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ドラゴンの女王編
第六十三話 強さ判明。ドラコ>エ◯ァ666号機
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「邪魔なの」
「きゃあ」
リンリンの手を掴み、ドラコが窓の外へと投げ飛ばす。
割れたガラスを抜けてリンリンは下に落ちた。ここから地上までかなりの高さがあるが、リンリンなら生きているだろう。し~んぱ~いないさ~♪
「よくもリンリンを!」
ミイナの剣先にエネルギーが溜まっていく。
やる気かミイナ!
「やめろミイナ! 相手が悪い!」
「消えなさい『ホーリーライトキャノン』」
俺の制止を聞かず、何の躊躇いもなく光線が発射された。
ゴブリンを簡単に消し去る威力の光線が、ドラコの顔面に向かっている。ミイナは本気でドラコを殺す気のようだ。
ドラコおおおおおおおお!
敵なのに、俺は心の中で叫んでいた。
「むぅ。敵を心配するなんて」
天使がムッとして、頬を膨らませたが見なかった事にする。天使よりドラコの安否が大切だ。
「あー」
そのドラコは、欠伸をするように口を大きく開けた。
「ズズズッーーーー、
もぐもぐ…………まずいの」
「「なに!」」
そしてなんと、ラーメンを啜るようにミイナの光線を食べた!
それには俺もミイナも驚く。
ドラコの姉御、心配しなくても大丈夫やん。一体どんなステータスしているんや?
俺は神眼でドラコのステータスを確認した。
だがしかし。
「…………………………あれ?」
いつものように数値が見えない。
ドラコのステータスがまったく見えない!?
「人間。無駄なの」
ここで初めて、ドラコが俺に顔を向けて話しかけてきた。
無駄ってどういう事なんだ!
「やった! ドラコお姉さんが話しかけてきた! ひゃほおおおおおおおおおおおお――!」
嬉しさでつい、心の言葉と話す言葉を間違える。
「……気持ち悪いの」
ドラコが俺から顔を背けた。
「待ってくれ! 今のは違うんだ!」
必死に呼びかけるも、ドラコは無反応だ。
ううう、俺はただ、お姉さんと話したいだけなのに、なんでこうなったんだよぉ~(泣)。
ぼろぼろのテーブルに顔を埋めて、俺は思いっきり泣いた。
「……あの、涙と鼻水がつくのでやめてほしいのですが」
ぼろぼろのテーブルが話しかけてきたが、無視しよう。今は泣きたい気分なんだ。
「ふっふっふ、ジンくんもミイナさんもリンリンさんもやられた今、私の出番のようですね」
「私は別にやられてないけど」
「さあ覚悟なさい、ドラコさん!」
ミイナの声を無視して、天使は胸元に手を突っ込んだ。
「ちょっ、天使アンタ、まさかアレを出す気なの!」
「もちろんです!
えーと…………あったあった。よいしょっと!」
「ウオオオオオオオオオン!」
天使が出したのは、あのゴブリントリオをハンバーガーにした最恐最悪の兵器、エ◯ァ666号機だった。
「さあ、材料を狩に行くのです、エ◯ァ666号機!」
天使がドラコを指差した。
「ウォン!」
「何なの」
それに反応したエ◯ァ666号機は、口を大きく広げて、ドラコの体を一口で飲み込む。
「きゃあなの」
そして、ガガガ、ウィンウィンっと嫌な機械音が部屋中に響き渡る。
「「うわぁ……」」
テーブルから顔を上げて見ていた俺もミイナも、エ◯ァ666号機の容赦なさにドン引きしていた。
ああなったらもうお姉さんは助からない、すぐハンバーガーになってエ◯ァ666号機の中から出てくるだろう。あまりにもグロい、エグすぎる。
「おのれ天使め」
「あの、鼻水が……」
ぼろぼろのテーブルがまた話しかけてきたが無視する。今はお姉さんの敵である天使をぶち【ピー】したい気分なんだ。
「ふっふっふ。やはり兵器は勝つのです!」
勝利を確信した天使が決めポーズを取った。
それも戦隊ヒーローやライダーのものではなく、俺がいつぞや使った、とある超銀河アイドルの『キラッ』ポーズだ。
なんでだよ! っと心の中でツッコミを入れたら、天使がこちらにウインクしてきた。
ぶち【ピー】してぇ。その辺に鈍器か刃物落ちてないかなあ。
「これはなんなの、とてもくすぐったいの」
「「「へ」」」
エ◯ァ666号機の中からドラコの声がしてすぐ、風船で繋がれたように真上に浮くエ◯ァ666号機。
そして――。
「キャインッ―――!」
ドォン――!
エヴァ666号機は、あの有名な「汚ねえ花火だ」ってセリフを言いたくなるくらいオイルやら謎の液体やらを真下にあるテーブルにぶちまけて、汚く派手に爆発した。
「エ◯ァ666号機ぃーーーー!」
「たまやー!」の声量で天使が叫んだ。
その一方で。
「ふぅ、危なかったぜ」
テーブルに落ちてきた謎の液体を『鼻水まみれのぼろぼろなテーブル』を盾にしたので、俺はあまりかからずに済んだ。
「なんでこんな事に……」
いろいろな液体がかかったぼろぼろのテーブルは、心なしか落ち込んでいるようだ。
ちゃっちゃっら~♪
『鼻水まみれのぼろぼろなテーブル』は『鼻水と液体まみれの汚ねぇぼろぼろなテーブル』にパワーアップした。やったねw。
ここでようやく、部屋にいたメイド達が悲鳴を上げて部屋の外に逃げた。俺ならドラコが来た時点で逃げるのに、今まで残っていたのが凄い。
ちなみに国王はまだ固まったままだ。ザマァw。
「やれやれなの」
上空の煙が晴れて、無傷のドラコが姿を現した。
「きゃあ」
リンリンの手を掴み、ドラコが窓の外へと投げ飛ばす。
割れたガラスを抜けてリンリンは下に落ちた。ここから地上までかなりの高さがあるが、リンリンなら生きているだろう。し~んぱ~いないさ~♪
「よくもリンリンを!」
ミイナの剣先にエネルギーが溜まっていく。
やる気かミイナ!
「やめろミイナ! 相手が悪い!」
「消えなさい『ホーリーライトキャノン』」
俺の制止を聞かず、何の躊躇いもなく光線が発射された。
ゴブリンを簡単に消し去る威力の光線が、ドラコの顔面に向かっている。ミイナは本気でドラコを殺す気のようだ。
ドラコおおおおおおおお!
敵なのに、俺は心の中で叫んでいた。
「むぅ。敵を心配するなんて」
天使がムッとして、頬を膨らませたが見なかった事にする。天使よりドラコの安否が大切だ。
「あー」
そのドラコは、欠伸をするように口を大きく開けた。
「ズズズッーーーー、
もぐもぐ…………まずいの」
「「なに!」」
そしてなんと、ラーメンを啜るようにミイナの光線を食べた!
それには俺もミイナも驚く。
ドラコの姉御、心配しなくても大丈夫やん。一体どんなステータスしているんや?
俺は神眼でドラコのステータスを確認した。
だがしかし。
「…………………………あれ?」
いつものように数値が見えない。
ドラコのステータスがまったく見えない!?
「人間。無駄なの」
ここで初めて、ドラコが俺に顔を向けて話しかけてきた。
無駄ってどういう事なんだ!
「やった! ドラコお姉さんが話しかけてきた! ひゃほおおおおおおおおおおおお――!」
嬉しさでつい、心の言葉と話す言葉を間違える。
「……気持ち悪いの」
ドラコが俺から顔を背けた。
「待ってくれ! 今のは違うんだ!」
必死に呼びかけるも、ドラコは無反応だ。
ううう、俺はただ、お姉さんと話したいだけなのに、なんでこうなったんだよぉ~(泣)。
ぼろぼろのテーブルに顔を埋めて、俺は思いっきり泣いた。
「……あの、涙と鼻水がつくのでやめてほしいのですが」
ぼろぼろのテーブルが話しかけてきたが、無視しよう。今は泣きたい気分なんだ。
「ふっふっふ、ジンくんもミイナさんもリンリンさんもやられた今、私の出番のようですね」
「私は別にやられてないけど」
「さあ覚悟なさい、ドラコさん!」
ミイナの声を無視して、天使は胸元に手を突っ込んだ。
「ちょっ、天使アンタ、まさかアレを出す気なの!」
「もちろんです!
えーと…………あったあった。よいしょっと!」
「ウオオオオオオオオオン!」
天使が出したのは、あのゴブリントリオをハンバーガーにした最恐最悪の兵器、エ◯ァ666号機だった。
「さあ、材料を狩に行くのです、エ◯ァ666号機!」
天使がドラコを指差した。
「ウォン!」
「何なの」
それに反応したエ◯ァ666号機は、口を大きく広げて、ドラコの体を一口で飲み込む。
「きゃあなの」
そして、ガガガ、ウィンウィンっと嫌な機械音が部屋中に響き渡る。
「「うわぁ……」」
テーブルから顔を上げて見ていた俺もミイナも、エ◯ァ666号機の容赦なさにドン引きしていた。
ああなったらもうお姉さんは助からない、すぐハンバーガーになってエ◯ァ666号機の中から出てくるだろう。あまりにもグロい、エグすぎる。
「おのれ天使め」
「あの、鼻水が……」
ぼろぼろのテーブルがまた話しかけてきたが無視する。今はお姉さんの敵である天使をぶち【ピー】したい気分なんだ。
「ふっふっふ。やはり兵器は勝つのです!」
勝利を確信した天使が決めポーズを取った。
それも戦隊ヒーローやライダーのものではなく、俺がいつぞや使った、とある超銀河アイドルの『キラッ』ポーズだ。
なんでだよ! っと心の中でツッコミを入れたら、天使がこちらにウインクしてきた。
ぶち【ピー】してぇ。その辺に鈍器か刃物落ちてないかなあ。
「これはなんなの、とてもくすぐったいの」
「「「へ」」」
エ◯ァ666号機の中からドラコの声がしてすぐ、風船で繋がれたように真上に浮くエ◯ァ666号機。
そして――。
「キャインッ―――!」
ドォン――!
エヴァ666号機は、あの有名な「汚ねえ花火だ」ってセリフを言いたくなるくらいオイルやら謎の液体やらを真下にあるテーブルにぶちまけて、汚く派手に爆発した。
「エ◯ァ666号機ぃーーーー!」
「たまやー!」の声量で天使が叫んだ。
その一方で。
「ふぅ、危なかったぜ」
テーブルに落ちてきた謎の液体を『鼻水まみれのぼろぼろなテーブル』を盾にしたので、俺はあまりかからずに済んだ。
「なんでこんな事に……」
いろいろな液体がかかったぼろぼろのテーブルは、心なしか落ち込んでいるようだ。
ちゃっちゃっら~♪
『鼻水まみれのぼろぼろなテーブル』は『鼻水と液体まみれの汚ねぇぼろぼろなテーブル』にパワーアップした。やったねw。
ここでようやく、部屋にいたメイド達が悲鳴を上げて部屋の外に逃げた。俺ならドラコが来た時点で逃げるのに、今まで残っていたのが凄い。
ちなみに国王はまだ固まったままだ。ザマァw。
「やれやれなの」
上空の煙が晴れて、無傷のドラコが姿を現した。
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