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第2章 【異世界召喚】冒険者
第61話 脱獄状況。
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「アオイ君だ~~!」
王妃様はそう言いながら俺にいそいそと近づき、飛び掛かるように抱きついてきた!
「アオイくぅーん!会いたかったよう!」
王妃様は俺の首元に、まるでマーキングでもしている様に顔を擦り付けてきた。
「ちょっ!王妃様!何してるんですか!」
あぁ、待って。リンダ違うんだ。いや、違くは無いんだけど。
「久しぶりなんだから良いじゃない!アオイ君成分を今のうちに補充しておかないと!」
「いやいや、だからって!ほら、皆見てますしね!」
リンダの目が点になってる。レオニードさんは薄目を開けてクックックと笑っている。あ、あれ、呆れてませんか?
「良いじゃない!だって中々城に来ないんだもの!あ、違う方法で吸収した方が良い?お口とか?」
うおーい!それはアカンやろ!
「サ、サリーもなんか言ってやってくれ」
「いえ、王妃様に物申すなんて恐れ多い」
裏切ったな!サリー!
いや、しかしこうなったら何とかして王妃様を納得させねば!
「お、王妃様っ、あ、後で必ず時間作りますから!ね!」
そういうと。王妃様は少し体を離し、俺を見上げる。
「約束だよ?」
くはぁ!上目使いズルい!可愛いんだよなぁ、もう!いや、しかしこの人は人妻!
「は、はい。勿論ですっ」
「分かったわよ」
王妃様は俺から完全に離れると見せかけて、俺の唇に触れただけのキスをした。
「ふふ、待ってるね」
まるで乙女の様な笑顔で、俺を見つめて、何事も無かったかの様に部屋を出て行った。
リンダもさっきの緊張とはまた別の理由で固まっている。
嵐だ。嵐が去って行った……。
「は……ははっ……」
笑う事しか出来ないけど、どうすんのこの空気!!
「待たせたかね」
宰相さんとアリアが王妃様と入れ替わりで部屋に入って来た。
「ん?アオイよ、何かあったのか?」
宰相さんはさっきここで起こった事は知らないようだ。
「い、いえ。なんでもありません」
「そうか、ならば早速なのだが……。ところで、その前に紹介をしてもらえるだろうか」
そういえばそうだった。
その後、俺は何とか正気を取戻し、レオニードさんとリンダの事を紹介した。ここに同行してもらった理由も含めて説明し、宰相さんに納得してもらった。
リンダは入って来た人物がこの国の宰相だと知った時、多分思考停止したんじゃないかと思う。また目が点になってたし。レオニードさんは……全く動じてなかった。寧ろ足を組んで腕組みをしてふてぶてしい態度だった。
「成程。それはすまない。リンダ殿だったね。こちらの不手際で迷惑をかけた。暫くはこの城にて客人として滞在してもらうが、不自由は無いように取り計らおう。なんでも言ってくれ」
宰相さんとしても、グズリンが脱獄して事によって迷惑をかけていると認識しているのだろう。
「お、お心遣い、有難うございます。アオイさんが一緒なので大丈夫です」
「そうか。まぁ、念の為に護衛をつけよう。遠慮無く申し付けてくれ。サリー、頼んだぞ」
宰相はサリーにリンダの警護も兼ねてお付を命じた。
「はい、畏まりました。宜しくお願い致します。リンダ様」
サリーはリンダに一礼した。
「あ、はいっ、こちらこそお願いします!」
リンダも椅子から立ち上がりサリーに頭を下げている。
「さて、レオニード殿だが……貴公に護衛は必要なかろう」
「ねぇな」
レオニードさんは物怖じせずに宰相に答えた。
「あー、どうせ暫く滞在するんだろ?こいつの訓練がてら、他にも鍛えたい奴が居れば任せてくれ。ま、飯と寝床の分は働いてやるよ」
「そうか。それは頼もしいな。ではそれについては後程……」
「あいよ」
ほんとにこの人は恐れとかないんだろうなって思うよ。実際、この国の中心人物だぞ?って言っても、レオニードさんは気にしてないもんな。
「さて、そろそろ本題に入ろう」
宰相さんはそう言うのだった。
王妃様はそう言いながら俺にいそいそと近づき、飛び掛かるように抱きついてきた!
「アオイくぅーん!会いたかったよう!」
王妃様は俺の首元に、まるでマーキングでもしている様に顔を擦り付けてきた。
「ちょっ!王妃様!何してるんですか!」
あぁ、待って。リンダ違うんだ。いや、違くは無いんだけど。
「久しぶりなんだから良いじゃない!アオイ君成分を今のうちに補充しておかないと!」
「いやいや、だからって!ほら、皆見てますしね!」
リンダの目が点になってる。レオニードさんは薄目を開けてクックックと笑っている。あ、あれ、呆れてませんか?
「良いじゃない!だって中々城に来ないんだもの!あ、違う方法で吸収した方が良い?お口とか?」
うおーい!それはアカンやろ!
「サ、サリーもなんか言ってやってくれ」
「いえ、王妃様に物申すなんて恐れ多い」
裏切ったな!サリー!
いや、しかしこうなったら何とかして王妃様を納得させねば!
「お、王妃様っ、あ、後で必ず時間作りますから!ね!」
そういうと。王妃様は少し体を離し、俺を見上げる。
「約束だよ?」
くはぁ!上目使いズルい!可愛いんだよなぁ、もう!いや、しかしこの人は人妻!
「は、はい。勿論ですっ」
「分かったわよ」
王妃様は俺から完全に離れると見せかけて、俺の唇に触れただけのキスをした。
「ふふ、待ってるね」
まるで乙女の様な笑顔で、俺を見つめて、何事も無かったかの様に部屋を出て行った。
リンダもさっきの緊張とはまた別の理由で固まっている。
嵐だ。嵐が去って行った……。
「は……ははっ……」
笑う事しか出来ないけど、どうすんのこの空気!!
「待たせたかね」
宰相さんとアリアが王妃様と入れ替わりで部屋に入って来た。
「ん?アオイよ、何かあったのか?」
宰相さんはさっきここで起こった事は知らないようだ。
「い、いえ。なんでもありません」
「そうか、ならば早速なのだが……。ところで、その前に紹介をしてもらえるだろうか」
そういえばそうだった。
その後、俺は何とか正気を取戻し、レオニードさんとリンダの事を紹介した。ここに同行してもらった理由も含めて説明し、宰相さんに納得してもらった。
リンダは入って来た人物がこの国の宰相だと知った時、多分思考停止したんじゃないかと思う。また目が点になってたし。レオニードさんは……全く動じてなかった。寧ろ足を組んで腕組みをしてふてぶてしい態度だった。
「成程。それはすまない。リンダ殿だったね。こちらの不手際で迷惑をかけた。暫くはこの城にて客人として滞在してもらうが、不自由は無いように取り計らおう。なんでも言ってくれ」
宰相さんとしても、グズリンが脱獄して事によって迷惑をかけていると認識しているのだろう。
「お、お心遣い、有難うございます。アオイさんが一緒なので大丈夫です」
「そうか。まぁ、念の為に護衛をつけよう。遠慮無く申し付けてくれ。サリー、頼んだぞ」
宰相はサリーにリンダの警護も兼ねてお付を命じた。
「はい、畏まりました。宜しくお願い致します。リンダ様」
サリーはリンダに一礼した。
「あ、はいっ、こちらこそお願いします!」
リンダも椅子から立ち上がりサリーに頭を下げている。
「さて、レオニード殿だが……貴公に護衛は必要なかろう」
「ねぇな」
レオニードさんは物怖じせずに宰相に答えた。
「あー、どうせ暫く滞在するんだろ?こいつの訓練がてら、他にも鍛えたい奴が居れば任せてくれ。ま、飯と寝床の分は働いてやるよ」
「そうか。それは頼もしいな。ではそれについては後程……」
「あいよ」
ほんとにこの人は恐れとかないんだろうなって思うよ。実際、この国の中心人物だぞ?って言っても、レオニードさんは気にしてないもんな。
「さて、そろそろ本題に入ろう」
宰相さんはそう言うのだった。
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