異世界に召喚されて、レアスキルもらったのでヤリたい放題したいと思います。

きつねころり

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第2章 【異世界召喚】冒険者

第33話 初依頼。

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「こんにちわー」

 俺は「白い三日月」に来ている。

 ロビーにはそこそこ人が居て、これから依頼を受けに行くであろう、鎧を着こんだ冒険者が多かったのが印象的だ。

 意外だったんだけど、女の人も結構居た。

 ビキニアーマーみたいな恰好の人は流石に居なかったけど、動きやすそうな皮鎧の上にマントやローブを羽織ってる人が多い。

 勝手なイメージで、女性の冒険者って「スカート」を着用しているイメージ(願望?)だったんだけど、大体鎧の下には長袖の服で、下はズボンって恰好なんだな。

 そりゃそうか。わざわざ怪我しやすい恰好する訳ないもんな。

 あ、でも何人かはスカートだな。生足だけど大丈夫なの?

 いや、ごちそうさまですっ!どうか流行らせて下さい!その恰好!

 とか考えていると、

「おや、これはこれは。早速ご利用ですかな?」

 あの受付のおじいさんが話しかけてきた。相変わらずにこにこしている。

「あ、いえ、今日は斡旋所の依頼で来たんですよ。すみません、お客じゃなくて……」

「ふむ……では、冒険者登録をなさったんですね。これは当店をご利用頂く日も、そう遠くはありませんな」

 ほっほっほっって感じに朗らかに笑ってる。

 正直、早くお世話になりたいです!とはいえ、

「ええ、そうですね?いや、ちゃんと稼いでから来ますね」

 なんたって、冒険者登録したばかりで、余裕・・がまだないからな。

「ええ、お待ちしておりますよ」

「あ、それで依頼なのですが、ハルバードさんって方はいらっしゃいますか?どこかに届けて欲しい物があるそうで」

 今日の目的は「お届け物」の依頼だ。指定された場所まで持って行くだけの簡単なお仕事。リンダさん、有難う。

「ハルバードですか。良ければ代わりにお伺い致しましょうか?」

「え、良いんですか?えーっとですね」

 おじいさんの申し出を受けようと、依頼票を出そうとして、

「お客様」

 おじいさんに真剣な目で話しかけられた。あれ、俺なんかしたかな……。

「良いですか?依頼を受けた場合は、やむを得ない場合を除き、必ず本人とやり取りをして下さい。これは、信用に関わる事です。それに、今はまだ荷物を受け取っていないですが、もし誤った人物に渡してしまった場合、それは依頼失敗になってしまいますからね」

 あー、確かに誤配送とか信用無くすよな。

「確かにそうですね。すみません……」

「いえいえ、初めての依頼では仕方ないですが、無暗に他人を信用し過ぎてはいけませんよ」

 このおじいさんの言ってる事は、いちいち・・・・尤もで、俺の危機感の無さを気付かせてくれた。

「有難う御座います、以後気を付けます……。あ、それでハルバードさんなんですが」

「はい、それは私の事ですね」

 はい?

「いえ、試す様な事をして申し訳ありません。私がこの「白い三日月」の責任者のハルバード・ラングリッサですよ」

「え、もしかしてまた試されてます?俺」

 さっき気を付けてと言われたばかりだからな。

「ははは、そこまで意地悪くはないですよ。それにほら」

 おじいさんは不敵に笑うと、懐から金属っぽいカードを取り出した。

 身分証ギルドカードだ。

「私も昔は冒険者でしたので、一応その時の名残で持っているのですよ」

 そういって俺に見せてくれたカードには、このおじいさんの名前【ハルバード・ラングリッサ】と【Cランク】と記入されていた。

「あ、確かに。って、【Cランク】って凄く無いですか?!」

「いやいや、地道に依頼を受けていただけですよ」

「いや、それにしたって……あ、すみません!もし遅れました、俺の名前はアオイです!改めて宜しくお願いします!」

 そうそう、俺まだ名乗って無かった。

「これはこれはご丁寧に。はい、こちらこそよろしくお願いします」

 ハルバードさんは懐にギルドカードを仕舞った。

「昔話も良いですが、今日の所は、依頼を済ませてしまった方が宜しいのでは?」

 そうだった、すっかり忘れてた。このまま、ハルバードさん喋ってたら大分遅くなってしまうし――と言うか、仕事の邪魔か。

「あ、では、ハルバードさんに依頼票です。サインをお願いします」

 俺は今度こそ依頼票をハルバードさんに手渡した。

「はい、確かに。では暫くお待ちください。荷物を取って来ましょう」

 おじいさんハルバードさんはカウンターの奥に荷物を取りに行った。



 いや、そうだよな。最初の依頼がハルバードさんで良かったよ。ここは異世界だもんな。日本じゃないんだから、気を付けないとな…。なんだろ、海外旅行してる時みたいな緊張感か。犯罪が多い感じはしないけど、皆が良い人。って訳じゃないからな。



 その内に、ハルバードさんが戻って来た。

「お待たせして申し訳ありません。では、依頼票をお返し致します。そして、これが荷物ですね。本当は私が直接持って行くのが良いのですが、何分なにぶんここを長時間空ける訳にもいかないのでね」

 きっと俺が思っている以上に忙しい(儲かってる)のだろうな。と思ったよね。

 依頼票を預かり、荷物を受け取った。小さい箱だ。小包って感じ。重さは…そんなに無いな。どちらかと言えば軽い。

「はい、確かに受け取りました。」

「あ、それとですね。これを相手方の担当にお渡しください」

 ハルバードさんに、手紙を預かった。まぁ、これ位なら依頼の範疇でしょう。

「了解しました。それで、何処に届ければ?」

 そう、まだ配達先を聞いていなかった。

「それはですね…」



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