物が俺の物だなんて、幸せすぎて死ねる。前世で良いこと沢山してて良かった。」
俺といったらこの時、アレンの優しい腰使いに翻弄されながら、アレンが醜男が好みで良かったなぁ、と思っていた。アレンだけが俺を美しいなんて言ってくれる奇跡。神様ありがとう。
そうして俺は笑ったかもしれない――
「――っ、ライ、最後は酷くするっ。ごめん。」
俺の感謝の微笑みがアレンの琴線に触れ、途端にいつものように激しく滅茶苦茶に突かれた。
「えっあっ……ひゃっ……ああっ……んあっ……ああっ……ああっ……んんっ……あああああっ……。」
最後の腰を打ち付けられ、真っ白になる前、自分もイきながらもアレンのイく瞬間を薄目で見た――
――ああ、俺死んでもいいわ。
世の中にはあんな壮絶に美しい生き物がいるなんて、そいつが俺を好きなんて――死んでもいいや。
「ライ、どうして泣くの?痛かった?苦しかった?」
イった後、俺がブワッと泣き出したからアレンが慌てて俺の顔を両手で包み込む。
不安げに俺を見つめる顔は子供の頃から変わらない。
可愛い可愛い俺の大切なアレン。
――という訳で、理性のあるイってないアレンとのSEXは幸せすぎて泣けた。後でもの凄く恥ずかしかった。
「――てな事になってさ。まぁ、幸せ?みたいな?」
そして友情の丘バックスにまた俺達二人はいた。
「……へぇー。ふーん。そうか。上手くいって良かったじゃないか。俺はあの時クソ親父に母上の元へ連れていかれて、俺がおっぱいをいやらしい気持ちで飲んでた事を暴露されたんだ。……ふふふ、それで、あはは、母上は俺に結婚式は出なくていいって……母上のウェディングドレス姿……それだけが楽しみにだったのにぃ!!!」
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※第3話を少し修正しました。
※第5話を少し修正しました。
※第6話を少し修正しました。
※第11話を少し修正しました。
※第19話を少し修正しました。
※第22話を少し修正しました。
※第24話を少し修正しました。
※第25話を少し修正しました。
※第26話を少し修正しました。
※第31話を少し修正しました。
※第32話を少し修正しました。
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※感想(一言だけでも構いません!)、いいね、お気に入り、近況ボードへのコメント、大歓迎です!!
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
悪役令息に転生したので、死亡フラグから逃れます!
伊月乃鏡
BL
超覇権BLゲームに転生したのは──ゲーム本編のシナリオライター!?
その場のテンションで酷い死に方をさせていた悪役令息に転生したので、かつての自分を恨みつつ死亡フラグをへし折ることにした主人公。
創造者知識を総動員してどうにか人生を乗り切っていくが、なんだかこれ、ゲーム本編とはズレていってる……?
ヤンデレ攻略対象に成長する弟(兄のことがとても嫌い)を健全に、大切に育てることを目下の目標にして見るも、あれ? 様子がおかしいような……?
女好きの第二王子まで構ってくるようになって、どうしろっていうんだよただの悪役に!
──とにかく、死亡フラグを回避して脱・公爵求む追放! 家から出て自由に旅するんだ!
※
一日三話更新を目指して頑張ります
忙しい時は一話更新になります。ご容赦を……
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
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