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しおりを挟む「どこ行くの?」
タクシーの中でキョドるバカ。
「先輩ん家だ」
「先輩?」
「水原さんて人」
「えっ!?あの怖い人っ!?」
まあ、同じ学校だったんだし。
名前くれえは知ってて当たり前だな。
尊さん、有名だったし。
「や、でも。あの先輩、超怖いって…そのっ、あたしなら別に大丈夫だしっ」
「大丈夫じゃねえからこんな事なってんだろ。心配すんな。奥さんは優しい人だから」
「あ…け、結婚なさってらっしゃる…」
バカが息つく。
俺が変なとこに預けたりするかよ。
も少し考えろ。
「あ、お前。言っとくけどな」
「な、なんでしょう?」
「変な事考えんなよ」
「変な事って?」
「だから。お前が最初に俺にした様な事だ」
尊さんはみのりさん以外の女に興味無いからいいが。
みのりさんに変に誤解受ける様な事だけは避けねえとな。
「絶対あんな事すんなよ」
「し、しないよ!」
バカが顔赤くして。
「あんなの…兵藤くんにしかしないよ…」
小さい声で言った。
俺は。ただコイツがバカ過ぎて。
放っておいたらどうなるかわかんねえし。
一度関わったヤツが。
変な人生の末路、てのも寝覚めが悪いから。
それだけだ。
尊さん家に着くと。
「うわあ!綺麗なお家!」
バカが眼丸くする。
さて。さっき電話した時は超不機嫌だったな。
怖えな。
「おう、龍二。久し振りだな。まあ、上がれよ」
意外に機嫌の良い尊さん。
「いらっしゃい、龍二くん」
尊さんの隣に立つみのりさん。
この人の笑顔見ると。
なんかほっとする。
「ほら、来い。石倉」
「あ、うん…」
バカが。みのりさん見て。
俺見て。
泣きそうな笑いそうな。
変な顔した。
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