25 / 61
初めての手がかり
しおりを挟む
入隊試験見届けた蒼太と紗希は一度writerSに戻った。しかし、戻るとオフィスのところには誰もいなかった。みんながどこにいるか探そうとしておると慶斗が二人を呼びに来た。二人は、修の部屋につれてこられた。そこにwriterSのほとんどの人が揃っていた。いなかったのは修と志穂だ。ボスは、かなり深刻な面持ちで椅子に座っていた。
「帰ったか二人とも。今、修から新たな情報が入った。」
さっきまで煌輔の事しか考えていなかった、蒼太に緊張感を与える一言だった。完全に忘れていた訳ではないがほとんど覚えてもいなかった。
「とりあえずこれを見てくれ。」
ボスのパソコンに売っていたのは破壊されてない時のWORLD of fairyの映像だった。しかし、その5分後にキメラが出てきた。これはあの事件当時の映像なんだろう。続いて、普段の町の映像。これもまた5分後にロック鳥が出現した。そしてそのままモンスターが出る5分ほど前からモンスターが出現した直後までの映像を十数本見た。蒼太は、その映像を見て何か違和感を感じた。
「蒼太お前は気付いたか?全ての映像に黒いマントの人間が写っている。恐らくそいつがこれまでのモンスターの元凶だ。しかし、一人ではこれだけの事は出来ないだろう。修と話した結果これは組織的なものだろうと判断した。」
蒼太は、答えを教えられたはずなのにどこか腑に落ちないところがあった。
「あの……修君は?」
紗希が今ここにいない修について問う。
「あいつは警察にパイプがあってそこからこの監視カメラの映像を送ってきてくれた。それに帰り道に偶然怪しい黒いマントを見つけたらしく尾行している。情報が入り次第俺たちもすぐに動けるようにしとけ。」
全員が気を引き締めて出動の準備を始めるなか蒼太はボスのもとへ近づいていった。
「ボスもし出動することになっても僕はとりあえずいきません。」
「なぜだ。」
「この監視カメラの映像に物凄く違和感を感じたんです。むしろ黒いマントの人間の方が気づかなかったほどに。」
「分かったけど気がすんだら。必ず来いよ。」
蒼太は黙って頷き、パソコンとにらみ合わせた。何度も何度も同じ映像を見返した。少し休憩しようと自販機に向かうため立ち上がると誰もいなかった。外に出て手伝いに行ったのか、何か動きがあったのだろう。自販機でコーヒーを買いパソコンの前に座り缶コーヒーを開けながら映像を再生すると違和感の正体に気付くことが出来た。その正体とは、なぜかモンスターが出現する前に人々は慌てて逃げているということ。それは、どの監視カメラの映像でも同じだった。そのため今まで人的被害が目立っていなかったと考えられる。しかし、ここで1つ問題が浮かび上がった。なぜ人々は、モンスターの襲来にいち早く気付くことが出来たのか、ということだ。どの監視カメラの映像を見ても人が人避けの結界によって追い出されているような感じではなく、確実に逃走本能、意志、恐怖の感情を持って逃げているようだった。本来人避けの結界にかかったもの達は表情がなくなりその場所を離れていく。さらにその間の記憶は物凄く曖昧に改竄される。そうでないことは、見れば分かった。だからこそ不思議だったまだ現れてもいない恐怖を察知して動くことなんてできるのかと。その事について考えながらもう一度監視カメラの映像を確認すると一人の男性に目が止まった。その男性はどの場所どの時間においてもモンスターが出現する場所に現れていた。同時に発生したときには片方の現場にしかいなかったが、もう片方の方にもその男性と同じ行動をとっていたのだ。その男性は、モンスターが出現する直前に大声で何か叫んでいた。何を叫んでいたのか監視カメラの映像では分からなかったがおおよそ予測はついた。なぜなら、その男性が叫んだと同時に人々が逃げ出したからだ。恐らく、モンスターに関する何かを伝えたのだろう。だとするとこれまでの被害の少なさにも納得がいく。しかし、これではまだ問題が解決したとは言えない、むしろ不安要素を増やしてしまったとも言える。ここまでに至ったことで人々がモンスター出現前に行動することが出来た理由は説明することが出来た。だが、それを伝えた男性はなぜモンスターの出現に気づけたのか。いや、もしかしたら知っていたのかもしれない。彼らは、モンスターを出現させたやつの仲間であらかじめこの事を知っていた。そして、それを伝えた。伝えた理由は2つ思い付いたものがあった。仲間割れによる妨害、もしくはそれまでが作戦のうち。細かく分ければもう少し出てくるかもしれないが大まかに分けるとこんなものだろう。それをみんなに伝えるためにボスに電話をかけようとしたところでみんなが帰って来た。どうやら逃げられたらしい。蒼太は、ここまでの考察をみんなに話した。
「帰ったか二人とも。今、修から新たな情報が入った。」
さっきまで煌輔の事しか考えていなかった、蒼太に緊張感を与える一言だった。完全に忘れていた訳ではないがほとんど覚えてもいなかった。
「とりあえずこれを見てくれ。」
ボスのパソコンに売っていたのは破壊されてない時のWORLD of fairyの映像だった。しかし、その5分後にキメラが出てきた。これはあの事件当時の映像なんだろう。続いて、普段の町の映像。これもまた5分後にロック鳥が出現した。そしてそのままモンスターが出る5分ほど前からモンスターが出現した直後までの映像を十数本見た。蒼太は、その映像を見て何か違和感を感じた。
「蒼太お前は気付いたか?全ての映像に黒いマントの人間が写っている。恐らくそいつがこれまでのモンスターの元凶だ。しかし、一人ではこれだけの事は出来ないだろう。修と話した結果これは組織的なものだろうと判断した。」
蒼太は、答えを教えられたはずなのにどこか腑に落ちないところがあった。
「あの……修君は?」
紗希が今ここにいない修について問う。
「あいつは警察にパイプがあってそこからこの監視カメラの映像を送ってきてくれた。それに帰り道に偶然怪しい黒いマントを見つけたらしく尾行している。情報が入り次第俺たちもすぐに動けるようにしとけ。」
全員が気を引き締めて出動の準備を始めるなか蒼太はボスのもとへ近づいていった。
「ボスもし出動することになっても僕はとりあえずいきません。」
「なぜだ。」
「この監視カメラの映像に物凄く違和感を感じたんです。むしろ黒いマントの人間の方が気づかなかったほどに。」
「分かったけど気がすんだら。必ず来いよ。」
蒼太は黙って頷き、パソコンとにらみ合わせた。何度も何度も同じ映像を見返した。少し休憩しようと自販機に向かうため立ち上がると誰もいなかった。外に出て手伝いに行ったのか、何か動きがあったのだろう。自販機でコーヒーを買いパソコンの前に座り缶コーヒーを開けながら映像を再生すると違和感の正体に気付くことが出来た。その正体とは、なぜかモンスターが出現する前に人々は慌てて逃げているということ。それは、どの監視カメラの映像でも同じだった。そのため今まで人的被害が目立っていなかったと考えられる。しかし、ここで1つ問題が浮かび上がった。なぜ人々は、モンスターの襲来にいち早く気付くことが出来たのか、ということだ。どの監視カメラの映像を見ても人が人避けの結界によって追い出されているような感じではなく、確実に逃走本能、意志、恐怖の感情を持って逃げているようだった。本来人避けの結界にかかったもの達は表情がなくなりその場所を離れていく。さらにその間の記憶は物凄く曖昧に改竄される。そうでないことは、見れば分かった。だからこそ不思議だったまだ現れてもいない恐怖を察知して動くことなんてできるのかと。その事について考えながらもう一度監視カメラの映像を確認すると一人の男性に目が止まった。その男性はどの場所どの時間においてもモンスターが出現する場所に現れていた。同時に発生したときには片方の現場にしかいなかったが、もう片方の方にもその男性と同じ行動をとっていたのだ。その男性は、モンスターが出現する直前に大声で何か叫んでいた。何を叫んでいたのか監視カメラの映像では分からなかったがおおよそ予測はついた。なぜなら、その男性が叫んだと同時に人々が逃げ出したからだ。恐らく、モンスターに関する何かを伝えたのだろう。だとするとこれまでの被害の少なさにも納得がいく。しかし、これではまだ問題が解決したとは言えない、むしろ不安要素を増やしてしまったとも言える。ここまでに至ったことで人々がモンスター出現前に行動することが出来た理由は説明することが出来た。だが、それを伝えた男性はなぜモンスターの出現に気づけたのか。いや、もしかしたら知っていたのかもしれない。彼らは、モンスターを出現させたやつの仲間であらかじめこの事を知っていた。そして、それを伝えた。伝えた理由は2つ思い付いたものがあった。仲間割れによる妨害、もしくはそれまでが作戦のうち。細かく分ければもう少し出てくるかもしれないが大まかに分けるとこんなものだろう。それをみんなに伝えるためにボスに電話をかけようとしたところでみんなが帰って来た。どうやら逃げられたらしい。蒼太は、ここまでの考察をみんなに話した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
ざまぁされるための努力とかしたくない
こうやさい
ファンタジー
ある日あたしは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生している事に気付いた。
けどなんか環境違いすぎるんだけど?
例のごとく深く考えないで下さい。ゲーム転生系で前世の記憶が戻った理由自体が強制力とかってあんまなくね? って思いつきから書いただけなので。けど知らないだけであるんだろうな。
作中で「身近な物で代用できますよってその身近がすでにないじゃん的な~」とありますが『俺の知識チートが始まらない』の方が書いたのは後です。これから連想して書きました。
ただいま諸事情で出すべきか否か微妙なので棚上げしてたのとか自サイトの方に上げるべきかどうか悩んでたのとか大昔のとかを放出中です。見直しもあまり出来ないのでいつも以上に誤字脱字等も多いです。ご了承下さい。
恐らく後で消す私信。電話機は通販なのでまだ来てないけどAndroidのBlackBerry買いました、中古の。
中古でもノーパソ買えるだけの値段するやんと思っただろうけど、ノーパソの場合は妥協しての機種だけど、BlackBerryは使ってみたかった機種なので(後で「こんなの使えない」とぶん投げる可能性はあるにしろ)。それに電話機は壊れなくても後二年も経たないうちに強制的に買い換え決まってたので、最低限の覚悟はしてたわけで……もうちょっと壊れるのが遅かったらそれに手をつけてた可能性はあるけど。それにタブレットの調子も最近悪いのでガラケー買ってそっちも別に買い換える可能性を考えると、妥協ノーパソより有意義かなと。妥協して惰性で使い続けるの苦痛だからね。
……ちなみにパソの調子ですが……なんか無意識に「もう嫌だ」とエンドレスでつぶやいてたらしいくらいの速度です。これだって10動くっていわれてるの買ってハードディスクとか取り替えてもらったりしたんだけどなぁ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる