クロスフューチャー

柊彩 藍

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3章~最強の剣士現れる?!~

ヒーロー登場!そして…

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    ハルトによって捕まえられたエド・ゲインを見つめて迅之介は考えていた。はたしてこいつから何か得られるのかどうか。
 「こいつを縛っておけ」
 「御意」
 迅之介はひとまず保留した。それよりもこの調子で琥珀の戦局を好転させなければと考えたのだ。現在、戦況は森に面している北側を制圧。その他東西から押し寄せられているという状況である。
 「ハルトさんに西側に向かうように頼んでくれ。東側に回せるだけの戦力を回せ。僕も出る。あとハルトさんには、ギリギリで耐えてもらえるようにも言ってくれ」
 ここで、迅之介が考えた作戦は、西側の戦力均衡と、東側の制圧だった。その後、使者からの伝言を聞いたハルトは西側へ。迅之介は、東側へと、進軍した。
 ハルトが、西側にたどり着くと大量の魔物が町を襲おうとしていた。かなり推し負けていたが、ハルトが一匹、二匹、三匹と魔物を倒していくうちにだんだんと戦線を押し上げていった。そして、均衡が保てるだろうというギリギリの戦力だけを残し、残りは東側へ援軍に向かった。ハルトらが防衛戦で身体をはり続ける中、東側では強敵を相手に苦戦していた。迅之介がたどり着いた時には兵士の3分の1が死体となるか行動不能となっていた。
 「新たな新入りかな。それとも総大将かい?」
 「よくも、仲間を!」
 「総大将か。殺る気に満ちたその表情いいよ、やっぱり戦はこうでないと。誰かが誰かの敵討ちをするそれでこそ戦いは美しい!」
 「コロス…コロス…」
 明らかに異常なのが二人いた。その他にも敵はいたがその二人から発するオーラが深く暗く闇をまとっていた。殺意という闇を。迅之介はそのオーラに臆しそうになったが、持ちこたえて将軍としての意地を見せようとした。
 「そろそろ…殺り合おうか。」
 「イヒッイヒヒヒヒ」
 「総員この二人以外の敵を食い止めろ。剣士たる意地を見せてやれ!」
 琥珀の男どもは将軍の声に鼓舞され、雄叫びをあげ相手へと立ち向かった。そして、迅之介は二人を相手にひけをとらない立ち回りで何とか均衡を保っていた。だが、次第に迅之介の体力が限界に近づき何度も膝をつきそうになっていた時、そこにある救世主がたどり着いた。そう、蓮である。蓮は国から離れようと東の洞窟へと向かおうとしていたが、竜になることなく薬を乗り切ることができたので全速力で戻ってきたのだった。それが今だ。
 「迅、ちょっと弱くなったのか?」
 「は、よく言うよ。まだまだこんなにピンピンしてるじゃないか。」
 「じゃあこうしよう。どっちがはやく倒せるか勝負だな。」
 蓮が来てからというもの戦局はガラリと変わった。迅之介は、受けばかりで、攻撃を加えきれなかったさっきとは一変し、攻撃を畳み掛けていく。そして、それに合わせるかのように、蓮が炎でサポートし、蓮も敵を圧倒する。そして、遂に強敵を二人打倒することができた。
 「迅、前より少し鋭くなったな。」
 「兄さんこそその剣技。前よりも早くなってるうえに炎まで操れるなんて。」
 「それは、まあ不幸の副産物というか。あのおっさんのおかげというか。だから、あれは、俺だけの力じゃない」
 と、二人で祝勝をかわしていた。しかし、まだ残党がいる。はやく、これを片付けてみんなで食事でもしようと考えていた。
 「ハルトさんに、残党処理がすんだらそっちに向かうと伝えたくれ。あと少しだけ、待ってて欲しい。」
 迅之介は使者にそう伝えた。
 「将軍らしくなったじゃねぇーか」
 「ほら、はやくしないとハルトさんに負担かけるから。」
 使者は、ハルトのもとへつくと伝言を伝えた。が、もう少し耐えるまでもなく。その場は、ハルトの実力で片付いてしまっていた。そこへ、向かった使者は大変驚いた。そして、そこにいた者たちに聞いても「あれは、凄かった」と答えるきりで、称賛の言葉は出てこようと、うまく言葉で表せないほどの活躍をハルトは見せた。
 そして、ちょうど使者がハルトのもとへついたであろう時に、蓮&迅之介のほうも事がすんでいた。ハルトは使者の知らせを聞き安堵した。しばらくして、リリィとアルビオンとも合流し互いの無事を確かめあった。リリィは傷ついたハルトの身体を見て、あきれていていつも通りという感じだったが、ハルトの目には、アルビオンがどこか少し落ち込んでいるように見えた。その頃、蓮と迅之介が再開をはたしためその喜びを分かち合い、募る話を打ち明けようとしていた。互いの無事を確認したハルトたちは蓮たちのところへ向かった。傷ついた身体を治癒しながらハルトは運ばれ、リリィはその身体を治癒しながら移動し、蓮のもとへとたどり着いた。この時は誰もあんな悲劇が起こることを予想していなかっただろう。あれは、完全にその場にいた全員の意識の外からの出来事であり、事が起きて数秒の間、その場の状況を理解していたものはほとんどいなかっただろう。ただ1人を覗いて。
 「ドスッ…………スパンッ………」
 その場から音が消え、時間が止まったようにさえ思えた。
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