8 / 66
8話 転生者(3)
しおりを挟む
そうだ色々聞かないと、と思いながら僕は奥に行った少年に振り返った。
少年は、可愛い寝顔(死に顔)のもふもふの生き物の腹を、かっさばいているところだった。
「そ、それうさぎ!?」
「ああ、血抜きはしてある」
血抜き!?って、なに!?
「えっ……と……」
「腹減っただろ?とりあえず肉でも食え」
「あり、がとう」
ワイルドだなあ。なんだか異世界ライフの実感が湧いて来た。
「あ、僕も手伝うよ!」
「じゃあ串に肉を刺していけ」
「分かった!」
20分ほどして、部屋の中にうさぎの串焼きのいい匂いが充満する。あんな可愛い寝顔(死に顔)を拝見してしまった後だというのに、僕の食欲はそそられた。
「いただきます!」
僕は床に座って、手渡された串焼きを両手で持ってかぶりついた。美味しかった。少年も床に座り、機嫌良さそうに片手の串焼きを食いちぎって食べた。
なんか食べ方もワイルド感あるなあ。僕なんて歯で小さく噛み切って口の中でもぐもぐしている。
異世界生活が長いとワイルドになるのかな。
「君、いつ頃この世界にやって来たの?やっぱり青い光?」
「ああ、青い光だ。突然包まれて、気づいたらこの地獄だよ。来たのはいつだったかなあ、一年くらいは経ってんのかな」
一年前。青い光。
その時僕の心臓がドクンと鳴った。今更ながらあることに思い至って。
あの都市伝説めいた噂。レンは青い光に包まれて消えてしまった、っていう。
「ね、ねえ君の名前は?」
「悪りい、まだ言ってなかったなそういえば。俺の名前はレン。嵯峨恋だ」
少年は、可愛い寝顔(死に顔)のもふもふの生き物の腹を、かっさばいているところだった。
「そ、それうさぎ!?」
「ああ、血抜きはしてある」
血抜き!?って、なに!?
「えっ……と……」
「腹減っただろ?とりあえず肉でも食え」
「あり、がとう」
ワイルドだなあ。なんだか異世界ライフの実感が湧いて来た。
「あ、僕も手伝うよ!」
「じゃあ串に肉を刺していけ」
「分かった!」
20分ほどして、部屋の中にうさぎの串焼きのいい匂いが充満する。あんな可愛い寝顔(死に顔)を拝見してしまった後だというのに、僕の食欲はそそられた。
「いただきます!」
僕は床に座って、手渡された串焼きを両手で持ってかぶりついた。美味しかった。少年も床に座り、機嫌良さそうに片手の串焼きを食いちぎって食べた。
なんか食べ方もワイルド感あるなあ。僕なんて歯で小さく噛み切って口の中でもぐもぐしている。
異世界生活が長いとワイルドになるのかな。
「君、いつ頃この世界にやって来たの?やっぱり青い光?」
「ああ、青い光だ。突然包まれて、気づいたらこの地獄だよ。来たのはいつだったかなあ、一年くらいは経ってんのかな」
一年前。青い光。
その時僕の心臓がドクンと鳴った。今更ながらあることに思い至って。
あの都市伝説めいた噂。レンは青い光に包まれて消えてしまった、っていう。
「ね、ねえ君の名前は?」
「悪りい、まだ言ってなかったなそういえば。俺の名前はレン。嵯峨恋だ」
13
あなたにおすすめの小説
竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜
レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」
魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。
彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
悪役令嬢の兄でしたが、追放後は参謀として騎士たちに囲まれています。- 第1巻 - 婚約破棄と一族追放
大の字だい
BL
王国にその名を轟かせる名門・ブラックウッド公爵家。
嫡男レイモンドは比類なき才知と冷徹な眼差しを持つ若き天才であった。
だが妹リディアナが王太子の許嫁でありながら、王太子が心奪われたのは庶民の少女リーシャ・グレイヴェル。
嫉妬と憎悪が社交界を揺るがす愚行へと繋がり、王宮での婚約破棄、王の御前での一族追放へと至る。
混乱の只中、妹を庇おうとするレイモンドの前に立ちはだかったのは、王国騎士団副団長にしてリーシャの異母兄、ヴィンセント・グレイヴェル。
琥珀の瞳に嗜虐を宿した彼は言う――
「この才を捨てるは惜しい。ゆえに、我が手で飼い馴らそう」
知略と支配欲を秘めた騎士と、没落した宰相家の天才青年。
耽美と背徳の物語が、冷たい鎖と熱い口づけの中で幕を開ける。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる