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第三章 オクトーバーフェスト、二次会
二 テーブルタイム
しおりを挟む「えー、俺は高岡主任の監視というか、女性社員の『剥がし』というか」
「いいから、おいでよ」
そんな慌てて監視されなくても。
高岡主任に連れられて、六人掛けのテーブルのお誕生日席に掛ける。
そこは、女性三名、地味系技術部くん、社シスくん、高岡主任、俺。ここだけ七人テーブル。
十五分ごとに自動的に別の音楽に変わるようにしているので、音楽が変わったら女性側が次のテーブルに移るというシステムだ。
一巡したらフリータイム。
フリータイムでは女性側が固定、男性側から話したいテーブルに行く、という流れにした。
高岡主任がいるあいだは、戦争の被害は最小限に抑えなければ、日常の職場環境がぎすぎす張り詰めて悪化しそうという懸念である。女性同士の争いは怖いのだ。
「あ、高岡主任と結川、今日ペアルックですね」
と、社シスくん。
「おそろにしたんだ。似合う?」
と俺はいつものテキトー。
並ぶとマジで「服は着るひとがすべて」だ。仕事でも婚活でも高岡主任とは並びたくないと言った社シスくんの気持ち、痛いほどわかる。
高岡主任はにこにこしている。
「可愛いよね」
「あ、そっか。結川と高岡主任って仲良しだったんだ。結川ってすぐひとの懐に入り込んじゃうよね」
「そんなに褒められると困るよ」
「徹平くんって人たらしだよね」
女性たちが高岡主任のきらきらに緊張しすぎて黙って飲み物を飲んでいるので、男性サイドはビールとつまみ片手に盛り上がってしまった。
これはこれでまずいな。
と思っていると、俺の隣の女性が俺に質問してきた。
「今回、結川さんも参加なんですね」
俺はちっとも参加を希望してなかったんだけど、俺の意思はまったく関係なかった。
「はい! 司会兼参加です!」
司会兼参加兼監視である。
絶賛恋人募集中はだいぶ嘘。
とりあえず、みなさんにしっかりとカップルになってもらわないと。
「結川さんは――」
と質問が続きそうになったそのとき、テーブルの下で、高岡主任が俺の太ももをつねった。
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