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第9話
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「まじかー。え――……まじかぁ……」
俺はその光景を、背中がぞわぞわする感覚を我慢しながら見ていた。
「いやいやいやいや、そりゃさ分かるよ?魔王に挑んで、確かに生きて帰れないかもしれないしね?でも、そこまで堂々と寝取れるものなの?……はぁ……何か疲れた。つーか、どうでも良くなって来たわ」
俺はそう独り言ちて……それでもチラチラと【モニター】に目を向ける。
勇者君、最初は戸惑っていたけど随分乗り気じゃーないかい?
いやさぁ、良いんだよ?別に誰が何処で何をしてもさ?
あー、めっちゃチューしてるやん……。
つーかさー、人ん家だぜ?いや、城だけども。
あー、えっ、下だけ脱ぐの?!……器用なんですねぇ……。
じゃなくてさ、俺は何を見させられてるの?いや、勝手に見てるんだけどさ。
駄目だ、それ以上はイケナイ。
【モニター】を消して、俺は目頭を押さえながら天を仰いだ。
くそっ!うらやまけしかr……ごほん。
少しして、サザンスターが僧侶ちゃんを連れて戻って来た。
「あぁ、お帰り。少し落ち着いたかい?」
魔王城自慢の温泉に浸かって、身体を綺麗にし、服も新しいものに着替えさせた。
まぁ、杖は持っていても問題無いからそのままにしてある。
「あ、あの……有難う御座います……」
うん、ちゃんとお礼も言えるんだね。予想通り、この子はまだ染まっていないみたいだ。
「それで……あの……私はこの後、どうなるのでしょうか」
僧侶ちゃんは、恐る恐るながらそう尋ねて来た。
そうだよな、攫われた様なもんだもんな。
「そうだね……。君の好きにしたら良いと思うよ?」
「え?」
俺の言葉が信じられないのも無理はない。けど、別に僧侶ちゃんを監禁するつもりとか無いし。
僧侶ちゃんはサザンスターが用意した【神秘のローブ】を見に纏っている。
ローブという名前ではあるが、清楚系の薄っすらとピンクっぽい白いワンピースだ。
足元はサンダルが良かったんだけど、動きやすさを重視させて黒いショートブーツだ。
これで袖の短い赤いジャケットがあれば、完全にエアリスだな。ん?エアリスって誰だっけ。
まぁ、異世界に似合わない格好だけど、可愛いから良いんじゃないかな?
しかも性能は折り紙付きだ。
「貴方は一体……それに、この服とか靴って……」
僧侶ちゃんが当然の疑問を投げかけて来た。
「しっ……」
俺は唇に人差し指をあて、僧侶ちゃんの言葉を遮った。
「今は……まだ教えられない」
そう答えた。
俺はその光景を、背中がぞわぞわする感覚を我慢しながら見ていた。
「いやいやいやいや、そりゃさ分かるよ?魔王に挑んで、確かに生きて帰れないかもしれないしね?でも、そこまで堂々と寝取れるものなの?……はぁ……何か疲れた。つーか、どうでも良くなって来たわ」
俺はそう独り言ちて……それでもチラチラと【モニター】に目を向ける。
勇者君、最初は戸惑っていたけど随分乗り気じゃーないかい?
いやさぁ、良いんだよ?別に誰が何処で何をしてもさ?
あー、めっちゃチューしてるやん……。
つーかさー、人ん家だぜ?いや、城だけども。
あー、えっ、下だけ脱ぐの?!……器用なんですねぇ……。
じゃなくてさ、俺は何を見させられてるの?いや、勝手に見てるんだけどさ。
駄目だ、それ以上はイケナイ。
【モニター】を消して、俺は目頭を押さえながら天を仰いだ。
くそっ!うらやまけしかr……ごほん。
少しして、サザンスターが僧侶ちゃんを連れて戻って来た。
「あぁ、お帰り。少し落ち着いたかい?」
魔王城自慢の温泉に浸かって、身体を綺麗にし、服も新しいものに着替えさせた。
まぁ、杖は持っていても問題無いからそのままにしてある。
「あ、あの……有難う御座います……」
うん、ちゃんとお礼も言えるんだね。予想通り、この子はまだ染まっていないみたいだ。
「それで……あの……私はこの後、どうなるのでしょうか」
僧侶ちゃんは、恐る恐るながらそう尋ねて来た。
そうだよな、攫われた様なもんだもんな。
「そうだね……。君の好きにしたら良いと思うよ?」
「え?」
俺の言葉が信じられないのも無理はない。けど、別に僧侶ちゃんを監禁するつもりとか無いし。
僧侶ちゃんはサザンスターが用意した【神秘のローブ】を見に纏っている。
ローブという名前ではあるが、清楚系の薄っすらとピンクっぽい白いワンピースだ。
足元はサンダルが良かったんだけど、動きやすさを重視させて黒いショートブーツだ。
これで袖の短い赤いジャケットがあれば、完全にエアリスだな。ん?エアリスって誰だっけ。
まぁ、異世界に似合わない格好だけど、可愛いから良いんじゃないかな?
しかも性能は折り紙付きだ。
「貴方は一体……それに、この服とか靴って……」
僧侶ちゃんが当然の疑問を投げかけて来た。
「しっ……」
俺は唇に人差し指をあて、僧侶ちゃんの言葉を遮った。
「今は……まだ教えられない」
そう答えた。
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