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第二章
【エピローグ】「BEST BUST」
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「お、おお。おかえり」
混乱しつつも日本人としての慣習からなのか、はたまた陰キャオタクの性からなのか、【少年】は「おかえり」を唱えていた。
しかし、そんな【少年】の機微は知ったことがないのか、我らが【妹】様は呑気にくつろいでいらっしゃる。
「ごめんな、いま僕電話してるから……」
「え! 誰と? 【少女】ちゃん⁉︎」
テレビの電源をつけようとする【妹】を見かねて声を掛けたが、かえって【妹】の興味を惹きつけたらしい。
しかし、どうして女子の皆々様はあんなに恋バナが好きなんだろうか。なんでも聞いた話だと、「シュウガクリョコウ」なるものの夜はそういった話題で持ちきりになり、夜を徹して話し合うらしい。なんてけしからんのだ。そもそも夜はしっかりと寝て明日に備えるべきだし、そうするために日々個人行動を心がけて学校生活を送るべきだし、男子校出身のぼっちの作者には何を言う権利もないのが然るべきなのだ。何いってんだこいつ?
とまあ、これだけの思考を【妹】との会話中かつ七子との通話中に行えたのは、さっきまで【少年】の手のひらにあった携帯電話が【妹】に行き渡り、ほんわかとしたガールズトークの真っ最中であったからに他ならない。ちなみに、そこに至るまでを【少年】の脳は一つも覚えていない。何があったのかも怖くて聞けない。
「そっかー! じゃあ私、七子ちゃんを応援するね! じゃあ、また明日ー」
とかなんとか言っている【妹】を背に、なぜか風呂場に向かう自分の足に【少年】は問う。
((今僕はどこに向かっているんだ、我が足よ))
足は答えた。
((え? トップバストの高さが25~30cmのことだぜ))
【少年】は死んだ。
——○——
第二章【完】
混乱しつつも日本人としての慣習からなのか、はたまた陰キャオタクの性からなのか、【少年】は「おかえり」を唱えていた。
しかし、そんな【少年】の機微は知ったことがないのか、我らが【妹】様は呑気にくつろいでいらっしゃる。
「ごめんな、いま僕電話してるから……」
「え! 誰と? 【少女】ちゃん⁉︎」
テレビの電源をつけようとする【妹】を見かねて声を掛けたが、かえって【妹】の興味を惹きつけたらしい。
しかし、どうして女子の皆々様はあんなに恋バナが好きなんだろうか。なんでも聞いた話だと、「シュウガクリョコウ」なるものの夜はそういった話題で持ちきりになり、夜を徹して話し合うらしい。なんてけしからんのだ。そもそも夜はしっかりと寝て明日に備えるべきだし、そうするために日々個人行動を心がけて学校生活を送るべきだし、男子校出身のぼっちの作者には何を言う権利もないのが然るべきなのだ。何いってんだこいつ?
とまあ、これだけの思考を【妹】との会話中かつ七子との通話中に行えたのは、さっきまで【少年】の手のひらにあった携帯電話が【妹】に行き渡り、ほんわかとしたガールズトークの真っ最中であったからに他ならない。ちなみに、そこに至るまでを【少年】の脳は一つも覚えていない。何があったのかも怖くて聞けない。
「そっかー! じゃあ私、七子ちゃんを応援するね! じゃあ、また明日ー」
とかなんとか言っている【妹】を背に、なぜか風呂場に向かう自分の足に【少年】は問う。
((今僕はどこに向かっているんだ、我が足よ))
足は答えた。
((え? トップバストの高さが25~30cmのことだぜ))
【少年】は死んだ。
——○——
第二章【完】
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