元カレが社内で迫ってくる

みつきみつか

文字の大きさ
14 / 56
第三章 オクトーバーフェスト、二次会

一 正午

しおりを挟む

 第三章




「本日は皆様お集まりいただきありがとうございます! 司会進行を務めさせていただきます、皆様の幸せと健康を担当しております、わたくし結川でございます!」

 本日、御用達デパート屋上にあるビアガーデンのお店のテラス席を貸し切り。
 日曜日、正午。
 青空の下にパラソルをたて、秋晴れで風がなく、絶好のイベント日和。
 わりと集まったなぁ。ビアガーデン会。
 名前はシンプルに『オクトーバーフェスト』。
 男女ともに三十人ずつ。なかなかの盛況ぶりだ。

「本日の進行についてご案内いたします! まずはおひとりずつ自己紹介をしていただきます。前回は先に女性側がテーブル固定でしたので、今回は男性側がまずテーブル固定で……」

 パーティーの司会進行も慣れてきた俺。簡単な流れを説明。

「それからデザートが出まして、午後三時半に解散となります。もしまだお話しされたい方がいらしたら二次会へ行ってらっしゃいませ。お酒を飲まない方もいらっしゃいますので、ご配慮くださいまし。健康診断であやしい数字が出ている方は飲酒・塩分・糖分ほどほどに。また、飲酒運転厳禁です。乗り合わせ又は公共交通機関でお願いいたします!」

 みんなを見ているようで見ずにぺらぺらしゃべっていた俺は、強い視線を感じて、そちらを見る。
 私服姿の高岡主任。
 ネイビーのゆるめ襟付きシャツにグレーのチノパン。シンプルだけどおしゃれで、手足が長くて、服とは着るひとがすべてだと実感する。
 なにしろ偶然、俺も紺の襟付きシャツに灰色のチノパンで、服の形もよく似てる。
 でも俺が着るとネイビーではなくて紺、グレーは灰色で、服を着ているという点しか褒められるべきことがない。

「ちなみにわたくし結川徹平、管理部総務課労務チーム。地方私大卒、二十九歳独身、絶賛恋人募集中でございます。気合い入ってます! よろしくお願いします!」

 やっぱり参加するといってくれた社シスの同期がてきとうな野次を飛ばしてくれて、笑い含みに会がスタート。自己紹介をしていく。

「では各十五分、テーブルタイムです。よろしくお願いしまーす」

 よし、息抜き。
 端っこでスツールにかけて様子をみながら、次の進行を頭にいれていると、高岡主任がやってきて、腕を引かれた。

「徹平くん。早く。僕の監視するんでしょ?」

 そうそう。
 でも監視対象のほうが積極的に監視されに来るものなの?

しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

魔王を倒した勇者の凱旋に、親友の俺だけが行かなかった理由

スノウマン(ユッキー)
BL
スラム育ちの少年二人は、15歳になり神の祝福でスキルを得た事で道をたがえる。彼らはやがて青年となり、片方は魔王討伐に旅立つ勇者として華々しい活躍をし、もう片方はただ彼の帰還を待つ相変わらずスラム暮らしの存在となる。 これは何も持たない青年がただ勇者の帰りを待つ日常を描いた作品です。 無自覚両片想いの勇者×親友。 読了後、もう一度だけ読み直して頂けると何か見える世界が変わるかもしれません。

美形な幼馴染のヤンデレ過ぎる執着愛

月夜の晩に
BL
愛が過ぎてヤンデレになった攻めくんの話。 ※ホラーです

幼馴染がいじめるのは俺だ!

むすめっすめ
BL
幼馴染が俺の事いじめてたのは、好きな子いじめちゃうやつだと思ってたのに... 「好きな奴に言われたんだ...幼馴染いじめるのとかガキみてーだって...」 「はっ...ぁ??」 好きな奴って俺じゃないの___!? ただのいじめっ子×勘違いいじめられっ子 ーーーーーー 主人公 いじめられっ子 小鳥遊洸人 タカナシ ヒロト 小学生の頃から幼馴染の神宮寺 千透星にいじめられている。 姉の助言(?)から千透星が自分のこといじめるのは小学生特有の“好きな子いじめちゃうヤツ“だと思い込むようになり、そんな千透星を、可愛いじゃん...?と思っていた。 高校で初めて千透星に好きな人が出来たことを知ったことから、 脳破壊。 千透星への恋心を自覚する。 幼馴染 いじめっ子 神宮寺 千透星 ジングウジ チトセ 小学生の頃から幼馴染の小鳥遊 洸人をいじめている。 美形であり、陰キャの洸人とは違い周りに人が集まりやすい。(洸人は千透星がわざと自分の周りに集まらないように牽制していると勘違いしている) 転校生の須藤千尋が初恋である

ノリで付き合っただけなのに、別れてくれなくて詰んでる

cheeery
BL
告白23連敗中の高校二年生・浅海凪。失恋のショックと友人たちの悪ノリから、クラス一のモテ男で親友、久遠碧斗に勢いで「付き合うか」と言ってしまう。冗談で済むと思いきや、碧斗は「いいよ」とあっさり承諾し本気で付き合うことになってしまった。 「付き合おうって言ったのは凪だよね」 あの流れで本気だとは思わないだろおおお。 凪はなんとか碧斗に愛想を尽かされようと、嫌われよう大作戦を実行するが……?

運命の番は僕に振り向かない

ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。 それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。 オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。 ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。 ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。 ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。 ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。

隣の席のイケメンに懐かれた

しょうがやき
BL
隣の席のイケメンに懐かれた平凡男子の話

【完結済】俺のモノだと言わない彼氏

竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?! ■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。

俺以外美形なバンドメンバー、なぜか全員俺のことが好き

toki
BL
美形揃いのバンドメンバーの中で唯一平凡な主人公・神崎。しかし突然メンバー全員から告白されてしまった! ※美形×平凡、総受けものです。激重美形バンドマン3人に平凡くんが愛されまくるお話。 pixiv/ムーンライトノベルズでも同タイトルで投稿しています。 もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿ 感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_ Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109 素敵な表紙お借りしました! https://www.pixiv.net/artworks/100148872

処理中です...