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番外編
短時間アルバイト 二(※)
しおりを挟む文弥さんに手を引かれて立ち上がり、シンクに手をつく。
そのまま腰を後ろに突き出すと、文弥さんは俺の部屋着を脱がせ、下着も下げさせた。
ネクタイをゆるめて抜いて、床に捨て、シャツも捨てて、俺の尻のあいだにペニスをこすりつけながら。
「尚くんぐちょぐちょ」
「すみません……」
「舐めてたらこうなったの? 可愛い」
文弥さんが、俺の腰を両手でやわらかく掴む。
俺の腰の位置が低いので、文弥さんは肩幅に足を開き、俺はつま先立ち。そのつま先も、宙に浮いた。
とうとう文弥さんが入ってくる。
質量がすごくて、圧迫感で息ができない。
「……尚くん、ちょっとイった?」
「ひ、久しぶりで、っ、っ、ふ」
文弥さんが、俺の体をみっちりと埋めていく。ねじこんで、犯してくる。
逃げようとしても、腰を掴まれているので、逃げられない。やわらかいのに、動かせない。力が強い。
まだ全部じゃないことは重々わかっている。たぶん、半分も入っていない。
あと半分。
根元のところに、突起みたいなものがあって、そこまで入れられると完全に支配されてるという感じがする。奥のところにぴったり当たってしまうあれだ。
「っ、っ」
「尚くん? 気持ちいい? 大丈夫? いきなりできつい?」
「ん、ん、っ、き、きもちい。こ、声、だしたら、チビたち、起きちゃうから」
「あ、そうだね。バレないようにしよう」
「は、はい」
「ゆっくり挿れるね」
「っ、っ、ン」
「それで? アルバイトは楽しかったんだ?」
文弥さんは、ことさらゆっくりと挿入しながら、ふたりが起きないように会話を続けようとする。俺は息絶え絶えになりながら返答。
「は、はい、ただ、皿、とか、コップ、食洗機で、洗うだけ、ですけど」
「そうなんだ。立ち仕事つらくない?」
「そ、そんなに」
「どうやってするのか、このまま教えて」
まだ全部じゃない。文弥さん、長い。太くてすごい……。舐めながら、こんなのが入るなんてっていつも思う。でも入ってくる。
俺は眼の前のシンクに置いてある、さきほど水を飲んだコップをつかむ。
「か、かるく、ゆすいで」
「それで?」
「予洗い、して」
「うん」
「食洗機に……入れる、です」
「どんなふうに?」
俺はキッチンの食洗機を引き出して、コップを入れる。
「誰に教えてもらったの?」
「て、てんちょ」
「そっか。何度もいれた?」
「い、いっばい、あって」
繁盛しているカフェなのでひっきりなしに洗い物が出てきて大変だった。簡単な作業だけど量が多くて目まぐるしかった。
「ふぅん」
ぐちょ、と濡れた音がした。
「あっ」
文弥さんは片手で俺の口を覆った。
「えっちな声だしたらチビたちが起きちゃうよ」
「っ、んふ」
文弥さんは根元までずっぷり挿入して、止まった。
「ふぅ、きつ……それで、二時間立ちっぱなしだったんだ」
「は、はい」
「大変だったね、お疲れ様」
「いえ、たった二時間……」
あれ? 文弥さんに二時間って言ったっけ、俺。
「ふ、文弥さん」
「どうしたの」
「う、動かない、んですか?」
文弥さんはペニスを刺したまま動かない。奥までみっちり咥えさせられて、俺はシンクを両手でつかんで、腰を掴まれて浮かされたまま。
「あぁ、動かすと尚くんの中で出しちゃいそうで」
「っ、は、あ」
「尚くんさっきからすごいにおい。発情してる」
「ふ、文弥さんも」
「ね。もう我慢するのに必死だよ」
「っ、っ」
「尚くんの愛液溢れてるし、すんごいぬるぬる」
「っ、あ」
「えっちな声禁止。聞いてると出しちゃう。いまゴムつけてないんだよ。僕の精子、出たらどうするの」
でも、文弥さんがなかでどんどん大きくなって、張って、かたちがよくわかって、意図せず締め付けてしまう。
そのたびに、動かしてほしいと思ってしまう。
早く動いて、久しぶりに蹂躙してほしい。雄のにおいで満たしてほしい。
「尚くん、腰揺れてる」
文弥さんに根元をきつく押し込まれて、最後まで入った。
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