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第12章 ブカレシタ攻防戦決着編
幕間2 混乱不可避な反転世界はけれども優しくて、暖かくて――
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※注意!
この外伝はコメディ中心な上に、性転換要素を含みます。苦手な方は、ページバックを。
とんでもねえ、待ってたんだ!
大好きだぜそういうの!
という方はぜひともお楽しみくださいませ。
・・Φ・・
「ん、んぅ……、ん……」
睡眠の世界から現実の世界に戻った僕は、とはいえ目を覚ますつもりはなくどまどろむ。
連日の激務からようやく解放され、久しぶりの連休の一日目なんだ。もっとゆっくり寝たいし、二度寝をしたいに決まっている。
仰向けから寝返りをうって、横向きになろうとする。
「んん……、ん、ん?」
けど、僕は違和感を抱く。横向けになっただけなのになんでこんなしづらいことになっているんだろう。こう、何かが圧迫して潰れたような。寝具のような感覚ではなく、もっと温かい、リイナに抱き締められた時に感じたような……。
「んー……、んん……」
あともう一つ、違和感がある。自分の声にしてはやけに高い気がする。男性にしては高い声質とも違う、完全に女の子のそれ。
「ん……」
流石に目を覚まさざるをえなかった。
自分から発せられる声と、寝返りをした時の二つのおかしな点。
目を覚ますと、視界に入ったのは朝陽が差し込む寝室の窓。この配置は、ヨーク家王都別邸だろうか。ノースロード別邸ではないのは変だなと思いつつも何度か宿泊したことがあるのでそこはまあいいや。
上体を起こす。視界におかしな所は……。
ちらりと下を見たのが、自分の胴体を見たのが運の尽きだった。
「は…………?」
昨日まで無かったものがあった。
正確に言うと、二つの丘。柔らかいふよふよ。有り体に言えば、おっぱい。
リイナほどではないけれど、十分なサイズはあるおっぱいだった。
「いやいやあはは」
触ってみる。柔らかかった。
「んっ……」
くすぐったかった。
「いやいやいやいやいやいや!!」
そうじゃねえよ!!
なんだよこれ!! 胸!? たゆんたゆん!? おっぱい!?
なんで!? どうして!? どういうことだこれ!? なんであんの!?
僕の頭は大混乱だ。
いくら僕が女の子みたいな容姿にすらなれる外見とはいえ、胸部はしっかりと男でこんなものは付いているはずも無かった。
…………。そうだ、付いているはずのものはどうなったんだ……。
もしかして……。
「…………ない。――がない!!!!」
着ていた服は薄手の純白のパジャマ。ズボンの方をぺらりとめくるとそれはもう真っ白なレースの下着。パンツ。なんてもん履いてるんだ自分。
そして、それすらめくると昨日までいたあいつはいなくなっていた。
完全な、女の子だった……!
「ん、朝から随分と騒がしいんだな。奥さん」
「へ……?」
隣から男らしい声が耳に入る。頼もしさを抱かせる低いボイスには男の色気が伴っていた。
ぎぎぎ、と錆び付いたロボットのように僕は声のした方に顔を向ける。
そこにいたのは美男子の言葉が相応しい男。引き締まった身体はドキドキとしてしまうくらいで、髪の毛の色はリイナと同じ色。
けれど、その男は全裸だった。
「きゃああああああぁぁぁぁ?!?!
「まさか目覚めてからの一言が生娘みたいだととは意外だよ。どうしたんだ、アキカ? 昨日はあんなに激しく愛し合ったというのに」
「はぁぁぁ?! アキカ?! 激しく愛し合ったぁぁぁぁ?!」
アキカって誰だ!? 僕のことか!? 女装の時のアカネですらなく!?
つーか激しく愛し合ったってどういうこと!?
ただでさえ自分の身体が女になって訳わかんないというのに、名前まで変わってるしおまけにいつの間にか初めてとっくに経験済みとか、なんだこれ! なんだこれ!?
わなわなと震える僕に、男は首を傾げる。が、心配そうにしていた。
「大丈夫かい、アキカ。さっきから随分おかしいみたいだけれども……。まさか、激しくしすぎたとか?」
「いや、そうじゃなくて、その……。ちょっと顔を洗ってくる……」
「そうかい。もしかしたらまだ寝惚けていて夢の世界と現実の世界が混ざっているのかもしれないからな」
「う、うん……。ありがと、その、リヒテン」
僕はちらりと見えた写真立ての横にあるメッセージ立て、そこには、アキカとリヒテンと。ノイシュランデにて。と書かれていた事から彼がリヒテンであると推測し、当たっていたようで返事をした彼はカーディガンを羽織った僕を見送った。
部屋の間取りは何度か使わせてもらったヨーク家王都別邸のそれと変わらない。廊下に出ても見たことのある景色だった。
ゆっくりと歩きつつ、未だ混乱している頭で考えてみる。
目を覚ましたら性別が逆になっていた。隣にいたのは見知らぬ男。けれど、髪の毛の色やあそこにいたことから、リイナも性転換している可能性がある。ただし、リヒテンがリイナである記憶はない。
夢だったとしても、あまりに緻密すぎるぞどうなっているんだ……。
寝室のある場所から、顔を洗える化粧室のある部屋に向かうと何人かのメイドとすれ違う。丁寧な挨拶をしてくれたから、なんとか僕は返すことが出来た。
洗面所の手前の廊下まで、着くととある人物と鉢あった。
髪の毛の色はレーナと同じ色。ただし、長身のスラリとした若い男だった。着ているのは執事服。胸元についているバッジはヨーク家ではなくノースロード家の屋敷の執事長である証。ここにいるという事は、つまり僕と同行してきたということ。
いかにも冷静沈着そうな印象を与える彼は僕を見つけると恭しく礼をした。
「おはようございます、ご主人様」
「お、おはよう……?」
「……いかがなさいましたか。お加減が優れないように見えますが」
「寝起きが少しね……」
「旦那様のご実家に訪れていたとはいえ、いえ、だからこそでしょうか。いつも以上に旦那様と仲睦まじかったのですね。昨日はお楽しみでしたか」
「案外ノリいいな君?!」
「いえ、いつもの通りですが」
間違いない。涼しい顔して平然とこういう事も言うのはレーナだ。女装の件でその片鱗を見せていたからよくわかる。ただ、名前もかわっているだろうから言及は避けておいた。
「……ともかく、僕」
「僕?」
「んんっ、私は顔を洗いに行くから」
「かしこまりました。あと四十分ほどで朝食となります。お着替えなどは私レーランからメイドに命じておきますので」
「ありがとレーラン」
軽く会話を済ませると、僕はレーナもといレーランと別れて化粧室へとたどり着く。
しっかし、男の時ですら視界はそれほど高くなかったというのに、もっと低くなってないか……。
まさかだとは思うけど……。
「やっぱりか!! 合法ロリ巨乳かよ!!」
全身が写る鏡の前に立つと案の定過ぎて叫んでしまった。
目の前にいたのは二十代前半にしては幼過ぎる女の子。しかし双丘だけは立派でアンバランスさが同居していた。一部の性癖所有者が好みそうな外見だ……。
「顔を洗うか……」
しかし、顔を洗ったところで何か変わることなんて無かった。
盛大に溜息をつきながら僕は寝室に戻る。着替える為にだ。リイナもといリヒテンはおかえりと声を掛けてくる。ちゃんと服を着ていて、私服用とはいえスラックスとカッターシャツといったフォーマルめの私服だった。立っている彼の背は高くて、一八〇シーラは越えているだろうか。対して僕は一四〇シーラあるかどうか。大人と子供の身長差だ……。
「今から着替えるから、その」
「……?」
「いや、着替えるから」
「いつも俺が着せているじゃないか」
「女の僕はどういう思考回路してんだよ!!」
「女? 僕? まだ寝ぼけているのか? さ、今日の私服は水色のワンピースだ。君が着ることで可憐さに磨きがかかるね。可愛いよ」
目の前まで近付いた彼は、ドキドキさせられるような麗しい声で囁く。背筋がぞくりとした。
…………してどうすんだよ僕ぅ!!!!
「下着くらい自分で付けるから……」
「それもいつも俺が」
「変態か?!?!」
「あんなに昨日は揺らしていて見せつけていたのにか?」
「その話はもう勘弁して!!」
乱れ過ぎだろ記憶が全くない昨日の自分!
しかし、抵抗も無駄のようで僕はまるで着せ替え人形のように服を着せられていく。
ううぅ、なんて羞恥プレイだ……。
「うんうん、今日も可愛いよ。愛してる、アキカ」
「ひゃ?!」
彼は僕の背に合わせて屈むと、いきなり抱きしめてきて変な声が出てしまう。
しかもその後、少しだけ身体を離したかと思うと顔を近づけてきて。
「んむぅ?! ん、んんー!」
キスされた。しかも舌を入れられた!
本来の性別の時になら慣れている行為でも、こっちでは初めてだ。まるで違う感覚を味わうことになって、ますます頭がめちゃくちゃになる僕。
キスは随分と長かった。
「そんなに恥ずかしがるだなんて、まるで初めての時みたいだ。愛しく思うよ」
「こっち見ないで……」
「ああ、ああ、とても可愛らしいからもっと見せてくれよ。アキカ」
「耳元で、囁く、なぁ……!」
「どうしてだ? 目をとろんとさせているのに、正直じゃないな」
「そうじゃなくて……! 朝ごはん! これから、朝ごはん!」
このままだとピンクな展開にしかならないので彼を押しのけて主張すると、ようやく彼は諦めたようで意地の悪い笑み見せながら。
「ふむ、そうだな。後にしておこう。母様も待っているだろうし」
「母様……?」
「母様は母様だよ。女侯爵で大将閣下の魔女様だ」
「まさか……、いやなんでもない……。とにかく行こ……」
嫌な予感しかしないけれど、危うい展開は避けられたので僕はリヒテンと一緒に朝食をとるダイニングルームへ向かう。
そこに行くまでにクラウドもとい、老齢のメイド長のクリーネ――彼、いや彼女も同行組なんだろう――とも会い予測は確信に近付いていた。
「マリネラ母様、入るよ」
「どうぞ、リヒテン。それにアキカ」
リヒテンが扉を開くと、既に朝食が用意されていた大きなテーブルには軍服姿の美女がいた。髪の毛の色はマーチス侯爵と同じで、出るとこは出ていて引っ込んでいるとこは引っ込んでる美麗な外見の持ち主。けれども、見覚えがあって、それはまるで二十年後や三十年後のリイナのようだった。
リイナ……? と言いかけるのをぐっと飲み込んで、僕は挨拶をする。夢とはいえ、最早日課のように思えたからだ。
「おはようございます、お義母様」
「おはよう、アキカ。何かあったのかしら? いつもみたいに、もっと砕けた話し方でいいのよ?」
「はい。いや、えっと、うん……」
「あらあらあら。なんだか懐かしい感じがするわ。初めて会った時みたいな、初々しさがあるというか」
「アキカはまだ眠たいらしくて、寝ぼけているみたいなんだ」
「それは貴方が夜にめちゃくちゃにするからでしょう? 母としては早いうちに孫が見れそうで嬉しいけれども」
「お義母様?!」
「ねえアキカ。昨日は馬乗りだったのかしら?」
「お義母様!!」
くすくすと笑うマリネラ侯爵に対して、僕はツッコミのように返す。ノリが完全にリイナと同じそれだった……! ほぼ間違いなくマーチス侯爵の性転換のはずなのに!
「今日は久しぶりに親子で外出をする日だもの。私も楽しみにしていたのよ?」
「母様は、軍では威厳のある人物として動いているもんな。たまには息抜きもしたいって聞いた時にはちょうどいいと俺も思ったんだ。何せ、俺達も久しぶりの連休だから」
「ええ。本当に。滅多にない機会よ? 心待ちにしていたに決まっているわ」
「あの、外出……?」
雑談を交えながら朝食をとり終えると、マリネラ侯爵とリヒテンは笑顔でこんな話題を出した。夢のはずなのに随分とリアルな設定だ。
当然記憶にない僕はつい聞いてしまった。
「よほど疲労してたのねえ、アキカ。今日はもう一時間半ほどしたら旧市街を三人でまわる約束をしていたじゃない」
「流石にちょっとやりすぎたかと反省するよ、アキカ。母様とアキカで、ショッピングをするんだ。ほら、アキカも洋菓子店巡りをしたいと言っていたじゃないか」
「あ、うん。そうだったね」
話を合わせておいた僕は、その後二人でアルネセイラの旧市街をウィンドウショッピングしたり、洋菓子店で色々と買ったり、洋服店では散々着せ替えられた挙句に全部購入とかいう豪遊までして楽しんだ。
ここで気付いたのはアルネセイラの市民達からは全く戦争の話を聞かなくて、大戦すら起きていなかったという点。
僕はあくまでリヒテン・ヨークの所へ嫁いできたアキカ・ノースロードであって今はアキカ・ヨーク。きっかけは現実とほぼ同じでリヒテンと一目惚れ。
だから街を歩いていても注目されるのは僕よりリヒテン、それにマリネラ侯爵で、僕はというとひたすら可愛い可愛い言われるくらいだった。
戦争のない平和な世界。魔法は使えるけれど、彼と義母と同じ軍人とはいえ戦いとは無縁な立場。穏やかな、日常の光景がそこにあった。
まるで僕は、私は、転生者ではなくて元からここにいる人のようだった。
だからだろうか、夢だからこそ楽しんでいた。現実の世界も楽しむ時はある。けれど大戦に身を投じているからこんな日々はなかなか味わえない。戦場が半分くらい日常と化しているから、夢くらい無邪気に振舞ってもいいだろうって。
その日の夜まで、僕達は充実した休日を送った。マリネラ侯爵は帰宅すると、夫婦で今日も楽しんでらっしゃい。と、少し酔った様子で書斎に行った。
湯浴みをして、寝室に戻る頃にはもう夜中になっていた。
キングサイズのベッドに座っているリヒテンはバスローブ姿で、僕は朝着ていたのとは違うワンピース仕様の淡いピンクのパジャマだ。
すっかり、この身体の性別に慣れてしまっていた。
「今日は楽しかったな、アキカ」
「うん、楽しかった。とても、楽しかった。なんでもない休日だけど、かけがえのない日だったかな」
「随分としおらしいな。今日のアキカはいつもと変わっていたけど、だからこそ魅力的だ」
「や、ちょっと……!」
彼はいてもたってもいられなくなったのか。僕を引っ張って押し倒す。
恥ずかしくて、顔を逸らしてしまった。
「ああ、たまらない。愛しいよ、アキカ」
「ひぁ! いき、なり……!」
「待てない。いいだろ?」
「それ、は、ぁ!」
夜は長く、まだまだこれから。
淫靡な時間が始まろうと――
・・Φ・・
「させねえよぉぉぉぉぉ!?!?」
「急にどうしたのよ旦那様?!」
「…………あれ?」
気付いたら僕はベッドにいた。視界にあるのはヨーク家別邸ではなくて、ノースロード別邸。時刻は朝だった。
どうやらリイナ、そうリイナだ。彼女は先に起きていたようで、いきなり飛び起きて叫ぶ僕にとても驚いていた。
「えっと、ここ、は……?」
「ここって、ここは寝室よ旦那様。アナタ、どんな夢を見ていたの……?」
「…………ないものがあったけど今はなくて、あったものが無かったのが、ある……!」
「ちょっと旦那様?! 急にソコ見てどうしたのよ?! いくらなんでもビックリするわよ?! 大丈夫なの?!」
僕は慌てて自分の身体をまさぐった。
ちゃんと付いてるし、胸は真っ平らだった。
リイナはそれを見て、先程以上に驚き僕の両肩を掴む。
…………しまったああああ!!
「…………ごめん。……なんでもない」
「なんでも無くないんじゃないかしら?!」
「…………変わった夢を、見ただけだから」
「……そ、そう。夢を。よっぽどな夢だったのね」
「うん、変な夢だった……」
夢の内容はとても言えなかった。性転換してたなんて、口が裂けても、ね……。いくらリイナとはいえ、どう反応されるか分かったものではない。
でも、一つだけ言えるのは。
「悪くない、夢だったかな」
「アナタが優しそうに笑むのなら、そうなのでしょうね」
「優しくて、平和だったよ」
そう。あの世界は、夢の世界は戦争のない平和な世界だった。
戦争で誰かが死ぬことなんて無くて、笑顔の絶えない世界だった。
でも、この世界は違う。今は冬で戦間期にいるだけで、春になればまた再開する。
だけどその戦争は、あんな世界を未来で実現する為に繰り広げている。
だから僕は、こう思った。
「今日も戦争に勝つために、頑張ろう」
ってさ。
この外伝はコメディ中心な上に、性転換要素を含みます。苦手な方は、ページバックを。
とんでもねえ、待ってたんだ!
大好きだぜそういうの!
という方はぜひともお楽しみくださいませ。
・・Φ・・
「ん、んぅ……、ん……」
睡眠の世界から現実の世界に戻った僕は、とはいえ目を覚ますつもりはなくどまどろむ。
連日の激務からようやく解放され、久しぶりの連休の一日目なんだ。もっとゆっくり寝たいし、二度寝をしたいに決まっている。
仰向けから寝返りをうって、横向きになろうとする。
「んん……、ん、ん?」
けど、僕は違和感を抱く。横向けになっただけなのになんでこんなしづらいことになっているんだろう。こう、何かが圧迫して潰れたような。寝具のような感覚ではなく、もっと温かい、リイナに抱き締められた時に感じたような……。
「んー……、んん……」
あともう一つ、違和感がある。自分の声にしてはやけに高い気がする。男性にしては高い声質とも違う、完全に女の子のそれ。
「ん……」
流石に目を覚まさざるをえなかった。
自分から発せられる声と、寝返りをした時の二つのおかしな点。
目を覚ますと、視界に入ったのは朝陽が差し込む寝室の窓。この配置は、ヨーク家王都別邸だろうか。ノースロード別邸ではないのは変だなと思いつつも何度か宿泊したことがあるのでそこはまあいいや。
上体を起こす。視界におかしな所は……。
ちらりと下を見たのが、自分の胴体を見たのが運の尽きだった。
「は…………?」
昨日まで無かったものがあった。
正確に言うと、二つの丘。柔らかいふよふよ。有り体に言えば、おっぱい。
リイナほどではないけれど、十分なサイズはあるおっぱいだった。
「いやいやあはは」
触ってみる。柔らかかった。
「んっ……」
くすぐったかった。
「いやいやいやいやいやいや!!」
そうじゃねえよ!!
なんだよこれ!! 胸!? たゆんたゆん!? おっぱい!?
なんで!? どうして!? どういうことだこれ!? なんであんの!?
僕の頭は大混乱だ。
いくら僕が女の子みたいな容姿にすらなれる外見とはいえ、胸部はしっかりと男でこんなものは付いているはずも無かった。
…………。そうだ、付いているはずのものはどうなったんだ……。
もしかして……。
「…………ない。――がない!!!!」
着ていた服は薄手の純白のパジャマ。ズボンの方をぺらりとめくるとそれはもう真っ白なレースの下着。パンツ。なんてもん履いてるんだ自分。
そして、それすらめくると昨日までいたあいつはいなくなっていた。
完全な、女の子だった……!
「ん、朝から随分と騒がしいんだな。奥さん」
「へ……?」
隣から男らしい声が耳に入る。頼もしさを抱かせる低いボイスには男の色気が伴っていた。
ぎぎぎ、と錆び付いたロボットのように僕は声のした方に顔を向ける。
そこにいたのは美男子の言葉が相応しい男。引き締まった身体はドキドキとしてしまうくらいで、髪の毛の色はリイナと同じ色。
けれど、その男は全裸だった。
「きゃああああああぁぁぁぁ?!?!
「まさか目覚めてからの一言が生娘みたいだととは意外だよ。どうしたんだ、アキカ? 昨日はあんなに激しく愛し合ったというのに」
「はぁぁぁ?! アキカ?! 激しく愛し合ったぁぁぁぁ?!」
アキカって誰だ!? 僕のことか!? 女装の時のアカネですらなく!?
つーか激しく愛し合ったってどういうこと!?
ただでさえ自分の身体が女になって訳わかんないというのに、名前まで変わってるしおまけにいつの間にか初めてとっくに経験済みとか、なんだこれ! なんだこれ!?
わなわなと震える僕に、男は首を傾げる。が、心配そうにしていた。
「大丈夫かい、アキカ。さっきから随分おかしいみたいだけれども……。まさか、激しくしすぎたとか?」
「いや、そうじゃなくて、その……。ちょっと顔を洗ってくる……」
「そうかい。もしかしたらまだ寝惚けていて夢の世界と現実の世界が混ざっているのかもしれないからな」
「う、うん……。ありがと、その、リヒテン」
僕はちらりと見えた写真立ての横にあるメッセージ立て、そこには、アキカとリヒテンと。ノイシュランデにて。と書かれていた事から彼がリヒテンであると推測し、当たっていたようで返事をした彼はカーディガンを羽織った僕を見送った。
部屋の間取りは何度か使わせてもらったヨーク家王都別邸のそれと変わらない。廊下に出ても見たことのある景色だった。
ゆっくりと歩きつつ、未だ混乱している頭で考えてみる。
目を覚ましたら性別が逆になっていた。隣にいたのは見知らぬ男。けれど、髪の毛の色やあそこにいたことから、リイナも性転換している可能性がある。ただし、リヒテンがリイナである記憶はない。
夢だったとしても、あまりに緻密すぎるぞどうなっているんだ……。
寝室のある場所から、顔を洗える化粧室のある部屋に向かうと何人かのメイドとすれ違う。丁寧な挨拶をしてくれたから、なんとか僕は返すことが出来た。
洗面所の手前の廊下まで、着くととある人物と鉢あった。
髪の毛の色はレーナと同じ色。ただし、長身のスラリとした若い男だった。着ているのは執事服。胸元についているバッジはヨーク家ではなくノースロード家の屋敷の執事長である証。ここにいるという事は、つまり僕と同行してきたということ。
いかにも冷静沈着そうな印象を与える彼は僕を見つけると恭しく礼をした。
「おはようございます、ご主人様」
「お、おはよう……?」
「……いかがなさいましたか。お加減が優れないように見えますが」
「寝起きが少しね……」
「旦那様のご実家に訪れていたとはいえ、いえ、だからこそでしょうか。いつも以上に旦那様と仲睦まじかったのですね。昨日はお楽しみでしたか」
「案外ノリいいな君?!」
「いえ、いつもの通りですが」
間違いない。涼しい顔して平然とこういう事も言うのはレーナだ。女装の件でその片鱗を見せていたからよくわかる。ただ、名前もかわっているだろうから言及は避けておいた。
「……ともかく、僕」
「僕?」
「んんっ、私は顔を洗いに行くから」
「かしこまりました。あと四十分ほどで朝食となります。お着替えなどは私レーランからメイドに命じておきますので」
「ありがとレーラン」
軽く会話を済ませると、僕はレーナもといレーランと別れて化粧室へとたどり着く。
しっかし、男の時ですら視界はそれほど高くなかったというのに、もっと低くなってないか……。
まさかだとは思うけど……。
「やっぱりか!! 合法ロリ巨乳かよ!!」
全身が写る鏡の前に立つと案の定過ぎて叫んでしまった。
目の前にいたのは二十代前半にしては幼過ぎる女の子。しかし双丘だけは立派でアンバランスさが同居していた。一部の性癖所有者が好みそうな外見だ……。
「顔を洗うか……」
しかし、顔を洗ったところで何か変わることなんて無かった。
盛大に溜息をつきながら僕は寝室に戻る。着替える為にだ。リイナもといリヒテンはおかえりと声を掛けてくる。ちゃんと服を着ていて、私服用とはいえスラックスとカッターシャツといったフォーマルめの私服だった。立っている彼の背は高くて、一八〇シーラは越えているだろうか。対して僕は一四〇シーラあるかどうか。大人と子供の身長差だ……。
「今から着替えるから、その」
「……?」
「いや、着替えるから」
「いつも俺が着せているじゃないか」
「女の僕はどういう思考回路してんだよ!!」
「女? 僕? まだ寝ぼけているのか? さ、今日の私服は水色のワンピースだ。君が着ることで可憐さに磨きがかかるね。可愛いよ」
目の前まで近付いた彼は、ドキドキさせられるような麗しい声で囁く。背筋がぞくりとした。
…………してどうすんだよ僕ぅ!!!!
「下着くらい自分で付けるから……」
「それもいつも俺が」
「変態か?!?!」
「あんなに昨日は揺らしていて見せつけていたのにか?」
「その話はもう勘弁して!!」
乱れ過ぎだろ記憶が全くない昨日の自分!
しかし、抵抗も無駄のようで僕はまるで着せ替え人形のように服を着せられていく。
ううぅ、なんて羞恥プレイだ……。
「うんうん、今日も可愛いよ。愛してる、アキカ」
「ひゃ?!」
彼は僕の背に合わせて屈むと、いきなり抱きしめてきて変な声が出てしまう。
しかもその後、少しだけ身体を離したかと思うと顔を近づけてきて。
「んむぅ?! ん、んんー!」
キスされた。しかも舌を入れられた!
本来の性別の時になら慣れている行為でも、こっちでは初めてだ。まるで違う感覚を味わうことになって、ますます頭がめちゃくちゃになる僕。
キスは随分と長かった。
「そんなに恥ずかしがるだなんて、まるで初めての時みたいだ。愛しく思うよ」
「こっち見ないで……」
「ああ、ああ、とても可愛らしいからもっと見せてくれよ。アキカ」
「耳元で、囁く、なぁ……!」
「どうしてだ? 目をとろんとさせているのに、正直じゃないな」
「そうじゃなくて……! 朝ごはん! これから、朝ごはん!」
このままだとピンクな展開にしかならないので彼を押しのけて主張すると、ようやく彼は諦めたようで意地の悪い笑み見せながら。
「ふむ、そうだな。後にしておこう。母様も待っているだろうし」
「母様……?」
「母様は母様だよ。女侯爵で大将閣下の魔女様だ」
「まさか……、いやなんでもない……。とにかく行こ……」
嫌な予感しかしないけれど、危うい展開は避けられたので僕はリヒテンと一緒に朝食をとるダイニングルームへ向かう。
そこに行くまでにクラウドもとい、老齢のメイド長のクリーネ――彼、いや彼女も同行組なんだろう――とも会い予測は確信に近付いていた。
「マリネラ母様、入るよ」
「どうぞ、リヒテン。それにアキカ」
リヒテンが扉を開くと、既に朝食が用意されていた大きなテーブルには軍服姿の美女がいた。髪の毛の色はマーチス侯爵と同じで、出るとこは出ていて引っ込んでいるとこは引っ込んでる美麗な外見の持ち主。けれども、見覚えがあって、それはまるで二十年後や三十年後のリイナのようだった。
リイナ……? と言いかけるのをぐっと飲み込んで、僕は挨拶をする。夢とはいえ、最早日課のように思えたからだ。
「おはようございます、お義母様」
「おはよう、アキカ。何かあったのかしら? いつもみたいに、もっと砕けた話し方でいいのよ?」
「はい。いや、えっと、うん……」
「あらあらあら。なんだか懐かしい感じがするわ。初めて会った時みたいな、初々しさがあるというか」
「アキカはまだ眠たいらしくて、寝ぼけているみたいなんだ」
「それは貴方が夜にめちゃくちゃにするからでしょう? 母としては早いうちに孫が見れそうで嬉しいけれども」
「お義母様?!」
「ねえアキカ。昨日は馬乗りだったのかしら?」
「お義母様!!」
くすくすと笑うマリネラ侯爵に対して、僕はツッコミのように返す。ノリが完全にリイナと同じそれだった……! ほぼ間違いなくマーチス侯爵の性転換のはずなのに!
「今日は久しぶりに親子で外出をする日だもの。私も楽しみにしていたのよ?」
「母様は、軍では威厳のある人物として動いているもんな。たまには息抜きもしたいって聞いた時にはちょうどいいと俺も思ったんだ。何せ、俺達も久しぶりの連休だから」
「ええ。本当に。滅多にない機会よ? 心待ちにしていたに決まっているわ」
「あの、外出……?」
雑談を交えながら朝食をとり終えると、マリネラ侯爵とリヒテンは笑顔でこんな話題を出した。夢のはずなのに随分とリアルな設定だ。
当然記憶にない僕はつい聞いてしまった。
「よほど疲労してたのねえ、アキカ。今日はもう一時間半ほどしたら旧市街を三人でまわる約束をしていたじゃない」
「流石にちょっとやりすぎたかと反省するよ、アキカ。母様とアキカで、ショッピングをするんだ。ほら、アキカも洋菓子店巡りをしたいと言っていたじゃないか」
「あ、うん。そうだったね」
話を合わせておいた僕は、その後二人でアルネセイラの旧市街をウィンドウショッピングしたり、洋菓子店で色々と買ったり、洋服店では散々着せ替えられた挙句に全部購入とかいう豪遊までして楽しんだ。
ここで気付いたのはアルネセイラの市民達からは全く戦争の話を聞かなくて、大戦すら起きていなかったという点。
僕はあくまでリヒテン・ヨークの所へ嫁いできたアキカ・ノースロードであって今はアキカ・ヨーク。きっかけは現実とほぼ同じでリヒテンと一目惚れ。
だから街を歩いていても注目されるのは僕よりリヒテン、それにマリネラ侯爵で、僕はというとひたすら可愛い可愛い言われるくらいだった。
戦争のない平和な世界。魔法は使えるけれど、彼と義母と同じ軍人とはいえ戦いとは無縁な立場。穏やかな、日常の光景がそこにあった。
まるで僕は、私は、転生者ではなくて元からここにいる人のようだった。
だからだろうか、夢だからこそ楽しんでいた。現実の世界も楽しむ時はある。けれど大戦に身を投じているからこんな日々はなかなか味わえない。戦場が半分くらい日常と化しているから、夢くらい無邪気に振舞ってもいいだろうって。
その日の夜まで、僕達は充実した休日を送った。マリネラ侯爵は帰宅すると、夫婦で今日も楽しんでらっしゃい。と、少し酔った様子で書斎に行った。
湯浴みをして、寝室に戻る頃にはもう夜中になっていた。
キングサイズのベッドに座っているリヒテンはバスローブ姿で、僕は朝着ていたのとは違うワンピース仕様の淡いピンクのパジャマだ。
すっかり、この身体の性別に慣れてしまっていた。
「今日は楽しかったな、アキカ」
「うん、楽しかった。とても、楽しかった。なんでもない休日だけど、かけがえのない日だったかな」
「随分としおらしいな。今日のアキカはいつもと変わっていたけど、だからこそ魅力的だ」
「や、ちょっと……!」
彼はいてもたってもいられなくなったのか。僕を引っ張って押し倒す。
恥ずかしくて、顔を逸らしてしまった。
「ああ、たまらない。愛しいよ、アキカ」
「ひぁ! いき、なり……!」
「待てない。いいだろ?」
「それ、は、ぁ!」
夜は長く、まだまだこれから。
淫靡な時間が始まろうと――
・・Φ・・
「させねえよぉぉぉぉぉ!?!?」
「急にどうしたのよ旦那様?!」
「…………あれ?」
気付いたら僕はベッドにいた。視界にあるのはヨーク家別邸ではなくて、ノースロード別邸。時刻は朝だった。
どうやらリイナ、そうリイナだ。彼女は先に起きていたようで、いきなり飛び起きて叫ぶ僕にとても驚いていた。
「えっと、ここ、は……?」
「ここって、ここは寝室よ旦那様。アナタ、どんな夢を見ていたの……?」
「…………ないものがあったけど今はなくて、あったものが無かったのが、ある……!」
「ちょっと旦那様?! 急にソコ見てどうしたのよ?! いくらなんでもビックリするわよ?! 大丈夫なの?!」
僕は慌てて自分の身体をまさぐった。
ちゃんと付いてるし、胸は真っ平らだった。
リイナはそれを見て、先程以上に驚き僕の両肩を掴む。
…………しまったああああ!!
「…………ごめん。……なんでもない」
「なんでも無くないんじゃないかしら?!」
「…………変わった夢を、見ただけだから」
「……そ、そう。夢を。よっぽどな夢だったのね」
「うん、変な夢だった……」
夢の内容はとても言えなかった。性転換してたなんて、口が裂けても、ね……。いくらリイナとはいえ、どう反応されるか分かったものではない。
でも、一つだけ言えるのは。
「悪くない、夢だったかな」
「アナタが優しそうに笑むのなら、そうなのでしょうね」
「優しくて、平和だったよ」
そう。あの世界は、夢の世界は戦争のない平和な世界だった。
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