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リューシャ編
16話
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「えっ…?」
リリエに一直線に向かう槍。それをスカイが黙って見ているはずもなく。
「【レイシャンド・フリーズ】」
そうスカイが呟いた瞬間、槍が氷に包まれた。すると槍は止まり、その場に落ちる。槍は、どうにかリリエに当たるギリギリの所だった。
「大丈夫?」
「び、びっくりした…」
スカイはリリエに近寄る。リリエは少しだけ目を見開いていた。
「…リリエって以外に神経図太いよね」
「それ褒めてる?けなしてる?」
「俺は褒めてるつもり。というか、普通は目の前まで槍が迫ってギリギリで落ちたら、放心して座り込んだりすると思うんだけど。」
その言葉にリリエはちょっとムスッとすると言う。
「結論的に言うと、私が普通の奴じゃないって言いたいんだね。」
「そうは言ってない。ていうか、そんなことより優先することあるでしょ」
リリエはそれではっとなる。
「あ、そういえばあの槍ってどこから来たの?さっきは突然私の前に…」
「…あれ、突然だったけど、俺は見切れた。離れてたからかもしれないけど」
「ほんと?!」
リリエの言葉にスカイは頷くと、言う。
「あれは、突然前に現れたように見えて召喚されていた。多分、近くでいたら絶対に分からない。」
「召喚…?」
「…召喚は、補助魔法の1つ。召喚は自分が過去3ヵ月以内に触れたものなら全て召喚できる上物を自分の元に出すこともできれば、自分の元から特定の場所に出現させることもできる。」
「…じゃあ私たち、進めない…?」
リリエがおそるおそる言った言葉に首を振るスカイ。
「そんなことはない。召喚には弱点もある。物をだせるのは自分から半径1㎞以内だけ。」
「でもなんで私の目の前に…?あれは偶然だったの?」
リリエの言葉に少し目線を上にあげるスカイ。
「あー、あれはリリエと俺の動きを全部見張ってるんだ。」
「み、見張ってる?!ど、どこから?!」
リリエはキョロキョロと辺りを見回す。
「どこからって言われても、特定なんて出来ない。」
「だ、だったら私たち、やられちゃうよ…?」
「そんな問題、無いに等しいよ。」
「え…えぇ?!」
スカイのまさかの発言に驚くリリエ。
「だって、見えなくすればいいんだから。相手から。」
「で、でも、どこから見てるか分かんないんじゃ…」
リリエの言葉にため息をつくスカイ。
「はぁ…だから…」
そういった瞬間、スカイの後ろに槍が出現した。
「っ!スカ…」
「そうなったら、召喚出来なくしてやればいい。」
するとスカイは指をパチンと鳴らした。それと同時に槍は凍りつき、廊下の所々が凍ってゆく。
「廊下が…」
「…俺に、そういう攻撃効くと思ってた?ここの奴らってほんとにそんなに甘い考えなんだね。だから侵入者に易々と入られるんだよ」
スカイはため息をつく。
「もっと、ちゃんと考えとかないとね。神の城に乗り込んでくる者たちは皆、それなりの考えと強さがあって来てる。甘く見ない方が身のためだ。」
「スカイ…?」
スカイは右の拳を強く握った。
「君らと違って生半可な気持ちじゃ無いんだよ。俺たちは。」
そう、スカイは振り向きざまに廊下の奥を睨み付けた。すると廊下の凍ったところが次々に砕け散って行く。
「えっ…な、何が…」
スカイは睨むのを止めると、リリエの方を向いた。その目を見て、リリエはなにかを察した。
「…スカイ、行こ?氷が砕けてもなにもしないってことはスカイがやったんでしょ?こっちがやられないうちにちょっとでも進んでおかないと」
そう笑うリリエにスカイは呟いた。
「…さっきのこと、なにも聞かないんだ」
その言葉が聞こえたリリエは聞こえていないフリをしようかとも考えたが、小さめの声で呟くように答えた。
「…スカイ普段感情出さないのに、さっきすごい怒ってたから触れちゃダメかなって。」
スカイはそれが聞こえていたが、敢えて聞こえていないフリをしたが、心のなかでスカイは呟く。
″…やっぱり君は優しいね″
「スカイ?どうしたの?行かないの?」
「…行くけど、この先には多分城の番人がいる」
「城の番人?それも中に?」
「うん。その番人が召喚を使っている。それに、そいつを倒したら皇女と皇子の間へは近いはず。だけど、そこそこ厄介な奴だ。」
「スカイ、その番人と戦ったことあるの?」
「無いけど、聞いたことはある。…さて、行くんでしょ。番人はすぐ先にいる。」
「うん、行こう!」
軽く会話を交わし、リリエとスカイは廊下の先へ進んでいった。しばらく進むと、かなり広いところに2人は出た。
「…ここに、いるのかな…?」
「分からない。でも、可能性は高いよ。」
スカイの言葉でリリエは、微かに風を手に纏わせ、辺りに気を配る。
「…とりあえず、気をつけてゆっくり進むか。」
「分かった。」
2人は辺りに意識を配りながら反対側の廊下へ進んでいく。そして、2人は何事もなく廊下へ出た。
「…あれ?なにも、起こらなかった…?」
「…もしかしたらまだ先にさっきみたいな部屋があるのかもしれない。行ってみよう。」
「うん、そうだね」
そして2人はまた廊下を進み始めた。これが、無限ループの始まりだとも知らずに。
「…ようこそ。神の城、無限迷路へ…」
ワインレッドの髪の青年はそう言って怪しい笑みを口許に浮かべた。
リリエに一直線に向かう槍。それをスカイが黙って見ているはずもなく。
「【レイシャンド・フリーズ】」
そうスカイが呟いた瞬間、槍が氷に包まれた。すると槍は止まり、その場に落ちる。槍は、どうにかリリエに当たるギリギリの所だった。
「大丈夫?」
「び、びっくりした…」
スカイはリリエに近寄る。リリエは少しだけ目を見開いていた。
「…リリエって以外に神経図太いよね」
「それ褒めてる?けなしてる?」
「俺は褒めてるつもり。というか、普通は目の前まで槍が迫ってギリギリで落ちたら、放心して座り込んだりすると思うんだけど。」
その言葉にリリエはちょっとムスッとすると言う。
「結論的に言うと、私が普通の奴じゃないって言いたいんだね。」
「そうは言ってない。ていうか、そんなことより優先することあるでしょ」
リリエはそれではっとなる。
「あ、そういえばあの槍ってどこから来たの?さっきは突然私の前に…」
「…あれ、突然だったけど、俺は見切れた。離れてたからかもしれないけど」
「ほんと?!」
リリエの言葉にスカイは頷くと、言う。
「あれは、突然前に現れたように見えて召喚されていた。多分、近くでいたら絶対に分からない。」
「召喚…?」
「…召喚は、補助魔法の1つ。召喚は自分が過去3ヵ月以内に触れたものなら全て召喚できる上物を自分の元に出すこともできれば、自分の元から特定の場所に出現させることもできる。」
「…じゃあ私たち、進めない…?」
リリエがおそるおそる言った言葉に首を振るスカイ。
「そんなことはない。召喚には弱点もある。物をだせるのは自分から半径1㎞以内だけ。」
「でもなんで私の目の前に…?あれは偶然だったの?」
リリエの言葉に少し目線を上にあげるスカイ。
「あー、あれはリリエと俺の動きを全部見張ってるんだ。」
「み、見張ってる?!ど、どこから?!」
リリエはキョロキョロと辺りを見回す。
「どこからって言われても、特定なんて出来ない。」
「だ、だったら私たち、やられちゃうよ…?」
「そんな問題、無いに等しいよ。」
「え…えぇ?!」
スカイのまさかの発言に驚くリリエ。
「だって、見えなくすればいいんだから。相手から。」
「で、でも、どこから見てるか分かんないんじゃ…」
リリエの言葉にため息をつくスカイ。
「はぁ…だから…」
そういった瞬間、スカイの後ろに槍が出現した。
「っ!スカ…」
「そうなったら、召喚出来なくしてやればいい。」
するとスカイは指をパチンと鳴らした。それと同時に槍は凍りつき、廊下の所々が凍ってゆく。
「廊下が…」
「…俺に、そういう攻撃効くと思ってた?ここの奴らってほんとにそんなに甘い考えなんだね。だから侵入者に易々と入られるんだよ」
スカイはため息をつく。
「もっと、ちゃんと考えとかないとね。神の城に乗り込んでくる者たちは皆、それなりの考えと強さがあって来てる。甘く見ない方が身のためだ。」
「スカイ…?」
スカイは右の拳を強く握った。
「君らと違って生半可な気持ちじゃ無いんだよ。俺たちは。」
そう、スカイは振り向きざまに廊下の奥を睨み付けた。すると廊下の凍ったところが次々に砕け散って行く。
「えっ…な、何が…」
スカイは睨むのを止めると、リリエの方を向いた。その目を見て、リリエはなにかを察した。
「…スカイ、行こ?氷が砕けてもなにもしないってことはスカイがやったんでしょ?こっちがやられないうちにちょっとでも進んでおかないと」
そう笑うリリエにスカイは呟いた。
「…さっきのこと、なにも聞かないんだ」
その言葉が聞こえたリリエは聞こえていないフリをしようかとも考えたが、小さめの声で呟くように答えた。
「…スカイ普段感情出さないのに、さっきすごい怒ってたから触れちゃダメかなって。」
スカイはそれが聞こえていたが、敢えて聞こえていないフリをしたが、心のなかでスカイは呟く。
″…やっぱり君は優しいね″
「スカイ?どうしたの?行かないの?」
「…行くけど、この先には多分城の番人がいる」
「城の番人?それも中に?」
「うん。その番人が召喚を使っている。それに、そいつを倒したら皇女と皇子の間へは近いはず。だけど、そこそこ厄介な奴だ。」
「スカイ、その番人と戦ったことあるの?」
「無いけど、聞いたことはある。…さて、行くんでしょ。番人はすぐ先にいる。」
「うん、行こう!」
軽く会話を交わし、リリエとスカイは廊下の先へ進んでいった。しばらく進むと、かなり広いところに2人は出た。
「…ここに、いるのかな…?」
「分からない。でも、可能性は高いよ。」
スカイの言葉でリリエは、微かに風を手に纏わせ、辺りに気を配る。
「…とりあえず、気をつけてゆっくり進むか。」
「分かった。」
2人は辺りに意識を配りながら反対側の廊下へ進んでいく。そして、2人は何事もなく廊下へ出た。
「…あれ?なにも、起こらなかった…?」
「…もしかしたらまだ先にさっきみたいな部屋があるのかもしれない。行ってみよう。」
「うん、そうだね」
そして2人はまた廊下を進み始めた。これが、無限ループの始まりだとも知らずに。
「…ようこそ。神の城、無限迷路へ…」
ワインレッドの髪の青年はそう言って怪しい笑みを口許に浮かべた。
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