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九州漫遊編
第三百三十話 大隅から日向へ
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宴会が終わり、静かになると山頂の駐車場に大阪からアリスとスザク、シュザクが飛来した。
「ロ、ロボだ! ロボが来た!」
兼続が俺の右隣で驚いている。左隣には久遠さんがいる。
アリスの体はサスリル製で銀色だ。
かがり火を反射すると、アニメで良く見る未来のアンドロイドのように見える。
説明が面倒臭いので、ロボで通そうと思う。
「兼続、疲れただろう。もう寝たらどうだ」
兼続は宴会の途中から俺のそばを離れなくなった。
多くの者が眠りにつく中、俺に付き従っている。
「もうしばらくは、大丈夫です。それよりこれは何ですか?」
「見たままの農業用ロボだ。見たところ大隅の国は田畑が荒れ放題だった。ロボ達に手入れをしてもらう。異存は無いな」
大隅には南にまだ街がある。
肝付の屋敷がここにあると言う事は、他の街も手入れはされていないだろう。
一気にアリスを大量投入して終わらせないと、田植えが間に合わないはずだ。
そう思って、ミサにフォリスさんを大阪に連れていってもらって、アリス達を呼んで来てもらったのだ。
「も、もちろんです。凄いものですな。木田家にはこんなロボまであるのですか?」
「ふふふ、そんな事より、はやく田植えまで済ましておかないと、秋の収穫に間に合わない。明日から領内をロボが自由に行動できるように手配してくれ」
「はっ、はい。うおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!! すごい数が来ています」
「手の空いている者を全部呼んだ。数万は来るぞ」
「す、数万!!」
「ご主人様、ここの駐車場に収まりきらない者は、ふもとの学校の校庭に降ろします」
大阪から九州まで長距離移動してきたフォリスさんが報告に来てくれた。
「わかりました。フォリスさんありがとう」
「いいえ、いいえ。ご主人様が御礼など恐れ多いです」
この後、ロボ達に指示を出して、夜が明けると朝食を済まして、日向に向おうとした。
「やくまるー!! いつまで寝ている。起きてお供をしねえか。本当は俺がいきてえが、俺は仕事が出来た。おめーに任せる粗相のねえようにな」
重臣薬丸が、兼続にたたき起こされた。
どうやら、関所までお供をしてくれるようだ。
関所の番兵が粗相をしないように気を使ってくれたようだ。
国道を少し進むと、肝属家の関所が見えてきた。
「とまれーー!!」
番兵が、両手を広げ俺達を止めた。
薬丸がスケさんの後ろに隠れて姿を隠し気配を消している。
「うおっ!! おかしら!! 見てください!! マブイスケですぜ!!」
マ、マブイスケって。
「うむ、おかしい。こんな美人が肝属領を通り抜けられるわけがねえ」
「見てください。こいつは美人なうえに乳もでかい」
「すげーー!!」
番兵達の視線がミサの一点に釘付けだ。半分でてるしな。しょうがねえ。
俺は、薬丸がどんな顔をしているのかと視線を移したら、恥ずかしそうに真っ赤になっている。
これが、昨日までのお前達の姿だぞと俺は言ってやりたかった。
「お前らは、どこから来た。肝属家では美人は無事で入れねえはずだ。……まさか関所破りをして通り抜けてきたのか!! 関所破りは重罪だ。何をされても文句は言えないぞ! さあ、申し開きをして見ろ!」
おーーい、薬丸、そろそろ出番だぞー。
めんどーくさいから、粗相の無いうちに止めてくれよーー。
「わ、私達は、関所破りなどと言う恐れ多い事はいたしません。これが通行手形です」
久美子さんが、笑いを押し殺しているためか良い具合に体が震えている。
通行手形を出す手がガタガタ震えて、丁度おびえているように見える。
「けっ! こんなもん役に立つかよ! であえーー、であえーー!! 関所破りだー。引っ捕らえよ。女にはケガをさせるな。一番美人は兼続様に献上しないといけねえ。男は殺してかまわん。いや、むしろ邪魔だ殺してしまえ」
「か、かしらー! どいつが一番の美人ですか?」
「ば、バカヤローー、そんなもん…………本当だ。どれだ? 二人だけはあきらかにブスだが、一人は滅茶苦茶美人だ。顔だけならこの女だ。だが、おっぱい込みならこいつと引き分けだ。この美少女は、少女じゃ無ければ一番かもしれん。うーーむ」
その二人もブスじゃ無いよ、ちゃんと美人だから良く見て。
「おかしら、良く見たらこの二人も相当な美人ですぜ。どうせなら。この二人を献上して、三人は俺達で楽しみませんか?」
「ば、ばかやろーーー!!! 名案じゃねえか!」
そろそろ、いいんじゃねえかな。
薬丸さーんどこまで引っ張る気。
「よーーし、者どもーー引っ捕らえろーー!!」
「ふっ! 謙之信さん、スケさん、カクさん、少しお相手してさしあげなさい」
久美子さんが笑いながら言った。
「うおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!」
「オイサスト! シュヴァイン!」
番兵達が三十人ほどで一斉に襲って来た。
パンツがどうとか、おっぱいがどうとか言われたくないためか、久美子さんが男三人のアンナメーダーマンスリーに戦わせている。
「すごいもんですなあ。味方として戦うとこんなに心強いのですなあ。負ける気が微塵もしません」
薬丸が感心している。
あっという間に番兵三十人が地面にはいつくばった。
「く、くそおーー!! なんなんだ!! なんなんだてめーたちはー!!!!」
「スケさん、カクさん、もう良いでしょう」
薬丸が言った。
まさか、このおっさんこれがやりたかったのかー!!
「うわあ!! や、薬丸様!! はっ、ははーーっ」
番兵が全員平伏した。
「ふぉふぉふぉ! お前達、我が肝属家は、木田家の配下となった」
何だか薬丸のおっさんがどこぞの隠居爺に見えてきたよ。
「そうです。木田家の配下です」
俺が言った。
「うるせーーんだよ! ぶたーー!! てめーは何にもしてねーじゃねーか、しゃしゃり出るなー!!」
ご、ごもっとも。
俺は口の前でチャックを閉める真似をした。
「てめー!! なめているのかーー!!」
あかーーん。さらに怒らせてしまった。
こういうとき豚顔は損だ。
たいてい最底辺扱いだ。
まあ、もともと最底辺のおじさんなんですけどね。
「こらこら、静かにしないか。まだわしが話している」
「はっ! 申し訳ありません!」
「よいか、これよりは、木田家の一員として武士道にのっとり、礼節をわきまえて行動する。すぐには出来ないかもしれないが山賊は卒業だ。出来ない者は出ていってもらってかまわない。わかったな」
「ははっ! しかし、木田家とは、あの関東木田家ですよね?」
「そうだ!」
「すげーー!! あの日本最大勢力の木田家かー!!」
「俺も木田家の一員になりたいと思っていたんだー!!!!」
「これで、新政府軍を恐れる事もねえ」
「ありがてえ、ありがてえ」
手を合せる者まで出てきた。
「しかし、薬丸様。どうやって、交渉したのですか?」
「ふふふ、木田の大殿が来て下さったんだ」
「えええええーーーーーっ!!! こんな、ど田舎にわざわざ来て下さったのですか?」
「ありがてえー、ありがてえー」
番兵達が、また手を合せている。
「ふぉふぉふぉ!! このお方こそ、木田家の大殿、木田とう様にあらせられるぞー! 一同の者頭が高ーーい!! 控えおろーー!!」
「ええーーっ!!!! こ、この方がーー!! はははーーっ!!!!」
おいおい薬丸のおっさん、こっちもやりたかったのかよーー。
番兵達は、すでに薬丸に対して控えていたのでさらに低い姿勢になろうとした。
それ、もう伏せですから。
俺達は無事肝属家の大隅を出て日向にむかった。
「ロ、ロボだ! ロボが来た!」
兼続が俺の右隣で驚いている。左隣には久遠さんがいる。
アリスの体はサスリル製で銀色だ。
かがり火を反射すると、アニメで良く見る未来のアンドロイドのように見える。
説明が面倒臭いので、ロボで通そうと思う。
「兼続、疲れただろう。もう寝たらどうだ」
兼続は宴会の途中から俺のそばを離れなくなった。
多くの者が眠りにつく中、俺に付き従っている。
「もうしばらくは、大丈夫です。それよりこれは何ですか?」
「見たままの農業用ロボだ。見たところ大隅の国は田畑が荒れ放題だった。ロボ達に手入れをしてもらう。異存は無いな」
大隅には南にまだ街がある。
肝付の屋敷がここにあると言う事は、他の街も手入れはされていないだろう。
一気にアリスを大量投入して終わらせないと、田植えが間に合わないはずだ。
そう思って、ミサにフォリスさんを大阪に連れていってもらって、アリス達を呼んで来てもらったのだ。
「も、もちろんです。凄いものですな。木田家にはこんなロボまであるのですか?」
「ふふふ、そんな事より、はやく田植えまで済ましておかないと、秋の収穫に間に合わない。明日から領内をロボが自由に行動できるように手配してくれ」
「はっ、はい。うおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!! すごい数が来ています」
「手の空いている者を全部呼んだ。数万は来るぞ」
「す、数万!!」
「ご主人様、ここの駐車場に収まりきらない者は、ふもとの学校の校庭に降ろします」
大阪から九州まで長距離移動してきたフォリスさんが報告に来てくれた。
「わかりました。フォリスさんありがとう」
「いいえ、いいえ。ご主人様が御礼など恐れ多いです」
この後、ロボ達に指示を出して、夜が明けると朝食を済まして、日向に向おうとした。
「やくまるー!! いつまで寝ている。起きてお供をしねえか。本当は俺がいきてえが、俺は仕事が出来た。おめーに任せる粗相のねえようにな」
重臣薬丸が、兼続にたたき起こされた。
どうやら、関所までお供をしてくれるようだ。
関所の番兵が粗相をしないように気を使ってくれたようだ。
国道を少し進むと、肝属家の関所が見えてきた。
「とまれーー!!」
番兵が、両手を広げ俺達を止めた。
薬丸がスケさんの後ろに隠れて姿を隠し気配を消している。
「うおっ!! おかしら!! 見てください!! マブイスケですぜ!!」
マ、マブイスケって。
「うむ、おかしい。こんな美人が肝属領を通り抜けられるわけがねえ」
「見てください。こいつは美人なうえに乳もでかい」
「すげーー!!」
番兵達の視線がミサの一点に釘付けだ。半分でてるしな。しょうがねえ。
俺は、薬丸がどんな顔をしているのかと視線を移したら、恥ずかしそうに真っ赤になっている。
これが、昨日までのお前達の姿だぞと俺は言ってやりたかった。
「お前らは、どこから来た。肝属家では美人は無事で入れねえはずだ。……まさか関所破りをして通り抜けてきたのか!! 関所破りは重罪だ。何をされても文句は言えないぞ! さあ、申し開きをして見ろ!」
おーーい、薬丸、そろそろ出番だぞー。
めんどーくさいから、粗相の無いうちに止めてくれよーー。
「わ、私達は、関所破りなどと言う恐れ多い事はいたしません。これが通行手形です」
久美子さんが、笑いを押し殺しているためか良い具合に体が震えている。
通行手形を出す手がガタガタ震えて、丁度おびえているように見える。
「けっ! こんなもん役に立つかよ! であえーー、であえーー!! 関所破りだー。引っ捕らえよ。女にはケガをさせるな。一番美人は兼続様に献上しないといけねえ。男は殺してかまわん。いや、むしろ邪魔だ殺してしまえ」
「か、かしらー! どいつが一番の美人ですか?」
「ば、バカヤローー、そんなもん…………本当だ。どれだ? 二人だけはあきらかにブスだが、一人は滅茶苦茶美人だ。顔だけならこの女だ。だが、おっぱい込みならこいつと引き分けだ。この美少女は、少女じゃ無ければ一番かもしれん。うーーむ」
その二人もブスじゃ無いよ、ちゃんと美人だから良く見て。
「おかしら、良く見たらこの二人も相当な美人ですぜ。どうせなら。この二人を献上して、三人は俺達で楽しみませんか?」
「ば、ばかやろーーー!!! 名案じゃねえか!」
そろそろ、いいんじゃねえかな。
薬丸さーんどこまで引っ張る気。
「よーーし、者どもーー引っ捕らえろーー!!」
「ふっ! 謙之信さん、スケさん、カクさん、少しお相手してさしあげなさい」
久美子さんが笑いながら言った。
「うおおおおおおおおおーーーーーーーー!!!!!」
「オイサスト! シュヴァイン!」
番兵達が三十人ほどで一斉に襲って来た。
パンツがどうとか、おっぱいがどうとか言われたくないためか、久美子さんが男三人のアンナメーダーマンスリーに戦わせている。
「すごいもんですなあ。味方として戦うとこんなに心強いのですなあ。負ける気が微塵もしません」
薬丸が感心している。
あっという間に番兵三十人が地面にはいつくばった。
「く、くそおーー!! なんなんだ!! なんなんだてめーたちはー!!!!」
「スケさん、カクさん、もう良いでしょう」
薬丸が言った。
まさか、このおっさんこれがやりたかったのかー!!
「うわあ!! や、薬丸様!! はっ、ははーーっ」
番兵が全員平伏した。
「ふぉふぉふぉ! お前達、我が肝属家は、木田家の配下となった」
何だか薬丸のおっさんがどこぞの隠居爺に見えてきたよ。
「そうです。木田家の配下です」
俺が言った。
「うるせーーんだよ! ぶたーー!! てめーは何にもしてねーじゃねーか、しゃしゃり出るなー!!」
ご、ごもっとも。
俺は口の前でチャックを閉める真似をした。
「てめー!! なめているのかーー!!」
あかーーん。さらに怒らせてしまった。
こういうとき豚顔は損だ。
たいてい最底辺扱いだ。
まあ、もともと最底辺のおじさんなんですけどね。
「こらこら、静かにしないか。まだわしが話している」
「はっ! 申し訳ありません!」
「よいか、これよりは、木田家の一員として武士道にのっとり、礼節をわきまえて行動する。すぐには出来ないかもしれないが山賊は卒業だ。出来ない者は出ていってもらってかまわない。わかったな」
「ははっ! しかし、木田家とは、あの関東木田家ですよね?」
「そうだ!」
「すげーー!! あの日本最大勢力の木田家かー!!」
「俺も木田家の一員になりたいと思っていたんだー!!!!」
「これで、新政府軍を恐れる事もねえ」
「ありがてえ、ありがてえ」
手を合せる者まで出てきた。
「しかし、薬丸様。どうやって、交渉したのですか?」
「ふふふ、木田の大殿が来て下さったんだ」
「えええええーーーーーっ!!! こんな、ど田舎にわざわざ来て下さったのですか?」
「ありがてえー、ありがてえー」
番兵達が、また手を合せている。
「ふぉふぉふぉ!! このお方こそ、木田家の大殿、木田とう様にあらせられるぞー! 一同の者頭が高ーーい!! 控えおろーー!!」
「ええーーっ!!!! こ、この方がーー!! はははーーっ!!!!」
おいおい薬丸のおっさん、こっちもやりたかったのかよーー。
番兵達は、すでに薬丸に対して控えていたのでさらに低い姿勢になろうとした。
それ、もう伏せですから。
俺達は無事肝属家の大隅を出て日向にむかった。
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