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第2章 【異世界召喚】冒険者
第81話 素直なだけなんで。
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「何でそうなるんですか!」
俺は思わずツッコミを入れた。
「んー?だって、アオイ君は私と出会えない事を危惧してくれたんだろう?」
「いや、まぁ、間違ってはいないですけど――」
間違っては無いんだけれど、そうじゃないんだよなぁ。
「間違って無いんですけど、折角こうして知り合えたわけですし。好きとかそう言うのじゃなくて。その、なんて言えば良いか分からないですけど……。まぁ……その、エリちゃんと敵対している訳でも無いですし」
駄目だ、言葉がまとまらない。
「アオイ君はさ、私の事どう思う?」
エリちゃんは助け舟を出すかの様に俺に質問をしてきた。
「どうって?」
いきなり「どう思う?」なんて聞かれてもなぁ。
外見?いやまぁ、とても綺麗です。性格?掴みどころが無いけど、別に嫌な感じはしないです。
分からん。
「いや、好きか嫌いかでも良いよ」
これまた直球だ。
好きか嫌いか。
「嫌いでは無いですね」
うん。好きってのは良く分からないな。少しまだ警戒している部分も勿論あるし。
「そっか。うんうん。じゃあ好きって事だね」
エリちゃんはそう言うと、ニヤっとした表情で笑う。
「あ――……、そうですね。もうそれで良いです。どちらかと言えば好きな方です」
俺は半ば降参の様に両手を挙げた。
「はっはっは。いや、無理に言わせてしまったみたいで申し訳ないねっ」
無理に言わせたんですよ!
「でも、嫌いじゃ無いのは本当ですし。力になれる事があるなら協力しますよ。レオニードさんに言わせたら甘ちゃんとか言われそうですけどね」
素性も知れない相手に力を貸すとか、後で怒られそうだな。
でもま、困ってる人が居て、その人を助けられるなら……それも良いんじゃないか?なんて思ったり。
日本に居る時はそんな風に考えた事は無かったな。
まぁ、環境が違うってのもあるけど、何より、自分が出来る事があるかも知れないって事が嬉しくもあるか。
「確かにあの有名人なら、そう言いそうではあるねっ!しかし、常に警戒しておく。それが生き抜いていく上では必要不可欠な能力なのかも知れないけどねぇ。私がアオイ君を利用するだけして、ポイって捨てちゃうかも知れないしねっ」
「その時は――、まぁ、その時考えましょう。それにほら、綺麗な女の人には嘘があるのは当然ですし」
あの有名な怪盗は、むしろそこを楽しんでいたもんなぁ。流石に俺には無理だけど。
「綺麗って・・・・・・今更そんなお世辞を言ってもねぇ」
エリちゃんは顔の前で右手をひらひらと振っている。
「いや、エリちゃん。普通に綺麗だし可愛いと思いますよ?」
うん、普通にしてたら年齢不詳だけど綺麗な人だと思う。
エリちゃんは目をぱちくりさせて、俺の方を見ている。
「え、いや、何か変な事言いました?」
「アオイ君……君は、女たらしの才能でもあるのかな?あー、どちらかと言えば人たらし?になるのかな」
「いや、女たらしって……素直と言って下さい」
人聞きが悪すぎるだろうよ。
「そうだね、確かに。じゃあ、素直なアオイ君は、素直に私を口説いた訳だね」
「え」
「綺麗で可愛いんだろ?私。いやー、困っちゃうなぁ。そんな素直に綺麗だの可愛いだの言われちゃって。それにどちらかと言えば好きとまで言われてしまったしねぇ」
おっふ……。何だこれ。
いや、確かに傍から見れば口説いている。というか、軽く告白してるみたいじゃ無いかっ!
誘導尋問か何かか??
俺は頭を抱えた。
「ごめんごめん、虐めるつもりは無かったんだけどねっ。つい楽し……いや、嬉しくなっちゃってさっ」
「今、完全に楽しくて。って言おうとしてましたよね」
「はっはっは、でもさアオイ君」
そう呼ばれてエリちゃんの方を見る。
「なんですか?」
この期に及んで、まだ俺を弄るつもりか?
「可愛いって言われたのは、本当に嬉しかったんだよ?」
そう言った瞬間――。
初めて本当のエリちゃんの笑顔が咲いた瞬間だった。
俺は思わずツッコミを入れた。
「んー?だって、アオイ君は私と出会えない事を危惧してくれたんだろう?」
「いや、まぁ、間違ってはいないですけど――」
間違っては無いんだけれど、そうじゃないんだよなぁ。
「間違って無いんですけど、折角こうして知り合えたわけですし。好きとかそう言うのじゃなくて。その、なんて言えば良いか分からないですけど……。まぁ……その、エリちゃんと敵対している訳でも無いですし」
駄目だ、言葉がまとまらない。
「アオイ君はさ、私の事どう思う?」
エリちゃんは助け舟を出すかの様に俺に質問をしてきた。
「どうって?」
いきなり「どう思う?」なんて聞かれてもなぁ。
外見?いやまぁ、とても綺麗です。性格?掴みどころが無いけど、別に嫌な感じはしないです。
分からん。
「いや、好きか嫌いかでも良いよ」
これまた直球だ。
好きか嫌いか。
「嫌いでは無いですね」
うん。好きってのは良く分からないな。少しまだ警戒している部分も勿論あるし。
「そっか。うんうん。じゃあ好きって事だね」
エリちゃんはそう言うと、ニヤっとした表情で笑う。
「あ――……、そうですね。もうそれで良いです。どちらかと言えば好きな方です」
俺は半ば降参の様に両手を挙げた。
「はっはっは。いや、無理に言わせてしまったみたいで申し訳ないねっ」
無理に言わせたんですよ!
「でも、嫌いじゃ無いのは本当ですし。力になれる事があるなら協力しますよ。レオニードさんに言わせたら甘ちゃんとか言われそうですけどね」
素性も知れない相手に力を貸すとか、後で怒られそうだな。
でもま、困ってる人が居て、その人を助けられるなら……それも良いんじゃないか?なんて思ったり。
日本に居る時はそんな風に考えた事は無かったな。
まぁ、環境が違うってのもあるけど、何より、自分が出来る事があるかも知れないって事が嬉しくもあるか。
「確かにあの有名人なら、そう言いそうではあるねっ!しかし、常に警戒しておく。それが生き抜いていく上では必要不可欠な能力なのかも知れないけどねぇ。私がアオイ君を利用するだけして、ポイって捨てちゃうかも知れないしねっ」
「その時は――、まぁ、その時考えましょう。それにほら、綺麗な女の人には嘘があるのは当然ですし」
あの有名な怪盗は、むしろそこを楽しんでいたもんなぁ。流石に俺には無理だけど。
「綺麗って・・・・・・今更そんなお世辞を言ってもねぇ」
エリちゃんは顔の前で右手をひらひらと振っている。
「いや、エリちゃん。普通に綺麗だし可愛いと思いますよ?」
うん、普通にしてたら年齢不詳だけど綺麗な人だと思う。
エリちゃんは目をぱちくりさせて、俺の方を見ている。
「え、いや、何か変な事言いました?」
「アオイ君……君は、女たらしの才能でもあるのかな?あー、どちらかと言えば人たらし?になるのかな」
「いや、女たらしって……素直と言って下さい」
人聞きが悪すぎるだろうよ。
「そうだね、確かに。じゃあ、素直なアオイ君は、素直に私を口説いた訳だね」
「え」
「綺麗で可愛いんだろ?私。いやー、困っちゃうなぁ。そんな素直に綺麗だの可愛いだの言われちゃって。それにどちらかと言えば好きとまで言われてしまったしねぇ」
おっふ……。何だこれ。
いや、確かに傍から見れば口説いている。というか、軽く告白してるみたいじゃ無いかっ!
誘導尋問か何かか??
俺は頭を抱えた。
「ごめんごめん、虐めるつもりは無かったんだけどねっ。つい楽し……いや、嬉しくなっちゃってさっ」
「今、完全に楽しくて。って言おうとしてましたよね」
「はっはっは、でもさアオイ君」
そう呼ばれてエリちゃんの方を見る。
「なんですか?」
この期に及んで、まだ俺を弄るつもりか?
「可愛いって言われたのは、本当に嬉しかったんだよ?」
そう言った瞬間――。
初めて本当のエリちゃんの笑顔が咲いた瞬間だった。
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