1 / 25
第1話:期限付きの約束
しおりを挟む
深夜0時のコンビニ駐車場。
俺の目の前で――カップルがキスをしていた。
街灯の下、抱き合う二人。
女の子が首に手を回して、男がそっと頬に触れる。
そして、唇が重なる。
うわ、マジかよ。
俺は思わず目を逸らした。見ちゃいけないものを見た気がして、自販機の前に逃げる。ガコン、と缶を買う音が、夜の静寂に響いた。
「はぁ…」
コーラを開けて一口飲む。炭酸が喉を刺激するけど、気は晴れない。あんな風に、誰かとキスなんて――俺には一生無理だろうな。
だって俺は「1ヶ月以内に恋人を作れ。できなかったらクラス全員の前で女装して告白」という、とんでもない罰ゲームを背負わされたんだから。
*
すべては、数時間前の昼休みに決まった。
俺、優也と、悪友の武田と佐藤、そしてクラスのムードメーカーである美咲の4人は、教室で弁当を広げていた。話のきっかけは、武田の自慢話だ。
「俺、昨日ついに隣のクラスの真奈ちゃんとLINE交換したわ」
「マジかよ、武田。お前、声かけるの苦手じゃなかったか?」
佐藤が茶化すと、武田は得意げに胸を張る。
「男は度胸だろ。それに比べて優也、お前はいつになったら彼女作るんだ?文芸部で小説ばっか読んでないで、少しは現実の恋愛も経験しろよな」
「う、うるさいな…」
俺が顔を赤くして反論すると、美咲がニヤニヤしながら提案した。
「じゃあさ、ここで一番度胸がないやつを決めるゲームしない?」
「面白そうじゃん!負けたやつにはキッツい罰ゲームな!」
武田が乗っかり、最悪の流れになった。俺は嫌な予感しかしない。
「罰ゲームって何だよ?」
「そりゃあ、恋愛絡みでしょ。負けたやつは…『女子の制服を着て、クラスの誰かに告白する』ってのはどう?」
美咲のその一言で、地獄の罰ゲームは決定した。そして、運命を決めるゲームが始まった。単純な「ババ抜き」だった。
ジョーカーを1枚だけ入れたトランプが配られる。俺の手札には、運悪く最初からジョーカーがあった。
頼む、誰か引いてくれ…!
心の中で祈りながらも、ポーカーフェイスを装う。ゲームは進み、一人、また一人と抜けていく。そしてついに、残ったのは俺と、最初に話を振ってきた武田の二人だけになった。
俺の手札は2枚。「ハートの7」と「ジョーカー」。武田の手札は1枚。「スペードの7」。最悪の状況だ。武田が俺からカードを引く番。50%の確率。
「優也、お前の運命、俺が決めちゃうぜ?」
武田がニヤリと笑いながら、俺の持つ2枚のカードに手を伸ばす。
頼む、頼む、頼む…!
武田の指が、一瞬ためらって――片方を引き抜いた。それは、ハートの7だった。
「よっしゃあ!ペアだ!」
武田は、持っていたスペードの7と今引いたハートの7を場に捨て、満面の笑みで立ち上がった。俺の右手には、一枚だけ。忌まわしいジョーカーのカードが、虚しく残されていた。
「うぉっしゃあああ!優也の負けだー!!」
教室中に、仲間たちの歓声が響き渡った。
「優也、女装決定!」
俺は、机に突っ伏した。頭が真っ白だった。
*
そして今、俺はここで一人、絶望している。
「詰んだ…」
俺は自動販売機の前で、再び一人で呟いた。冗談じゃない。俺は昔から、人前に出るのが苦手だった。友達は多い方じゃない。告白なんて夢のまた夢。女の子と二人で話すだけで心臓が爆発しそうになる。
そんな俺が、1ヶ月で恋人?無理に決まってる。
そのとき。
「優也くん?」
背後から、聞き覚えのある声。振り返ると――こころが立っていた。
*
「こ、こころ…?」
幼馴染のこころ。同じマンションの別棟に住んでる、小学生の頃からの知り合い。パジャマの上にパーカーを羽織った姿。夜のコンビニに来たらしい。
「こんな時間に、どうしたの?」
こころが首を傾げる。その仕草が、街灯の光の中で妙に可愛く見えた。
「あ、いや…ちょっと」
言葉を濁す。罰ゲームのことなんて、恥ずかしくて言えない。でも、こころは俺の顔をじっと見て、小さく笑った。
「何か悩んでるでしょ。顔に書いてあるよ」
「…バレた?」
「うん。優也くん、わかりやすいから」
こころはそう言って、自販機でココアを買う。温かい缶を両手で包んで、俺の隣に立った。
距離が、近い。
「で、何?話してみて」
こころの声が、優しい。俺は、少し迷ったけど…観念した。
「実は…罰ゲームで、1ヶ月以内に恋人作らなきゃいけなくて」
「恋人?」
こころが、目を丸くする。
「うん。できなかったら、クラスの前で女装して告白…とか」
「…それ、マジ?」
「マジ」
こころは一瞬黙って、それから噴き出した。
「ぷっ、あはは!優也くん、女装似合いそう」
「笑うなよ!」
俺は顔を赤くして反論するけど、こころは笑いが止まらない。でも、その笑顔を見てると、少しだけ気が楽になった。
*
「でもさ」
こころが笑いを収めて、真面目な顔になる。
「優也くん、本気で困ってるんだよね?」
「うん…」
「じゃあ」
こころは、俺の手を取った。
「私が、恋人のフリしてあげる」
「え?」
「契約恋人。どう?」
こころの瞳が、月明かりの中で輝いている。
「でも…」
「大丈夫。私たち幼馴染だし、演技くらいできるよ」
こころは、俺の手を握ったまま微笑む。
「それに…」
こころが、少し顔を赤らめる。
「優也くんの恋人役、ちょっと興味ある」
その言葉に、俺の心臓が跳ねた。
「こころ…」
「決まりね。明日から、私たち恋人よ」
こころは、俺の頬に軽くキスをした。
「契約成立の印」
そう言って、微笑む。
俺は、頬に残る温かさに、一晩中眠れなかった。
(つづく)
俺の目の前で――カップルがキスをしていた。
街灯の下、抱き合う二人。
女の子が首に手を回して、男がそっと頬に触れる。
そして、唇が重なる。
うわ、マジかよ。
俺は思わず目を逸らした。見ちゃいけないものを見た気がして、自販機の前に逃げる。ガコン、と缶を買う音が、夜の静寂に響いた。
「はぁ…」
コーラを開けて一口飲む。炭酸が喉を刺激するけど、気は晴れない。あんな風に、誰かとキスなんて――俺には一生無理だろうな。
だって俺は「1ヶ月以内に恋人を作れ。できなかったらクラス全員の前で女装して告白」という、とんでもない罰ゲームを背負わされたんだから。
*
すべては、数時間前の昼休みに決まった。
俺、優也と、悪友の武田と佐藤、そしてクラスのムードメーカーである美咲の4人は、教室で弁当を広げていた。話のきっかけは、武田の自慢話だ。
「俺、昨日ついに隣のクラスの真奈ちゃんとLINE交換したわ」
「マジかよ、武田。お前、声かけるの苦手じゃなかったか?」
佐藤が茶化すと、武田は得意げに胸を張る。
「男は度胸だろ。それに比べて優也、お前はいつになったら彼女作るんだ?文芸部で小説ばっか読んでないで、少しは現実の恋愛も経験しろよな」
「う、うるさいな…」
俺が顔を赤くして反論すると、美咲がニヤニヤしながら提案した。
「じゃあさ、ここで一番度胸がないやつを決めるゲームしない?」
「面白そうじゃん!負けたやつにはキッツい罰ゲームな!」
武田が乗っかり、最悪の流れになった。俺は嫌な予感しかしない。
「罰ゲームって何だよ?」
「そりゃあ、恋愛絡みでしょ。負けたやつは…『女子の制服を着て、クラスの誰かに告白する』ってのはどう?」
美咲のその一言で、地獄の罰ゲームは決定した。そして、運命を決めるゲームが始まった。単純な「ババ抜き」だった。
ジョーカーを1枚だけ入れたトランプが配られる。俺の手札には、運悪く最初からジョーカーがあった。
頼む、誰か引いてくれ…!
心の中で祈りながらも、ポーカーフェイスを装う。ゲームは進み、一人、また一人と抜けていく。そしてついに、残ったのは俺と、最初に話を振ってきた武田の二人だけになった。
俺の手札は2枚。「ハートの7」と「ジョーカー」。武田の手札は1枚。「スペードの7」。最悪の状況だ。武田が俺からカードを引く番。50%の確率。
「優也、お前の運命、俺が決めちゃうぜ?」
武田がニヤリと笑いながら、俺の持つ2枚のカードに手を伸ばす。
頼む、頼む、頼む…!
武田の指が、一瞬ためらって――片方を引き抜いた。それは、ハートの7だった。
「よっしゃあ!ペアだ!」
武田は、持っていたスペードの7と今引いたハートの7を場に捨て、満面の笑みで立ち上がった。俺の右手には、一枚だけ。忌まわしいジョーカーのカードが、虚しく残されていた。
「うぉっしゃあああ!優也の負けだー!!」
教室中に、仲間たちの歓声が響き渡った。
「優也、女装決定!」
俺は、机に突っ伏した。頭が真っ白だった。
*
そして今、俺はここで一人、絶望している。
「詰んだ…」
俺は自動販売機の前で、再び一人で呟いた。冗談じゃない。俺は昔から、人前に出るのが苦手だった。友達は多い方じゃない。告白なんて夢のまた夢。女の子と二人で話すだけで心臓が爆発しそうになる。
そんな俺が、1ヶ月で恋人?無理に決まってる。
そのとき。
「優也くん?」
背後から、聞き覚えのある声。振り返ると――こころが立っていた。
*
「こ、こころ…?」
幼馴染のこころ。同じマンションの別棟に住んでる、小学生の頃からの知り合い。パジャマの上にパーカーを羽織った姿。夜のコンビニに来たらしい。
「こんな時間に、どうしたの?」
こころが首を傾げる。その仕草が、街灯の光の中で妙に可愛く見えた。
「あ、いや…ちょっと」
言葉を濁す。罰ゲームのことなんて、恥ずかしくて言えない。でも、こころは俺の顔をじっと見て、小さく笑った。
「何か悩んでるでしょ。顔に書いてあるよ」
「…バレた?」
「うん。優也くん、わかりやすいから」
こころはそう言って、自販機でココアを買う。温かい缶を両手で包んで、俺の隣に立った。
距離が、近い。
「で、何?話してみて」
こころの声が、優しい。俺は、少し迷ったけど…観念した。
「実は…罰ゲームで、1ヶ月以内に恋人作らなきゃいけなくて」
「恋人?」
こころが、目を丸くする。
「うん。できなかったら、クラスの前で女装して告白…とか」
「…それ、マジ?」
「マジ」
こころは一瞬黙って、それから噴き出した。
「ぷっ、あはは!優也くん、女装似合いそう」
「笑うなよ!」
俺は顔を赤くして反論するけど、こころは笑いが止まらない。でも、その笑顔を見てると、少しだけ気が楽になった。
*
「でもさ」
こころが笑いを収めて、真面目な顔になる。
「優也くん、本気で困ってるんだよね?」
「うん…」
「じゃあ」
こころは、俺の手を取った。
「私が、恋人のフリしてあげる」
「え?」
「契約恋人。どう?」
こころの瞳が、月明かりの中で輝いている。
「でも…」
「大丈夫。私たち幼馴染だし、演技くらいできるよ」
こころは、俺の手を握ったまま微笑む。
「それに…」
こころが、少し顔を赤らめる。
「優也くんの恋人役、ちょっと興味ある」
その言葉に、俺の心臓が跳ねた。
「こころ…」
「決まりね。明日から、私たち恋人よ」
こころは、俺の頬に軽くキスをした。
「契約成立の印」
そう言って、微笑む。
俺は、頬に残る温かさに、一晩中眠れなかった。
(つづく)
1
あなたにおすすめの小説
俺をフッた幼馴染が、トップアイドルになって「もう一度やり直したい」と言ってきた
夏見ナイ
恋愛
平凡な大学生・藤堂蓮には忘れられない過去がある。高校時代、告白した幼馴染の星宮瑠奈に「アイドルになるから」とこっ酷くフラれたことだ。
数年後、瑠奈は国民的アイドル『LUNA』として輝いていた。遠い世界の住人になった彼女との再会なんて、あるはずもなかった――そう、変装した彼女が俺の前に現れ、「もう一度やり直したい」と泣きつくまでは。
トップアイドルの立場を使い強引に迫る元幼馴染と、過去の傷。揺れ動く俺の日常を照らしてくれたのは、俺の才能を信じてくれる後輩・朝霧陽葵の存在だった。
俺をフッた幼馴染か、俺を支える後輩か。過去の清算と未来の選択を描く、ほろ苦くも甘い、逆転ラブコメディ、開幕。
まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編6が完結しました!(2025.11.25)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
クラスで一番人気者の女子が構ってくるのだが、そろそろ僕がコミュ障だとわかってもらいたい
みずがめ
恋愛
学生にとって、席替えはいつだって大イベントである。
それはカースト最下位のぼっちである鈴本克巳も同じことであった。せめて穏やかな学生生活をを求める克巳は陽キャグループに囲まれないようにと願っていた。
願いが届いたのか、克巳は窓際の後ろから二番目の席を獲得する。しかし喜んでいたのも束の間、彼の後ろの席にはクラスで一番の人気者の女子、篠原渚が座っていた。
スクールカーストでの格差がありすぎる二人。席が近いとはいえ、関わることはあまりないのだろうと思われていたのだが、渚の方から克巳にしょっちゅう話しかけてくるのであった。
ぼっち男子×のほほん女子のほのぼのラブコメです。
※あっきコタロウさんのフリーイラストを使用しています。
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
クラスメイトの王子様系女子をナンパから助けたら。
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の白石洋平のクラスには、藤原千弦という女子生徒がいる。千弦は美人でスタイルが良く、凛々しく落ち着いた雰囲気もあるため「王子様」と言われて人気が高い。千弦とは教室で挨拶したり、バイト先で接客したりする程度の関わりだった。
とある日の放課後。バイトから帰る洋平は、駅前で男2人にナンパされている千弦を見つける。普段は落ち着いている千弦が脚を震わせていることに気付き、洋平は千弦をナンパから助けた。そのときに洋平に見せた笑顔は普段みんなに見せる美しいものではなく、とても可愛らしいものだった。
ナンパから助けたことをきっかけに、洋平は千弦との関わりが増えていく。
お礼にと放課後にアイスを食べたり、昼休みに一緒にお昼ご飯を食べたり、お互いの家に遊びに行ったり。クラスメイトの王子様系女子との温かくて甘い青春ラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2025.12.18)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、いいね、感想などお待ちしております。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ルピナス
桜庭かなめ
恋愛
高校2年生の藍沢直人は後輩の宮原彩花と一緒に、学校の寮の2人部屋で暮らしている。彩花にとって直人は不良達から救ってくれた大好きな先輩。しかし、直人にとって彩花は不良達から救ったことを機に一緒に住んでいる後輩の女の子。直人が一定の距離を保とうとすることに耐えられなくなった彩花は、ある日の夜、手錠を使って直人を束縛しようとする。
そして、直人のクラスメイトである吉岡渚からの告白をきっかけに直人、彩花、渚の恋物語が激しく動き始める。
物語の鍵は、人の心とルピナスの花。たくさんの人達の気持ちが温かく、甘く、そして切なく交錯する青春ラブストーリーシリーズ。
※特別編-入れ替わりの夏-は『ハナノカオリ』のキャラクターが登場しています。
※1日3話ずつ更新する予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる