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第二十四話 レベル上げ
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おいらは、聖騎士二人に連れられて神殿に来た。
「イルナ様はここでお待ち下さい」
教祖の執務室の外でライファさんと待つことになった。
「おお、エマ。聖女を連れてきたそうだな、さすがだ。勇者ハルラには気付かれていないだろうな」
「はい。今、扉の外にお待ちいただいています」
「ふん、ガキだろう。このわしが会う必要があるのか。全ては第四聖騎士団に任せる。但し、聖女の存在だけは誰にも気付かれるな! 極秘ということを絶対に忘れるな! 頼んだぞ」
扉の外に漏れてくる会話を聞いてライファさんの眉が吊り上がり、怒っていることがよくわかる。
「はっ、わかりました」
エマさんが部屋から出てくると、おいらの顔を見てにっこりとした。
「さあ、戻りましょう」
エマさんはおいらの手を取ると機嫌がよかった。
「くそーー、教祖の奴め。エマ姉はなんとも思わないのか!」
神殿を出てからライファさんが怒りを吐き出した。
「どうして? イルナ様は可愛いし、すでに十二歳も超えています。会えばよからぬ事を絶対考えます。でも、小さな子供をイメージしたみたいなので、これでよかったと思いますよ」
「そうか、そうだな」
ライファさんも理解したようだ。
おいらはあんまりよくわからなかった。
「さあ、忙しくなりますね。イルナさんにちゃんとしていただかないといけないですから」
「えっ」
「服装と言葉使い、社交界デビューのために、極秘になっている間にマナーを覚えていただかないといけません。学校も行かないといけませんね」
エマさんが何だか楽しそうだ。
ライファさんは、しかめっ面になっている。
おいらはあんまりよくわからない。
「なあ、かあちゃん……」
エマさんがあんまりかあちゃんに雰囲気が似ているものだから間違えて呼んでしまった。
「うふふ、はい」
なんだかエマさんがすげー嬉しそうになった。
ライファさんが呼んで欲しそうな顔をしている。
「あっ、間違えた。エマさん。私はレベル上げがしたい。レベル1では自分の身が守れない」
「えっ」
エマさんと、ライファさんが驚いている。
「二人とも知らないんだよ、この世界には強い者が一杯いるんだ。少しでも強くなっておかないといけないんだ」
「具体的にはどうしたいのですか」
「ダンジョンに行きたい」
「わかりました。ギルドに手配して、身分を隠して登録します。その代わり明日、学校の手続きもしますので、明後日から学校にも通っていただきます。聖女というのは絶対秘密ですのでお願いしますね」
「学校?」
「はい、楽しいところですよ」
「がっこーかー、早く行ってみたいなー」
フォリスさんが自宅の木造船の掃除を始めた。
テキパキ体を動かしている。
俺の決心した姿を見て、フォリスさんは何も言わないのに行動を起こした。
俺は少し意地悪な気持ちになってフォリスさんに聞いて見た。
「フォリスさん、何をしているのですか」
「うふふ、最後のお掃除ですよ」
「えっ」
「もう、ここには帰ってこられないのでしょ」
「なぜ、そう思うのですか」
「だって、アスラ様が、人々から賞賛される王様になる決意をしたのですから」
俺は、嬉しかった。
何も言わなかったのにフォリスさんは、全部理解してくれていたからだ。
でも、少し違うのは、魔王になる決心をしたのだ。
「でも、その前にフォリスさんのレベル上げをします」
「そ、そうですね」
「掃除は俺も手伝います」
二人で家の掃除を済ますと、俺たちはそのまま、レベル5のダンジョンへ向った。
レベル1のフォリスさんには、レベル1のダンジョンからの方がいいのだけど、今は早くレベルを上げたい。
俺が、ダンジョンのモンスターの手足を折って行動不能にして、とどめだけ刺してもらおうと思っている。
俺たちは、しばらく、このダンジョンでレベル上げに没頭することになった。
「イルナ様はここでお待ち下さい」
教祖の執務室の外でライファさんと待つことになった。
「おお、エマ。聖女を連れてきたそうだな、さすがだ。勇者ハルラには気付かれていないだろうな」
「はい。今、扉の外にお待ちいただいています」
「ふん、ガキだろう。このわしが会う必要があるのか。全ては第四聖騎士団に任せる。但し、聖女の存在だけは誰にも気付かれるな! 極秘ということを絶対に忘れるな! 頼んだぞ」
扉の外に漏れてくる会話を聞いてライファさんの眉が吊り上がり、怒っていることがよくわかる。
「はっ、わかりました」
エマさんが部屋から出てくると、おいらの顔を見てにっこりとした。
「さあ、戻りましょう」
エマさんはおいらの手を取ると機嫌がよかった。
「くそーー、教祖の奴め。エマ姉はなんとも思わないのか!」
神殿を出てからライファさんが怒りを吐き出した。
「どうして? イルナ様は可愛いし、すでに十二歳も超えています。会えばよからぬ事を絶対考えます。でも、小さな子供をイメージしたみたいなので、これでよかったと思いますよ」
「そうか、そうだな」
ライファさんも理解したようだ。
おいらはあんまりよくわからなかった。
「さあ、忙しくなりますね。イルナさんにちゃんとしていただかないといけないですから」
「えっ」
「服装と言葉使い、社交界デビューのために、極秘になっている間にマナーを覚えていただかないといけません。学校も行かないといけませんね」
エマさんが何だか楽しそうだ。
ライファさんは、しかめっ面になっている。
おいらはあんまりよくわからない。
「なあ、かあちゃん……」
エマさんがあんまりかあちゃんに雰囲気が似ているものだから間違えて呼んでしまった。
「うふふ、はい」
なんだかエマさんがすげー嬉しそうになった。
ライファさんが呼んで欲しそうな顔をしている。
「あっ、間違えた。エマさん。私はレベル上げがしたい。レベル1では自分の身が守れない」
「えっ」
エマさんと、ライファさんが驚いている。
「二人とも知らないんだよ、この世界には強い者が一杯いるんだ。少しでも強くなっておかないといけないんだ」
「具体的にはどうしたいのですか」
「ダンジョンに行きたい」
「わかりました。ギルドに手配して、身分を隠して登録します。その代わり明日、学校の手続きもしますので、明後日から学校にも通っていただきます。聖女というのは絶対秘密ですのでお願いしますね」
「学校?」
「はい、楽しいところですよ」
「がっこーかー、早く行ってみたいなー」
フォリスさんが自宅の木造船の掃除を始めた。
テキパキ体を動かしている。
俺の決心した姿を見て、フォリスさんは何も言わないのに行動を起こした。
俺は少し意地悪な気持ちになってフォリスさんに聞いて見た。
「フォリスさん、何をしているのですか」
「うふふ、最後のお掃除ですよ」
「えっ」
「もう、ここには帰ってこられないのでしょ」
「なぜ、そう思うのですか」
「だって、アスラ様が、人々から賞賛される王様になる決意をしたのですから」
俺は、嬉しかった。
何も言わなかったのにフォリスさんは、全部理解してくれていたからだ。
でも、少し違うのは、魔王になる決心をしたのだ。
「でも、その前にフォリスさんのレベル上げをします」
「そ、そうですね」
「掃除は俺も手伝います」
二人で家の掃除を済ますと、俺たちはそのまま、レベル5のダンジョンへ向った。
レベル1のフォリスさんには、レベル1のダンジョンからの方がいいのだけど、今は早くレベルを上げたい。
俺が、ダンジョンのモンスターの手足を折って行動不能にして、とどめだけ刺してもらおうと思っている。
俺たちは、しばらく、このダンジョンでレベル上げに没頭することになった。
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