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柊彩 藍

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荒牧 蒼汰

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    「なあ今日カラオケいかね?」
 「いこいこ。」
 「いいぜ」
 僕は荒牧蒼汰。軽く自己紹介するとザ・フツーの人間と言っておこう。テストはほぼ平均。身長が高いわけでも低いわけでもなく、運動も得意なわけでも苦手なわけでもない。少し魔術に関して長けているほどだ。しかし、あえて僕の特殊性をあげるとしたら、人の心が読めることだ。正確には人の心の声が聞こえるのだか、さっきの男子三人の会話だって、僕にはこう聞こえた。
 (カラオケいこーぜ)
 (めんどくせーな。今日はゲームの発売日なのに)
 (ゲーセンの方が行きてぇなぁ)
 といった感じだ。こんなのは聞こえて気持ちの良いものではない、だから極力意識してその能力を発動させないようにしている。まあ、心を読むことくらい魔法が普及したこの時代で、出来ないことではないが常に発動してしまうと言うのは珍しいというか僕しかいないだろう。僕がこの能力を得たのはいつからか分からない。この力を得たせいなのか中学三年生より前の記憶がないからだ。まあ、恐らく僕の仮定通り能力を得たせいで記憶を失ったのだろうけど。
 「そーた」僕に声をかけてきたのは赤松煌輔。僕の親友いや、恩人とも言うべき人か、記憶がなくなった直後に会った最初の人間で、何もなかった僕に居候させてくれた奴だ。現在もそうなのだが。
 「何だ?」
 「何でいつも冷めてんだ?蒼汰。」
 「そうだね冷めてるよ。」
 「もっと楽しくパーッと行こうぜ。」
 「ちょっと、コウちゃん少しは蒼汰に気いつかってやりなよ。蒼汰も困ってるでしょ」この女の子は柏崎優衣。煌輔の幼なじみだ。高校で、煌輔といるうちに仲良くなった。彼女も今では僕の親友だ。何せ二人は言っていることと考えていることが全く同じなのだから。とても信頼できる。もし心の声が不意に聞こえてしまっても気持ちがいい。
 「そんな事無いよな、蒼汰。そうだ、この後どっかいかね?」
 「コウちゃん少しは考えてものをいいなさい!それに、急に言われたって蒼汰にも用事とかあるでしょうに」
 「いいよ。」他ならぬ親友の誘いだ。断る理由がない。むしろ、行きたい。
 「いいの!?」どうやら優衣は三人で遊ぶことが嬉しいみたいだ。動作にそれが表れている。
 「何でちょっと、上がってんだよ。てか、お前も来んのかよ。優衣。」
 「行くに決まってるじゃない。だって、三人グループだよ。一人抜けたらつまんないじゃん」
 「いつから三人グループになったんだよ。それにこの場合抜けるのはお前だけどな」
 「蒼汰じゃないの?」
 「ひどいな」
 「冗談だって蒼汰」こういったやり取りがとても楽しい。
 「まあ、ハンバーガーでも食って帰るか」
 
 「おっ!ピーナッツクリームのポテトだって!食おうぜ!」なんだそれは、想像するだけで不味さが伝わってくる物は。 
 「嫌だよ。そんな変なの。それに僕は別に煌輔と違って変食じゃないし」
 「つれないなぁ。優衣は?」
 「ごめん。理解が出来ない。」優衣は顔を手で抑えている。
 「お前もかよ。そんなに変かなぁ」
 「いや、コウちゃんも十分に変だけど、それよりもあの塩味が取り柄のポテトにピーナッツクリームをかけようと考えた考案者の事が理解出来ない。」優衣は両手で、頭を抱えて青染めながら言った。
 「それは、本当に同感するよ。それぞれの持ってるものが1だとしたらそれはもう引き算とかではなく-1000ぐらいだと思う。」
 「じゃあいいよ、一人で食べるし。」
 「じゃあ俺は、極辛バーガーで。」
 「前から思ってたけど、蒼汰もだいぶ変だよ。それにここそんなえげつないの売ってるんだ…」
 「そう言う優衣は何なんだよ」
 「バニラシェイク」
 「へー」僕達男二人は興味が無いみたいにいった。まあ、ないのだが。
 「二人して何よ。私が変みたいな目でみないで!あんた達二人の方が世間的に凄く変だから!」
 「シェイクって、フツー過ぎたろ。フツー過ぎて変だわ。」
 「何!フツー過ぎて変って。フツー過ぎてもフツーでしょ!」
 「まあまあ二人とも店のなかだから落ち着いて」
 「あはははは」二人とも周りの目線を気にして落ち着いたみたいだ。
 「んじゃ、帰るか」僕らは、食べ終わったので買えることにした。
 
 「じゃあな優衣」
 「じゃあね蒼汰」
 「まて、俺はいないのかよ」
 「うそうそ、バイバイコウちゃん」
 「おう。」
 
 優衣と別れたあと
 「うっし、帰って飯にするか。今日は俺が作ってやるよ。」何を混ぜる気だ?
 「ごめんそれが心からの好意だとしてもしなくていい。いや、しないでくれ。」
 「分かったよ。」
 「ふぅ」
 「ちょっと待て何でほっとしてんだ?!それにさっきはスルーしちまったけどさっきのお願い少し悪意あったよな。」
 「いや、お前が料理すると何が出てくるか分かったもんじゃない」
 「言っておくがな、俺は料理下手じゃないぞ。むしろ上手いぞ!」
 「いや、一回見たから分かる。確かに料理は上手い」初めて煌輔と会った時に作ってくれたから覚えてる。衝撃的過ぎて…
 「だろ?」
 「けど、組み合わせが死ぬほど悪い。煌輔の変食を押し付けてくんな」
 「んな、お前だって超辛いの好きじゃねぇか。」
 「でも、俺はお前に出してない。」
 「そうだけど、前カレーだったときなんて、お前のカレー赤だったじゃんか!」
 「でも、お前のとちゃんと鍋分けたんだからいいじゃないか。」とまあこんな風に楽しく話帰り道だった。
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