Think about you

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「はあ、借金の保証人ねえ。お兄さん行方不明かあ」

向かい合わせに腰下ろしたリビングのソファー。

話を聞いたみのりさんが呆れた顔した。

「いや、でもおにい…」

「お前は黙ってろ」

バカのブラコン話やらしたらもっと呆れられる。

「借金の事はまあ、なんとかなるよね、尊」

「うん、別にたいした事無いよ」

ニコニコしながらみのりさん見る尊さん。

相変わらずだな。

みのりさんが。

「困ってる女の子見捨てるワケにもいかんやろ」

言ってくれた。

「ありがとうございます！」

「ひょっ、兵藤くんが笑ってる…」

バカがバカな事言った。

帰ろうとしたら。尊さんに。

「自分の女だけ置いてくな」

いや、違うんだが。

尊さんはみのりさんに抱きついてもう俺らの事忘れてるし。

しょうがねえ。泊まらせてもらうか。

「あ、あたしソファーで寝かせてもらうね」

布団が一組しかねえ。

「いい。俺が向こう行くから、お前布団で寝ろ」

そう言ってリビング出たら。

なぜかソファーで寝てる尊さん。

なんだそれ。

「まあ、いい。寝るか」

「い、一緒に！？」

「寝るとこねえんだからしょうがねえだろ」

狭いが。しょうがねえ。

灯り消して。

背中合わせで。

バカの体温が背中伝う。

寝苦しくて寝返りうったら。

布団がずれた。やっぱ狭いな。

「石倉、こっち向け」

「な、なんで？」

言いながら向いたバカを。

腕の中におさめる。

「布団狭いから。こうしてた方が寝冷えしねえだろ」

「うっ、うんっ」

そのまま。バカの寝息がするまで待って。

俺はなんで。

コイツなんか放っとけばいいのに。

コイツを突き放せねえでいるのが自分でもよくわからねえ。

俺もバカなのかな。

そう思いながら。

寝た。