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そのきゅう
そのきゅう
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ナメクジ尊が出現中。
鬱陶しいので、皆さん避難したほうが良いですよ!
眼が合ったら、アナタもナメクジ化です!
原因は、松本氏からの電話。
昨日の夜、出来上がった第一稿をメールしといたら、朝イチで電話きて。
理由は、自分でもわかってる事やけど。
自分でも、
これ、いけるかなあ?
て、感じの仕上がりやったけど。
まあ、いいか。
とか思って。第一稿送ったら、やっぱダメ出しきた。
あたし、第一稿で松本氏にOK貰った事、一回も無い。
ぺーぺーですから。
わかってるんやけどね。
予想通り。
外れた事無い。
予知能力かしら。すげえな、あたし。
いや、違うやろ!
そんなワケで、ノーパソに向かう、あたし。
熱帯低気圧の様な視線。
うざ。
寝りゃいいのに。
まあ。電話のタイミングがね。
最中。
やったもんで。
まさに、クライマックス!な、時。
笑えるな。
あはは。
あたしは良いんだけど。
尊はね。
なんと。尊さんて人は。
あたしとコトを済まさないと、寝れないヒトなんですな。
アホか。
仕事の邪魔はしないけど。
ソファーに体育座りして、膝抱えて、じとー、て。
寝ろ!
寝らんと、夜眠くなるやろ!
もう、昼近いのに。
大丈夫かね、このヒト。
ふう。
ハラ減ってきたな。
朝食ってないしな。
別に、原稿、急いでるワケやないんやけど。
手直しする程度やし。
うーん。
ナメクジをカタツムリにするくらいは時間あるけど。
ぐうううぅ。
ハラ鳴った。
なんか食うか。下のコンビニ、行って来よかな。
おや?
ナメクジ、もとい、尊がソファーから立ち上がった。
寝るのか?
て、思ったらキッチンに行った。
尊がキッチンに行ってから少し経って。
なんか、良い匂いしてきた。
一体、なにごと?
「はい。みのりさん、お腹減ったんでしょ?」
しばらくして、尊が紅茶とともにテーブルに置いたのは。
ををを!
ホットケーキ!
ではないですかっ!!
こんがり、キツネ色。
バターにハチミツ。
「こ、これ尊が作ったん!?」
「うん。小麦粉、あったから」
ホ。ホットケーキて、小麦粉で作れるのか…。
ホットケーキの素しか、使った事ない。
でも、ホットケーキの素で作っても、こんな綺麗にならんぞ!?
あたしが作ったら、周りんとこ、黒くなるぞ!?
おかんに言わせると。
「ホットケーキもまともに作れんなんて、育て方やっぱ間違うたわ!!」
らしいが。
尊は、ナイフとフォークでホットケーキを綺麗に切り分けた。
「みのりさん。あーん、して」
フォークで一切れ刺して、あたしの前に出す。
じ、自分で食えるわ!
「あ、ありがと」
フォークを受け取ろうとしたら。
「いいから。あーん、して」
仕方無く口開けたら、フォーク、突っ込まれた。
あたしは、乳幼児かっ!
もぐもぐすると。
「美味しい!」
尊がにっこりした。
しかし。
顔が良い上にこんな事も出来るとか、反則やない?
神様、いや、仏様。
尊に作れて、なんであたしには作れないんですか。
不公平だ。
せめて、あたしの背をのばして下さい!
もぐもぐ。
尊がニコニコしながら、あーん、してくる。
は。恥ずかしいんやけど。
他人には見られたくない!
でも、美味しい。
「なんでこんなん、作れるん?」
しかも小麦粉から。
「ん?高校の時、ファミレスでバイトした事あるから」
眉毛無いのに?
関係無いか、眉毛。
「入って最初の頃は、ひたすらホットケーキ、作らされたの」
ほお。
と、言うと、他はあっためるだけなのに、ホットケーキだけは店製作の例のファミレスですな。
高校て言えば、瞳子さんいわく、日替わりの時代か。
じゃあ、あれって、その頃の関係なんかな。
あ、でも、昔の女じゃない、て言ってたな。
一体、なんなんやろ?
「ね、尊?」
「なに?もっと食べてね」
「あのさぁ」
「うん?」
「リカ、って人、なに?」
もぐもぐしながら聞いたら。
尊の顔が、変わった。
驚愕。
これでも一応、文章を書くのを生業とするあたしの。
そのボキャブラリーの中でも、最もふさわしい。
尊の顔は。まさに。
そうとしか、言い様の無い、顔。
その顔に、あたしも驚く。
なに。
なんでそんな顔、するん。
眼を、見開いて固まる尊。
あたしの事を見つめながら、眼はあたしじゃないものを見てる。
一体。
どうした?
どこに行ってる。尊?
何を見てる?
あたし見ながら、なにを考える?
尊は固まったまま、動かない。
このまま石像にでもなるつもりか?尊。
ホントにそうなったら綺麗かもな。
でも、あたしはやだぞ?
尊に、手を伸ばした。
あたしの指先が、尊の頬に触れた瞬間。
ぴくり、小さく動いた。
「どう…したん。尊?」
尊の焦点が、ゆっくり戻る。
今度は、びっくりした顔であたしを見る。
まるで、あたしと言うカタチがいきなり出現したかの様に。
そして。
小さく震えながら、あたしに両手を伸ばす。
触ってはいけないものに、触ろうとする様に。
ようやく、あたしに手が届く。
あたしのほっぺたに、指先が触れる。
あたしの存在を認識したのか、両方の手であたしのほっぺた包んだ。
「………」
口を開いてなにかを言おうとする。
「尊?大丈夫?」
あたしから言うと、安心した様に息を吐いた。
それからいきなり。
「わあっ」
あたしを抱き締めた。
「なに?どしたん!?」
尊は答えの代わりにほぅっ、と、息をついて、あたしを離した。
「…みのりさん」
あたしの肩を両手で掴む。
「なんで…その名前、知ってるの!?」
怖い顔して言った。
肩を掴む手が痛い。
あたしを怒る時とは違う、怖い顔。
「なんでみのりさんが」
凄く怖い顔。
「アイツの名前、知ってるの!?」
低い声。
「どうして!?」
なんなんよ。
どうしたん!?
「い、痛いよ、手!」
はっ、と気が付いた様に両手を肩から下ろした。
「…ごめん」
あたしから、眼は離さない。
「なんで…みのりさんがアイツの事知ってるの!?」
「こないだ…会った」
「…会った?」
「飲み行った時、声かけられた」
「それで!?」
「そ。それだけだよ」
尊の事、死ねばいい、とは言ってたけど。
「ホントに?」
「うん」
あたしが言うと、尊は、ほっとした顔した。
もう一度、あたしを抱き締める。
「…ねえ。なんなんよ?」
あの人は。
「…みのりさんは…知らなくていいことだよ」
それ、前も言ってたやん。
「…でも」
「いいから!」
なによ。
あたしが隠し事したら、むちゃくちゃ怒るくせに!
なんなんよ!?
「……みのりさん」
「なに」
「……少し寝るから」
寝れば!?勝手にしろよ!
抱き締めていた手を離して、あたしを見る。
「ちょっとだけ…一緒にいて…お願いだから」
その眼が、あんまり泣きそうやったから。
尊が眠るまで、ベッドで手つないでた。
あの人、なに?
死ねばいい。
そんな事言われる関係て、なによ。
尊の昔の事なんて、いいんだけどさ。
そりゃ、話したくない事なんかあって当たり前やけど。
あたしは、今の尊が好きなんやし。
でも。さ。
尊、哀しそうな顔で寝てる。
なにがそんなに苦しいん?
ねえ。尊。
あたしは、尊を助けてあげられないん?
鬱陶しいので、皆さん避難したほうが良いですよ!
眼が合ったら、アナタもナメクジ化です!
原因は、松本氏からの電話。
昨日の夜、出来上がった第一稿をメールしといたら、朝イチで電話きて。
理由は、自分でもわかってる事やけど。
自分でも、
これ、いけるかなあ?
て、感じの仕上がりやったけど。
まあ、いいか。
とか思って。第一稿送ったら、やっぱダメ出しきた。
あたし、第一稿で松本氏にOK貰った事、一回も無い。
ぺーぺーですから。
わかってるんやけどね。
予想通り。
外れた事無い。
予知能力かしら。すげえな、あたし。
いや、違うやろ!
そんなワケで、ノーパソに向かう、あたし。
熱帯低気圧の様な視線。
うざ。
寝りゃいいのに。
まあ。電話のタイミングがね。
最中。
やったもんで。
まさに、クライマックス!な、時。
笑えるな。
あはは。
あたしは良いんだけど。
尊はね。
なんと。尊さんて人は。
あたしとコトを済まさないと、寝れないヒトなんですな。
アホか。
仕事の邪魔はしないけど。
ソファーに体育座りして、膝抱えて、じとー、て。
寝ろ!
寝らんと、夜眠くなるやろ!
もう、昼近いのに。
大丈夫かね、このヒト。
ふう。
ハラ減ってきたな。
朝食ってないしな。
別に、原稿、急いでるワケやないんやけど。
手直しする程度やし。
うーん。
ナメクジをカタツムリにするくらいは時間あるけど。
ぐうううぅ。
ハラ鳴った。
なんか食うか。下のコンビニ、行って来よかな。
おや?
ナメクジ、もとい、尊がソファーから立ち上がった。
寝るのか?
て、思ったらキッチンに行った。
尊がキッチンに行ってから少し経って。
なんか、良い匂いしてきた。
一体、なにごと?
「はい。みのりさん、お腹減ったんでしょ?」
しばらくして、尊が紅茶とともにテーブルに置いたのは。
ををを!
ホットケーキ!
ではないですかっ!!
こんがり、キツネ色。
バターにハチミツ。
「こ、これ尊が作ったん!?」
「うん。小麦粉、あったから」
ホ。ホットケーキて、小麦粉で作れるのか…。
ホットケーキの素しか、使った事ない。
でも、ホットケーキの素で作っても、こんな綺麗にならんぞ!?
あたしが作ったら、周りんとこ、黒くなるぞ!?
おかんに言わせると。
「ホットケーキもまともに作れんなんて、育て方やっぱ間違うたわ!!」
らしいが。
尊は、ナイフとフォークでホットケーキを綺麗に切り分けた。
「みのりさん。あーん、して」
フォークで一切れ刺して、あたしの前に出す。
じ、自分で食えるわ!
「あ、ありがと」
フォークを受け取ろうとしたら。
「いいから。あーん、して」
仕方無く口開けたら、フォーク、突っ込まれた。
あたしは、乳幼児かっ!
もぐもぐすると。
「美味しい!」
尊がにっこりした。
しかし。
顔が良い上にこんな事も出来るとか、反則やない?
神様、いや、仏様。
尊に作れて、なんであたしには作れないんですか。
不公平だ。
せめて、あたしの背をのばして下さい!
もぐもぐ。
尊がニコニコしながら、あーん、してくる。
は。恥ずかしいんやけど。
他人には見られたくない!
でも、美味しい。
「なんでこんなん、作れるん?」
しかも小麦粉から。
「ん?高校の時、ファミレスでバイトした事あるから」
眉毛無いのに?
関係無いか、眉毛。
「入って最初の頃は、ひたすらホットケーキ、作らされたの」
ほお。
と、言うと、他はあっためるだけなのに、ホットケーキだけは店製作の例のファミレスですな。
高校て言えば、瞳子さんいわく、日替わりの時代か。
じゃあ、あれって、その頃の関係なんかな。
あ、でも、昔の女じゃない、て言ってたな。
一体、なんなんやろ?
「ね、尊?」
「なに?もっと食べてね」
「あのさぁ」
「うん?」
「リカ、って人、なに?」
もぐもぐしながら聞いたら。
尊の顔が、変わった。
驚愕。
これでも一応、文章を書くのを生業とするあたしの。
そのボキャブラリーの中でも、最もふさわしい。
尊の顔は。まさに。
そうとしか、言い様の無い、顔。
その顔に、あたしも驚く。
なに。
なんでそんな顔、するん。
眼を、見開いて固まる尊。
あたしの事を見つめながら、眼はあたしじゃないものを見てる。
一体。
どうした?
どこに行ってる。尊?
何を見てる?
あたし見ながら、なにを考える?
尊は固まったまま、動かない。
このまま石像にでもなるつもりか?尊。
ホントにそうなったら綺麗かもな。
でも、あたしはやだぞ?
尊に、手を伸ばした。
あたしの指先が、尊の頬に触れた瞬間。
ぴくり、小さく動いた。
「どう…したん。尊?」
尊の焦点が、ゆっくり戻る。
今度は、びっくりした顔であたしを見る。
まるで、あたしと言うカタチがいきなり出現したかの様に。
そして。
小さく震えながら、あたしに両手を伸ばす。
触ってはいけないものに、触ろうとする様に。
ようやく、あたしに手が届く。
あたしのほっぺたに、指先が触れる。
あたしの存在を認識したのか、両方の手であたしのほっぺた包んだ。
「………」
口を開いてなにかを言おうとする。
「尊?大丈夫?」
あたしから言うと、安心した様に息を吐いた。
それからいきなり。
「わあっ」
あたしを抱き締めた。
「なに?どしたん!?」
尊は答えの代わりにほぅっ、と、息をついて、あたしを離した。
「…みのりさん」
あたしの肩を両手で掴む。
「なんで…その名前、知ってるの!?」
怖い顔して言った。
肩を掴む手が痛い。
あたしを怒る時とは違う、怖い顔。
「なんでみのりさんが」
凄く怖い顔。
「アイツの名前、知ってるの!?」
低い声。
「どうして!?」
なんなんよ。
どうしたん!?
「い、痛いよ、手!」
はっ、と気が付いた様に両手を肩から下ろした。
「…ごめん」
あたしから、眼は離さない。
「なんで…みのりさんがアイツの事知ってるの!?」
「こないだ…会った」
「…会った?」
「飲み行った時、声かけられた」
「それで!?」
「そ。それだけだよ」
尊の事、死ねばいい、とは言ってたけど。
「ホントに?」
「うん」
あたしが言うと、尊は、ほっとした顔した。
もう一度、あたしを抱き締める。
「…ねえ。なんなんよ?」
あの人は。
「…みのりさんは…知らなくていいことだよ」
それ、前も言ってたやん。
「…でも」
「いいから!」
なによ。
あたしが隠し事したら、むちゃくちゃ怒るくせに!
なんなんよ!?
「……みのりさん」
「なに」
「……少し寝るから」
寝れば!?勝手にしろよ!
抱き締めていた手を離して、あたしを見る。
「ちょっとだけ…一緒にいて…お願いだから」
その眼が、あんまり泣きそうやったから。
尊が眠るまで、ベッドで手つないでた。
あの人、なに?
死ねばいい。
そんな事言われる関係て、なによ。
尊の昔の事なんて、いいんだけどさ。
そりゃ、話したくない事なんかあって当たり前やけど。
あたしは、今の尊が好きなんやし。
でも。さ。
尊、哀しそうな顔で寝てる。
なにがそんなに苦しいん?
ねえ。尊。
あたしは、尊を助けてあげられないん?
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