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第2章
第9話 専属侍女①
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アルベールの部屋の前で、アリスは大きな深呼吸をする。国王ということを知らない時は、友達のような感覚で会話をしていたが、国王となれば話は別。どうしても緊張してしまう。
「よし!」
アリスは気合を入れる。そして目の前の扉に手を掛けた。
「おはよう。アリス」
アルベールが座っている後ろの窓から日差しが入ってきている。それがただでさえ美しいアルベールを一層引き立てる。
「お、おはようございます」
「朝早い時間に呼んで悪かったな。今日呼んだのは、スレッドとアリーナについてだ」
アリスは驚く。今までされた仕打ちは全て話したが、名前は一切教えていない。
「どうしてって顔をしているな。そんなもの少し調べれば出てくる」
確かに、国王なのだから国家規模で調べれば容易に調べれるだろう。しかし、今回は完璧にアルベールの私情である。そうならば1人で調べたとしか考えられない。
「それでスレッドとアリーナの話しだが…2人は結婚している」
アルベールの話によると、アリスが勘当された後、スレッドはアリーナと婚約、間もなく結婚していた。
「しかし、おそらく破局するのも時間の問題だ。アリスが言うアリーナの性格では、到底結婚なんて無理な話だ。どこかでボロが出るだろう」
アルベールは真剣な顔で言っているが、アリスからすると正直どうでも良かった。むしろ、これで宮殿にいるいる理由が出来たことの方が嬉しかったのだ。
「アリス。しかし、ここでそなたが働く事はできない」
しかし、アリスが喜んでいられたのは束の間だった。
「それは、どういうことですか…?」
「昨日、ルイスに聞いてみたんだが、」
ルイスというのは、宮殿の前でアルベールとアリスが1番始めに会った執事だ。
「この国では、緊急事態の時以外、国民1人に対して、特別雇ったりすることはできないらしい」
宮殿の侍女というのは、この国の女性でなりたい職業ランキングでぶっちぎり1位の職業。国王の身の回りを任されるため、礼儀、作法などを徹底的に勉強しなくてはならない。それほど難しい職業なのだ。残念なことに、アリスは礼儀作法を知っているわけではない。つまり、アリス1人の事情で特別扱いして雇う事はできないらしい。
「つまり、普通に雇ってやることは出来ない。申し訳ない」
「いえいえ、そんな。お顔を上げてください」
「ということで、私の専属侍女になってくれ」
「よし!」
アリスは気合を入れる。そして目の前の扉に手を掛けた。
「おはよう。アリス」
アルベールが座っている後ろの窓から日差しが入ってきている。それがただでさえ美しいアルベールを一層引き立てる。
「お、おはようございます」
「朝早い時間に呼んで悪かったな。今日呼んだのは、スレッドとアリーナについてだ」
アリスは驚く。今までされた仕打ちは全て話したが、名前は一切教えていない。
「どうしてって顔をしているな。そんなもの少し調べれば出てくる」
確かに、国王なのだから国家規模で調べれば容易に調べれるだろう。しかし、今回は完璧にアルベールの私情である。そうならば1人で調べたとしか考えられない。
「それでスレッドとアリーナの話しだが…2人は結婚している」
アルベールの話によると、アリスが勘当された後、スレッドはアリーナと婚約、間もなく結婚していた。
「しかし、おそらく破局するのも時間の問題だ。アリスが言うアリーナの性格では、到底結婚なんて無理な話だ。どこかでボロが出るだろう」
アルベールは真剣な顔で言っているが、アリスからすると正直どうでも良かった。むしろ、これで宮殿にいるいる理由が出来たことの方が嬉しかったのだ。
「アリス。しかし、ここでそなたが働く事はできない」
しかし、アリスが喜んでいられたのは束の間だった。
「それは、どういうことですか…?」
「昨日、ルイスに聞いてみたんだが、」
ルイスというのは、宮殿の前でアルベールとアリスが1番始めに会った執事だ。
「この国では、緊急事態の時以外、国民1人に対して、特別雇ったりすることはできないらしい」
宮殿の侍女というのは、この国の女性でなりたい職業ランキングでぶっちぎり1位の職業。国王の身の回りを任されるため、礼儀、作法などを徹底的に勉強しなくてはならない。それほど難しい職業なのだ。残念なことに、アリスは礼儀作法を知っているわけではない。つまり、アリス1人の事情で特別扱いして雇う事はできないらしい。
「つまり、普通に雇ってやることは出来ない。申し訳ない」
「いえいえ、そんな。お顔を上げてください」
「ということで、私の専属侍女になってくれ」
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