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柊彩 藍

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二手に別れて

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 蒼太の考察をききみんなは黙り混んだ。状況は好転してきているはずなのにどこかしっくりこなかったからだ。それは、話していた蒼太もそうだった。それに、今好転してきている状況ではあるが、なぜか好転すればするほどやることが多くなっていく。1つ物事が解決するごとに2つの問題が浮かび上がってくる感覚だ。それだからかなぜか誰かにミスリードされているような感覚に付きまとわれる。上手くいきすぎてるというか、ゴールが見えないというか。それぞれが悩んで打開策を考えていたときにボスは1つの指令を出した。
 「これからチームを2つに分ける。」
 召喚者の追跡と謎の男性への接触という2つの大きな問題が浮かび上がった今それを同時進行していくのは、ここでの最善策であろう。例えこれより良い案があったとしてもそれにたどり着くまでの時間を考えるとこちらの案の方がより良い選択だと言い切れるだろう。それに、この方法で今よりも状況が悪化することがないのが何よりのメリットだ。全員静かに頷く。
 「奴らのアジトを突き止め殴り込みにいく部隊と、謎の男性の調査部隊の2つの部隊に分ける。まず突撃部隊。玉木紗希、倉野慶斗、沖田達也、荒牧蒼太の玉木班に、羽鳥班の大柴涼太。ここは戦闘を避けられないだろうから今割くことのできる人員のなかで最強のパーティーだ。間違っても誰も死ぬなよ。調査部隊の方は、羽鳥南、池宮瑞希、の羽鳥班に俺と修だ。志穂に関しては最大限突撃部隊のサポートをしてくれ。」
 振り分けが発表され、各自動き出した。その時修さんがボスに何かしゃべっていた。何を話していたのかは聞こえなかったが修さんの話に対して無言で頷くボスを確認した。
 それぞれは振り分けられた役に対する準備をした。蒼太の部隊は、すでに戦闘体制のまま動いていた。普通の魔法にも精通している紗希が部隊全員に気配を薄める魔法をかけた。そして紗希&慶斗、沖田&蒼太、大柴の3チームに別れてまずアジトを探し始めた。そのうち沖田&蒼太ペアは研究所跡地に向かった。モンスターが出現するようになってから原因はそこであると判断され今では誰もいない。そうであれば、モンスターを出現させている側だとしたらいてもおかしくない。というかいない方がおかしいとも言えるだろう。大柴は機動力に優れているため都市部全域。紗希&慶斗ペアは海の方に向かった。そこには使われていない倉庫が多くあるのでそこも怪しいところだろう。
 突撃部隊は、持ち場をくまなく探した。しかし、日が登り始めたのにも関わらず何1つとして進展がなかった。日が登り始めたのだが回りがあまり明るくならない。何かの影におおわれてしまったように。ふと海の方を見るとそこには大きなイカが堂々と現れていた。クラーケンだ。その大きさは大きなビルよりも大きな図体をしており、その足を広げると町を覆ってしまえるほど巨大だった。山の方から見ていた蒼太たちの視界に、建物の屋根を全速力で駆け抜ける大柴の姿が写っていた。そのタイミングで、紗希から通信が入った。
 「モンスターが現れた。全員捜索を中止。即刻始末せよ。」
 「了解!」
 沖田は、走って海の方に向かっていった。
 「蒼太!早くしろ!」
 冷静に突っ立っている蒼太を呼び掛ける。
 「僕は行きません。ここから撃ったほうが早いです!」
 蒼太には、この距離で撃ち抜く自信があった。そして、建物の屋根を走っている大柴に振り下ろされた足を見事弾き飛ばした。蒼太は当てることには成功したのだが、クラーケンのでかさでは、魔力で強化されたものでも銃弾一発では弾き飛ばすだけで精一杯だった。蒼太はことごとく味方に降り注ぐ攻撃を防いだ。大柴は、風を操り竜巻をおこしその巨体を中に浮かせた。そこで、すぐ下で準備していた紗希が数々の刀を出現させその体を切り裂き細切れにした。海に沈んだクラーケンはしばらくの間、悶えていたがやがて静止し消えた。蒼太はここで確信が持てた。このメンバーは強いと。
 その頃調査部隊は、警察と協力し男性を捜索していた。カメラの映像からでしか情報が得られなかったので特定するまでにかなりの時間を要すると考えていたが、修がもともとこの事件に関して警察に一報いれてくれていたお陰でそれなりに捜査が進んだ状態から始めることができ、早期発見することができた。修は、監視カメラの映像を警察にもらった段階でどれがどう影響するのか分からなかったためカメラに写る全ての人間の身元を確認するように指示していたのだ。そして、日が昇る少し前男性の家の前に調査部隊が到着した。
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