異世界帰還組の英雄譚〜ハッピーエンドのはずだったのに故郷が侵略されていたので、もう一度世界を救います〜

金華高乃

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第9章 つかの間の休息編

第2話 戦場から後方へ

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 ・・2・・
 一二月一一日。第一特務連隊は新潟、中央高地戦線、東京西部、東京都心と相次ぐ転戦を終えてようやく長い休暇を手にすることが出来た。
 朝までに出立の準備を終えた彼等は、午前中に本格的に機能を取り戻しつつある横田基地へ到着すると、魔法軍が空軍に要請して手配した輸送機に乗り込み、統合司令本部が置かれている伊丹へと向かった。
 伊丹へ向かう為に輸送機が向かったのは、統合司令本部が置かれている伊丹基地からほど近い位置にある、日本空軍大阪伊丹基地。戦争が始まるまでは大阪空港や伊丹空港と呼ばれていた民間空港だった場所である。

 大阪空港は元々民間の大規模拠点空港だった。二〇世紀末に関西国際空港が開港したことで大阪空港は国内線中心の空港となったが、日本第二の都市圏たる関西圏の国内拠点空港として大いに賑わっていた。
 だが、戦争が全てを変えてしまった。国際線の民間就航は勿論ほぼ途絶え、国内線も戦争に伴い中部以東と以北を失ったことで大多数が消えてしまった。さらに首都機能を関西に移転させた事で空軍の機能も移転先を必要となる。そこで白羽の矢が立ったのは大阪空港だった。

 九月半ばに大阪空港は国が接収――戦争が終われば元の機能に戻すとは言っているが、いつ戦争が終わるかは不明である――し、今では空軍大阪伊丹基地と名前を変えていた。

(転移した前と全然違う。戦争の影響か……。後方とはいえ、大阪空港が空軍基地になるとこんなに印象が違うんだな……。)

 孝弘が心中で抱いた感想がこうなるのも無理はない。四人が目にしたそれの姿は転移前に知っている姿から大きく変わり空軍の輸送機や戦闘機、陸軍の輸送ヘリに攻撃ヘリ、政府専用機などが置かれる軍拠点の大基地となっていたのである。
 午後一時。関西平野部の冬らしい快晴の空のもと、孝弘達が乗る輸送機は空軍大阪伊丹基地へと着陸した。


 ・・Φ・・
 12月11日
 午後1時15分頃
 大阪府豊中市・日本空軍大阪伊丹基地(旧大阪空港)

 孝弘達や璃佳達が乗っていた輸送機が着陸し駐機場に着くと、後部扉が開いて続々と連隊員達が降りていく。一旦とはいえ戦場から離れられたからだろうか、彼等の表情は明るかった。
 孝弘達四人にとっては六年半振りの戦場ではない日本だった。空港から基地になったから周りは軍人だらけで、チラホラ見かける民間人らしき者も大方軍属か基地に勤める人だと璃佳が四人に説明していた。

 第一特務連隊が到着したのを知ってか、基地にいる軍人達は手を振って帰還を歓迎してくれていた。どうやら後方には第一特務連隊の活躍と一括りにして伝えられているからか、孝弘達個人に対する声援などは無かった。連隊長の璃佳個人には随分と視線と帰還を祝う声が送られていたが。
 孝弘達四人は連隊員達と共に大きな格納庫――輸送機等が置かれる所――へ向かう。連隊長の璃佳から伝達事項があるからだ。

 第一特務の総員が集まってから始まった璃佳からの伝達事項は短かった。
 これまでの奮戦に対する労い、今後のざっくりとしたスケジュール、伊丹滞在中の宿営場所の割り当て、各大隊長は中隊長クラスへ別途の打ち合わせ、中隊長は各小隊へ伝える事項の説明、暫くゆっくりすること。ただし、羽目は外しすぎるな。などなど。

 これらの話を孝弘達は佐官クラスと同じ列で起立しながら聞いていたが、割とあっさり話が終わったな。と思っていた。
 話が終わると、孝弘達は璃佳に呼ばれた。

「四人ともお疲れ様。宿営先に行ってゆっくりしてね。と言いたいところだけど昨日話してた用件が今からだから、第二種軍装に着替えたら本部の方に向かうよ」

「はっ。了解しました」

 璃佳の言う昨日話していた用件というのは、孝弘達も予想がついていたことだった。

『君達は帰還者っていう特別な立場にある。さらに、君達は今は軍人でしかも佐官。悪いけど、伊丹に帰って本部に顔を出さない選択肢は無いかな。魔法軍の最上位指揮官と統合参謀総長閣下に会うから、色々整えておいてね。ちなみに第二種軍装は一緒に輸送してあるから安心して』

 何に安心すればいいのかは分からなかったが、伊丹に到着次第本部に向かい日本魔法軍のトップとそれらを束ねる統合参謀総長へ挨拶に行くことが、孝弘達の伊丹着後の初めての用件だった。陸海空海兵の四軍は孝弘達が魔法軍所属で直接の関与性が無いし多忙とのことで挨拶は時間があればとの事だった。

 普通の軍人なら大将に上級大将への挨拶などという場面は緊張するの一言では済まされない大事なのだが、幸いと言うべきかは別として、孝弘達はアルストルムで数え切れないくらい将官クラスとやり取りをしているし、王族と会話したことも何度かある。そのお陰もあってか、全く緊張しない訳では無かったが四人とも割と落ち着いていた。

 孝弘達が着替えた魔法軍第二種軍装は、立川にいた時に着ていた服だ。作戦が無かった時に着用していたものである。作戦に従事してない期間の方が短かったから、ほぼ新品の状態だった。
 第三種軍装と同じく黒色。何物にも染まらない事を表している。肩には階級章、左胸にはネームプレートがあり、その下には略綬が刺繍されていた。近いうちにこれまでの作戦の功績で勲章が授与されるから、また増えるだろう。
 軍帽も黒色だが、金色の刺繍が施されていた。つばの上には魔法軍のエンブレムもある。

「おー、やっぱ四人とも第二種軍装も様になるねえ。んじゃ、車を手配したから乗ろっか」

「はっ!    ってこれ、もしかして佐官用の乗用車ですか」

「そうだよ、米原少佐。私が大佐で、熊川が少佐。君達も少佐でしょ。まあ当然これになるよね」

「ですよねぇ」

 孝弘達の前にあった乗用車は国内自動車会社の中でも高級車に分類されるものだった。彼等はアルストルムで高級馬車に乗る機会は幾度もあったが、地球世界で佐官クラスが乗る機会があるいわゆるセダンタイプに運転手付きで乗る事は流石に無かった。変なギャップによる戸惑いというべきか、ついこういった感想が出たのである。大輝に至っては、セダンタイプだ。運転してえなあ。家にあったアレ、無事なんかなあ……。と言っている。
 ある意味で年相応の微笑ましい反応を示している四人に、璃佳はニコニコとしながらちょっといじわるしてやろうと思い、こう言った。

「ちなみに君達がご両親と会う時に乗るのは七条所有のやつだよ」

「七条所有のってもしかして……」

「これだよ、川島少佐」

「…………うっわ、マジかよ。これ一台八桁のじゃん。最高級クラスのやつ」

「普通のじゃなくて防弾ガラスの特殊仕様だよ」

「九条術士ってやっぱエグイな……」

「明治だったなら華族だしねぇ」

 大輝は璃佳の持つ私物のホロフォンで七条所有の高級車を見せてもらって興奮しつつ、これに乗れるのかと思うと震えていた。孝弘達三人も似たような反応で、乗り心地めちゃくちゃいいんだろうなあ。とか、気分はさながら将官か大臣だよね。などと言っている。魔法学部に通う大学生の家はその特殊性から比較的裕福な家系が多く、孝弘達四人もその部類に入るのだが、流石に九条術士クラスは桁違いで、いるのも一握りだ。名家クラスか富豪クラスじゃないと似た立場は味わえない。
 璃佳は四人の姿を見て少しだけホッとしていた。戦場では八面六臂の活躍を果たした彼等とて二十代後半なんだと思えたからだ。

「ま、ちょっとした感動の続きは車内で味わおうか。私は熊川とこっちに乗るから、米原少佐と高崎少佐は真ん中のに、川島少佐と関少佐は後ろのに乗ってね」

『はっ!』

「米原少佐と高崎少佐の車両運転手を務めます、保坂です。階級は軍曹です」

「護衛の桑本です。階級は曹長。お二人なら護衛はいらないかもしれませんが、まあ、規定ですのでご勘弁を」

 璃佳の指示で四人はあまり多くない荷物を持つと、本部が手配した運転手の曹長と護衛のがトランクに荷物を入れてくれた。運転手は生真面目そうな感じで、護衛の桑本は話をする時にニコッとしていたし、話の運び方からしてユーモアがありそうな感じだった。
 三台のセダンタイプの乗用車は、近くにいた人達の見送りを受けて、大阪伊丹基地を後にした。
 大阪伊丹基地から統合本部のある陸軍伊丹基地は近いから、車で十数分の短い移動だ。
 車列は基地を出ると、民間人が多く住む住宅地と商業地が混在するエリアを進んでいく。

「思ったより平和だ。ちょっと安心した」

「そうね。物資の不足はあるでしょうけど、銃声は無いし砲撃音も無い。確かにここは、ちゃんと後方だわ」

 孝弘と水帆は、街を歩く住人達を見てポロッと言葉を漏らした。車の数は平時より随分少なくなってしまったが、人々の営みがちゃんと成されている。まともな後方地帯を見たことがない二人だから出てきた感想と言えるだろう。

「一〇月から作戦が上手くいって、ここらあたりも人々の顔つきがちょっと明るくなりました。昨日は遂に東京が奪還できた!   とニュースがありましてね。流石に真相は報道管制もあって全てを伝えられていませんが、東京を奪還出来たことに変わりはありません。関西に避難していた神奈川と東京の人達は喜んでましたよ」

「そう思って貰えるなら、戦った甲斐があったよ。素直には喜べないのが複雑ではあるけども」

「ええ……。私も本部にいるのでそれなりには聞いています。本当に、お疲れ様でした」

 桑本から労いの言葉をもらい、運転手の保坂は小さく頭を下げる。そのあとすぐ、保坂はこう続けた。

「自分は神奈川出身です。本当に、本当に、ありがとうございます」

 そういう保坂の瞳は少し潤んでいた。運転に支障が無いよう、直ぐに目の辺りを拭いていたが。

「俺は東京の立川出身です。だから、保坂と同じように凄く嬉しいんですよ。故郷が戻ってきたんだと。まあ住めるようになるまではもっと時間がかかるかもしれませんが、故郷を取り戻せたのに変わりはない。同期にしても部下にしても、上官にしても貴方達にはものすごく感謝しています。ですから、伊丹ではゆっくり休んでください」

「ありがとう」

 孝弘はそう言い、水帆も礼を言う。
 二人の様子を目にして、孝弘と水帆は少し報われた気がした。
 大阪伊丹基地から本部までは十数分の道のりだったから、すぐに着くことが出来た。
 三台の乗用車は本部の一番大きな建造物、その正面玄関の前に着くと孝弘と水帆は車を降り、璃佳と熊川や大輝と知花も車から降りる。
 六人を出迎えたのは、数人の軍人だ。いずれも尉官の階級持ちだった。

「任務、お疲れ様でした。七条大佐。皆様方。香川上級大将閣下と中澤大将閣下の所までご案内致します」

「うん、よろしく」

 本部の士官達が敬礼をすると、璃佳達や孝弘達が答礼をする。
 六人が案内されたのは、この建物の最上階。香川上級大将の執務室だった。一階は様々な将兵がおり賑やかだったが、最上階はここに執務室を置いている軍人が佐官以上ということもあって、落ち着いた雰囲気だった。
 この階で最も大きな部屋。その前にある大扉が香川上級大将の執務室だった。

「香川上級大将閣下、中澤大将閣下。第一特務連隊連隊長七条璃佳大佐、熊川少佐、米原少佐、高崎少佐、川島少佐、関少佐をお連れ致しました」

「うむ。入りなさい」

 扉の奥から静かな、しかし確かな覇気を感じる声が聞こえてきた。
 孝弘達は、日本軍最上位指揮官と魔法軍最上位指揮官と初めての対面となるのだった。
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