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しおりを挟む土曜は店休んだ。
莉緒が日曜に兄貴んとこ行く。
最後とか言うワケじゃねえが少し一緒いる時間が欲しくて。
俺はいつからこんな女に甘くなったんだか。
けど、俺が仕事終わって帰って来て。
すぐ出て行くってのも莉緒がかわいそうだし。
それは俺もちょっとな。
俺の隣で荷物まとめる。
っても、アパート処分する時にほとんど業者に引き取らせたから。
服ばっかだけどな。
夕方メシ食いに行くか聞いたら。
「ご飯作るよ」
俺はなんか旨えもんでも食わしてやろうかと思ったんだが。
そう言うから。莉緒の思う通りにさせてやるか。
出かけても良かったんだがな。
メシ食って。
なんとなくテレビ観て。
ただ莉緒がくっついて来るから。俺の肩に頭乗せる。
寂しいなら寂しいって言え。
そうしたら俺は。
お前を抱き締めてやるのに。
「…龍二」
「なんだ」
「好きだよ…」
そんな事。
「知ってる」
「龍二が知ってるよりももっと好き」
「うん」
「だからね…」
あたしを抱いてよ。
うつ向いて小さい声で。
莉緒が言った。
普段は、キスするだけで。
すぐ赤くなって恥ずかしがるくせに。
自分からそんな事言うなんて勇気いったろ。
バカだな。
俺は朝までお前を抱き締めてるつもりだったのに。
キスしたらやっぱ照れた様に笑って。
そんなお前が可愛い。
だから身体中にキスしてやるよ。
そうやって俺に応え様と一生懸命なお前が。
可愛くて好きだよ。
俺のとこに来た時のお前は。
ホント、バカで。今でも時々思うけど。
バカだから心配で。
放っておけなかったのはお前だったから。
お前の笑ってる顔覚えてたのは俺がお前を見てたからだな。
バカだと思ってたら、自分で気付かない間に。
俺の中での存在が変わってて。
俺がいなくてもホントに大丈夫か?
俺はまたお前の心配ばかりしてしまう。
俺に心配かけんなよ。
お前は俺のたった一人の女なんだから。
「じゃあ行くね」
次の朝。
荷物抱えてタクシー乗る莉緒。
握った手が離せない。
「電話するから!メールも!」
「うん」
離せねえんだよ。
「…ちゃんとしてこいよ」
会えなくなるワケじゃねえのに。
「うんっ!」
手離したらドアが閉まって。
見えなくなるまでずっと。
俺はお前が思ってるよりも。
お前の事、好きだよ。
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