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16話. 一人称
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『白ほど染まりやすい色はない。』
いつしか読んだ本にそう書いてあった。
別に医学の本でも身体の本でもない、ただ普通の物語小説。
その言葉を借りて今の状況に当てはめるとしたら…
白く濁りすらなかった笑顔の耐えない彼の心にはいつしか
黒い癌という名の悪魔が忍び込んでいたーーーー
と言ったところだろうか…。
━━━━━━━━━━━━━━━
サイド.椎野
全身の痺れという状況から俺はCIDPだ、と確信を持っていた。
が、本当はがん。がんもCIDPまでの全身麻痺…とまでは言わないが
下半身に過度の麻痺が発生する。
それが何らかの影響で全身麻痺として身体に現れた。
…このせいで発見が遅れてしまった。
…ではどこの癌か、食道癌?それとも肝臓癌?胆道癌、大腸癌かも。
あれやこれや考えても実物を見ない限りただの憶測。
足早で行き着いたのは先程の先生の元。
見せてもらったレントゲン写真には計4箇所に黒い塊が。
特に大きな主体となっている所は…
「膵臓…。」
主体となっている膵臓を除いた3箇所の場所から考えるに血行性転移を
起こしたと思われる。
血行性転移とは血液に乗り、離れた臓器に転移してしまう、というもの。
肝臓、腹膜…それに骨。参ったな。場所が悪い。
「遠隔転移している…。」
主体から血行性転移してしまっている場所が遠ければ遠いほど
手術が出来ない。…まぁ、意味が無いという事。
転移している場所が肝臓とそれに近い場所にある骨。
本来ならば科学医療や放射線で治療をしないといけないが…
「それだと移植が出来ない、ということか。」
「そういう事です。でもわざわざ先生に申したのは…」
「…。」
「お願い、出来ますか…?」
天才医師…ねぇ…。
「はぁ…、…よし、…"俺"なら行ける。」
いつしか読んだ本にそう書いてあった。
別に医学の本でも身体の本でもない、ただ普通の物語小説。
その言葉を借りて今の状況に当てはめるとしたら…
白く濁りすらなかった笑顔の耐えない彼の心にはいつしか
黒い癌という名の悪魔が忍び込んでいたーーーー
と言ったところだろうか…。
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サイド.椎野
全身の痺れという状況から俺はCIDPだ、と確信を持っていた。
が、本当はがん。がんもCIDPまでの全身麻痺…とまでは言わないが
下半身に過度の麻痺が発生する。
それが何らかの影響で全身麻痺として身体に現れた。
…このせいで発見が遅れてしまった。
…ではどこの癌か、食道癌?それとも肝臓癌?胆道癌、大腸癌かも。
あれやこれや考えても実物を見ない限りただの憶測。
足早で行き着いたのは先程の先生の元。
見せてもらったレントゲン写真には計4箇所に黒い塊が。
特に大きな主体となっている所は…
「膵臓…。」
主体となっている膵臓を除いた3箇所の場所から考えるに血行性転移を
起こしたと思われる。
血行性転移とは血液に乗り、離れた臓器に転移してしまう、というもの。
肝臓、腹膜…それに骨。参ったな。場所が悪い。
「遠隔転移している…。」
主体から血行性転移してしまっている場所が遠ければ遠いほど
手術が出来ない。…まぁ、意味が無いという事。
転移している場所が肝臓とそれに近い場所にある骨。
本来ならば科学医療や放射線で治療をしないといけないが…
「それだと移植が出来ない、ということか。」
「そういう事です。でもわざわざ先生に申したのは…」
「…。」
「お願い、出来ますか…?」
天才医師…ねぇ…。
「はぁ…、…よし、…"俺"なら行ける。」
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