42 / 89
4章~カジノで一攫千金!~
秘密の研究施設
しおりを挟む
「だいぶ落ちたな。それにしても、闘技場の地下にこんなデカイ空間があるとは思わなかった。」
ハルトは暗い空間の中を見渡しながら呟く。かなり広い空間なのでどこからか光がさしていてもいいはずだが、瓦礫のせいなのか上からの光しか感じない。ハルトは蓮を探すために瓦礫の整理をしだした。しばらく整理していくと、一度のけて一ヵ所に整理していた瓦礫の中から、微かに声が聞こえた気がした。その中を探って行くと、蓮が気絶した状態で見つかった。ハルトは必死に声をかけて起こそうとした。
「ん…うぅ。」
「大丈夫か!蓮!」
「うへへ……うへ」
「おい、まさかお前…」
「キレーなお姉さんが……天国…」
「寝てんじゃねーか!」
ハルトは渾身のビンタを蓮の左頬にくらわした。ようやく、目が覚めた蓮は、左頬のじんじんとした痛さを不思議に感じながらも状況を把握した。ハルトは、その左頬について瓦礫でも、降ってきたのではないかとごまかし、当たりを探索した。しばらく瓦礫を移動さして行くと、微かに光が漏れる場所を見つけた。二人は、その付近の瓦礫をどかして、その光に向かって進んでいった。
一方地上では、大きな音に反応して大勢の兵士が押し寄せていた。アルビオンは闘技場にいる人々の表情を観察した。恐怖、驚きなどこの光景を見て普通に感じる感情や、リリィのハルトと蓮を心配するような感情。そして、焦り、怒り。この2つがアルビオンには引っかかった。それも兵士によく見られた。やはりこの闘技場の地下には何かあったようだ。兵士は、闘技場の観客の避難誘導ではなく、一目散に別の場所へと走っていった。アルビオンは、リリィの手を引き、人混みをかき分けながらその兵士を追う。
ハルトと蓮は微かな光を頼りに奥へ奥へと進んでいった。そして、ある薄暗い部屋へとたどり着いた。液体の入った人や魔物が入れるほどの巨大な瓶がそこには並んでいた。その部屋を探索していると作業台の様な机を見つけた。たくさんの書類が散らばっていたため、どれとどれにどんな関係があるのかまでは分からなかったが、その一枚一枚には驚きと恐怖で、声も出ないほどの内容が書かれていた。
生物錬金・合成魔獣(キメラ)の生成
・人から魔物へ
・魔物の死体の遺伝子から
新たな魔物の生成
数枚目を通しただけで魔物に関する書類が、それも魔物生成に関するものが。更に書類に目を通していくとそれぞれの実験方法、実験結果を知ることが出来た。そこから、なぜあんなに大量の魔物が出てきていたのかが説明出来る。それらすべてに、Sと印がついていた。ハルト達は、その部屋の探索を中断し入ってきたところ以外の出入り口を探す事にした。
「何か本棚の後ろとかに隠し扉とかないかなあ」
蓮はすぐ近くにあった本棚を動かそうとする。
「それは、ありきたりじゃないか?」
ハルトが蓮に返事をしたのだが蓮からの反応が全くない。最初は無視されたか流されたかと思って気にしていなかったが数分たって、蓮から声が聞こえないどころか、自分のたてる物音以外音がしなくなったのだ。ハルトは流石に違和感に気がついた。本棚の方に振り返るとそこに蓮はいない。しばらく部屋を見渡してもいる気配がしない。本当に本棚に仕掛けがあったのかと思い本棚に近づくと本棚の横の地面に少し傷があるのが見えた。恐らく本棚を動かして出来たものだろう。ハルトは試しにその本棚を動かしてみた。ちょうど傷が付いているところまで動かしたときにガコンと音がして足元が軽くなった気がした。床が抜けたのである。ハルトは重力にしたがって落ちかけたが何とかテレポートで元の位置まで上がってきた。そして、下を覗こうとすると、本棚も床も元の状態に戻っていた。蓮がここに落ちたのは間違いないだろう。ハルトは蓮の安否が気になったが一度目の落下の時の事を思いだし心配するのをやめた。仕掛けをもう一度使って下を覗こうとしたときに少し遠くの方から足音が聞こえてきた恐らくここへ向かって来るだろうと思いハルトは仕掛けがある本棚の見える位置に身を潜めた。入ってきた人は二人。どちらも白いマントに身を包み、仮面をしていた。一人は鬼の、一人は獅子の仮面だった。鬼の仮面は、先ほどハルトと蓮が漁っていた。書類を数枚とり、獅子の仮面は仕掛けがある本棚の仕掛けを動かそうとしていた。しかしそれは、ハルトのずらした向きとは逆方向に。すると、本棚の付近の床は抜けることがなくその奥には道が現れた。そして、その道の奥に蓮がいた。
「……ん?だれ?」蓮は寝起きの顔で獅子の仮面に問いかけた。
「貴様何者だ!」獅子の仮面は、腰に携帯していた短剣を取り出す。
ハルトは言葉が出てこなかった。それは、驚きによるものか戸惑いによるものかさえわからずに。ハルトは声にならないツッコミを頭のなかで叫んだ。
(本棚ずらす向き逆かよ!蓮は落ちたんじゃねえのかよ!てか、何で寝てんだよ!見つかってんじゃねーよ!)
蓮は獅子の仮面と、鬼の仮面に殺されそうになっていた。
ハルトは暗い空間の中を見渡しながら呟く。かなり広い空間なのでどこからか光がさしていてもいいはずだが、瓦礫のせいなのか上からの光しか感じない。ハルトは蓮を探すために瓦礫の整理をしだした。しばらく整理していくと、一度のけて一ヵ所に整理していた瓦礫の中から、微かに声が聞こえた気がした。その中を探って行くと、蓮が気絶した状態で見つかった。ハルトは必死に声をかけて起こそうとした。
「ん…うぅ。」
「大丈夫か!蓮!」
「うへへ……うへ」
「おい、まさかお前…」
「キレーなお姉さんが……天国…」
「寝てんじゃねーか!」
ハルトは渾身のビンタを蓮の左頬にくらわした。ようやく、目が覚めた蓮は、左頬のじんじんとした痛さを不思議に感じながらも状況を把握した。ハルトは、その左頬について瓦礫でも、降ってきたのではないかとごまかし、当たりを探索した。しばらく瓦礫を移動さして行くと、微かに光が漏れる場所を見つけた。二人は、その付近の瓦礫をどかして、その光に向かって進んでいった。
一方地上では、大きな音に反応して大勢の兵士が押し寄せていた。アルビオンは闘技場にいる人々の表情を観察した。恐怖、驚きなどこの光景を見て普通に感じる感情や、リリィのハルトと蓮を心配するような感情。そして、焦り、怒り。この2つがアルビオンには引っかかった。それも兵士によく見られた。やはりこの闘技場の地下には何かあったようだ。兵士は、闘技場の観客の避難誘導ではなく、一目散に別の場所へと走っていった。アルビオンは、リリィの手を引き、人混みをかき分けながらその兵士を追う。
ハルトと蓮は微かな光を頼りに奥へ奥へと進んでいった。そして、ある薄暗い部屋へとたどり着いた。液体の入った人や魔物が入れるほどの巨大な瓶がそこには並んでいた。その部屋を探索していると作業台の様な机を見つけた。たくさんの書類が散らばっていたため、どれとどれにどんな関係があるのかまでは分からなかったが、その一枚一枚には驚きと恐怖で、声も出ないほどの内容が書かれていた。
生物錬金・合成魔獣(キメラ)の生成
・人から魔物へ
・魔物の死体の遺伝子から
新たな魔物の生成
数枚目を通しただけで魔物に関する書類が、それも魔物生成に関するものが。更に書類に目を通していくとそれぞれの実験方法、実験結果を知ることが出来た。そこから、なぜあんなに大量の魔物が出てきていたのかが説明出来る。それらすべてに、Sと印がついていた。ハルト達は、その部屋の探索を中断し入ってきたところ以外の出入り口を探す事にした。
「何か本棚の後ろとかに隠し扉とかないかなあ」
蓮はすぐ近くにあった本棚を動かそうとする。
「それは、ありきたりじゃないか?」
ハルトが蓮に返事をしたのだが蓮からの反応が全くない。最初は無視されたか流されたかと思って気にしていなかったが数分たって、蓮から声が聞こえないどころか、自分のたてる物音以外音がしなくなったのだ。ハルトは流石に違和感に気がついた。本棚の方に振り返るとそこに蓮はいない。しばらく部屋を見渡してもいる気配がしない。本当に本棚に仕掛けがあったのかと思い本棚に近づくと本棚の横の地面に少し傷があるのが見えた。恐らく本棚を動かして出来たものだろう。ハルトは試しにその本棚を動かしてみた。ちょうど傷が付いているところまで動かしたときにガコンと音がして足元が軽くなった気がした。床が抜けたのである。ハルトは重力にしたがって落ちかけたが何とかテレポートで元の位置まで上がってきた。そして、下を覗こうとすると、本棚も床も元の状態に戻っていた。蓮がここに落ちたのは間違いないだろう。ハルトは蓮の安否が気になったが一度目の落下の時の事を思いだし心配するのをやめた。仕掛けをもう一度使って下を覗こうとしたときに少し遠くの方から足音が聞こえてきた恐らくここへ向かって来るだろうと思いハルトは仕掛けがある本棚の見える位置に身を潜めた。入ってきた人は二人。どちらも白いマントに身を包み、仮面をしていた。一人は鬼の、一人は獅子の仮面だった。鬼の仮面は、先ほどハルトと蓮が漁っていた。書類を数枚とり、獅子の仮面は仕掛けがある本棚の仕掛けを動かそうとしていた。しかしそれは、ハルトのずらした向きとは逆方向に。すると、本棚の付近の床は抜けることがなくその奥には道が現れた。そして、その道の奥に蓮がいた。
「……ん?だれ?」蓮は寝起きの顔で獅子の仮面に問いかけた。
「貴様何者だ!」獅子の仮面は、腰に携帯していた短剣を取り出す。
ハルトは言葉が出てこなかった。それは、驚きによるものか戸惑いによるものかさえわからずに。ハルトは声にならないツッコミを頭のなかで叫んだ。
(本棚ずらす向き逆かよ!蓮は落ちたんじゃねえのかよ!てか、何で寝てんだよ!見つかってんじゃねーよ!)
蓮は獅子の仮面と、鬼の仮面に殺されそうになっていた。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる