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第2章 【異世界召喚】冒険者
第78話 隠密集団メイド隊。
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森を音も無く駆け抜ける集団が居た。
侍女隊だ。
彼女達は王妃様に心酔し、忠誠を誓っていると言っても過言では無い。
その中でも、隠密行動に長けた者だけで偵察に向かっている。
東西南北。全方位に偵察を出している為、その人数は明らかに不足している。
オーガの大群となれば、少し高さのある場所から遠見を行えばその姿が捉えられるハズだ。
アグストリアの南北は険しい山が存在する為、その付近まで。
西に向かった部隊は、小国マリエールとの国境付近まで。
東に向かった部隊は、ローズィリアとの国境付近まで。
サリーもその偵察隊の中にいた。
王妃からとアリアからは室内に留まり、護衛に専念する様に支持を受けたが、偵察の手数は多い方が良いと自分の意見を押し通した形だ。
サリーが向かったのは、東だ。
正確にはローズィリアの南。アグストリアから東南の方角だ。
ローズィリアの南にはまだ、何処の国も領有権を主張していない空白地帯がある。
そう言った空白地帯は、まだまだこの世界には存在する。何故なら、悪戯に領土を広げたとしても、開拓を行う為には「人・物・金」が必要になるし、そこまでの余裕はローズィリアにもアグストリアにもない。
それに、先住民が存在する場合は、その住人との折り合いもつけなければ、いずれ争いに発展するだろう。
サリーが向かっている空白地帯は、草原と森林が広がる広大な土地だ。
空白地帯の西にアオイ達の居る「アグストリア」。北にグズリンの出身国「ローズィリア」。東には「スウィールベスタ法国」という国がある。
因みに、アオイがいつも飲んでいる貴重なワインは、この「スウィールベスタ法国」の南に位置する「シグマウリス国」のストーンブリッジ領で生産されている。
サリーの部隊は、3人。
サリーの実力がこの中では一番高い。だが、万が一オーガとの戦闘になった場合は逃げる以外に手段は無い。
今回はあくまで偵察なので、そもそも戦闘する気は無いが。
「もし、大群だったら、そろそろ見つかるはず」
サリーは周囲を警戒しながら、高い木や岩を見つけては望遠鏡の様な物を取り出し遠見を行う。
位置的には丁度空白地帯の中心辺りだろう。
偵察に出てから、既に数時間が経過しようとしている。
日本的に言うならば、丑三つ時と言うやつだろう。
一旦休憩を挟まなければ、流石に体力が持たない。
丁度辺りが見渡せそうな木々を発見したサリーは、召集の笛を吹き部隊を集めた。
「休憩します。私が見張りをしますので、二人は少し休んで下さい」
そう言って一番背の高い木に飛び乗り、周囲の警戒をするのだった。
残りの二人は、サリーの登った木に背中を預け、僅かな水分を補給し目を瞑るのだった。
侍女隊だ。
彼女達は王妃様に心酔し、忠誠を誓っていると言っても過言では無い。
その中でも、隠密行動に長けた者だけで偵察に向かっている。
東西南北。全方位に偵察を出している為、その人数は明らかに不足している。
オーガの大群となれば、少し高さのある場所から遠見を行えばその姿が捉えられるハズだ。
アグストリアの南北は険しい山が存在する為、その付近まで。
西に向かった部隊は、小国マリエールとの国境付近まで。
東に向かった部隊は、ローズィリアとの国境付近まで。
サリーもその偵察隊の中にいた。
王妃からとアリアからは室内に留まり、護衛に専念する様に支持を受けたが、偵察の手数は多い方が良いと自分の意見を押し通した形だ。
サリーが向かったのは、東だ。
正確にはローズィリアの南。アグストリアから東南の方角だ。
ローズィリアの南にはまだ、何処の国も領有権を主張していない空白地帯がある。
そう言った空白地帯は、まだまだこの世界には存在する。何故なら、悪戯に領土を広げたとしても、開拓を行う為には「人・物・金」が必要になるし、そこまでの余裕はローズィリアにもアグストリアにもない。
それに、先住民が存在する場合は、その住人との折り合いもつけなければ、いずれ争いに発展するだろう。
サリーが向かっている空白地帯は、草原と森林が広がる広大な土地だ。
空白地帯の西にアオイ達の居る「アグストリア」。北にグズリンの出身国「ローズィリア」。東には「スウィールベスタ法国」という国がある。
因みに、アオイがいつも飲んでいる貴重なワインは、この「スウィールベスタ法国」の南に位置する「シグマウリス国」のストーンブリッジ領で生産されている。
サリーの部隊は、3人。
サリーの実力がこの中では一番高い。だが、万が一オーガとの戦闘になった場合は逃げる以外に手段は無い。
今回はあくまで偵察なので、そもそも戦闘する気は無いが。
「もし、大群だったら、そろそろ見つかるはず」
サリーは周囲を警戒しながら、高い木や岩を見つけては望遠鏡の様な物を取り出し遠見を行う。
位置的には丁度空白地帯の中心辺りだろう。
偵察に出てから、既に数時間が経過しようとしている。
日本的に言うならば、丑三つ時と言うやつだろう。
一旦休憩を挟まなければ、流石に体力が持たない。
丁度辺りが見渡せそうな木々を発見したサリーは、召集の笛を吹き部隊を集めた。
「休憩します。私が見張りをしますので、二人は少し休んで下さい」
そう言って一番背の高い木に飛び乗り、周囲の警戒をするのだった。
残りの二人は、サリーの登った木に背中を預け、僅かな水分を補給し目を瞑るのだった。
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