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プロローグ
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湿度の高い南風の吹く、ある満月の夜。
開け放たれた窓から入ってくる潮のかおりが、その女の股からとめどなく溢れる淫らな蜜の匂いと混ざり合う。
男の細い人差し指と中指が、女の小ぶりな胸の頂へ、何度も何度も、焦らすようにゆっくりと登っていくと、女は思わず、
「はぁ、ああぁっ……」
と、切なげな声をあげつつ、潤んだ瞳で男の顔を見上げ、無言の懇願をする。
しかし、男はまだ許さない。
今度は、女の腹から腰、太腿へと、なめらかな白肌をゲレンデに見立てて、男の二本の指が艶めかしく、繊細にゆるゆると滑降してゆく。
女の秘部を、男の指が無造作にさっと擦ってゆく度、
「んっ…あぁっ、あっ、ああぁっ!」
女は何度も仰け反り、ほとんど悲鳴に近い声をあげる。
たっぷり一時間以上も、こんな「拷問」を繰り返された女は、いよいよ我慢の限界を迎えて、男の腕に強くしがみつく。
「もう、だめっ……。おねがいっ……」
しかし、男は微笑んで首を振ると、また「拷問」をゆっくりと一から始める。
「んああぁっ! だめ、だめぇっ! ほんとに、おねがいっ、おねがいだからぁっ!」
泣きながら叫んだ女は、おもわず男の股へと手を伸ばす。
そして、ぎゅっと強く握った男の「それ」が、すでに恐ろしくいきり立って、だらだらと熱い滴を垂らしていることを知って、安堵と、恍惚の表情を浮かべる。
「もう……こんなになってる……すごく、苦しそう……」
女がぎこちない手つきで何度もそれを擦ると、男も「うっ」と小さく苦悶の声を洩らした。
「ねえ……おねがい……もう、いいでしょ……?」
女に涙ながらに懇願された男は、ようやくひとつ頷くと、とても柔和な笑みを浮かべた。
そして、女の股を大きく開くと、突然、熱く怒張したそれを、彼女の清らかな蜜壷の奥深くまで一気に突き入れた。
「っ! ああぁあああぁぁっ!!」
未知の激痛に全身を貫かれて、女が絶叫する。
女の股から細く鮮血が流れたのをみて、薄く笑った男は、そのまま容赦なく腰を振り始める。
「痛っ! いぃっ! あっ、ぁあっっ!!」
しばらく、鋭い痛みに顔を歪めていた女は、しかし、男の肉棒の先から染み出てきた「何か」をみずからの体内に受け入れてゆくにつれて、徐々にその悲鳴を、淫らな嬌声へと変えてゆく。
「ん、んあぁっ……ああっ、す、すごいっ! んあぁああっ! うそっ! あぁぁっ!!」
「もっとっ! もっと、強くしてっ! もっと、ほしいっ! ああぁっ! んああぁあああっ!」
女は、男の体の下で狂ったように激しく身をよじらせながら歓喜の涙を流し、叫ぶ。
それを見て、柔和な笑みを浮かべた男も次第に興奮を高めていき、さらに強く腰を女の股に打ちつける。
女は、自分の体が未知の恐ろしい「何か」に侵食されていく感覚に恐怖したが、それも、限界をはるかに超えた快感の怒濤に押し流されて、すぐに何も考えられなくなる。
「ああっ! だめっ! すごいっ、こんなのっ! もうっだめ! ああっ、あああぁぁっ! ああぁあああああっっっ!!!」
女の狂喜の叫びが最高潮に達した時、男もついに限界を迎え、「それ」を一気に、一滴残らず女の体内へとドクドクと注ぎ込んだ。
「ああっ、きてる、来てるぅっ! こわいっ! やだっ、わたしっ! んああぁっ! だめっ! あっ、ああっ、あああああああっっ!」
勢いよく流れ込んできた「それ」に脳の奥深くまで侵し尽くされた女は、何度も何度も狂ったように絶頂を迎えながらビクビクと痙攣し、ついに、そのままガクンと首を垂れて失神した。
「……ようこそ、僕らの世界へ」
男は、役目を終えてすっかり縮んだ男根を女の中からずぽりと引き抜くと、とても優しい目で女の美しい髪をそっと撫でたあと、音も無く部屋を出ていった。
開け放たれた窓から入ってくる潮のかおりが、その女の股からとめどなく溢れる淫らな蜜の匂いと混ざり合う。
男の細い人差し指と中指が、女の小ぶりな胸の頂へ、何度も何度も、焦らすようにゆっくりと登っていくと、女は思わず、
「はぁ、ああぁっ……」
と、切なげな声をあげつつ、潤んだ瞳で男の顔を見上げ、無言の懇願をする。
しかし、男はまだ許さない。
今度は、女の腹から腰、太腿へと、なめらかな白肌をゲレンデに見立てて、男の二本の指が艶めかしく、繊細にゆるゆると滑降してゆく。
女の秘部を、男の指が無造作にさっと擦ってゆく度、
「んっ…あぁっ、あっ、ああぁっ!」
女は何度も仰け反り、ほとんど悲鳴に近い声をあげる。
たっぷり一時間以上も、こんな「拷問」を繰り返された女は、いよいよ我慢の限界を迎えて、男の腕に強くしがみつく。
「もう、だめっ……。おねがいっ……」
しかし、男は微笑んで首を振ると、また「拷問」をゆっくりと一から始める。
「んああぁっ! だめ、だめぇっ! ほんとに、おねがいっ、おねがいだからぁっ!」
泣きながら叫んだ女は、おもわず男の股へと手を伸ばす。
そして、ぎゅっと強く握った男の「それ」が、すでに恐ろしくいきり立って、だらだらと熱い滴を垂らしていることを知って、安堵と、恍惚の表情を浮かべる。
「もう……こんなになってる……すごく、苦しそう……」
女がぎこちない手つきで何度もそれを擦ると、男も「うっ」と小さく苦悶の声を洩らした。
「ねえ……おねがい……もう、いいでしょ……?」
女に涙ながらに懇願された男は、ようやくひとつ頷くと、とても柔和な笑みを浮かべた。
そして、女の股を大きく開くと、突然、熱く怒張したそれを、彼女の清らかな蜜壷の奥深くまで一気に突き入れた。
「っ! ああぁあああぁぁっ!!」
未知の激痛に全身を貫かれて、女が絶叫する。
女の股から細く鮮血が流れたのをみて、薄く笑った男は、そのまま容赦なく腰を振り始める。
「痛っ! いぃっ! あっ、ぁあっっ!!」
しばらく、鋭い痛みに顔を歪めていた女は、しかし、男の肉棒の先から染み出てきた「何か」をみずからの体内に受け入れてゆくにつれて、徐々にその悲鳴を、淫らな嬌声へと変えてゆく。
「ん、んあぁっ……ああっ、す、すごいっ! んあぁああっ! うそっ! あぁぁっ!!」
「もっとっ! もっと、強くしてっ! もっと、ほしいっ! ああぁっ! んああぁあああっ!」
女は、男の体の下で狂ったように激しく身をよじらせながら歓喜の涙を流し、叫ぶ。
それを見て、柔和な笑みを浮かべた男も次第に興奮を高めていき、さらに強く腰を女の股に打ちつける。
女は、自分の体が未知の恐ろしい「何か」に侵食されていく感覚に恐怖したが、それも、限界をはるかに超えた快感の怒濤に押し流されて、すぐに何も考えられなくなる。
「ああっ! だめっ! すごいっ、こんなのっ! もうっだめ! ああっ、あああぁぁっ! ああぁあああああっっっ!!!」
女の狂喜の叫びが最高潮に達した時、男もついに限界を迎え、「それ」を一気に、一滴残らず女の体内へとドクドクと注ぎ込んだ。
「ああっ、きてる、来てるぅっ! こわいっ! やだっ、わたしっ! んああぁっ! だめっ! あっ、ああっ、あああああああっっ!」
勢いよく流れ込んできた「それ」に脳の奥深くまで侵し尽くされた女は、何度も何度も狂ったように絶頂を迎えながらビクビクと痙攣し、ついに、そのままガクンと首を垂れて失神した。
「……ようこそ、僕らの世界へ」
男は、役目を終えてすっかり縮んだ男根を女の中からずぽりと引き抜くと、とても優しい目で女の美しい髪をそっと撫でたあと、音も無く部屋を出ていった。
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