双子の姉に婚約者を取られたので、死のうとしたら冷徹な国王様に助けられました

トモヒロ69

文字の大きさ
2 / 12
第1章

第2話 婚約

しおりを挟む
 食事会が始まり、たくさんの料理が運ばれ、みんながいろんな人と自由に会話している。

 そんな中、アリスはスレッドの美顔のせいで食事どころではなかった。
  
「こんにちは。スレッドと申します。今日はよろしくお願いします」

「ア、アリスです。よ、よろしくお願いします」

 ちゃんと言えただろうか。痣を見て幻滅してないだろうか。アリスは緊張もあってか、もじもじとしてしまっている。しかし、スレッドにとってはそれが愛らしく感じていた。

「…あ、あの私は、初めての縁談なので、と、とても緊張しています。申し訳ないです」

「いえいえ、自分も初めての縁談だったのでお互い様です」

 アリスはとても驚いた。てっきりたくさんの女性から縁談をもらっているのかと思っていた。アリスはその言葉を聞いて、少し安心する。

「ところで、失礼かもしれませんが、そのお顔はどうしたのですか?」

 アリスが1番恐れていた事を聞かれる。

「えっと、それは…」

 バタン。アリスはあまりの緊張で倒れてしまった。

「アリス、大丈夫か⁉」

◆ ◆ ◆

「ん…」

 ベットで眠っていたアリスは目覚めると、 

「侯爵様。アリス様が目覚めました」

「…具合はどうだ?アリス」

 アリスは何があったかを思い出す。

 ――確か、私は縁談の時に倒れて…

「クーロン侯爵家にはとりあえず帰ってもらった。全く、縁談中に倒れるとは何事だ。本当にアリーナとは大違いだな」

 そう言い残して、部屋から出て行ってしまった。確かにアリーナなら失敗しないだろう。もしアリスのように倒れたとしても、優しく許されるはずだ。

 ――本当に私はダメだな…

 アリスはせっかくの婚約の機会を逃してしまった。

 この時はそう思っていた。

◆ ◆ ◆

「アリス様。お客様です」

 翌日の朝、侍女がアリスの部屋に来た。アリスの状態はまだ回復せず、ベットで横たわっていた。

 ――来客?誰だろう。普段誰も来ないのに。

 部屋のドアが開かれ、アリスは心臓が止まりそうになる。

「スレッド様!?」

「体調が悪いとのことだったので、お見舞いに来ました。僕のせいでもありますし…」

「い、いえ、とんでもないです。私が勝手に倒れたので…」

 アリスはスレッドが来たことは確かに嬉しかった。しかし、ボサボサの頭、寝巻き姿などと人に会うには恥ずかしい格好だった。

「今日はアリス、君に頼みがあって来た。僕と婚約してくれないだろうか」
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。

古森真朝
ファンタジー
 「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。  俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」  新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは―― ※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。

いや、無理。 (本編完結)

詩海猫(8/29書籍発売)
恋愛
細かいことは気にせずお読みください。 一旦完結にしましたが、他者視点を随時更新の間連載中に戻します。 もはや定番となった卒業パーティー、急に冷たくなって公の場にエスコートすらしなくなった婚約者に身に覚えのない言い掛かりをつけられ、婚約破棄を突きつけられるーーからの新しい婚約者の紹介へ移るという、公式行事の私物化も甚だしい一連の行動に、私は冷めた瞳をむけていたーー目の前の男は言い訳が終わると、 「わかってくれるだろう?ミーナ」 と手を差し伸べた。 だから私はこう答えた。 「いや、無理」 と。

お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?

奏千歌
恋愛
[イヌネコ] 「奥様、旦那様がお見えです」 「はい?」 ベッドの上でゴロゴロしながら猫と戯れていると、侍女が部屋を訪れて告げたことだった。

姉の忘れ形見を育てたいだけなのに、公爵閣下の執着が重いんですが!?~まっすぐ突き進み系令嬢の公爵家再建計画

及川えり
ファンタジー
突然届いた双子の姉からの手紙。 【これをあなたが読んでいるころにはわたしはもう死んでいることでしょう。わたしのことは探さないでね。双子を引き取ってもらえないかしら?】 姉の遺言通り双子を育てようと姉の嫁ぎ先へと突入する。 双子を顧みなかったという元夫のウィルバート公爵に何とか双子を引き取れるよう掛け合うが、話の流れからそのまま公爵家に滞在して双子を育てる羽目に。 だが、この公爵家、何かおかしい? 異常に気付いたハンナは公爵家に巣くう膿をとりのぞくべく、奮闘しはじめる。 一方ハンナを最初は適当にあしらっていたウィルバートだったが、ハンナの魅力に気付き始め……。 ハンナ・キャロライン・バーディナ 22歳      バーディナ伯爵家令嬢         ✖️ ウィルバート・アドルファス・キングスフォード 26歳      キングスフォード公爵 ブックマーク登録、いいね❤️、エール📣たくさんいただきありがとうございます。 とても励みになります。 感想もいただけたら嬉しいです。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜

美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?

なりゆきで妻になった割に大事にされている……と思ったら溺愛されてた

たぬきち25番
恋愛
男爵家の三女イリスに転生した七海は、貴族の夜会で相手を見つけることができずに女官になった。 女官として認められ、夜会を仕切る部署に配属された。 そして今回、既婚者しか入れない夜会の責任者を任せられた。 夜会当日、伯爵家のリカルドがどうしても公爵に会う必要があるので夜会会場に入れてほしいと懇願された。 だが、会場に入るためには結婚をしている必要があり……? ※本当に申し訳ないです、感想の返信できないかもしれません…… ※他サイト様にも掲載始めました!

処理中です...