35 / 208
第三十五話 対決
しおりを挟む
「まがまがしい来客がきたもんじゃ」
森の中に開けた空間があり、そこにボロボロの家があります。
ド素人の手作りみたいです。
その家の前に黒い服と黒い帽子に長い耳の魔女が、待ち構えていました。
「あの、森の魔女様ですか?」
「ふふふ、こんな森の奥深くまで来るとは、物好きな奴じゃ」
うーーん、こっちの質問には答える気が無いようです。
「すみません、私はフォリスです。森の魔女様ですか?」
今度は、フォリスさんが名乗ってから質問しました。
「どうせろくな用件じゃ無いだろうのう」
やっぱり、聞く耳が無いようです。
「あのーー」
「レムレム、そのものを、追い返すのじゃ」
魔女の横に三メートルほどのゴーレムが現れた。
「スザク!!」
僕は、スザク一体を呼び出した。
ゴーレムよりスザクは随分小さく見える。
「ふふふ、お前もゴーレムが召喚出来るのか。なんだか、畑仕事の時に出てくる、蛾のさなぎのような奴じゃな」
確かに色は似ています。でもゴーレムではありません。
大きさではスザクの方が負けているので、魔女様は少し機嫌がよくなりました。
「話しを聞いていただけませんか」
「ふん、話しはそのゴーレムを倒してからじゃ。ゆけーーレムレム!!」
「スザク、全開だ!!」
僕の声を聞くとスザクは、姿が消えた。
まあ、ここにいる僕たちにははっきり見えていますが。
ゴーレムの体にスザクが全開で突進したら、粉末になってしまった。
しかも超細かくなったため、煙の様になっている。
「なっ、なにーーー」
魔女様の目玉がとび出さんばかりに驚いている。
「これで、話しを聞いていただけますか??」
「このーー、ゴムゴム、こいつらを踏み潰せ――」
魔女様が新たなゴーレムを呼び出した。
話しを聞いてくれる気はないようだ。
大きなゴーレムで、クザンの通常サイズと同じ位だった。
「クザン、消し飛ばして下さい」
クザンは、巨大化すると、といってもクザンにとってはこっちが普通サイズですが、ゴーレムに向って突進します。
ゴーレムは、腕で防御の姿勢を取りますが、クザンはお構いなしにぶつかり、ゴムゴムも煙にしてしまいました。
「うわーーーっ、ゴムゴムーーー」
「これで、話しを聞いていただけますか?」
「誰が、レムレムとゴムゴムの敵の、お前達なんかの話しなど聞いてやるもんかー―」
ヘソを曲げてしまいました。
「クザン、構いません。踏みつぶして下さい。なんかこうぐりぐりと踏み潰して下さい」
フォリスさんが、とうとう切れてとんでも無いことを言い出しました。
しかも足をぐりぐりしています。
クザンも少し半笑いで、魔女を踏み潰そうとしています。
「うわあーー!! わかったのじゃ、わかったのじゃ。話しは少しだけなら聞くのじゃー―」
魔女様は、頭を抱えてしゃがみ込んだ。
「クザン、もう良いわ。元にもどりなさい」
フォリスさんがクザンに命じた。
魔女様に案内されて家の中で、お茶を出してもらった。
「うわーーーーん、うわーーーーーーん!!」
魔女様が泣き出した。
僕の話と、イルナがさらわれた話し、フォリスさんの家族が殺された話しをしたら泣いている。
「そして、私は、領主に襲われているところを、間一髪でアスラ様に助け出されたのです」
「よかった。よかったのじゃ。おーーい、おーーい」
魔女様は、涙が止らない。
「それで、わしが、人間共を皆殺しにして、イルナちゃんを助け出せばよいのじゃな」
「ち、違います」
フォリスさんが、あきれたように否定した。
「そ、そうじゃった、そうじゃった。わしがイルナちゃんのおばあちゃんになればよいのじゃったな。ふふふ、イルナちゃんの顔を見るのが楽しみじゃわい。支度してくる、しばらく待っていておくれ」
何をどう勘違いしているのかわかりませんが、一緒には来てくれるようです。後でちゃんと説明が必要なようですね。やれやれです。
「あーーお待たせ、お待たせ」
出て来た魔女様は、ドレスを着た、とても美しいグラマーな金髪エルフでした。
「げっ若い」
「ふふふ、エルフはあまり歳を取らないからのう。わしの名はコデルじゃ。よろしくのう」
森の中に開けた空間があり、そこにボロボロの家があります。
ド素人の手作りみたいです。
その家の前に黒い服と黒い帽子に長い耳の魔女が、待ち構えていました。
「あの、森の魔女様ですか?」
「ふふふ、こんな森の奥深くまで来るとは、物好きな奴じゃ」
うーーん、こっちの質問には答える気が無いようです。
「すみません、私はフォリスです。森の魔女様ですか?」
今度は、フォリスさんが名乗ってから質問しました。
「どうせろくな用件じゃ無いだろうのう」
やっぱり、聞く耳が無いようです。
「あのーー」
「レムレム、そのものを、追い返すのじゃ」
魔女の横に三メートルほどのゴーレムが現れた。
「スザク!!」
僕は、スザク一体を呼び出した。
ゴーレムよりスザクは随分小さく見える。
「ふふふ、お前もゴーレムが召喚出来るのか。なんだか、畑仕事の時に出てくる、蛾のさなぎのような奴じゃな」
確かに色は似ています。でもゴーレムではありません。
大きさではスザクの方が負けているので、魔女様は少し機嫌がよくなりました。
「話しを聞いていただけませんか」
「ふん、話しはそのゴーレムを倒してからじゃ。ゆけーーレムレム!!」
「スザク、全開だ!!」
僕の声を聞くとスザクは、姿が消えた。
まあ、ここにいる僕たちにははっきり見えていますが。
ゴーレムの体にスザクが全開で突進したら、粉末になってしまった。
しかも超細かくなったため、煙の様になっている。
「なっ、なにーーー」
魔女様の目玉がとび出さんばかりに驚いている。
「これで、話しを聞いていただけますか??」
「このーー、ゴムゴム、こいつらを踏み潰せ――」
魔女様が新たなゴーレムを呼び出した。
話しを聞いてくれる気はないようだ。
大きなゴーレムで、クザンの通常サイズと同じ位だった。
「クザン、消し飛ばして下さい」
クザンは、巨大化すると、といってもクザンにとってはこっちが普通サイズですが、ゴーレムに向って突進します。
ゴーレムは、腕で防御の姿勢を取りますが、クザンはお構いなしにぶつかり、ゴムゴムも煙にしてしまいました。
「うわーーーっ、ゴムゴムーーー」
「これで、話しを聞いていただけますか?」
「誰が、レムレムとゴムゴムの敵の、お前達なんかの話しなど聞いてやるもんかー―」
ヘソを曲げてしまいました。
「クザン、構いません。踏みつぶして下さい。なんかこうぐりぐりと踏み潰して下さい」
フォリスさんが、とうとう切れてとんでも無いことを言い出しました。
しかも足をぐりぐりしています。
クザンも少し半笑いで、魔女を踏み潰そうとしています。
「うわあーー!! わかったのじゃ、わかったのじゃ。話しは少しだけなら聞くのじゃー―」
魔女様は、頭を抱えてしゃがみ込んだ。
「クザン、もう良いわ。元にもどりなさい」
フォリスさんがクザンに命じた。
魔女様に案内されて家の中で、お茶を出してもらった。
「うわーーーーん、うわーーーーーーん!!」
魔女様が泣き出した。
僕の話と、イルナがさらわれた話し、フォリスさんの家族が殺された話しをしたら泣いている。
「そして、私は、領主に襲われているところを、間一髪でアスラ様に助け出されたのです」
「よかった。よかったのじゃ。おーーい、おーーい」
魔女様は、涙が止らない。
「それで、わしが、人間共を皆殺しにして、イルナちゃんを助け出せばよいのじゃな」
「ち、違います」
フォリスさんが、あきれたように否定した。
「そ、そうじゃった、そうじゃった。わしがイルナちゃんのおばあちゃんになればよいのじゃったな。ふふふ、イルナちゃんの顔を見るのが楽しみじゃわい。支度してくる、しばらく待っていておくれ」
何をどう勘違いしているのかわかりませんが、一緒には来てくれるようです。後でちゃんと説明が必要なようですね。やれやれです。
「あーーお待たせ、お待たせ」
出て来た魔女様は、ドレスを着た、とても美しいグラマーな金髪エルフでした。
「げっ若い」
「ふふふ、エルフはあまり歳を取らないからのう。わしの名はコデルじゃ。よろしくのう」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
氷河期世代のおじさん異世界に降り立つ!
本条蒼依
ファンタジー
氷河期世代の大野将臣(おおのまさおみ)は昭和から令和の時代を細々と生きていた。しかし、工場でいつも一人残業を頑張っていたがとうとう過労死でこの世を去る。
死んだ大野将臣は、真っ白な空間を彷徨い神様と会い、その神様の世界に誘われ色々なチート能力を貰い異世界に降り立つ。
大野将臣は異世界シンアースで将臣の将の字を取りショウと名乗る。そして、その能力の錬金術を使い今度の人生は組織や権力者の言いなりにならず、ある時は権力者に立ち向かい、又ある時は闇ギルド五竜(ウーロン)に立ち向かい、そして、神様が護衛としてつけてくれたホムンクルスを最強の戦士に成長させ、昭和の堅物オジサンが自分の人生を楽しむ物語。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる