クロスフューチャー

柊彩 藍

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6章~正義の制裁者~

革命

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 イヴァンとサラディンが別れてから数日後に革命の噂はチカ達の住む村まで届くほどとなった。次第に進捗が届く回数も増え、徐々に作戦が具体性を帯びてきた。
 「イヴァンは革命するの?」
 チカが興味本位で聞いた。しかし、イヴァンはどっちともつかない反応を示してどこかへ行ってしまった。
 
 その時イヴァンは、かなり揺れ動いていた。革命に手をかすか否か。それは、サラディンがイヴァンを悩まさせることの出来るほどの準備をしてきたと言うことである。サラディンはこれまで様々な作戦をして成功をおさめてきた。まずサラディンが、行ったのは信頼のできる人を集めること。これは多すぎてもダメだった。統率がしっかりとれる程の人数でなくてはならなかった。でなければ、情報漏洩など様々なリスクを伴う可能性があがるからであった。そして、5人の信頼できる仲間を手にいれたサラディンは、物資貯蓄を始めた。村の外れに小屋を作り少しずつ食料などを蓄えていった。勿論食料だけでなく武器なども国にたどり着く前の馬車から直接買うことで所在を知られることなく手にいれていた。そして、やがて革命を目指す人々はやがて増え、それはもはや革命軍と呼ぶにふさわしい規模まで成長した。
 「サラディンさんあんたのお陰で立ち上がることができたよ。俺たちにだって意地があるし、守りたい家族もいる。」
 「これはあなたたちが自分で決意したことだ、俺はきっかけを作ったに過ぎない。ただ…」
 少しいいかけてサラディンは口をつぐんだ。
 「どうしたんですかい?」
 「いや、何でもない本当は俺の隣にたって欲しかったなって。」
 「それは誰です?探してきましょうか?」
 「いや、いいあいつは血を好まん。この革命には少なからず血は流れる。むしろ血を流さずに革命を終えることはないと思ってる。」
 「俺たちはその覚悟ができてます。」
 サラディンはどうしても戦いになってしまうと思っていた。そのため戦闘員としてある部隊も雇っていた。
 「只今到着した。ネスコースト・ミシュリです。不当な政治を続ける王政を終わらせるために協力させていただく聖帝戒のものです。」
 背中に体型に不相応な銃を背負った女が一番前に出て来て挨拶した。
 「女が戦闘に出て大丈夫かよ。」
 革命軍の一人が笑いながらいった。しかし、その笑いは一瞬で恐怖によりひきつるのであった。
 「ならば今ここで試してみるか?」
 ミシュリは、その男の胸ぐらを掴んでその体を持ち上げた。
 「悪い、悪かっただから下ろしてくれ。」
 そのままミシュリは静かに下ろしてくるりと振り返り、その場をあとにした。
 「なんだよあのおっかねぇ集団は。」
 「俺が呼んだんだ。」
 サラディンが、説明をしはじめた。
 「この革命には、必ず武力を行使した争いが起こる。そうなったとき、個々の力の差は訓練を受けた、貴族達の兵士に比べて俺達が劣るのは言うまでもない。そこで、革命などの手助けをしていたり国を正す活動をしている聖帝戒に協力をあおいだ。勿論あの人たちも戦闘のエキスパートだ。むしろ貴族の兵士よりも優に優れた兵士と言えるだろ。」
 「流石、サラディンさんだ。計画がしっかりしている。」
 「俺は計画がしっかりしていなかったこともあったからな誉められたものでもない。そこから学んだ教訓に過ぎないのだから。」
 
 そして、革命決行の日。各中枢を崩したのちに中央に攻め込むという作戦で革命は開始された。武器庫、金庫、食料庫、奴隷収用所これらを目的として攻撃を開始した。
 「それは俺達が働いて作った物だ独り占めしてんじゃねぇ!」
 「敵襲ー!てき…グハァ」
 「食料庫を占拠しろ。」
 各拠点は聖帝戒の協力もあり占拠に成功した。手にいれた物資を各地に分配するために1度革命軍は引き返すこととなった。
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