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第1章 【異世界召喚】アグストリア城
第1話 召喚されたみたい。
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俺はベッド際に座りながら、この光景を何処か夢の中の様な感覚で見ている。
ベッドの下には、床に膝立ちして俺の肉棒を一心不乱に咥えている全裸の少女。額に薄っすらと汗を浮かべ、それでも休む気配はない。
頭を前後に動かす度に、その大きすぎない胸が揺れる。
「はぁ…はぁ…んじゅっ…っじゅ…大きすぎて…はむ…ペロレロ…全部は…んっ…んっ…はぁ…ムリです…」
俺の肉棒を3分の2まで咥え込んだあたりで、限界の様だ。このまま無理矢理に喉奥まで押し込んでも良いのだが、流石に今は良心が痛むので止めておこう。
「無理はしないでいいよ。その代わり、しっかり吸い上げながら舌も使って」
俺の股間に顔を埋めた少女は、言われた通りに肉棒を絶妙に吸い上げる。最初に教えた時は吸う力が強過ぎて、気持ちいい以前の話だったが。初心者が陥りやすい失敗の一つだろう。
「はい…んちゅ…じゅる…ぐちゅ…うふぅ…」
少女の舌がまるで生き物の様に動き回る。
カリ首を這う様に舐め、亀頭も丹念に舐めている。
「いいぞ。大分上手くなったな。イケそうだ」
丹念にその小さな口で俺の肉棒を扱き、精子を搾り取ろうとするこの少女が愛しく感じる。いや、実際愛おしいのだが。
こんな事で愛おしさが伝わるとは思わないが、少女の頭を軽く撫でる。
「ん。ん。じゅぽっ。じゅる。じゅ。うふぅ…んちゅ。ぐぽっ。ん。ん。」
俺の気持ちが伝わったのか、それともイキそうなのが分かったのか。少女は動きを速める。
鼻息が荒くなり、俺の陰毛をくすぐる。
少女は両手を俺の膝に置き、その動きを加速させる。
少女の舌は、俺の肉棒の裏筋にピッタリと張り付いている。イカせる気満々の様だ。口の中全体で包み込まれ、射精の時をまだかまだかと待っている。
少女は限界まで動きを加速させる。
「ん。ん。んじゅ。ん。ん。ん。ずぞぉっ。ん。」
「あぁ、イクぞ!…出るっ!」
「ん───―っ!」
ビュルビュッビュッ…ビュッ!
俺は少女の口中に、爆発する様に射精し、少女は全て口の中で受け止めた。その間も少女は、俺の肉棒を咥えたままだ。
「んくっ。ん…。んふぅ…。ん」
少女は、俺の大量に放った精子を当たり前の様に嚥下した。
そのままストローで飲み物でも吸うかの様に、俺の肉棒を吸い上げる。
「おっっ、それはやばいっ」
少女は少し悪戯っぽい表情で微かに笑って、俺を上目遣いで見た。直ぐに視線を外すと、ゆっくりとストロークを開始した。
尿道に残ってる精子も搾り取ろうとしている。
「んふっ…ねちゅ…んちゅ……」
名残惜しそうに肉棒から口を離す。俺の肉棒は少女の唾液でヌラヌラとテカっている。
少女は自分の口の周りに付いた自分の涎を腕で拭うと、最後に亀頭をペロっと一舐めした。
「気持ち良かったですか?」
上目遣いで俺を見上げる。
「あぁ、最高だったよ。まさか手を使わずに口だけでイカされるなんて」
「ふふっ。あ、じゃあ、もうセックスはしないんですか?」
「それは……また別だな」
フェラはフェラで気持ちいいが、セックスは別物だろう。まぁ、人によるのかも知れないが。
「良かった!私はアオイ様が気持ちよくなってくれるなら、なんだってしますからね!」
そう言って少女は俺に抱きついて来た。これだよ。めっちゃ可愛いんだわ。なにこれ。何て生き物??
少女の名前はフローラ。現在16歳。え?犯罪じゃないのかって?この世界では、16歳は立派な成人として扱われるらしい。らしいって言ったのは、俺がこの世界の人間ではないから。この世界…この国の常識を知らないのだ。
それもそのハズ。どうやら異世界に召喚されてしまった様なのだ。
最初は質の悪い夢だと思っていたのだが、流石に1週間近くも経てば認めるよ。
あの日、待ちに待った新作のAVが家に届く日だった。なんだよ、楽しみにしてたんだ。別にいいじゃないか。
残業も程々にして、同僚の飲みの誘いも断り、帰宅を急いでいた。
「なんだ、女でも出来たか?」
なんて茶化されたりしたが、まぁ、間違ってはいないか。
もう家は、この横断歩道を渡ればすぐ。赤信号がもどかしい。
やっと青に変わり、一歩を踏み出した。
その時、一瞬立ち眩みの様なモノを覚えて、その場にしゃがみこんだ。ほんの一瞬だったと思う。立ち眩みの様な感覚が消えて、立ち上がると見知らぬ場所にいた。
中世を舞台にした映画とかで出てきそうな全身鎧を着たやつらが俺の周りに居て、手に持っていた槍みたいなのを俺に向けている。
そして俺だけスーツ姿。
「はぁ?どこ此処?つーか、何この状況」
俺は横断歩道で倒れて、夢でも見ているのかと思った。まぁ、それ位今の状況についていけていない。
「お前を召喚したのは私だ。私に従え」
はぁ?何か偉そうなおっさんが、良く分からない事言ってんぞ。うちの会社の重役より偉そうだ。
「えーっと、召喚って何言ってんですか?頭大丈夫?」
「貴様!王に向かって無礼だぞ!不敬罪で処断してくれる!」
いや、全身鎧の一人がめっちゃ怒ってるんですけど。つーか、その槍で刺されたら、流石に死にそうですわ。
「あ――、はい。すみません。とりあえずその槍向けるの止めてもらえませんか?」
俺は『降参』と言わんばかりに両手を挙げた。まだ夢だと思っているから、怯えた態度をとることは無かった。寧ろ、それが良かったみたいだ。
「良い、皆の者。その者は、フローラを救う最後の手段なのだ。手荒な真似はよせ」
偉そうなおっさんは、どうやら王様らしい。会社の重役より偉そうだわ、そりゃ。
それにしても王様に召喚て。まるで異世界ものラノベだな。仕方ないから、夢から覚めるまでお付き合いする事にしよう。
「すまないな、少々手荒だったことは許せ」
「いや、許せって……まぁ、良いですけど。それより、どういう状況なんでしょうか」
それから、王様とやらに事情をきいた。
まず、異世界からの召喚によってこの世界に来た者は、いずれも強力なスキルを持って現れるそうだ。
過去の召喚者達は、そのスキルや能力を使って英雄として祀られているそうだ。
だが、召喚してみるまで、どんなスキルを持ってるのかまでは分からないらしい。
一人娘の名前は『フローラ』というらしい。病気なのか、呪いなのか。日毎に生命力が減って行っている。
この世界には生命力を回復させる薬や魔法も存在するそうだが、王様の視る限りの方法では効果が無かったそうだ。そして最後の最後に、召喚者のスキルに頼った。と。
その結果、俺が此処に居るって訳だ。
「いやいや、生命力に魔法って……。まぁ、俺の夢の中ならそう言う事もあるか」と思ったが、それを口には出さずに飲み込んだ。
「成程、大体分かりまし「そうか!それではどうにかしてくれるのだな!?」……え――……」
俺が言い終わる前に被せてきたよ……。
つーか、これって…俺が何も出来ないって分かったら用済みじゃないか?
背中に冷や汗が流れるのを感じたが、表情に出すのはマズイ。
「まずは、フローラ様?にお会いする事は出来ますか?」
どのみち、どんな状況なのか分からないと何もできないしな。只の風邪とかだったら良いんだけど、そもそも医者でもない訳だし、出来る事は無いんだけどね。
王様は渋々ながら一人娘の居る部屋に案内してくれた。
そこには、豪華なベッドに眠っている少女が居た。特に病気って風には見えない。
「パッと見、眠っている様にしか見えないんだけど…」
「そうだな。時折目は覚める様だが……まぁ、これを見てくれ。『神々の恩恵によりて、今曇り無き天窓を開かん!鑑定!』」
王様が言い終わると、空中に見えない板が在るかの様に文字が浮かび上がった。
その光景にも驚いたが何より「え、今の詠唱ってやつ?まさか魔法とか使う時、これ毎回唱えるの恥ずかしくない?と言うか恥ずかしいんだけど……」と思ってたりもする。
名前:フローラ・アグストリア
年齢:16
職業:王女
lV:3
HP:10/50
MP:20/20
状態:睡眠
:■■■■■■■
「原因が分からないって、そういう事か」
状態の欄が、文字化けして読めないって……。
内心「どうしようもなくね?」とか思っているけど、自分の命が危なそうだから、声には出さない。
「このステータスっぽいの、俺でもみれるのか?」
「自分のステータス位、自分で見るが良い。……あぁ、そうか。すまん。異世界からの住人は知らんのだったな。古い書物にそう記されていたか。召喚された者は、自分のステータスを閲覧する事が出来るそうだ」
勝手に遠い目をして、何か考えていたみたいだ。
「そういえば、お主の名前は何という」
「水上 葵だ。アオイでいい。こういう時は下の名前を使うべきだって、ばっちゃんが」
「?良く分からんが、アオイだな。ではアオイよ、ステータスオープンと唱えよ」
でた、テンプレだわ。しかしやるしかない。
「ステータスオープン!」
名前:アオイ
年齢:26
職業:転移者
LV:1
HP:30
MP:500
状態:良好
称号:転移者
スキル:健康LV1 精神耐性LV2
:奇跡
目の前に自分の情報が映し出される。
名前がフルネームじゃなくて『アオイ』ってなってる。あー、さっき名乗ったからかな。
スキルがあることに軽く驚き、触ってみる。
『健康』LV1
ユニークスキル。転移者のランダムスキル。
効果:体力の回復が少し早くなる。風邪をひきにくくなる。風邪の治りが早くなる。
『精神耐性』LV2
効果:精神的なダメージを軽減する。ストレスに強くなる。
『奇跡』
効果:■■■■■■■
まじか。詳細まで見れちゃったよ…普通に操作出来ちゃうのか。
「他人のステータスは、本人が許可しないと見れないのだが、私の様に『鑑定』を使えば、その限りではない。まぁ、もっとも、私のは、血の繋がりのある者しか見れない『限定鑑定』でな。しかもLVが低すぎて最低限の情報しか見れないのだ」
「だからお前のステータスは私からは見えない。」
王様は俺が、自分のステータスを見れた事を気にせず話を続けた。
「じゃあ、もしかして『鑑定』のLV上げれば、フローラ様の状態が分かるんじゃないのか?」
「そうだろが…そんな時間も残っていないのでな…」
『鑑定』のLVを上げれば、詳しい情報を得られるが、今からLV上げに出る時間はない。それに、LVが上がるのかも怪しいそうだ。もともとレアなスキルらしく、スキルの所持者は少ないらしいので、LVの上げ方も詳細は分からないそうだ。特に王様のは『限定鑑定』というらしく、尚の事難しいらしい。
沈痛な面持ちな王様を見ていると、何かしてあげたいとは思うが、如何せん役に立つスキルを持っていない。寧ろ『健康』のスキルをこの少女に渡せれば話は早そうだけど。
それより、『奇跡』ってなんだよ。効果見れないじゃん。ヤバイ感じしかしないな…。
「ん?何だこれ」
俺のステータスの名前の部分。横に点滅してる何かがある。
とりあえず触ってみる。
その瞬間、俺を中心として、フローラの部屋に光が溢れた。
ベッドの下には、床に膝立ちして俺の肉棒を一心不乱に咥えている全裸の少女。額に薄っすらと汗を浮かべ、それでも休む気配はない。
頭を前後に動かす度に、その大きすぎない胸が揺れる。
「はぁ…はぁ…んじゅっ…っじゅ…大きすぎて…はむ…ペロレロ…全部は…んっ…んっ…はぁ…ムリです…」
俺の肉棒を3分の2まで咥え込んだあたりで、限界の様だ。このまま無理矢理に喉奥まで押し込んでも良いのだが、流石に今は良心が痛むので止めておこう。
「無理はしないでいいよ。その代わり、しっかり吸い上げながら舌も使って」
俺の股間に顔を埋めた少女は、言われた通りに肉棒を絶妙に吸い上げる。最初に教えた時は吸う力が強過ぎて、気持ちいい以前の話だったが。初心者が陥りやすい失敗の一つだろう。
「はい…んちゅ…じゅる…ぐちゅ…うふぅ…」
少女の舌がまるで生き物の様に動き回る。
カリ首を這う様に舐め、亀頭も丹念に舐めている。
「いいぞ。大分上手くなったな。イケそうだ」
丹念にその小さな口で俺の肉棒を扱き、精子を搾り取ろうとするこの少女が愛しく感じる。いや、実際愛おしいのだが。
こんな事で愛おしさが伝わるとは思わないが、少女の頭を軽く撫でる。
「ん。ん。じゅぽっ。じゅる。じゅ。うふぅ…んちゅ。ぐぽっ。ん。ん。」
俺の気持ちが伝わったのか、それともイキそうなのが分かったのか。少女は動きを速める。
鼻息が荒くなり、俺の陰毛をくすぐる。
少女は両手を俺の膝に置き、その動きを加速させる。
少女の舌は、俺の肉棒の裏筋にピッタリと張り付いている。イカせる気満々の様だ。口の中全体で包み込まれ、射精の時をまだかまだかと待っている。
少女は限界まで動きを加速させる。
「ん。ん。んじゅ。ん。ん。ん。ずぞぉっ。ん。」
「あぁ、イクぞ!…出るっ!」
「ん───―っ!」
ビュルビュッビュッ…ビュッ!
俺は少女の口中に、爆発する様に射精し、少女は全て口の中で受け止めた。その間も少女は、俺の肉棒を咥えたままだ。
「んくっ。ん…。んふぅ…。ん」
少女は、俺の大量に放った精子を当たり前の様に嚥下した。
そのままストローで飲み物でも吸うかの様に、俺の肉棒を吸い上げる。
「おっっ、それはやばいっ」
少女は少し悪戯っぽい表情で微かに笑って、俺を上目遣いで見た。直ぐに視線を外すと、ゆっくりとストロークを開始した。
尿道に残ってる精子も搾り取ろうとしている。
「んふっ…ねちゅ…んちゅ……」
名残惜しそうに肉棒から口を離す。俺の肉棒は少女の唾液でヌラヌラとテカっている。
少女は自分の口の周りに付いた自分の涎を腕で拭うと、最後に亀頭をペロっと一舐めした。
「気持ち良かったですか?」
上目遣いで俺を見上げる。
「あぁ、最高だったよ。まさか手を使わずに口だけでイカされるなんて」
「ふふっ。あ、じゃあ、もうセックスはしないんですか?」
「それは……また別だな」
フェラはフェラで気持ちいいが、セックスは別物だろう。まぁ、人によるのかも知れないが。
「良かった!私はアオイ様が気持ちよくなってくれるなら、なんだってしますからね!」
そう言って少女は俺に抱きついて来た。これだよ。めっちゃ可愛いんだわ。なにこれ。何て生き物??
少女の名前はフローラ。現在16歳。え?犯罪じゃないのかって?この世界では、16歳は立派な成人として扱われるらしい。らしいって言ったのは、俺がこの世界の人間ではないから。この世界…この国の常識を知らないのだ。
それもそのハズ。どうやら異世界に召喚されてしまった様なのだ。
最初は質の悪い夢だと思っていたのだが、流石に1週間近くも経てば認めるよ。
あの日、待ちに待った新作のAVが家に届く日だった。なんだよ、楽しみにしてたんだ。別にいいじゃないか。
残業も程々にして、同僚の飲みの誘いも断り、帰宅を急いでいた。
「なんだ、女でも出来たか?」
なんて茶化されたりしたが、まぁ、間違ってはいないか。
もう家は、この横断歩道を渡ればすぐ。赤信号がもどかしい。
やっと青に変わり、一歩を踏み出した。
その時、一瞬立ち眩みの様なモノを覚えて、その場にしゃがみこんだ。ほんの一瞬だったと思う。立ち眩みの様な感覚が消えて、立ち上がると見知らぬ場所にいた。
中世を舞台にした映画とかで出てきそうな全身鎧を着たやつらが俺の周りに居て、手に持っていた槍みたいなのを俺に向けている。
そして俺だけスーツ姿。
「はぁ?どこ此処?つーか、何この状況」
俺は横断歩道で倒れて、夢でも見ているのかと思った。まぁ、それ位今の状況についていけていない。
「お前を召喚したのは私だ。私に従え」
はぁ?何か偉そうなおっさんが、良く分からない事言ってんぞ。うちの会社の重役より偉そうだ。
「えーっと、召喚って何言ってんですか?頭大丈夫?」
「貴様!王に向かって無礼だぞ!不敬罪で処断してくれる!」
いや、全身鎧の一人がめっちゃ怒ってるんですけど。つーか、その槍で刺されたら、流石に死にそうですわ。
「あ――、はい。すみません。とりあえずその槍向けるの止めてもらえませんか?」
俺は『降参』と言わんばかりに両手を挙げた。まだ夢だと思っているから、怯えた態度をとることは無かった。寧ろ、それが良かったみたいだ。
「良い、皆の者。その者は、フローラを救う最後の手段なのだ。手荒な真似はよせ」
偉そうなおっさんは、どうやら王様らしい。会社の重役より偉そうだわ、そりゃ。
それにしても王様に召喚て。まるで異世界ものラノベだな。仕方ないから、夢から覚めるまでお付き合いする事にしよう。
「すまないな、少々手荒だったことは許せ」
「いや、許せって……まぁ、良いですけど。それより、どういう状況なんでしょうか」
それから、王様とやらに事情をきいた。
まず、異世界からの召喚によってこの世界に来た者は、いずれも強力なスキルを持って現れるそうだ。
過去の召喚者達は、そのスキルや能力を使って英雄として祀られているそうだ。
だが、召喚してみるまで、どんなスキルを持ってるのかまでは分からないらしい。
一人娘の名前は『フローラ』というらしい。病気なのか、呪いなのか。日毎に生命力が減って行っている。
この世界には生命力を回復させる薬や魔法も存在するそうだが、王様の視る限りの方法では効果が無かったそうだ。そして最後の最後に、召喚者のスキルに頼った。と。
その結果、俺が此処に居るって訳だ。
「いやいや、生命力に魔法って……。まぁ、俺の夢の中ならそう言う事もあるか」と思ったが、それを口には出さずに飲み込んだ。
「成程、大体分かりまし「そうか!それではどうにかしてくれるのだな!?」……え――……」
俺が言い終わる前に被せてきたよ……。
つーか、これって…俺が何も出来ないって分かったら用済みじゃないか?
背中に冷や汗が流れるのを感じたが、表情に出すのはマズイ。
「まずは、フローラ様?にお会いする事は出来ますか?」
どのみち、どんな状況なのか分からないと何もできないしな。只の風邪とかだったら良いんだけど、そもそも医者でもない訳だし、出来る事は無いんだけどね。
王様は渋々ながら一人娘の居る部屋に案内してくれた。
そこには、豪華なベッドに眠っている少女が居た。特に病気って風には見えない。
「パッと見、眠っている様にしか見えないんだけど…」
「そうだな。時折目は覚める様だが……まぁ、これを見てくれ。『神々の恩恵によりて、今曇り無き天窓を開かん!鑑定!』」
王様が言い終わると、空中に見えない板が在るかの様に文字が浮かび上がった。
その光景にも驚いたが何より「え、今の詠唱ってやつ?まさか魔法とか使う時、これ毎回唱えるの恥ずかしくない?と言うか恥ずかしいんだけど……」と思ってたりもする。
名前:フローラ・アグストリア
年齢:16
職業:王女
lV:3
HP:10/50
MP:20/20
状態:睡眠
:■■■■■■■
「原因が分からないって、そういう事か」
状態の欄が、文字化けして読めないって……。
内心「どうしようもなくね?」とか思っているけど、自分の命が危なそうだから、声には出さない。
「このステータスっぽいの、俺でもみれるのか?」
「自分のステータス位、自分で見るが良い。……あぁ、そうか。すまん。異世界からの住人は知らんのだったな。古い書物にそう記されていたか。召喚された者は、自分のステータスを閲覧する事が出来るそうだ」
勝手に遠い目をして、何か考えていたみたいだ。
「そういえば、お主の名前は何という」
「水上 葵だ。アオイでいい。こういう時は下の名前を使うべきだって、ばっちゃんが」
「?良く分からんが、アオイだな。ではアオイよ、ステータスオープンと唱えよ」
でた、テンプレだわ。しかしやるしかない。
「ステータスオープン!」
名前:アオイ
年齢:26
職業:転移者
LV:1
HP:30
MP:500
状態:良好
称号:転移者
スキル:健康LV1 精神耐性LV2
:奇跡
目の前に自分の情報が映し出される。
名前がフルネームじゃなくて『アオイ』ってなってる。あー、さっき名乗ったからかな。
スキルがあることに軽く驚き、触ってみる。
『健康』LV1
ユニークスキル。転移者のランダムスキル。
効果:体力の回復が少し早くなる。風邪をひきにくくなる。風邪の治りが早くなる。
『精神耐性』LV2
効果:精神的なダメージを軽減する。ストレスに強くなる。
『奇跡』
効果:■■■■■■■
まじか。詳細まで見れちゃったよ…普通に操作出来ちゃうのか。
「他人のステータスは、本人が許可しないと見れないのだが、私の様に『鑑定』を使えば、その限りではない。まぁ、もっとも、私のは、血の繋がりのある者しか見れない『限定鑑定』でな。しかもLVが低すぎて最低限の情報しか見れないのだ」
「だからお前のステータスは私からは見えない。」
王様は俺が、自分のステータスを見れた事を気にせず話を続けた。
「じゃあ、もしかして『鑑定』のLV上げれば、フローラ様の状態が分かるんじゃないのか?」
「そうだろが…そんな時間も残っていないのでな…」
『鑑定』のLVを上げれば、詳しい情報を得られるが、今からLV上げに出る時間はない。それに、LVが上がるのかも怪しいそうだ。もともとレアなスキルらしく、スキルの所持者は少ないらしいので、LVの上げ方も詳細は分からないそうだ。特に王様のは『限定鑑定』というらしく、尚の事難しいらしい。
沈痛な面持ちな王様を見ていると、何かしてあげたいとは思うが、如何せん役に立つスキルを持っていない。寧ろ『健康』のスキルをこの少女に渡せれば話は早そうだけど。
それより、『奇跡』ってなんだよ。効果見れないじゃん。ヤバイ感じしかしないな…。
「ん?何だこれ」
俺のステータスの名前の部分。横に点滅してる何かがある。
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