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第2話:契約の提案
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深夜0時30分。
私は自分の部屋に戻って、ベッドに倒れ込んだ。
枕を抱きしめて、小声で叫ぶ。
「やったぁ…!」
さっき、コンビニで。
優也くんから「恋人のフリしてほしい」って頼まれた。
恋人のフリ。
演技だけど。
契約だけど。
でも――優也くんの恋人。
チャンス…!
心臓が、まだバクバク鳴ってる。優也くんの困った顔、思い出すだけでドキドキする。
私、ずっと優也くんのこと好きだった。
小学生の頃から。
小学3年生の時。転校してきたばかりで、クラスに馴染めなくて泣いてた私に、優也くんが声をかけてくれた。
「大丈夫?一緒に遊ぼ?」
その優しい笑顔に、恋をした。
でも、言えなかった。優也くんは、私のこと「幼馴染」「隣の子」くらいにしか思ってない。告白したら、この関係が壊れるかもしれない。
だから、ずっと我慢してた。
でも今、チャンスが来た。
契約だから。
演技だから。
「恋人っぽく振る舞う」のが、必要。
だから、積極的にしてもいいよね?
絶対に、本物にしてやる。
私は、決意を固めた。
*
ベランダから、優也くんの部屋の明かりが見える。
まだ起きてるんだ。
私は、スマホでLINEを送った。
『ねぇ、ベランダ出て?話そ』
すぐに既読。
数秒後、優也くんがベランダに出てきた。
「こころ?どうした?」
「契約の話、ちゃんとしようと思って」
私は、ベランダの柵に手をかける。優也くんも、向かいのベランダから私を見る。
距離、2m。
いつもの距離。
でも今夜は、何だか近く感じる。
「まず、ルール決めよ?」
「ル、ルール?」
「うん。契約だから、ちゃんとしないと」
私は、スマホのメモを見せる。さっき作った「契約書(仮)」。
「契約内容」
1. 期間は1ヶ月
2. 友達の前では恋人っぽく振る舞う
3. 手繋ぎ、ハグ、キスの練習をする
4. 親にはバレないこと
「キ、キスの練習!?」
優也くんの声が裏返る。
「当然でしょ?恋人なら」
私は、少し身を乗り出す。パジャマの胸元が、少し開いた。
「こ、こころ…」
「どうしたの?」
私は、わざと首を傾げる。優也くんの視線が、一瞬胸元に向いて、慌てて逸らされた。
可愛い。
「でも、いきなりは無理だから」
私は、優也くんに向かって手を伸ばす。
「まずは、手から」
「手?」
「手の甲にキス。王子様みたいに」
私は、ベランダ越しに優也くんの手を取る。そして、その手の甲に――そっと唇を押し当てた。
「あ…」
優也くんの息が、止まる。
「どう?ドキドキした?」
私は、優也くんの手を離さずに見つめる。
「こ、こころ…」
「明日から、もっと練習しようね」
私は、微笑んで部屋に戻る。
優也くんは、しばらくベランダに立ち尽くしていた。
*
翌日の昼休み。
私は、優也くんの机に近づいた。
「優也くん、ちょっといい?」
「え、うん」
周りに友達がいる。私は、優也くんの耳元に顔を近づけて。
「放課後、私の部屋来て。契約書、ちゃんと作ったから」
小声で囁く。その時、わざと優也くんの耳に息を吹きかけた。
「わ、わかった…」
優也くんの耳が、真っ赤になる。
私は、にっこり笑って自分の席に戻る。友達が、ニヤニヤしながら優也くんを見てる。
「優也、こころちゃんと何話してたの?」
「え、あ…ただの相談」
「怪しいなぁ~」
優也くんが誤魔化すのに必死な様子を見て、私は内心ニヤニヤしていた。
*
放課後。
親が留守だからと、私は優也くんを部屋に招いた。
優也くんが私の部屋に入るのは、小学生以来。部屋は、昔より可愛くなっていた。
ベッドには白いクマのぬいぐるみ。本棚には詩集がぎっしり。
「どうぞ、座って」
私は、ベッドの端に座る。優也くんは、少し離れて床に座った。
二人きり…緊張してる?
「はい、これ」
私は、手書きの「契約書」を差し出す。
「契約恋人に関する契約書」
第1条(期間)
契約期間は1ヶ月とする。延長の場合は双方の合意を必要とする。
第2条(行動規範)
1. 友達の前では恋人っぽく振る舞うこと
2. 手繋ぎは毎日実施すること
3. デートは週1回以上実施すること
4. ハグは週3回以上、体の密着度は恋人レベルを維持
5. 膝枕・添い寝等のスキンシップは契約期間中自由
6. キスの練習は段階的に実施(手の甲→頬→唇の順)
7. スキンシップ練習は毎週土曜日、こころの部屋で実施
第3条(禁止事項)
1. 親にバレないこと(最重要)
2. 他の異性と親密にならないこと
3. 契約を第三者に漏らさないこと
優也くんは、読みながら顔が真っ赤になっていく。
「ちょ、ちょっと待って…」
「何?」
「第2条の5番…膝枕・添い寝って!?」
「うん。恋人なら普通でしょ?」
私は、さらっと言う。
「それに、第6条…キスの練習って…」
「段階的にやるから大丈夫だよ。最初は手の甲から」
「手の甲…?」
「うん。いきなり唇は無理でしょ?だから順番に慣れていこうね」
私は、にっこり笑う。まるで、当たり前のことを話してるみたいに。
「で、でも…これって…」
「練習だよ、練習。本番で失敗したら恥ずかしいでしょ?」
私は、優也くんに近づく。距離が、どんどん縮まる。
「じゃあ、早速練習してみる?」
「え?」
私は、優也くんの手を取って――自分の膝の上に置いた。
「膝枕の練習」
「こ、こころ!?」
「大丈夫。契約書に書いてあるでしょ?」
私は、優也くんの頭を自分の太ももに乗せる。
「どう?恋人っぽい?」
優也くんは、真っ赤になって固まっていた。
可愛い。
これから1ヶ月――楽しくなりそう。
(つづく)
私は自分の部屋に戻って、ベッドに倒れ込んだ。
枕を抱きしめて、小声で叫ぶ。
「やったぁ…!」
さっき、コンビニで。
優也くんから「恋人のフリしてほしい」って頼まれた。
恋人のフリ。
演技だけど。
契約だけど。
でも――優也くんの恋人。
チャンス…!
心臓が、まだバクバク鳴ってる。優也くんの困った顔、思い出すだけでドキドキする。
私、ずっと優也くんのこと好きだった。
小学生の頃から。
小学3年生の時。転校してきたばかりで、クラスに馴染めなくて泣いてた私に、優也くんが声をかけてくれた。
「大丈夫?一緒に遊ぼ?」
その優しい笑顔に、恋をした。
でも、言えなかった。優也くんは、私のこと「幼馴染」「隣の子」くらいにしか思ってない。告白したら、この関係が壊れるかもしれない。
だから、ずっと我慢してた。
でも今、チャンスが来た。
契約だから。
演技だから。
「恋人っぽく振る舞う」のが、必要。
だから、積極的にしてもいいよね?
絶対に、本物にしてやる。
私は、決意を固めた。
*
ベランダから、優也くんの部屋の明かりが見える。
まだ起きてるんだ。
私は、スマホでLINEを送った。
『ねぇ、ベランダ出て?話そ』
すぐに既読。
数秒後、優也くんがベランダに出てきた。
「こころ?どうした?」
「契約の話、ちゃんとしようと思って」
私は、ベランダの柵に手をかける。優也くんも、向かいのベランダから私を見る。
距離、2m。
いつもの距離。
でも今夜は、何だか近く感じる。
「まず、ルール決めよ?」
「ル、ルール?」
「うん。契約だから、ちゃんとしないと」
私は、スマホのメモを見せる。さっき作った「契約書(仮)」。
「契約内容」
1. 期間は1ヶ月
2. 友達の前では恋人っぽく振る舞う
3. 手繋ぎ、ハグ、キスの練習をする
4. 親にはバレないこと
「キ、キスの練習!?」
優也くんの声が裏返る。
「当然でしょ?恋人なら」
私は、少し身を乗り出す。パジャマの胸元が、少し開いた。
「こ、こころ…」
「どうしたの?」
私は、わざと首を傾げる。優也くんの視線が、一瞬胸元に向いて、慌てて逸らされた。
可愛い。
「でも、いきなりは無理だから」
私は、優也くんに向かって手を伸ばす。
「まずは、手から」
「手?」
「手の甲にキス。王子様みたいに」
私は、ベランダ越しに優也くんの手を取る。そして、その手の甲に――そっと唇を押し当てた。
「あ…」
優也くんの息が、止まる。
「どう?ドキドキした?」
私は、優也くんの手を離さずに見つめる。
「こ、こころ…」
「明日から、もっと練習しようね」
私は、微笑んで部屋に戻る。
優也くんは、しばらくベランダに立ち尽くしていた。
*
翌日の昼休み。
私は、優也くんの机に近づいた。
「優也くん、ちょっといい?」
「え、うん」
周りに友達がいる。私は、優也くんの耳元に顔を近づけて。
「放課後、私の部屋来て。契約書、ちゃんと作ったから」
小声で囁く。その時、わざと優也くんの耳に息を吹きかけた。
「わ、わかった…」
優也くんの耳が、真っ赤になる。
私は、にっこり笑って自分の席に戻る。友達が、ニヤニヤしながら優也くんを見てる。
「優也、こころちゃんと何話してたの?」
「え、あ…ただの相談」
「怪しいなぁ~」
優也くんが誤魔化すのに必死な様子を見て、私は内心ニヤニヤしていた。
*
放課後。
親が留守だからと、私は優也くんを部屋に招いた。
優也くんが私の部屋に入るのは、小学生以来。部屋は、昔より可愛くなっていた。
ベッドには白いクマのぬいぐるみ。本棚には詩集がぎっしり。
「どうぞ、座って」
私は、ベッドの端に座る。優也くんは、少し離れて床に座った。
二人きり…緊張してる?
「はい、これ」
私は、手書きの「契約書」を差し出す。
「契約恋人に関する契約書」
第1条(期間)
契約期間は1ヶ月とする。延長の場合は双方の合意を必要とする。
第2条(行動規範)
1. 友達の前では恋人っぽく振る舞うこと
2. 手繋ぎは毎日実施すること
3. デートは週1回以上実施すること
4. ハグは週3回以上、体の密着度は恋人レベルを維持
5. 膝枕・添い寝等のスキンシップは契約期間中自由
6. キスの練習は段階的に実施(手の甲→頬→唇の順)
7. スキンシップ練習は毎週土曜日、こころの部屋で実施
第3条(禁止事項)
1. 親にバレないこと(最重要)
2. 他の異性と親密にならないこと
3. 契約を第三者に漏らさないこと
優也くんは、読みながら顔が真っ赤になっていく。
「ちょ、ちょっと待って…」
「何?」
「第2条の5番…膝枕・添い寝って!?」
「うん。恋人なら普通でしょ?」
私は、さらっと言う。
「それに、第6条…キスの練習って…」
「段階的にやるから大丈夫だよ。最初は手の甲から」
「手の甲…?」
「うん。いきなり唇は無理でしょ?だから順番に慣れていこうね」
私は、にっこり笑う。まるで、当たり前のことを話してるみたいに。
「で、でも…これって…」
「練習だよ、練習。本番で失敗したら恥ずかしいでしょ?」
私は、優也くんに近づく。距離が、どんどん縮まる。
「じゃあ、早速練習してみる?」
「え?」
私は、優也くんの手を取って――自分の膝の上に置いた。
「膝枕の練習」
「こ、こころ!?」
「大丈夫。契約書に書いてあるでしょ?」
私は、優也くんの頭を自分の太ももに乗せる。
「どう?恋人っぽい?」
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これから1ヶ月――楽しくなりそう。
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