4 / 6
邂逅
しおりを挟む
「…わかったよ、わかったから手ェ離してくんない?」
二人組のうち、茶髪でスラっとした体型のヤツが言った。
「…ああ、すみません」
奴らの肩に乗せていた手をパッと離し、ニッコリ微笑んで言った。
「キモ」
「てか誰だよ」
「1年だろ」
「何だよいきなり、クソうぜぇな」
コソコソと、といっても故意にかはわからないが、耳を澄まさずとも聞こえる音量だった。
「あの、何でウソコクとかしたんすか?」
今度はニコリ顔が少しばかり引きつった。
自分でも、何でこんなに突っかかっているのかわからなかった。
本当はこんな事が聞きたいのではない。コイツらがどんな馬鹿馬鹿しいことをしてようが、その理由など本当にどうでも良かった。
ただ、思ったよりも、怒りに自制が効かない。自分でも驚いていた。
単に男子のおふざけ。
よくある事だ。俺だって、ウソコクではないけれど、ふざけて冷やかしたりドッキリ仕掛けたり、普通によくやる。
それと同じじゃないか。
それでも、麻布先輩がそれを嘘だと知ったとき、どんな思いだったか考えると、どうも。
「いや、別に…単に遊びだけど。つか何?え、何なのお前?」
ふと、最初の言葉が蘇る。
『麻布って気持ち悪いよな』
気持ちわるかねーよ。
『あのタイプ得意な奴いねーだろ』
じゃあこんなとこまで追っかけてきてる俺は何なんだよ、おい。
おかしい。何で皆、麻布先輩の可愛さがわからないのか。
悔しい。
あんなに可愛いのに。
ああ麻布先輩。
「俺は大好きですよ、麻布先輩」
二人が目を見開いたのがわかった。
やばい。
何口走ってんだ、俺。
それでも俺は止まれなかった。
「あーあ、先輩達可哀想だなー。本当の麻布先輩を知らないからそんなこと言えるんですよ」
いやまてまてまて俺。
何だよ本当の麻布先輩って。
俺「緊張してる?」「あ、はい少し」しか会話してねーだろ。そもそも麻布先輩俺のことなんて覚えてねーよ!
二人は依然としてポカンとして話を聞いている。
「あーんなに可愛いのになあ、麻布先輩。…ま、俺にしか見せないけどね?」
ああ。
もうお前誰だよ。
何やってんだ俺………
「こんにちは」
透き通ったような声だった。振り返って見ると、そこには、綺麗な肩までの髪を黒ピンで留め、ニッコリと笑っている人がいた。
う
そ。
「ごめんね。どこかで会ったことあるっけ」
二人組のうち、茶髪でスラっとした体型のヤツが言った。
「…ああ、すみません」
奴らの肩に乗せていた手をパッと離し、ニッコリ微笑んで言った。
「キモ」
「てか誰だよ」
「1年だろ」
「何だよいきなり、クソうぜぇな」
コソコソと、といっても故意にかはわからないが、耳を澄まさずとも聞こえる音量だった。
「あの、何でウソコクとかしたんすか?」
今度はニコリ顔が少しばかり引きつった。
自分でも、何でこんなに突っかかっているのかわからなかった。
本当はこんな事が聞きたいのではない。コイツらがどんな馬鹿馬鹿しいことをしてようが、その理由など本当にどうでも良かった。
ただ、思ったよりも、怒りに自制が効かない。自分でも驚いていた。
単に男子のおふざけ。
よくある事だ。俺だって、ウソコクではないけれど、ふざけて冷やかしたりドッキリ仕掛けたり、普通によくやる。
それと同じじゃないか。
それでも、麻布先輩がそれを嘘だと知ったとき、どんな思いだったか考えると、どうも。
「いや、別に…単に遊びだけど。つか何?え、何なのお前?」
ふと、最初の言葉が蘇る。
『麻布って気持ち悪いよな』
気持ちわるかねーよ。
『あのタイプ得意な奴いねーだろ』
じゃあこんなとこまで追っかけてきてる俺は何なんだよ、おい。
おかしい。何で皆、麻布先輩の可愛さがわからないのか。
悔しい。
あんなに可愛いのに。
ああ麻布先輩。
「俺は大好きですよ、麻布先輩」
二人が目を見開いたのがわかった。
やばい。
何口走ってんだ、俺。
それでも俺は止まれなかった。
「あーあ、先輩達可哀想だなー。本当の麻布先輩を知らないからそんなこと言えるんですよ」
いやまてまてまて俺。
何だよ本当の麻布先輩って。
俺「緊張してる?」「あ、はい少し」しか会話してねーだろ。そもそも麻布先輩俺のことなんて覚えてねーよ!
二人は依然としてポカンとして話を聞いている。
「あーんなに可愛いのになあ、麻布先輩。…ま、俺にしか見せないけどね?」
ああ。
もうお前誰だよ。
何やってんだ俺………
「こんにちは」
透き通ったような声だった。振り返って見ると、そこには、綺麗な肩までの髪を黒ピンで留め、ニッコリと笑っている人がいた。
う
そ。
「ごめんね。どこかで会ったことあるっけ」
0
あなたにおすすめの小説
幼馴染の許嫁
山見月あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。
彼は、私の許嫁だ。
___あの日までは
その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった
連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった
連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった
女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース
誰が見ても、愛らしいと思う子だった。
それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡
どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服
どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう
「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」
可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる
「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」
例のってことは、前から私のことを話していたのか。
それだけでも、ショックだった。
その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした
「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」
頭を殴られた感覚だった。
いや、それ以上だったかもしれない。
「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」
受け入れたくない。
けど、これが連の本心なんだ。
受け入れるしかない
一つだけ、わかったことがある
私は、連に
「許嫁、やめますっ」
選ばれなかったんだ…
八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
侯爵様の懺悔
宇野 肇
恋愛
女好きの侯爵様は一年ごとにうら若き貴族の女性を妻に迎えている。
そのどれもが困窮した家へ援助する条件で迫るという手法で、実際に縁づいてから領地経営も上手く回っていくため誰も苦言を呈せない。
侯爵様は一年ごとにとっかえひっかえするだけで、侯爵様は決して貴族法に違反する行為はしていないからだ。
その上、離縁をする際にも夫人となった女性の希望を可能な限り聞いたうえで、新たな縁を取り持ったり、寄付金とともに修道院へ出家させたりするそうなのだ。
おかげで不気味がっているのは娘を差し出さねばならない困窮した貴族の家々ばかりで、平民たちは呑気にも次に来る奥さんは何を希望して次の場所へ行くのか賭けるほどだった。
――では、侯爵様の次の奥様は一体誰になるのだろうか。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる