99 / 100
第299章『一線』
しおりを挟む
第299章『一線』
最優先目標、ワシントン軍特殊部隊指揮官であるタカコ・シミズ大佐、その彼女は現在鳥栖演習場の中にいる様で、今自分達が侵入して来た役場跡地の内部にはいないらしい。大和正規軍を取り漏らす事になったとしても捕獲し連れ帰れ、そう言わしめる程の重要人物と対峙出来ないのは少々つまらない気もするが、そこは仕事だと割り切って自分達は中の人間を始末する事に注力するか、男はそんな事を考えつつ小銃を持ち直し周囲へと気を配る。
自分達よりも先に正面から入った部隊は全滅の憂き目を見たらしい、入口に対人地雷を仕掛けられ、それから逃れる事の出来た残りも小銃の掃射を受けたらしく入口近くに全員が死体となって転がっていた。中に入ってからもあちこちに大小問わず罠が仕掛けられ、それを無力化しつつの歩みはひどく遅く、その間にも上層階からか、狙撃銃の発砲音が聞こえて来る。その合間合間に仲間が携行砲で応戦している様子も音と振動で伝わって来るものの、ずぶの素人同然だと思っていた大和軍の、思っていたよりもずっと統制の取れた動きに若干の苛立ちを感じてしまう。
タカコ・シミズとその部下達と大和軍の間でどんな密約が為されたのかは分からないが、それでも相応の技術供与の便宜がワシントン側から計られているいる事が窺い知れる現状、特殊部隊の指揮官殿は随分と『柔軟な』対応をした様子だと吐き捨て、小さく舌打ちをした。ワシントン勢が出ているのは当然として、大和軍の練度も想定していたよりも随分と高い。教導隊が創設された事は鳥栖の演習場の動きを見ていて把握はしていたが、それとほぼ同時進行で隊員を選抜し特殊部隊としての動きも仕込んでいた事が窺え、少々相手を見縊り過ぎていた様だ、そう自分達の甘さを戒める。
しかし今更それを取り戻す事も出来ず、とにかく目の前に有る事態への対処を、そう意識を切り替えようとした時、前方に人の気配が現れた。他に教えようとしたが建物の中に入ってからは掃討を優先させるという事で部隊全員が単独で動いており近くには誰もおらず、相手の力を過小評価してその選択をした事に若干の後悔をしつつ、相手の気配も一つである事に望みを賭けるか、そう考え、気配を殺して静かに歩みを進めた。
『行き止まりかよ……クソが』
聞こえて来たのは女の声、ワシントン語だが、誰だ、そう思いながら物陰へと身を潜めれば、先へと進めなかったのであろう相手が、曲がり角の向こうから、こちらの様子を窺いながら静かに出て来る。その姿は現在演習場内に出ている筈の最優先対象、戻って来ていたのか、男はそう考えながら対象が小銃を持っていない事を確認し、素早く、最小限の動きで物陰から対象の前へと飛び出した。
『動くな』
途端に相手の顔に差す緊張の色、近くに銃を置いているのか咄嗟にそちらへと動こうとするのを銃口で追い掛ければ、振り切るのは無理だと悟ったのか悔しそうな面持ちになりつつもその場へと立ち止まった。
『無駄な抵抗をしなければ殺す気は無い、一緒に来てもらう。生かして連れて来いという命令だ』
『……断ったら?』
『残念だが、この場で死んでもらう』
単純且つ明確な返答、そこに何の含みも嘘も無い事は相手にも伝わったのだろう、ほんの僅かな時間何かを考える素振りを見せた対象はやがて諦めた様に溜息を吐き、そして、静かに両手を上へと掲げて見せる。
『……分かったよ、連れて行け。部下にも同じ扱いを』
『それは約束出来ない、連れ帰れと命令されているのはお前だけだ。他は抵抗を見せれば即座に殺す』
『……クソ野郎が……!!』
『それが命令だ』
部下の安全は保証出来ないという言葉に俄かに気色ばむが、それでも状況の不利はよく分かっているのか、鋭い眼差しで睨み付けつつも動きはしない様子に、男は
『動くなよ、拘束する』
と、短くそう言って腰に付けた袋から手錠を取り出しつつ対象へと歩み寄った。
対象はそれ以上は抵抗する事も悪態を吐く事も無く、それでも完全に拘束する迄は気も抜けない、拘束後も即時離脱しなければ応援が来るだろう、状況を甘く考えてはいられないと手早く手錠を掛け、歩き出そうとした、その時だった。
「やれ」
たった二音の短い大和語、その意味を図りかねた刹那、突然背後に大きな気配が現れた事に気付くと同時に、ごきん、という音と共に視界が九十度のほぼ真横へと倒され、それから僅かに遅れて身体が床へと倒れ込むのを男は感じ、それが男がこの世で感じた最後の感覚となった。
「綺麗に決めたじゃないか、やるね」
「危ねぇ橋渡りやがる……別にこうしなくても良かったんじゃねぇのか」
既に事切れた男の前に立つ二人、タカコと、そして敦賀。先程迄の緊張感は何処ぞへと消え失せたタカコが笑いながら言えば、呆れた様子で敦賀が言葉を返しつつ男の死体をまさぐり鍵を探し出し、タカコへと後ろ手に掛けられた手錠を外してやる。
「いやいや、確証は有ったが、念の為確かめておこうと思ってな」
「……何をだよ」
「お前が人を殺せるかどうか」
「……どういう意味だ」
唐突なタカコの言葉、活骸へと変異した仲間や子供も今迄に殺しているというのに今更何を、そう思い眉間に皺を寄せる敦賀を見上げてにやりと笑い、タカコは言葉を続けた。
「活骸と人間、この両者の間には大きな隔たりが有る、物理的にもそうだが、それを殺そうとする人間の心理的にもな。私と一緒にいる以上、活骸を殺すのと同程度にあっさりと人間を殺せないと駄目だ、でないとお前も私も死ぬ事になる」
「……それで?」
「鳥栖曝露の時、お前、屋上で飛び出した私の後を追って出て来て、敵をあっさり斬り殺しただろう?あの時に、『ああ、こいつは私と同じ世界に立ってるんだな』って思ったんだよ、人を殺す事を割り切れて、それで壊れてしまわないで済む世界に。だから、今回のバディに選んだんだ。でも、念の為にもう一度それを確かめたのさ、一線を余裕で超えられて、それを気に病まないでいられる、イカレ野郎かどうかをな」
「……それで?合格か、俺は」
「合格合格、逆にあっさりし過ぎてて若干引き気味な位よ、タカコさん」
事も無げにそう言い放ちからからと笑うタカコ、自分がもし躊躇してしまったら、それで反応が遅れたらどうするつもりだったのかと若干の頭痛を感じつつ彼女の顔を見れば、返されたのは真っ直ぐな強い眼差し。ああ、こいつは自分の感性と、そして俺の事を全面的に信用しているのだ、そこに疑問も疑念も生まれる余地は欠片も無いのだ、敦賀はそう思い至り、溜息を吐きつつ外した手錠と鍵を腰に付けた袋へと仕舞い込み、それからタカコの頭を少々乱暴に撫で回した。
「無茶し過ぎだ馬鹿女、お前はアレか、部下や旦那や周囲に心労与えるのが趣味なのか」
「んー……趣味ってか、生き甲斐?」
「……殺すぞ……とにかく、行くぞ」
ケインやヴィンスが事有る毎に浮かべていたげんなりとした面持ち、今なら彼等があんな顔をしていた理由もその気持ちもよく分かる、敦賀はそんな事を思いつつ歩き出し、タカコがその後に続き、二人はまた何処かへと消えて行った。
最優先目標、ワシントン軍特殊部隊指揮官であるタカコ・シミズ大佐、その彼女は現在鳥栖演習場の中にいる様で、今自分達が侵入して来た役場跡地の内部にはいないらしい。大和正規軍を取り漏らす事になったとしても捕獲し連れ帰れ、そう言わしめる程の重要人物と対峙出来ないのは少々つまらない気もするが、そこは仕事だと割り切って自分達は中の人間を始末する事に注力するか、男はそんな事を考えつつ小銃を持ち直し周囲へと気を配る。
自分達よりも先に正面から入った部隊は全滅の憂き目を見たらしい、入口に対人地雷を仕掛けられ、それから逃れる事の出来た残りも小銃の掃射を受けたらしく入口近くに全員が死体となって転がっていた。中に入ってからもあちこちに大小問わず罠が仕掛けられ、それを無力化しつつの歩みはひどく遅く、その間にも上層階からか、狙撃銃の発砲音が聞こえて来る。その合間合間に仲間が携行砲で応戦している様子も音と振動で伝わって来るものの、ずぶの素人同然だと思っていた大和軍の、思っていたよりもずっと統制の取れた動きに若干の苛立ちを感じてしまう。
タカコ・シミズとその部下達と大和軍の間でどんな密約が為されたのかは分からないが、それでも相応の技術供与の便宜がワシントン側から計られているいる事が窺い知れる現状、特殊部隊の指揮官殿は随分と『柔軟な』対応をした様子だと吐き捨て、小さく舌打ちをした。ワシントン勢が出ているのは当然として、大和軍の練度も想定していたよりも随分と高い。教導隊が創設された事は鳥栖の演習場の動きを見ていて把握はしていたが、それとほぼ同時進行で隊員を選抜し特殊部隊としての動きも仕込んでいた事が窺え、少々相手を見縊り過ぎていた様だ、そう自分達の甘さを戒める。
しかし今更それを取り戻す事も出来ず、とにかく目の前に有る事態への対処を、そう意識を切り替えようとした時、前方に人の気配が現れた。他に教えようとしたが建物の中に入ってからは掃討を優先させるという事で部隊全員が単独で動いており近くには誰もおらず、相手の力を過小評価してその選択をした事に若干の後悔をしつつ、相手の気配も一つである事に望みを賭けるか、そう考え、気配を殺して静かに歩みを進めた。
『行き止まりかよ……クソが』
聞こえて来たのは女の声、ワシントン語だが、誰だ、そう思いながら物陰へと身を潜めれば、先へと進めなかったのであろう相手が、曲がり角の向こうから、こちらの様子を窺いながら静かに出て来る。その姿は現在演習場内に出ている筈の最優先対象、戻って来ていたのか、男はそう考えながら対象が小銃を持っていない事を確認し、素早く、最小限の動きで物陰から対象の前へと飛び出した。
『動くな』
途端に相手の顔に差す緊張の色、近くに銃を置いているのか咄嗟にそちらへと動こうとするのを銃口で追い掛ければ、振り切るのは無理だと悟ったのか悔しそうな面持ちになりつつもその場へと立ち止まった。
『無駄な抵抗をしなければ殺す気は無い、一緒に来てもらう。生かして連れて来いという命令だ』
『……断ったら?』
『残念だが、この場で死んでもらう』
単純且つ明確な返答、そこに何の含みも嘘も無い事は相手にも伝わったのだろう、ほんの僅かな時間何かを考える素振りを見せた対象はやがて諦めた様に溜息を吐き、そして、静かに両手を上へと掲げて見せる。
『……分かったよ、連れて行け。部下にも同じ扱いを』
『それは約束出来ない、連れ帰れと命令されているのはお前だけだ。他は抵抗を見せれば即座に殺す』
『……クソ野郎が……!!』
『それが命令だ』
部下の安全は保証出来ないという言葉に俄かに気色ばむが、それでも状況の不利はよく分かっているのか、鋭い眼差しで睨み付けつつも動きはしない様子に、男は
『動くなよ、拘束する』
と、短くそう言って腰に付けた袋から手錠を取り出しつつ対象へと歩み寄った。
対象はそれ以上は抵抗する事も悪態を吐く事も無く、それでも完全に拘束する迄は気も抜けない、拘束後も即時離脱しなければ応援が来るだろう、状況を甘く考えてはいられないと手早く手錠を掛け、歩き出そうとした、その時だった。
「やれ」
たった二音の短い大和語、その意味を図りかねた刹那、突然背後に大きな気配が現れた事に気付くと同時に、ごきん、という音と共に視界が九十度のほぼ真横へと倒され、それから僅かに遅れて身体が床へと倒れ込むのを男は感じ、それが男がこの世で感じた最後の感覚となった。
「綺麗に決めたじゃないか、やるね」
「危ねぇ橋渡りやがる……別にこうしなくても良かったんじゃねぇのか」
既に事切れた男の前に立つ二人、タカコと、そして敦賀。先程迄の緊張感は何処ぞへと消え失せたタカコが笑いながら言えば、呆れた様子で敦賀が言葉を返しつつ男の死体をまさぐり鍵を探し出し、タカコへと後ろ手に掛けられた手錠を外してやる。
「いやいや、確証は有ったが、念の為確かめておこうと思ってな」
「……何をだよ」
「お前が人を殺せるかどうか」
「……どういう意味だ」
唐突なタカコの言葉、活骸へと変異した仲間や子供も今迄に殺しているというのに今更何を、そう思い眉間に皺を寄せる敦賀を見上げてにやりと笑い、タカコは言葉を続けた。
「活骸と人間、この両者の間には大きな隔たりが有る、物理的にもそうだが、それを殺そうとする人間の心理的にもな。私と一緒にいる以上、活骸を殺すのと同程度にあっさりと人間を殺せないと駄目だ、でないとお前も私も死ぬ事になる」
「……それで?」
「鳥栖曝露の時、お前、屋上で飛び出した私の後を追って出て来て、敵をあっさり斬り殺しただろう?あの時に、『ああ、こいつは私と同じ世界に立ってるんだな』って思ったんだよ、人を殺す事を割り切れて、それで壊れてしまわないで済む世界に。だから、今回のバディに選んだんだ。でも、念の為にもう一度それを確かめたのさ、一線を余裕で超えられて、それを気に病まないでいられる、イカレ野郎かどうかをな」
「……それで?合格か、俺は」
「合格合格、逆にあっさりし過ぎてて若干引き気味な位よ、タカコさん」
事も無げにそう言い放ちからからと笑うタカコ、自分がもし躊躇してしまったら、それで反応が遅れたらどうするつもりだったのかと若干の頭痛を感じつつ彼女の顔を見れば、返されたのは真っ直ぐな強い眼差し。ああ、こいつは自分の感性と、そして俺の事を全面的に信用しているのだ、そこに疑問も疑念も生まれる余地は欠片も無いのだ、敦賀はそう思い至り、溜息を吐きつつ外した手錠と鍵を腰に付けた袋へと仕舞い込み、それからタカコの頭を少々乱暴に撫で回した。
「無茶し過ぎだ馬鹿女、お前はアレか、部下や旦那や周囲に心労与えるのが趣味なのか」
「んー……趣味ってか、生き甲斐?」
「……殺すぞ……とにかく、行くぞ」
ケインやヴィンスが事有る毎に浮かべていたげんなりとした面持ち、今なら彼等があんな顔をしていた理由もその気持ちもよく分かる、敦賀はそんな事を思いつつ歩き出し、タカコがその後に続き、二人はまた何処かへと消えて行った。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
☆ほしい
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる