同僚がヴァンパイア体質だった件について

真衣 優夢

文字の大きさ
63 / 85

45話 退院祝い その1 ●

しおりを挟む
 病院で二週間と二日を過ごした僕は、ようやく退院となった。
 まだ、部位を大きく動かさないように注意される。むち打ち用首サポーターを、しばらく首に巻くように言われた。
 ちょっと仰々しいが、ブラックカラーでメッシュ素材、医療用にしては、それなりにおしゃれなほうだ。
 首の詰まった服を着れば、そこまで悪目立ちもしなさそう。


「退院祝いだ。欲しいものはあるか?」


 と、令一が聞いてきたので。


「令一との一晩」


 と正直に言ったら怒られた。
 僕は令一が必死で止めるのを躱しながら、溝口医師に電話で聞いてみた。(身長差18cm)
 溝口医師は『激しすぎず羽目を外さんなら、かまわんよ』と、電話の向こうで大笑いしていた。
 令一は真っ赤になって僕を睨んだが、お医者様のお墨付きも出たから、もう逃げられない。


「あっ…、は、アッ、ふぅっ…!」


 可愛く喘ぐ令一を堪能しながら、僕はゆっくりと後背位で令一の中を味わった。
 令一の両手はぺしゃりと力を失って、上半身はシーツに埋もれている。
 たっぷりのキス(唾液摂取)と愛撫を経てからの行為は、令一をあっという間にとろとろに溶かしてしまう。


 後背位は僕は少し寂しいけれど、令一が一番リラックスできると、何度目かの行為で理解した。
 令一は、自分が感じる顔を僕に見られたくないらしい。
 恥ずかしがって集中できず、全身に力が入ってしまう。
 「この格好なら見えないよ」と試しに後背位に変えたら力が抜けたので、毎回えっちに取り入れるように工夫している。
 わざと恥ずかしがらせたい時は、別だけれどね。


「は、あふっ…、きもち、い、…きもちいい……」


 子猫が鳴くように訴える令一が愛しくて、蕩けた顔がちらりと見え、僕の本能に突き刺さる。
 スローを心がけていたのに、ぐちゅん!と強く深く埋めてしまった。


「う、ああっ! ……アッ、あッ!」


 奥まで全部、令一があたたかくて、ぎゅうぎゅう締めてくる。……気持ちいい、かわいい、気持ちいい。


「きりゅう、…きりゅうっ」

「なあに、令一」


 後ろからハグしながらゆっくりの動きを再開すると、令一は僕に合わせるように腰をよじった。


「もっと、さっき、みたいに……っ」


 激しくして、というおねだり。
 珍しい。令一はいつもは、こういうこと言わないのに。
 少し僕を振り向いた顔は、僕を切望していて。
 令一が、僕を深く感じたいと訴えている。


「後悔しないでね」


 ずん、と最奥まで届かせる。
 令一は一瞬目を開き、顎を仰け反らせた。
 声にならない声、苦痛ではない悦びの悲鳴。
 可愛い、可愛くて、愛しくて。


 僕は前触れなく、令一の左首筋を甘噛みした。いつも吸血する場所だ。


「ひゃう! あ、あああ、あー……っ」

「まだイッちゃ駄目だよ」


 敏感になりすぎて、ほぼ性感帯になった左の首筋。
 僕がそうしたんだと思うと、令一を自分だけのものにできた気分になる。
 今までは罪悪感が混じったけれど、今はずいぶん薄らいだ。
 令一は、この瞬間は僕のもの。僕だけのもの。


 僕は体を起こし、令一の腰をがっちりホールドした。
 令一のお望み通り。強く激しく僕の本能が叩き込まれる。
 僕も……きもちいい。頭の後ろがすうっとしてきた。繋がっている部分が全部とけて、令一に混ざってしまいそうだ。


 出し入れしつつ、さらに奥へとねじ込みながら、僕は令一の前にも触れはじめた。
 ココと同時にすると、令一は耐えられない。
 令一の感じる場所を擦り、なぞり、指でこねて揉んで、くいっと先まで滑らせる。
 令一はがくがくっと全身を震わせ、かすれる悲鳴とともに絶頂した。
 内部の収縮を、令一の昂りが収まるまでじっくり感じる。まだ僕は達していない。
 お互いのリズムを合わせるには、令一を先に何度かイかせる必要がある。


 一度抜き、ずれたゴムを抜いてゴミ箱に投げ捨てる。
 ゴミ箱、事前に確認しててよかった。いつもと勝手が違うから。
 今日はホテルに訪れている。いつもどちらかのマンションだったから、マンネリ打破と、それから。
 やっぱり、どうしても声を抑え気味になるから。
 今日は令一に、遠慮なく鳴き叫んで欲しかった。


 ぼうっとしている令一を抱き寄せると、令一から擦り寄ってきて、僕らはしばらく深く抱きしめあった。
 快楽はもちろんだけれども、僕はこういう時間が好きだ。
 何もしなくても想う気持ちが肌からあふれて、言葉にせずに伝え合うのが好きだ。


「令一、今日は僕へのご褒美だよね。
 ちょっとやってみたいことがあるんだけど……いい?」


 まだぼんやりしている令一は、よく考えずに頷いた。
 僕は微笑み、体を下にずらした。一度落ち着いている令一の股間に顔をうずめ、股間を口に含む。


「え、あッ!? さっきでたとこ、まだ、……ンっ! ま、て、まって、きりゅう」

「きつい?」

「……」

「なら、いいね」


 明確にNOと言わないなら、令一は大丈夫。
 僕は横からついばみながら、先端を存分に舐めて吸い、少しずつ硬度を増したそれを喉の奥まで押し込んで、ディープスロートした。
 仰向けになった令一は何かを掴みたくて手を伸ばし、枕に手が届いたようで、胸の前に引き寄せて抱きしめている。
 顔を枕にうずめ、声をくぐもらせているけれど、それ、いつまで続くかな。


「んぅ……、はっ、はあっ、はァッ……!
 あ、そこ、あァっ……」

「ココからも唾液いれられるんじゃないかって思ったんだ。
 ね、令一。……いっぱい気持ちよくなろ?」


 尿道から先は、多くの神経が大量に集まる部位。
 唾液で活性化できるなら、媚薬効果もまた違う反応になるだろう。
 にっこり笑う僕に、令一は真顔で首を左右に振った。あ、これは割と本気のNO。


「今日はご褒美なんだよね?」

「ううっ……、ちくしょ……!」


 令一が降参した。うん、お利口さん。
 きっと令一は、このまま延々と僕がフェラをするだけだと思ったかもしれない。
 僕が取り出した物体を見て、わかりやすく顔をひきつらせたから。


 僕が持ち込んだのは注射器だった。
 先を丸めて、皮膚に当たっても傷つけないようにしてある極細の針。
 令一は、何をされるか一瞬で察したらしい。


「やだ、それは、いやだっ」

「おもちゃのブジーよりずーっと細いよ。
 さっき、たくさん唾液塗り込んだから痛みもないと思う」

「ぜんぶ、計算ずみか、ばかものっ……」

「うん。ふふっ。今日は、特別に令一を感じさせたいんだ。
 手早く済ませるから、少しだけ我慢ね」



 つづく
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

BL 男達の性事情

蔵屋
BL
 漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。 漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。  漁師の仕事は多岐にわたる。 例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。  陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、 多彩だ。  漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。  漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。  養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。  陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。  漁業の種類と言われる仕事がある。 漁師の仕事だ。  仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。  沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。  日本の漁師の多くがこの形態なのだ。  沖合(近海)漁業という仕事もある。 沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。  遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。  内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。  漁師の働き方は、さまざま。 漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。  出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。  休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。  個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。  漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。  専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。  資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。  漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。  食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。  地域との連携も必要である。 沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。  この物語の主人公は極楽翔太。18歳。 翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。  もう一人の主人公は木下英二。28歳。 地元で料理旅館を経営するオーナー。  翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。 この物語の始まりである。  この物語はフィクションです。 この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

処理中です...