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第十一章
389 城での進化 ②
しおりを挟むルトナイもランクアップを希望しているので、生贄の代償として、スケルトンナイトを十枚取り出す。
これで手持ちのスケルトンナイトの枚数は、99枚から89枚になった。
よし、ルトナイの進化を行おう。
そうして俺は先ほどと同様に、ルトナイの進化を実行する。カードが一瞬光り、新たな姿へと変化した。
種族:スケルトンジェネラル(ルトナイ)
種族特性
【闇属性適性】【闇属性耐性(中)】
【指揮官】【剣盾戦士の心得】
【生命探知】【眷属召喚】
エクストラ
【階層守護者】
【ランクアップモンスター】
スキル
【騎士道精神】【サークルスラッシュ】
【斬撃強化(小)】
ルトナイはスケルトンナイトから、スケルトンジェネラルへと進化したみたいだ。
カードから確認できる容姿では、以前よりも少し豪華な鉄色の全身鎧の姿である。また背中には、赤いマントがあった。
加えて兜は顔が見えるようになっており、スケルトンなので骨の顔面だ。しかし眼窩の奥には、青い炎のような光りが灯っている。
それと左手には盾、右手には長剣があった。おそらく種族固有の盾と剣だろう。
順当に進化した様子から、Bランクモンスターになったと思われる。
種族名の通り、仲間を率いて戦うのが得意そうな感じだ。俺の配下は誰かを率いるのに向いている者はほぼいないので、ルトナイにはそうした面で頼ることになるだろう。
そうして次にルトナイのスキルで、気になったものの効果を確認する。
名称:指揮官
効果
・仲間の指揮時にあらゆる能力が上昇する。
・このスキルには以下の効果が内包される。
【集団行動】【集団指揮】【念話】
【気配感知】【騎乗】【鼓舞】【拡声】
名称:剣盾戦士の心得
効果
・このスキルには以下の効果が内包される。
【剣盾適性】【スラッシュ】
【連撃】【ガード】【パリィ】
【身体能力上昇(小)】
名称:騎士道精神
効果
・一対一の時自身の基礎能力を中上昇する。
・忠誠心の高さにより基礎能力を上昇する。
・このスキルには以下の効果が内包される。
【精神耐性(中)】【身体能力上昇(中)】
【体力上昇(小)】【自然治癒力上昇(小)】
【直感】【継続戦闘】
気になったスキルは、どれもバランスが取れた素晴らしいスキルだった。
尖った部分はあまり無いが、とても安定感がある。
ただ気になるのは、スケルトンジェネラルなのに【将軍】ではなく、【指揮官】のスキルなんだな。
確か将軍のスキルは、ゲヘナデモクレスと融合した時に、所持していたのを確認している。確か、こんな効果だったはず。
名称:将軍
効果
・仲間の指揮時にあらゆる能力が大上昇する。
・仲間の数に応じて様々な能力を上昇させる。
・このスキルには以下の効果が内包される。
【軍団行動】【軍団指揮】【念話】
【領域感知】【思考加速】【騎乗】
【広域鼓舞】【拡声】【思考伝達】
それを思い出すと、指揮官は、将軍の下位互換のスキルのようだ。
おそらくBランクモンスターには、強すぎるスキルなのだろう。
しかしルトナイがもう一度進化すれば、もしかしたら次に手に入るかもしれない。
なのでこれについては、次の進化を期待しようと思う。
次に剣盾戦士の心得だが、これは特に言うことはないな。剣と盾を使う戦士にとっては、ありがたいスキルになっている。
そして最後に騎士道精神だが、これが今回のランクアップで手に入れたスキルのようだ。
一対一の時に強くなったり、俺への忠誠心が高いほど、能力が上昇するようである。
またパッシブ系の便利なスキルも内包されており、こちらも使い勝手が良さそうだ。
ルトナイは新しいスキルだけでも、かなり強くなっている。だがルトナイにはそれに加えて、二つのエクストラがあった。
それは、ランクアップモンスターと、階層守護者のエクストラである。
名称:ランクアップモンスター
効果
・ランクアップ回数に応じて、生命力や魔力、身体能力などが上昇する。
・ランクアップ時にスキルのランダム取得か、スキルのランクアップが発生する。
・フュージョンが不可能になる。
・知力を上昇させ、個を確立する。
名称:階層守護者
効果
・通常個体よりも生命力や魔力、身体能力が上昇する。
・即死効果が無効になる。
この二つがあるので、通常個体よりも強いことは間違いないだろう。
そうしてカードから確認できる内容を知ることができたので、次はルトナイを召喚することにした。
「ルトナイ、出てこい」
「……ココニ」
「おおっ、喋れるようになったのか!」
「……タショウ、デスガ」
すると部屋で召喚した時と同様に、ルトナイは跪いて現れる。
加えてスケルトンジェネラルになったことで、少し禍々しさはあるが、多少は喋れるようになったみたいだ。
言葉を発せられるようになったのは、ジョンを含めて二体目である。
たぶんBランクになると、喋られる個体も現れ始めるようだ。もちろんSランクになっても、レフのように喋られない個体もいる。
これは種族的なことも、関係しているのかもしれない。
俺はそう思いつつルトナイを立たせると、意外とルトナイの背が高いことに気がつく。
おそらく2メートル以上はあるだろう。鎧もがっしりしており、他人が見たら威圧感があるかもしれない。
うむ。とても強そうだな。スケルトン部隊の中にいたら、一目でルトナイが率いていると分かるだろう。
とりあえずルトナイのスキルは、一応見なくても効果は理解できる。だがどれくらい動けるのか、確認してみることにした。
なので俺は試しに通常のスケルトンナイトを召喚すると、ルトナイと戦わせてみる。
「出てこい」
「……カタ」
召喚したスケルトンナイトとルトナイをこうして見比べると、全く違うな。大きさや装備の質、纏っている雰囲気までもが、ルトナイの方が優れている。
「試しに、戦ってみてくれ」
「……ショウチ、シマシタ」
「カタ……」
そしてお互いに剣を構えると、先に動いたのはスケルトンナイト。手に持った剣でスラッシュを放つが、ルトナイはそれを容易に盾で防ぐ。
どうやら相手に先手を譲ったようだ。けれどもそれで、スケルトンナイトの攻撃は終わりを告げる。
お返しとばかりに、ルトナイもスラッシュを発動させた。スケルトンナイトは盾スキルのガードを発動させたが、結果は盾ごと両断されてしまう。
そうしてスケルトンナイトは、その一撃で敗れてしまい、カードになって戻ってきた。
すごいな。同じスラッシュでも、ここまで差があるのか。一対一での強さだと、ルトナイはおそらくAランクモンスター並みの強さかもしれない。
それにルトナイの強みは単体の戦闘能力ではなく、集団を指揮した時にある。これは、今後が楽しみだな。
俺はこの戦いの結果に対して、大いに満足するのだった。
さて、ルトナイの強さは確認できたし、あと気になるのは眷属召喚だろう。スケルトンジェネラルだし、そこそこ強い眷属が出てきそうな気がする。
「ルトナイ。よくやった。次は眷属召喚を使ってみてくれ」
「……ショウチ、シマシタ。……ケンゾク、ショウカン!」
続いてそう命じると、ルトナイが眷属召喚を発動させた。それによって、次々に眷属が召喚されていく。
それによって召喚されたのは、四種類のモンスターだった。
スケルトンソードマン、スケルトンアーチャー、スケルトンソーサラー、そしてスケルトンガードナーというスケルトンたちである。
三種類のスケルトンは所持しているので知っているが、スケルトンガードナーは初めて見る個体だった。
そう思って大盾を持つスケルトンに鑑定を行い、ステータスの確認をしてみる。
種族:スケルトンガードナー
種族特性
【生命探知】【闇属性適性】
【闇属性耐性(小)】【盾適性】【ガード】
なるほど。内容は他のスケルトンたちと大差ない感じだな。違いは盾適性と、その盾適性スキルが一つという感じである。
だとしたらランクは同じで、Dランクだろう。ものすごく弱く見えるが、一般的にDランクモンスターは脅威だったりする。
故にこれら四種類のスケルトンたちを召喚できるのは、かなり強力だろう。
ちなみに魔力総量の多さで、召喚できる数が変わるようである。ルトナイなら、数百体は余裕らしい。
なのでルトナイが一体いれば、即席で軍団を用意できるというわけである。そう考えると、Bランクモンスターの中でも、かなりヤバイ存在かもしれない。
単体戦闘能力だけでも騎士道精神や二つのエクストラで底上げされているし、ルトナイの進化は素晴らしい結果になったと言えるだろう。
そうして確認も終えたので眷属を消してもらい、ルトナイもカードへと戻す。
次はフュージョンモンスターである、サンの番である。果たしてサンは、どのような進化を遂げるのだろうか。今から楽しみで、仕方がなかった。
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