うちの妹達がリア充だなんて俺は絶対に認めない!

没個性🍥

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1話 長女がリア充だった件

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 「ただいま帰ったぞ、可愛い妹たちよ。」
「おかえり、おにーちゃん。」と、美憂みゆがテレビで子供向けのアニメを見ながら言った。
「ってあれ?だれか来てるのか?」
靴を脱ごうとして落とした視線の先に、見覚えのない運動靴がキチンと揃えて置かれていた。
「あー、今ね、菜月お姉ちゃんのカレシさんが来てるの。」
「ふーん、菜月なつきのカレシかー。…ん?彼氏?あー、えっと、実憂、もう一度言ってくれないか?」
「だからー、菜月お姉ちゃんのカレシさんだっ―」
「はぁああ!?」
実憂の言葉を遮り、全速力で階段を駆け上がり、勢い良く菜月の部屋のドアをあけた。

「もぉー、部屋に入る時はノックしてって言ってるよね。」
菜月は何食わぬ顔で愚痴をこぼした。
「お、お邪魔してます…。」
菜月の隣には、学ラン姿でマッシュヘアで目の大きな困り眉の少年が正座をしていた。俺の顔を見るなり、耳まで真っ赤にしてうつ向いた。
 俺は、はやる気持ちを抑えようとゆっくり息を吐き出した。そして
「菜月がリア充だなんて聞いてないぞぉおおおおおおお!」と叫ぶと
悔しさとショックでその場に膝まずいた。
「あれ、言ってなかった?」菜月は顔色一つ変えずとぼけてみせた。
「俺という兄がいながらも彼氏なんてっ…!けしからん!」と言って、俺は学ランの少年を睨んだ。
少年は気まずそうにまばたきをしながらうつ向いている。
「お兄ちゃんは関係ないでしょ。」
「いいや、俺が認めない。」
「てゆーか、一年前から付き合ってるし。」
「くっ…」
だか、屈する訳にはいかない。
「いいや、それでも認められないな。大体―」と言いかけると菜月は言葉を遮って
「あーー、はいはいもう分かった。分かったから出ていって。今すぐに!」と言いながら扉の外まで背中を押され、鍵まで掛けらたのだった。
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