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第324章『算盤』
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第324章『算盤』
強い衝撃には痛みは遅れてやって来る、そんな事はよく聞くが事実なのだな、黒川はそんな事を考えつつ突然に顎に感じた衝撃と遅れてやって来た痛みを感じながら、自らが転がった冷たい床へと口腔内に湧いた血と折れてしまった歯を吐き出した。
「私が今から君を痛めつけて、それに飽きる迄一声も発しないでいられたら、君を殺す事はしないでおいてやる」
目の前の男とのそんな言葉の直後に左頬に叩き込まれた拳、座らされていた椅子から転げ落ち床に激しく身体を打ち付けたが、声を出すのだけは堪え切った。
「最前線の九州の人間とは言え所詮温室育ちで現場知らずの将官だろう?さて、そんな人間が何処迄我慢出来るか見物だな」
床に転がった黒川の腹部へと今度は半長靴の爪先を叩き込む男、それが綺麗に鳩尾に決まってしまい、途端に息が詰まり声を出すどころか呼吸すらままならず、出て来たのは息でも声でもなく大量の胃液だけ。最後に食事をしてから二十四時間以上が経過しているしこれはまぁ当然か、吐き出す時に薄らと声も出ていた様子だがそれを勘定に入れないでいてくれているのは感謝すべきなのか、そう思いつつもう一度えづいて更に胃液を吐き出せば、目の前の床に男が膝を突いたのが目に入る。
「見た目からして伊達男優男だと思っていたが、君はなかなかの硬派の様だな、黒川少将。だが、これはどうかな?」
その言葉と共に男は手にしていた布袋を黒川の頭に被せ、首のところで袋の口を手早く縛ってしまう。閉ざされた視界、今度は何をするつもりなのかと黒川が舌打ちをすれば、何の前触れも無く太腿に熱した火箸を押し当てられた様な熱さが走った。
「……!!」
遅れてやって来る鋭い痛み、ナイフを突き立てられたのだと理解した直後に刃は横に薙ぎ払われ、がりり、と、皮膚を刃が切り裂いていく感触が身体を伝わって痛みと共に脳へとやって来る。それも何とか声を堪えた黒川だったが、その後に訪れた静寂は言い様の無い不安を彼へと齎した。
視界を塞がれる事が、これから何をされるのか全く分からない事が、こんなにも人を不安にさせるのだとは知らなかった。来るなら来い、そう思っても耳に届くのは空調が立てる低い音だけ、目の粗い麻袋なので窒息の心配は無いが、それでも外の様子が全く分からない事が黒川の心に黒い焦燥感を生む。そんな中突然に、今度は手の甲へと痛みが走り、突き立てられた鋒が手を貫通して床へとカツンと当たる音を聞いた時、声は何とか飲み込んだものの、これには堪らずに床を転がり、突き刺さったナイフを遠心力を借りて遠くへと放り投げた。
「怖いだろう?視覚を完全に殺されるというのは……何をされるのか、今度は何処をどうされるのか全く分からない……精々怯えると良い。もしどうしても耐えられないなら叫べば良い、俺に命乞いをすれば、君の親友は死ぬが君は助かる。友情なんてどうせ取るに足らないくだらないものだ、自分を守る為に見殺しにする位何でもないだろう」
何処か楽しそうな男の声音、底知れない不気味さを感じさせるそれを聞きながら、黒川は中央制御室にいるであろう高根の顔を思い浮かべた。
鷹揚と飄々とした、掴み所の無い長年の腐れ縁。後数か月もすれば父親になりその腕に我が子を抱く事になる彼を、自分の保身の為に犠牲にする事等、何が有っても出来る事ではない。どちらにせよこの男は自分達をこのまま生かしておく気は無いだろう、順番が違っても声を出しても出さなくても、最終的には自分も高根も、そして他の人質達も殺してしまう腹積もりなのに違い無い。そんな中で保身の為に声を出して犠牲者を出すのを早める等下策中の下策、ここはどれだけ痛めつけられても何とか堪え、タカコ達救出部隊の到着を待つ他は無いだろう。
タカコや敦賀と共に高根の自宅へと押し掛けた時と、そして披露宴の時に見て数度言葉を交わした彼の新妻、高根でなくとも何とも庇護心を擽られるあの儚さすら感じさせる女性に、夫の訃報を伝える等御免被る、しかもその原因が自分になってしまったとしたら、とても合わせる顔は無い。やせ我慢でも何でもここは何とか堪え切るしか無いのだ、黒川がそう自らに言い聞かせ口腔内に溜まった血を吐き出した時、ナイフを拾って戻って来た男が今度は踵の直ぐ上、腱を縦に割る様にして手にした刃を突き立てた。
今回も声は堪えたものの、堪らずに身を捩っても腱が締まったのか刃は抜けず、黒川は足を何度も床へと振り下ろし打ち付け、それで漸くと抜けたナイフが床へと転がる。カラン、というその音を聞きながら、黒川はぼんやりと一昨々年の第一次博多曝露の事を思い出していた。
あの時、自分がしっかりとタカコを見ていなかった所為で彼女は陸軍の末端兵に拘束され、そして、連れて行かれた先で酷い辱めを受けた。彼女の力量ならばあの地下室へと連行される前に抜け出す事も可能だった筈なのに、何故抵抗せずに連行され、あの様な拷問と凌辱を諾々と受け入れたのか。タカコの力量を目にする度に思い知る度に、その事について考えていたが、恐らくはこれが答えなのだろう、自らが今置かれている状況と重ね合わせそう考える。
タカコの力量であればその場で動いて保身をする事は出来た、それは間違い無い。それでもそれはその場凌ぎの事、末端兵三人が誰の手先なのかという事も分からず、下手をすれば海兵隊に累が及びそこに保護されている自らの安全も脅かされる事ににりかねない。そして、自らの事だけでなく、高根や敦賀、そして黒川にも累が及ぶのを避ける為、敢えてあの辱めを甘受したのだろう。
その場限りの事ではなく、将来や周囲の事迄見据えての行動、彼女はそこ迄算盤を弾いて自分達を守ってくれたのだ、それならば今度は自分の番、彼女達がやって来る迄耐え抜き高根や他の人質を守る事が、今自分が義理を果たす事が出来る唯一の行為であり選択だろう。
時限は明日の午前中というのは聞かされた、時計を奪われた所為で正確な現時刻は分からないが恐らくは後半日程の筈、それ迄何とか耐え切ってやる、黒川は心中でそう誓いながら、口腔内に溜まった血をもう一度吐き捨てた。
強い衝撃には痛みは遅れてやって来る、そんな事はよく聞くが事実なのだな、黒川はそんな事を考えつつ突然に顎に感じた衝撃と遅れてやって来た痛みを感じながら、自らが転がった冷たい床へと口腔内に湧いた血と折れてしまった歯を吐き出した。
「私が今から君を痛めつけて、それに飽きる迄一声も発しないでいられたら、君を殺す事はしないでおいてやる」
目の前の男とのそんな言葉の直後に左頬に叩き込まれた拳、座らされていた椅子から転げ落ち床に激しく身体を打ち付けたが、声を出すのだけは堪え切った。
「最前線の九州の人間とは言え所詮温室育ちで現場知らずの将官だろう?さて、そんな人間が何処迄我慢出来るか見物だな」
床に転がった黒川の腹部へと今度は半長靴の爪先を叩き込む男、それが綺麗に鳩尾に決まってしまい、途端に息が詰まり声を出すどころか呼吸すらままならず、出て来たのは息でも声でもなく大量の胃液だけ。最後に食事をしてから二十四時間以上が経過しているしこれはまぁ当然か、吐き出す時に薄らと声も出ていた様子だがそれを勘定に入れないでいてくれているのは感謝すべきなのか、そう思いつつもう一度えづいて更に胃液を吐き出せば、目の前の床に男が膝を突いたのが目に入る。
「見た目からして伊達男優男だと思っていたが、君はなかなかの硬派の様だな、黒川少将。だが、これはどうかな?」
その言葉と共に男は手にしていた布袋を黒川の頭に被せ、首のところで袋の口を手早く縛ってしまう。閉ざされた視界、今度は何をするつもりなのかと黒川が舌打ちをすれば、何の前触れも無く太腿に熱した火箸を押し当てられた様な熱さが走った。
「……!!」
遅れてやって来る鋭い痛み、ナイフを突き立てられたのだと理解した直後に刃は横に薙ぎ払われ、がりり、と、皮膚を刃が切り裂いていく感触が身体を伝わって痛みと共に脳へとやって来る。それも何とか声を堪えた黒川だったが、その後に訪れた静寂は言い様の無い不安を彼へと齎した。
視界を塞がれる事が、これから何をされるのか全く分からない事が、こんなにも人を不安にさせるのだとは知らなかった。来るなら来い、そう思っても耳に届くのは空調が立てる低い音だけ、目の粗い麻袋なので窒息の心配は無いが、それでも外の様子が全く分からない事が黒川の心に黒い焦燥感を生む。そんな中突然に、今度は手の甲へと痛みが走り、突き立てられた鋒が手を貫通して床へとカツンと当たる音を聞いた時、声は何とか飲み込んだものの、これには堪らずに床を転がり、突き刺さったナイフを遠心力を借りて遠くへと放り投げた。
「怖いだろう?視覚を完全に殺されるというのは……何をされるのか、今度は何処をどうされるのか全く分からない……精々怯えると良い。もしどうしても耐えられないなら叫べば良い、俺に命乞いをすれば、君の親友は死ぬが君は助かる。友情なんてどうせ取るに足らないくだらないものだ、自分を守る為に見殺しにする位何でもないだろう」
何処か楽しそうな男の声音、底知れない不気味さを感じさせるそれを聞きながら、黒川は中央制御室にいるであろう高根の顔を思い浮かべた。
鷹揚と飄々とした、掴み所の無い長年の腐れ縁。後数か月もすれば父親になりその腕に我が子を抱く事になる彼を、自分の保身の為に犠牲にする事等、何が有っても出来る事ではない。どちらにせよこの男は自分達をこのまま生かしておく気は無いだろう、順番が違っても声を出しても出さなくても、最終的には自分も高根も、そして他の人質達も殺してしまう腹積もりなのに違い無い。そんな中で保身の為に声を出して犠牲者を出すのを早める等下策中の下策、ここはどれだけ痛めつけられても何とか堪え、タカコ達救出部隊の到着を待つ他は無いだろう。
タカコや敦賀と共に高根の自宅へと押し掛けた時と、そして披露宴の時に見て数度言葉を交わした彼の新妻、高根でなくとも何とも庇護心を擽られるあの儚さすら感じさせる女性に、夫の訃報を伝える等御免被る、しかもその原因が自分になってしまったとしたら、とても合わせる顔は無い。やせ我慢でも何でもここは何とか堪え切るしか無いのだ、黒川がそう自らに言い聞かせ口腔内に溜まった血を吐き出した時、ナイフを拾って戻って来た男が今度は踵の直ぐ上、腱を縦に割る様にして手にした刃を突き立てた。
今回も声は堪えたものの、堪らずに身を捩っても腱が締まったのか刃は抜けず、黒川は足を何度も床へと振り下ろし打ち付け、それで漸くと抜けたナイフが床へと転がる。カラン、というその音を聞きながら、黒川はぼんやりと一昨々年の第一次博多曝露の事を思い出していた。
あの時、自分がしっかりとタカコを見ていなかった所為で彼女は陸軍の末端兵に拘束され、そして、連れて行かれた先で酷い辱めを受けた。彼女の力量ならばあの地下室へと連行される前に抜け出す事も可能だった筈なのに、何故抵抗せずに連行され、あの様な拷問と凌辱を諾々と受け入れたのか。タカコの力量を目にする度に思い知る度に、その事について考えていたが、恐らくはこれが答えなのだろう、自らが今置かれている状況と重ね合わせそう考える。
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その場限りの事ではなく、将来や周囲の事迄見据えての行動、彼女はそこ迄算盤を弾いて自分達を守ってくれたのだ、それならば今度は自分の番、彼女達がやって来る迄耐え抜き高根や他の人質を守る事が、今自分が義理を果たす事が出来る唯一の行為であり選択だろう。
時限は明日の午前中というのは聞かされた、時計を奪われた所為で正確な現時刻は分からないが恐らくは後半日程の筈、それ迄何とか耐え切ってやる、黒川は心中でそう誓いながら、口腔内に溜まった血をもう一度吐き捨てた。
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