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何故・・・異世界?
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陸上自衛隊普通科隊員 タカハシ三等陸曹。
自衛官として、特に目立った技能を有する隊員では無い。
特技として、幼少期から始めた空手がある程度。
徒手格闘こそ、優秀ではあるが、他は左程では無い。
高卒で何気なく自衛官になったが、その程度であった。
何かやる事があるわけも無いので、ズルズルと自衛官をやっている。
何事も卒なくこなすので、それなりに重宝されている。
関東で起きた線状降水帯による洪水の災害救助に駆り出された。
タカハシは部下を引き連れ、土嚢を積んだりしていたが、川に流された車に人が乗っていると聞き、駆け付ける。
安全を前提に彼らは救助作業を始める。
自衛官は最も危険な状況に立ち向かうが、決して、危険を冒すわけじゃない。
安全を確認した上での救助作業であった。
しかし、必ずしも全てが想定内にあるわけじゃない。
突如として、増水と共に川上から倒木などが流れてきて、タカハシは巻き込まれてしまった。
濁流に飲み込まれる中で、彼の意識は失われた。
次に目を醒ました時、彼は自分があの濁流から助かったのだと思った。
ダメだと思っていただけに九死に一生を得た気持ちだった。
周囲を見渡すと、森の中のようだ。救助されて、すぐなのだろうか?
だが、人の気配はまったく無い。一人、残された感じだ。
「意識を失った人間だけを残すなんて・・・」
タカハシは不思議に思いながら、自分の姿を確認する。
何故か、一糸纏わぬ姿だ。野外で素っ裸は恥ずかしい限りだ。
ケガは無い。周囲に衣服も無い。
「ここはどこなんだ?」
助け出されて、身体が冷えぬように脱がされたのだろうか?
しかしながら、毛布などで温めるわけでも無い。
自分を助けた人間は他に助けを求めて去ったのだろうか?
だとすれば、ここから不用意に動くのは危険か?
色々な考えを巡らす。
ただ、裸の状態はただただ、恥ずかしいだけだった。
下半身だけでも隠せるようにその辺の茂みを探る。
この際、気を付けねばならないのは実は虫だ。
人間は猿などの野生動物と違い、全身を覆う毛量が少ない。
すなわち、肌を晒す範囲が広い。
蜂や蛭、ダニなどに襲われ易いのだ。
蚊ですら、伝染病の危険を考えれば、危険なのだ。
だから、なるべく、肌を晒さない方が良い。
つまり、素っ裸のタカハシは危険な状態とも言えた。
葉の大きな芋か何かの植物の葉を手にして、それで腰蓑のような物を作った。
ゴワゴワして、落ち着かないが、丸見えよりマシだった。
時間は経っても、状況に変化はない。
太陽の位置からして、そろそろ、夕刻に近付くと思われる。
この状況で夜を迎えるのは危険だとタカハシは感じた。
ここが関東のどこかは不明だが、季節的に寒さは左程ではないと言え、野犬などの危険生物が居る可能性がある。
一か八かだが、人の居る場所に移動すべきだと思った。
川に流されたとは言え、関東である。基本的に居住地から離れてはいないはずなのだから。
そう思って、タカハシは歩き出した。
おかしい。
タカハシはいつまでも続く森に違和感を覚える。
彼が活動していた場所からすれば、こんな大きな森があるとは思えない。
ちょっと歩けば、すぐに住宅街だろう。
それに確認しているが、森の雰囲気が関東と言うより、長野などの山間部に近い感じだ。
そもそも、川が無い。
濁流に飲まれたはずで、そこから救助されたなら、川の近くである可能性が高い。
だが、その川がそもそも、どこにも存在しない。
どうなっている?
タカハシの理解の範囲を超えた状況だった。
こうなると何とかしてでも人と遭遇しないといけなかった。
衣服どころか、水も食料も無い。
すでに喉は乾きつつある。
命の危険が迫っていた。
日が暮れた。
闇夜で彷徨うのは危険極まり無い。
しかしながら、安全な寝床を確保する暇は無かった。
大木の片隅に身を寄せる。
灯りは月だけ。
「人の姿は無い。明日は早朝から水源探しと拠点の構築か」
タカハシはこの一帯に人が居ないと理解して、生き残る事に重点を置いた。
日の出と共に活動を始める。
最初に水源探しだった。
水は人体にとって、最重要な資源である。
水を確保する手段は幾つかあるが、ナイフ一つ無い状態では、湧き水などを探すのが手っ取早い。
川を探す手もあるが、川の水が必ずしも飲み水に適しているかどうかは怪しい。
流れている川はその間に獣の糞尿や様々な汚染物質が染み込んでいる可能性が高い。
濾過装置を作れるなら、それも手だが、現状、タカハシには難しい。
なるべくなら山肌などから湧いている水を飲料にしたい。
ただの森で湧き水を探すのは難しかった。
水の匂いとは言うが、並の人間の嗅覚で嗅ぎ分けられるはずも無い。
それでも探し当てないといけない。
タカハシは冷静に森の中を歩いた。拾った石で木の幹に傷を付ける。
これは同じ場所をグルグルとしないためだ。
なるべく道中で尖った石を探す。
原始生活においても人は道具を必要とする。
尖った石は切削などの工作や調理、狩りにも使える。
火を点ける為に乾いた枝なども確保する。
そして、午前中に彼は泉を発見した。
発見には動物の足跡を追えた事が功を奏した。
多分、鹿だろうと思われる足跡を幾つか発見して、それを追跡したのだ。
泉は野球の内野ぐらいの大きさであった。
多分、森の動物の多くはここで水を飲んでいる。
だからと言って、人間の飲料として、問題が無いとは言えない。
やはり、煮沸消毒や濾過して摂取すべきだが、すでにタカハシの喉は耐え難い程に枯れている。
とりあえず、手に掬い、飲んでみた。
味や臭いに問題は無い。飲料水としてはとりあえずは問題は無さそうだった。
現状の潤いは満たせた。
この近辺に拠点を構築する事にした。
自衛官として、特に目立った技能を有する隊員では無い。
特技として、幼少期から始めた空手がある程度。
徒手格闘こそ、優秀ではあるが、他は左程では無い。
高卒で何気なく自衛官になったが、その程度であった。
何かやる事があるわけも無いので、ズルズルと自衛官をやっている。
何事も卒なくこなすので、それなりに重宝されている。
関東で起きた線状降水帯による洪水の災害救助に駆り出された。
タカハシは部下を引き連れ、土嚢を積んだりしていたが、川に流された車に人が乗っていると聞き、駆け付ける。
安全を前提に彼らは救助作業を始める。
自衛官は最も危険な状況に立ち向かうが、決して、危険を冒すわけじゃない。
安全を確認した上での救助作業であった。
しかし、必ずしも全てが想定内にあるわけじゃない。
突如として、増水と共に川上から倒木などが流れてきて、タカハシは巻き込まれてしまった。
濁流に飲み込まれる中で、彼の意識は失われた。
次に目を醒ました時、彼は自分があの濁流から助かったのだと思った。
ダメだと思っていただけに九死に一生を得た気持ちだった。
周囲を見渡すと、森の中のようだ。救助されて、すぐなのだろうか?
だが、人の気配はまったく無い。一人、残された感じだ。
「意識を失った人間だけを残すなんて・・・」
タカハシは不思議に思いながら、自分の姿を確認する。
何故か、一糸纏わぬ姿だ。野外で素っ裸は恥ずかしい限りだ。
ケガは無い。周囲に衣服も無い。
「ここはどこなんだ?」
助け出されて、身体が冷えぬように脱がされたのだろうか?
しかしながら、毛布などで温めるわけでも無い。
自分を助けた人間は他に助けを求めて去ったのだろうか?
だとすれば、ここから不用意に動くのは危険か?
色々な考えを巡らす。
ただ、裸の状態はただただ、恥ずかしいだけだった。
下半身だけでも隠せるようにその辺の茂みを探る。
この際、気を付けねばならないのは実は虫だ。
人間は猿などの野生動物と違い、全身を覆う毛量が少ない。
すなわち、肌を晒す範囲が広い。
蜂や蛭、ダニなどに襲われ易いのだ。
蚊ですら、伝染病の危険を考えれば、危険なのだ。
だから、なるべく、肌を晒さない方が良い。
つまり、素っ裸のタカハシは危険な状態とも言えた。
葉の大きな芋か何かの植物の葉を手にして、それで腰蓑のような物を作った。
ゴワゴワして、落ち着かないが、丸見えよりマシだった。
時間は経っても、状況に変化はない。
太陽の位置からして、そろそろ、夕刻に近付くと思われる。
この状況で夜を迎えるのは危険だとタカハシは感じた。
ここが関東のどこかは不明だが、季節的に寒さは左程ではないと言え、野犬などの危険生物が居る可能性がある。
一か八かだが、人の居る場所に移動すべきだと思った。
川に流されたとは言え、関東である。基本的に居住地から離れてはいないはずなのだから。
そう思って、タカハシは歩き出した。
おかしい。
タカハシはいつまでも続く森に違和感を覚える。
彼が活動していた場所からすれば、こんな大きな森があるとは思えない。
ちょっと歩けば、すぐに住宅街だろう。
それに確認しているが、森の雰囲気が関東と言うより、長野などの山間部に近い感じだ。
そもそも、川が無い。
濁流に飲まれたはずで、そこから救助されたなら、川の近くである可能性が高い。
だが、その川がそもそも、どこにも存在しない。
どうなっている?
タカハシの理解の範囲を超えた状況だった。
こうなると何とかしてでも人と遭遇しないといけなかった。
衣服どころか、水も食料も無い。
すでに喉は乾きつつある。
命の危険が迫っていた。
日が暮れた。
闇夜で彷徨うのは危険極まり無い。
しかしながら、安全な寝床を確保する暇は無かった。
大木の片隅に身を寄せる。
灯りは月だけ。
「人の姿は無い。明日は早朝から水源探しと拠点の構築か」
タカハシはこの一帯に人が居ないと理解して、生き残る事に重点を置いた。
日の出と共に活動を始める。
最初に水源探しだった。
水は人体にとって、最重要な資源である。
水を確保する手段は幾つかあるが、ナイフ一つ無い状態では、湧き水などを探すのが手っ取早い。
川を探す手もあるが、川の水が必ずしも飲み水に適しているかどうかは怪しい。
流れている川はその間に獣の糞尿や様々な汚染物質が染み込んでいる可能性が高い。
濾過装置を作れるなら、それも手だが、現状、タカハシには難しい。
なるべくなら山肌などから湧いている水を飲料にしたい。
ただの森で湧き水を探すのは難しかった。
水の匂いとは言うが、並の人間の嗅覚で嗅ぎ分けられるはずも無い。
それでも探し当てないといけない。
タカハシは冷静に森の中を歩いた。拾った石で木の幹に傷を付ける。
これは同じ場所をグルグルとしないためだ。
なるべく道中で尖った石を探す。
原始生活においても人は道具を必要とする。
尖った石は切削などの工作や調理、狩りにも使える。
火を点ける為に乾いた枝なども確保する。
そして、午前中に彼は泉を発見した。
発見には動物の足跡を追えた事が功を奏した。
多分、鹿だろうと思われる足跡を幾つか発見して、それを追跡したのだ。
泉は野球の内野ぐらいの大きさであった。
多分、森の動物の多くはここで水を飲んでいる。
だからと言って、人間の飲料として、問題が無いとは言えない。
やはり、煮沸消毒や濾過して摂取すべきだが、すでにタカハシの喉は耐え難い程に枯れている。
とりあえず、手に掬い、飲んでみた。
味や臭いに問題は無い。飲料水としてはとりあえずは問題は無さそうだった。
現状の潤いは満たせた。
この近辺に拠点を構築する事にした。
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