87 / 100
第187章『切り捨てる』
しおりを挟む
第187章『切り捨てる』
「基本的な扱い方は教えたが、ここから先は戦術戦略を扱う人間に判断してもらわんと私にはどうにも出来ん」
「どういう事だ?」
兵員を交代させつつの実射訓練が開始されてから一週間程経った或る日、対馬区から戻り書類を片付けていた高根の執務室をタカコが訪れた。緊張感が湛えられているわけではないが若干の重苦しさを感じさせる彼女の表情に、どうやら良い話ではないらしい、そう思いつつ高根は立ち上がり、ソファへの着席を促しながら自らもその向かいへと腰を下ろす。
「んで?俺に判断しろってのは?」
「……大切な部下を、護るべき非戦闘員を、どれだけ見殺しにするつもりが有るのかって事だ」
「……乱戦状態になった時に同士討ちを前提として散弾銃を使用するのか、総崩れの危険性が有っても太刀の使用に切り替えるのか、そういう事か」
「……そうだ、こればかりは部外者の私が判断出来る事じゃない。どちらを大和が選択したとしても私は教える事は出来るが、決めるのは外国人の私じゃない、大和人であるお前達だ」
淡々と紡がれるタカコの言葉、まだ残っていたらしい黒川も何かを察知したのか途中で入って来て高根の隣へと腰を下ろし、更にそこに横山が続き、最後に敦賀と小此木が入って来てこちらはタカコの隣へと腰を下ろした。
タカコから突然に投げ掛けられた問い、この場の大和人全員がそれを少しも考えなかったわけではない、寧ろ、常に頭の隅にそれが引っ掛かっていた。二度の活骸の本土侵攻、特に博多市街地への侵攻の時は乱戦という言葉も可愛らしく思える程の混乱の様相を呈していた、あの状態が再びこの国に齎された時、銃口を向けた活骸の向こうには戦友や部下、そして護るべき非戦闘員がいるであろう事は容易に想像がつく。
「参考迄に聞かせてくれ、ワシントンはどういう考え方をしてるんだ?」
「……銃器を使用し常に一定の距離を保つ戦略と戦術を基本とする我々は、活骸との混戦はそもそも想定していない。活骸の向こう側に友軍がいるというのは、つまり、何等かの結果取り残されたという事だ。活骸との接触を徹底的に忌避して来た我々にとってそれは……その時点で既に戦死したものと考えられている」
「……本隊を生かす為に、そこからはぐれた部隊も人間も切り捨てる……そういう事だな?」
静かな高根の言葉、タカコはそれに直ぐには答えず、四人の鋭く真っ直ぐな視線を暫く黙したまま受け止めた後、ゆっくりと、しかしはっきりと答えを口にした。
「そうだ、我が軍は活骸との接触戦闘という概念も技術も持っていなかった、はぐれた人間を助けに向かえば部隊と部隊の間にまた活骸を挟む事になり、それを繰り返せば銃器は使用不能になる……そうなれば遠からず総崩れだ。それを避ける為にそもそもの戦線の維持は徹底していたし、そこからはぐれた者は見捨てて来た」
それに言葉を返したのは黒川、彼の脳裏に浮かんだのは博多侵攻の時に間近で見たタカコの鬼神の如き戦い振り、その後彼女を襲った災難については未だに引け目が有るのか若干気後れした様に、それでも当時の事を問い掛ける。
「博多侵攻の時、お前はナイフと拳銃だけで活骸を殺しまくってただろう?だから、ワシントン軍自体にも活骸との接触戦闘の知識というか技術の蓄積は有ると思ってたんだが、違うのか?」
そう言えば、と、敦賀も以前対馬区へ出撃した時に見たタカコの戦い振りを思い出す。説明を求める視線を送れば、タカコは黒川と敦賀のそれを受け止めつつゆっくりと話し始めた。
「今迄に何度も言って来たが、私が束ねている部隊も私自身も活骸との戦いが専門じゃない、対人戦闘が専門なんだ。人間は頭を使う、武器も使う、だから、離れたところから銃で撃てばお仕舞いとはいかない。罠を仕掛ける事も有れば待ち伏せして襲撃する事も有るし、ナイフ一本や素手での接触戦闘になる事も有る。私の技術はそんな戦いの蓄積で磨かれ研ぎ澄まされて来た。タツさんや敦賀が見たのは、対人の技術を活骸に応用しただけだ。自分で言うのも何だが、これは訓練でどうにかなる様なものじゃない、本人の生まれ持った資質や才能、それが大きく関わってる。私は自分と同程度の能力を持った人間を集めて部隊を立ち上げた、手足として使う為に。我々はワシントン軍の平均ではないし、我々の持つ技術はワシントン軍の大多数は持っていないんだ」
「……まさに特殊部隊、って事か」
「ああ、そうだ」
タカコの持つ技量を伝授出来れば、一瞬でもそう思ったのは黒川と敦賀だけではなく高根と横山も同じだったのか一様に残念そうな表情を浮かべ、さてどうしたものかといった様子でソファの背凭れへと身体を預け揃って天井を仰ぐ。
そもそも話の発端は銃の使用を前提とした、何を切り捨てるかどうかの線引きの話だった筈だ、それを避ける為に接触戦闘を検討するのでは本末転倒も良いところだろう。いつかはきちんと考えなければいけなかったであろう事、高根と黒川はその事を胸中で改めて自分へと問い掛け、やがて辿り着いた答え、それが相手も同じであろうと視線を合わせて、一つ、大きく頷き合う。
「……太刀での戦闘を捨てる事は無い、それでも散弾銃の使用が主体となる戦略戦術へと大和全体が舵を切るだろう。活骸と人間が入り混じっている状態ならその人間はどっちにしろ直ぐに食い殺される、それなら……可哀相だが、活骸諸共撃ち殺して楽にしてやった方が良い」
「……俺も真吾と同意見だ……たった一人でも見捨てる事はしたくないが、それで全体を死なせるわけにはいかん。それを防ぐ為なら、殺せという命令は出すし、その責任も重さも、発令した俺達が受け止める」
静かな、同時に強い意志を感じさせる確かな言葉。高根と黒川の二人から出たその言葉を受け止め、タカコは一つ、しっかりと頷いて見せる。
「分かった、その方向で組み立てよう。素案が出来たら持って来るから確認してくれ」
そう言って立ち上がり、軽く挙手敬礼をして執務室を出て行くタカコ、敦賀が静かにその後を追って出て行き、室内には高根達四人が残された。
小さな、小さな背中、ほんの時折ではあるが護ってやりたいとすら思わせるその背中と双肩には、想像もつかない程の大勢の命と重い責任が今も乗っているのだろう。そして、小さな手の細い指、そこを擦り抜けて逝った命もその手が終わらせた命も、自分達が考えるよりもずっと多いのだろう。
「……あいつからあんな話して来るなんてなぁ……俺等よりもずっとしんどい戦いと決断の連続だったんだろうなぁ……」
天井を見上げて呟く高根、その言葉に頷く他の三人は彼の意識には無く、無性に家に帰りたいと、ぼんやりとそんな事を考えていた。
「基本的な扱い方は教えたが、ここから先は戦術戦略を扱う人間に判断してもらわんと私にはどうにも出来ん」
「どういう事だ?」
兵員を交代させつつの実射訓練が開始されてから一週間程経った或る日、対馬区から戻り書類を片付けていた高根の執務室をタカコが訪れた。緊張感が湛えられているわけではないが若干の重苦しさを感じさせる彼女の表情に、どうやら良い話ではないらしい、そう思いつつ高根は立ち上がり、ソファへの着席を促しながら自らもその向かいへと腰を下ろす。
「んで?俺に判断しろってのは?」
「……大切な部下を、護るべき非戦闘員を、どれだけ見殺しにするつもりが有るのかって事だ」
「……乱戦状態になった時に同士討ちを前提として散弾銃を使用するのか、総崩れの危険性が有っても太刀の使用に切り替えるのか、そういう事か」
「……そうだ、こればかりは部外者の私が判断出来る事じゃない。どちらを大和が選択したとしても私は教える事は出来るが、決めるのは外国人の私じゃない、大和人であるお前達だ」
淡々と紡がれるタカコの言葉、まだ残っていたらしい黒川も何かを察知したのか途中で入って来て高根の隣へと腰を下ろし、更にそこに横山が続き、最後に敦賀と小此木が入って来てこちらはタカコの隣へと腰を下ろした。
タカコから突然に投げ掛けられた問い、この場の大和人全員がそれを少しも考えなかったわけではない、寧ろ、常に頭の隅にそれが引っ掛かっていた。二度の活骸の本土侵攻、特に博多市街地への侵攻の時は乱戦という言葉も可愛らしく思える程の混乱の様相を呈していた、あの状態が再びこの国に齎された時、銃口を向けた活骸の向こうには戦友や部下、そして護るべき非戦闘員がいるであろう事は容易に想像がつく。
「参考迄に聞かせてくれ、ワシントンはどういう考え方をしてるんだ?」
「……銃器を使用し常に一定の距離を保つ戦略と戦術を基本とする我々は、活骸との混戦はそもそも想定していない。活骸の向こう側に友軍がいるというのは、つまり、何等かの結果取り残されたという事だ。活骸との接触を徹底的に忌避して来た我々にとってそれは……その時点で既に戦死したものと考えられている」
「……本隊を生かす為に、そこからはぐれた部隊も人間も切り捨てる……そういう事だな?」
静かな高根の言葉、タカコはそれに直ぐには答えず、四人の鋭く真っ直ぐな視線を暫く黙したまま受け止めた後、ゆっくりと、しかしはっきりと答えを口にした。
「そうだ、我が軍は活骸との接触戦闘という概念も技術も持っていなかった、はぐれた人間を助けに向かえば部隊と部隊の間にまた活骸を挟む事になり、それを繰り返せば銃器は使用不能になる……そうなれば遠からず総崩れだ。それを避ける為にそもそもの戦線の維持は徹底していたし、そこからはぐれた者は見捨てて来た」
それに言葉を返したのは黒川、彼の脳裏に浮かんだのは博多侵攻の時に間近で見たタカコの鬼神の如き戦い振り、その後彼女を襲った災難については未だに引け目が有るのか若干気後れした様に、それでも当時の事を問い掛ける。
「博多侵攻の時、お前はナイフと拳銃だけで活骸を殺しまくってただろう?だから、ワシントン軍自体にも活骸との接触戦闘の知識というか技術の蓄積は有ると思ってたんだが、違うのか?」
そう言えば、と、敦賀も以前対馬区へ出撃した時に見たタカコの戦い振りを思い出す。説明を求める視線を送れば、タカコは黒川と敦賀のそれを受け止めつつゆっくりと話し始めた。
「今迄に何度も言って来たが、私が束ねている部隊も私自身も活骸との戦いが専門じゃない、対人戦闘が専門なんだ。人間は頭を使う、武器も使う、だから、離れたところから銃で撃てばお仕舞いとはいかない。罠を仕掛ける事も有れば待ち伏せして襲撃する事も有るし、ナイフ一本や素手での接触戦闘になる事も有る。私の技術はそんな戦いの蓄積で磨かれ研ぎ澄まされて来た。タツさんや敦賀が見たのは、対人の技術を活骸に応用しただけだ。自分で言うのも何だが、これは訓練でどうにかなる様なものじゃない、本人の生まれ持った資質や才能、それが大きく関わってる。私は自分と同程度の能力を持った人間を集めて部隊を立ち上げた、手足として使う為に。我々はワシントン軍の平均ではないし、我々の持つ技術はワシントン軍の大多数は持っていないんだ」
「……まさに特殊部隊、って事か」
「ああ、そうだ」
タカコの持つ技量を伝授出来れば、一瞬でもそう思ったのは黒川と敦賀だけではなく高根と横山も同じだったのか一様に残念そうな表情を浮かべ、さてどうしたものかといった様子でソファの背凭れへと身体を預け揃って天井を仰ぐ。
そもそも話の発端は銃の使用を前提とした、何を切り捨てるかどうかの線引きの話だった筈だ、それを避ける為に接触戦闘を検討するのでは本末転倒も良いところだろう。いつかはきちんと考えなければいけなかったであろう事、高根と黒川はその事を胸中で改めて自分へと問い掛け、やがて辿り着いた答え、それが相手も同じであろうと視線を合わせて、一つ、大きく頷き合う。
「……太刀での戦闘を捨てる事は無い、それでも散弾銃の使用が主体となる戦略戦術へと大和全体が舵を切るだろう。活骸と人間が入り混じっている状態ならその人間はどっちにしろ直ぐに食い殺される、それなら……可哀相だが、活骸諸共撃ち殺して楽にしてやった方が良い」
「……俺も真吾と同意見だ……たった一人でも見捨てる事はしたくないが、それで全体を死なせるわけにはいかん。それを防ぐ為なら、殺せという命令は出すし、その責任も重さも、発令した俺達が受け止める」
静かな、同時に強い意志を感じさせる確かな言葉。高根と黒川の二人から出たその言葉を受け止め、タカコは一つ、しっかりと頷いて見せる。
「分かった、その方向で組み立てよう。素案が出来たら持って来るから確認してくれ」
そう言って立ち上がり、軽く挙手敬礼をして執務室を出て行くタカコ、敦賀が静かにその後を追って出て行き、室内には高根達四人が残された。
小さな、小さな背中、ほんの時折ではあるが護ってやりたいとすら思わせるその背中と双肩には、想像もつかない程の大勢の命と重い責任が今も乗っているのだろう。そして、小さな手の細い指、そこを擦り抜けて逝った命もその手が終わらせた命も、自分達が考えるよりもずっと多いのだろう。
「……あいつからあんな話して来るなんてなぁ……俺等よりもずっとしんどい戦いと決断の連続だったんだろうなぁ……」
天井を見上げて呟く高根、その言葉に頷く他の三人は彼の意識には無く、無性に家に帰りたいと、ぼんやりとそんな事を考えていた。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
女神に頼まれましたけど
実川えむ
ファンタジー
雷が光る中、催される、卒業パーティー。
その主役の一人である王太子が、肩までのストレートの金髪をかきあげながら、鼻を鳴らして見下ろす。
「リザベーテ、私、オーガスタス・グリフィン・ロウセルは、貴様との婚約を破棄すっ……!?」
ドンガラガッシャーン!
「ひぃぃっ!?」
情けない叫びとともに、婚約破棄劇場は始まった。
※王道の『婚約破棄』モノが書きたかった……
※ざまぁ要素は後日談にする予定……
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる