ゆらぐはな 〜愛し愛されることを知る〜

蝶舞

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本編

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私はこの家で飼われている。
この家の人が言うに、家の前に捨てられていたものを拾ったから飼っているペットみたいなものらしい。
けれど、どれもこれも人が話しているのを聞いただけだから確かかは分からない。ただ分かるのはこの家に住んでる人は私のことが嫌いということ。

私の一日は朝食を作ることから始まる。物心ついた頃にこの家の家事の全てをやらされるようになった。
朝ごはんを作るのが終わったら次は掃除。どこもかしこもピカピカになるまで掃除をする。ホコリや髪の毛がちょっとでも見つかったら鞭で打たれる。もう打たれすぎて痛みを感じることはないけれど外に買い物へいく時に奇妙な目で見られるからできるだけ体に痕が残ることはされたくない。それで大事おおごとになって住む家がなくなったら大変だ。

昼頃はこの家には誰もいなくなる。
誰かが帰って来たらチェックが入るからこの時間に掃除をやり切らないといけない。
この家に住んでるのは大きな男とその男の大事な女の人。
昼頃は2人とも働きに出ているらしい。多分2人は夫婦だと思う。毎日同じベッドで寝ているから。

夜はこの家の人らが疲れ切ってストレスが溜まっている時間。何か私がやらかすと鞭打ちが始まる。
昨日は私を見てイライラしたから。一昨日は私が作った料理が熱くてびっくりしたから。何故か鞭打ちを回避しようとしても毎日打たれてしまう。多分私が役立たずだからだと思う。

私は話すのも下手。人と話すことが今までなかったからだと思う。理解はできるけど声に出すってなったら、失礼にならないかなとか怒られないかなとかんがえてしまって全然話せなくなる。だから鞭打ち中に回数を数えろといつも言われるけどいつも苦労する。

鞭打ち回数は日によって違う。打っている人が早くにあきてしまうと早くに終わるし、イライラしている日だったら長い時間鞭を打たれる。
もう痛みを感じることはないけれど、話すのはこの時ぐらいだから舌も回ってくれないし、だんだん目が見えにくくなって眠くなってしまうからいつも最後の方は覚えていなくていつも頬にあたる冷たい床の感触で目が覚める。

けど今日は何か違うものが頬にあたってる気がする。柔らかくて、暖かいものに体全部包まれてるような気がする。
何か聞こえる…?
安心するとても優しそうな声。
もっと近くで聞きたいな

________________

全話1000字程度で書いていくつもりです。
1週間に1話以上更新するのを目標に書いていきたいと思います。

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