君がこの世にいる内は

そらた

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7話. 貴方と生きていたいんです5

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サイド. 奈良


元々レイは、強がりで溜め込みやすく、いつも笑顔だった。
仲良くなるつもりもなかった。話しかけるつもりもなかった。
けど、あいつには、魅力があったんだ。俺にはない。特別な。
そんなレイと仲良くなって、幼馴染になって。お互いが自分よりも
お互いの事を知った辺りに、レイから能力の話をされた。
本人もその能力の意味を知ったのはつい最近だ、と言うから
とても驚いたものだ。そんな彼から、彼女が出来た、と言われた時には
反応に困った。別に羨ましいとかじゃない。不安だったのだ。
あの時レイはヘラッとしていたけれど、何よりも不安で心配で、
すごく落ち着かなかった。


━━━━━━━━━━━━━━━


「チッ、ふざけんなよお前。」

怒りに任せ咄嗟に掴んでしまった胸ぐらにやばい、と
思ったが、ここで引きたくはないため壁に追いやり話を続ける。

「お前が資格がないって言ってていいのかよっ。」

「だって、僕が明日デートしよう、なんて言わなかったら、
優香は今も元気に笑っていた。ちゃんと生きていた!」

「…今もちゃんと生きてる。息だってしてる、脈だって動いてる。
昨日お前が言った時にあいつがボソッと呟いた言葉、お前だってちゃんと
聞こえてただろ。聞き取れていただろ。嬉しかったんだよ。
あいつだって。…俺だって。」

普段言わない素直な気持ち。病院の廊下ですることではないけれど。

「…でも、今はちゃんと生きてるけど、この先どうかなんて
分からねぇだろ。確か前、自然現象には抗えないって言ってたけど
自然現象になっている途中なら見えるんじゃねぇの。」

そこでハッ!と思ったのか暗かった顔をいきなり上げるレイ。

「たし、かに。それはあるかも。」

「…この先生きれるか生きられないかは、俺だって誰だって分からねぇよ。
医者は治すことが出来ても完璧じゃねぇ。
でも、いきられる希望を見つけることはできるだろ。
お前の能力で。」

「…おう!…でも、…」

「でもじゃねぇ、行け。」

半ば強引に押し出した彼の背中は、俺の目にはとても大きく写った。
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