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「ちょちょちょっ……どうしたんですかっ」
種族によって魔力と血が異なる世界。異種族間で怪我や病気を治すには薬草のみ。異種族の者が魔力で怪我や病気を治そうとすれば、生命を奪い、すぐに魔石化してしまう。誰をも癒すことができるのは世界樹のみだ。
そんな世界で種族の垣根を超え、治癒と解呪ができる、まさに世界樹のような稀有で膨大な魔力を持ったスイレンと元は狐の魔物でスイレンと契約後、人型となり、スイレンの助手をしているコハク。
小さな島でのびのび暮らしていた2人はひょんな事から竜国の王子の呪いを解くことになり、無事?解決した後、計画性皆無の帰路の旅をあーだこーだと文句を言いながらも楽しんでいた。
日の明るいうちにコハクが渓流で捕った魚を、スイレンが採った野草やキノコと一緒に川辺で調理し、夕御飯を終えた2人。
眠れずに途中で見つけた小さな森の歩道を手を繋いで歩いていた。そこへ月の光も刺さない真っ暗な森の間から顔面血塗れの男性がフラフラと2人の前に立ち塞がった。そして倒れこんだのだ。
スイレンの前に立ち、警戒心むき出しにしていたコハクもその倒れる姿を見てからは、しゃがみこんで木の枝でつつき様子を見ている。
男性の傷の具合を見て、治癒し終わるとスイレンはコハクに濡らした布を渡して、辺りを見回した。
「後頭部からの出血みたい、傷口も小さいね。よかった……何があったかは知らないけど血は止まってるし様子を見るためにも朝日が出るまで近くで休んでいましょ! おじさん家近い?」
「助けて……ください。子供が、子供達が風狼に……」
「風狼って……臆病だし、大人しい子だから人間には危害なんて加えないはずだよ」
「群れが……渓谷にいる群れが…村を……村がめちゃくちゃに……早く」
狼の姿をした魔物。真っ黒でつぶらな瞳と全体が灰色の体毛に覆われ、首周りだけふわふわの黒い毛がマフラーみたいで可愛いと一時期スイレンの中で風狼ブームが起こったことがある。だが風狼は臆病な性格の為に警戒心が強く中々、姿を見せない。現在は自室のベッド脇に、自分で作った風狼に模したぬいぐるみを未だ触れぬ、そのもふもふを夢見て可愛がっている。
渓谷や洞窟などを住処とする風狼は基本群れで暮らしている。近くの川や泉、森で手に入る魚や小動物、果物を主に餌としている。その中で時に風魔術を使用したりもする。そこから風狼と呼ばれている。
「まさか……そんな」
種族によって魔力と血が異なる世界。異種族間で怪我や病気を治すには薬草のみ。異種族の者が魔力で怪我や病気を治そうとすれば、生命を奪い、すぐに魔石化してしまう。誰をも癒すことができるのは世界樹のみだ。
そんな世界で種族の垣根を超え、治癒と解呪ができる、まさに世界樹のような稀有で膨大な魔力を持ったスイレンと元は狐の魔物でスイレンと契約後、人型となり、スイレンの助手をしているコハク。
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男性の傷の具合を見て、治癒し終わるとスイレンはコハクに濡らした布を渡して、辺りを見回した。
「後頭部からの出血みたい、傷口も小さいね。よかった……何があったかは知らないけど血は止まってるし様子を見るためにも朝日が出るまで近くで休んでいましょ! おじさん家近い?」
「助けて……ください。子供が、子供達が風狼に……」
「風狼って……臆病だし、大人しい子だから人間には危害なんて加えないはずだよ」
「群れが……渓谷にいる群れが…村を……村がめちゃくちゃに……早く」
狼の姿をした魔物。真っ黒でつぶらな瞳と全体が灰色の体毛に覆われ、首周りだけふわふわの黒い毛がマフラーみたいで可愛いと一時期スイレンの中で風狼ブームが起こったことがある。だが風狼は臆病な性格の為に警戒心が強く中々、姿を見せない。現在は自室のベッド脇に、自分で作った風狼に模したぬいぐるみを未だ触れぬ、そのもふもふを夢見て可愛がっている。
渓谷や洞窟などを住処とする風狼は基本群れで暮らしている。近くの川や泉、森で手に入る魚や小動物、果物を主に餌としている。その中で時に風魔術を使用したりもする。そこから風狼と呼ばれている。
「まさか……そんな」
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