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狩人の矜持
第6話
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「丁度いいところに来たな。セツナ、こいつらが今回参加する仲間だ。赤髪の方がイリヤで茶髪の方がハンナだ。」
「初めまして、イリヤです!今回はよろしくお願いします!」
「ハンナと言います。よろしくお願いします。」
イリヤと呼ばれた男はニカっと笑い、ハンナと呼ばれた女はペコリとお辞儀をして挨拶をした。
「セツナだ、こちらこそよろしく頼む。」
2人に挨拶をするとイリヤが目を輝かせながら話してきた。
「セツナさんって、雷鞭の狩人って呼ばれてる人ですよね!そんな人と一緒に任務が出来るなんて光栄です!」
「ああ・・・。任務をするうちに変な渾名が付いてしまっただけだ。そんなに畏まらなくていい。」
「そんな訳にはいかないですよ!ダグラスさんからも期待の狩人って聞きましたし!俺会えるの楽しみにしてて—」
「イリヤ、その辺にしなさい。セツナさんが戸惑ってるでしょう。ごめんなさいセツナさん。」
「いや、大丈夫だ。普段1人で任務をしているからあまり人と話すのに慣れてなくてな。」
「おいお前たち、そろそろ騎士団から防衛作戦の内容が話されるぞ。」
グレイブがそう言うと、騎士団の団長らしき男が詰所に入ってきた。男は集められた狩人達の前に立つと自己紹介をしてきた。
「狩人達よ、今回はこの防衛作戦に参加をしてくれて感謝する。私は王立第3騎士団の団長を務めているレイブン・アヴェリーだ。今回はどうかよろしく頼む。」
レイブンと名乗る男は狩人達にそう言うと防衛作戦の内容について話を始めた。
「すでに知っている者もいるかと思うが、改めて作戦の内容を話す。皆がここにいる商業都市ヴィタルトの近くまで魔獣達が進行してきている。正確な数は不明だが情報によると相当数いるとのことだ。この進行を止めなければヴィタルトは陥落し多くの犠牲者が出るだけでなく、王国にも大打撃となる。何としてでも阻止をしなければならない。」
レイブンはここで一呼吸おいて力強く話した。
「どうか貴方達狩人の力を貸してほしい。すでに団員たちが決死で戦っているが魔獣達を退かせるには至っていない。ヴィタルト唯一の出入口である大門を守り団員たちに加勢して魔獣達を退かすことが貴方達狩人への依頼だ。準備が出来次第すぐに戦線へ向かってほしい。私は先に戦線の指揮に戻る。」
そう言うとレイブンは足早に詰所から出ていった。残された狩人達は早速戦線へと向かう者や武器の最終確認をする者など様々だ。
「あの団長さん、熱意籠ってましたね!俺たちも早速向かいましょう!」
イリヤがそう言って戦線へ向かおうとするのを私は呼び止めた。
「待て。戦線へ向かう前にお互いの武器や能力を把握しておきたい。4人で連携して魔獣を狩るには大事な情報だからな。」
「セツナの言う通りだな。それに今回は防衛作戦だ。ただ闇雲に魔獣を狩るんじゃなく、あくまでも都市の防衛が目的だからな。」
「そうですね・・・。イリヤ、逸る気持ちは分かるけどまずは作戦を練りましょう。」
「あー、すみません。ついやる気が出過ぎてて肝心なことが抜けてました。」
全員が賛同したのを確認し早速お互いの武器や能力について話し始めた。最初にグレイブから話し始めた。
「まずは俺からだな。俺はこの大きな連射式の銃を使って魔獣を狩っている。弾丸には土属性の魔力を込めてるから威力も抜群だ。」
グレイブがそう言って身の丈ほどの大きさをもつ銃を見せた。イリヤが興味深そうに銃を見つめる。
「すごいでかくて重たそうですね!」
「まあな。だから近距離よりは遠距離で戦うことがほとんどだ。イリヤはどんな武器を使ってるんだ?」
「俺はこの片手剣を使って狩ってます!軽いんで一発の威力は無いですけど手数と身動きの速さで翻弄する感じですね!」
イリヤは自分の武器を見せてきた。普通の剣よりも大きく幅広でリーチは短いが取り回しはしやすそうだ。
「なるほどな。ちなみに魔法は使えるのか?」
グレイブがそう聞くとイリヤは苦笑いをして申し訳なさそうに話した。
「あー、俺昔から魔法は全然出来ないんで身体能力を最大限に活かして狩ってます。代わりにハンナが普段その部分をサポートしてくれてます。」
「そうか、まあ魔法が使えない奴は珍しくないからな。じゃあ今度はハンナだな。」
「はい。私はイリヤからも話があったように、感知魔法と防御魔法を駆使してサポートに徹しています。攻撃に関してはほとんど出来ないので、代わりにイリヤが行う形で普段は狩りをしています。」
「だから普段お前たちは2人組で行動しているのか。」
グレイブが納得したように頷くと最後に私の番がきた。
「それじゃ、最後はセツナだな。」
「ああ。私の武器はこの多節剣だ。見た目は普通の剣に近いが、伸縮自在で近距離から中距離まで戦える。雷属性の魔法を使って多節剣に纏わせて攻撃したり、伸ばして地面に這わせることで高電圧の罠として活用したりしている。」
3人に説明すると感心したように聞き入っていた。
「武器の特性を活かしてそこまで上手く魔法を活用するとはな。」
「だから雷鞭の狩人って呼ばれてるんですね!尊敬します!」
「私も驚きました。ここまで武器と魔法を最大限に活かしてるなんて・・・。」
「3人とも私を買い被りすぎだ。」
3人にそう言うと、戦線での陣形について提案した。
「初めまして、イリヤです!今回はよろしくお願いします!」
「ハンナと言います。よろしくお願いします。」
イリヤと呼ばれた男はニカっと笑い、ハンナと呼ばれた女はペコリとお辞儀をして挨拶をした。
「セツナだ、こちらこそよろしく頼む。」
2人に挨拶をするとイリヤが目を輝かせながら話してきた。
「セツナさんって、雷鞭の狩人って呼ばれてる人ですよね!そんな人と一緒に任務が出来るなんて光栄です!」
「ああ・・・。任務をするうちに変な渾名が付いてしまっただけだ。そんなに畏まらなくていい。」
「そんな訳にはいかないですよ!ダグラスさんからも期待の狩人って聞きましたし!俺会えるの楽しみにしてて—」
「イリヤ、その辺にしなさい。セツナさんが戸惑ってるでしょう。ごめんなさいセツナさん。」
「いや、大丈夫だ。普段1人で任務をしているからあまり人と話すのに慣れてなくてな。」
「おいお前たち、そろそろ騎士団から防衛作戦の内容が話されるぞ。」
グレイブがそう言うと、騎士団の団長らしき男が詰所に入ってきた。男は集められた狩人達の前に立つと自己紹介をしてきた。
「狩人達よ、今回はこの防衛作戦に参加をしてくれて感謝する。私は王立第3騎士団の団長を務めているレイブン・アヴェリーだ。今回はどうかよろしく頼む。」
レイブンと名乗る男は狩人達にそう言うと防衛作戦の内容について話を始めた。
「すでに知っている者もいるかと思うが、改めて作戦の内容を話す。皆がここにいる商業都市ヴィタルトの近くまで魔獣達が進行してきている。正確な数は不明だが情報によると相当数いるとのことだ。この進行を止めなければヴィタルトは陥落し多くの犠牲者が出るだけでなく、王国にも大打撃となる。何としてでも阻止をしなければならない。」
レイブンはここで一呼吸おいて力強く話した。
「どうか貴方達狩人の力を貸してほしい。すでに団員たちが決死で戦っているが魔獣達を退かせるには至っていない。ヴィタルト唯一の出入口である大門を守り団員たちに加勢して魔獣達を退かすことが貴方達狩人への依頼だ。準備が出来次第すぐに戦線へ向かってほしい。私は先に戦線の指揮に戻る。」
そう言うとレイブンは足早に詰所から出ていった。残された狩人達は早速戦線へと向かう者や武器の最終確認をする者など様々だ。
「あの団長さん、熱意籠ってましたね!俺たちも早速向かいましょう!」
イリヤがそう言って戦線へ向かおうとするのを私は呼び止めた。
「待て。戦線へ向かう前にお互いの武器や能力を把握しておきたい。4人で連携して魔獣を狩るには大事な情報だからな。」
「セツナの言う通りだな。それに今回は防衛作戦だ。ただ闇雲に魔獣を狩るんじゃなく、あくまでも都市の防衛が目的だからな。」
「そうですね・・・。イリヤ、逸る気持ちは分かるけどまずは作戦を練りましょう。」
「あー、すみません。ついやる気が出過ぎてて肝心なことが抜けてました。」
全員が賛同したのを確認し早速お互いの武器や能力について話し始めた。最初にグレイブから話し始めた。
「まずは俺からだな。俺はこの大きな連射式の銃を使って魔獣を狩っている。弾丸には土属性の魔力を込めてるから威力も抜群だ。」
グレイブがそう言って身の丈ほどの大きさをもつ銃を見せた。イリヤが興味深そうに銃を見つめる。
「すごいでかくて重たそうですね!」
「まあな。だから近距離よりは遠距離で戦うことがほとんどだ。イリヤはどんな武器を使ってるんだ?」
「俺はこの片手剣を使って狩ってます!軽いんで一発の威力は無いですけど手数と身動きの速さで翻弄する感じですね!」
イリヤは自分の武器を見せてきた。普通の剣よりも大きく幅広でリーチは短いが取り回しはしやすそうだ。
「なるほどな。ちなみに魔法は使えるのか?」
グレイブがそう聞くとイリヤは苦笑いをして申し訳なさそうに話した。
「あー、俺昔から魔法は全然出来ないんで身体能力を最大限に活かして狩ってます。代わりにハンナが普段その部分をサポートしてくれてます。」
「そうか、まあ魔法が使えない奴は珍しくないからな。じゃあ今度はハンナだな。」
「はい。私はイリヤからも話があったように、感知魔法と防御魔法を駆使してサポートに徹しています。攻撃に関してはほとんど出来ないので、代わりにイリヤが行う形で普段は狩りをしています。」
「だから普段お前たちは2人組で行動しているのか。」
グレイブが納得したように頷くと最後に私の番がきた。
「それじゃ、最後はセツナだな。」
「ああ。私の武器はこの多節剣だ。見た目は普通の剣に近いが、伸縮自在で近距離から中距離まで戦える。雷属性の魔法を使って多節剣に纏わせて攻撃したり、伸ばして地面に這わせることで高電圧の罠として活用したりしている。」
3人に説明すると感心したように聞き入っていた。
「武器の特性を活かしてそこまで上手く魔法を活用するとはな。」
「だから雷鞭の狩人って呼ばれてるんですね!尊敬します!」
「私も驚きました。ここまで武器と魔法を最大限に活かしてるなんて・・・。」
「3人とも私を買い被りすぎだ。」
3人にそう言うと、戦線での陣形について提案した。
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