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ROUTE1(プロローグ/斬裂魔事件編)
1-08 初めての友達
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公園での一件のしばらく後。
俺のスマホがポケットの中で震える。
早速、先輩から何らかのメッセージでも来たのかと確認するが。
意外や意外、メッセージの送信相手は同級生の柏原仁であった。
――――返事を返すと向こうから直接電話が掛かってくる。
「よぉ司、今何してる?」
「特に何も。少し辺りを散歩していただけだ」
唐突な質問に特に何かを思案するでもなく答える。
「一人か?」
「ああ」
「だったら丁度いい。良ければ今から合流して飯でもどうだ、奢るぜ?」
「マジか」
そうして数分後。
俺は待ち合わせに指定された駅前へとやって来ていた。
「おー司、こっちこっち」
先に駅前へと着いていた仁が俺を見つけて手を振るう。
「待たせたな」
「いんや、時間ピッタリだ」
「どうだお腹すいてるか?」
「割と」
「ならこのまま店に向かってもいいか?」
「構わないよ」
「オッケー。それじゃ案内するよ、付いてきて」
時刻は夕方。
仕事終わりの会社員の姿がちらほらと見える中、仁と共に駅の裏口へと向かって
歩き始める。
「どこに行くんだ?」
「それは着いてからのお楽しみだよ」
◇
「――――着いた、ここだ」
「ここってラーメン屋か?」
駅から徒歩数分圏内に佇む一件のラーメン屋。その店内からの明かりが
優しく俺たちを照らす。お世辞にも綺麗とは言えない風貌に身構えつつも、
入り口横の排気口から漂う濃厚な豚骨スープの香りにいやでも鼻腔が
擽られる。
「よっと」
仁が慣れた様子で暖簾を掻き分け、店内へと足を踏み入れるのを見て
俺も後に続く。
「大将、お邪魔するよ」
「おや仁くんじゃないか、いらっしゃい」
店の主人らしき人物は仁を見て持っていた新聞紙を折りたたみこちらを見据える。
「繁盛してるかい?」
「あはは、見ての通りさね」
小さいながらも風情ある店内は、休日というのに俺たち以外に客はなく
閑散としていた。
「おや友達かい?」
「あぁ、この前編入してきた最上司。俺の新しいダチだ」
「そうかい。よろしくなボン」
「どうも」
「大将、いつものラーメンセット二つね」
「あいよッ!」
仁を仲介し、ラーメン屋の主人とやり取りを終えて、俺たちは店の奥にある
テーブル席へと座る。
「行きつけなのか?」
「あぁ、個人的にここのラーメンが絶品でな。かなり通ってる」
「通りで」
それなら店主とのやり取りも納得がいく。
見たところ特段代わり映えのしない、至って普通のラーメン屋だ。
客も少なければそういうこともあるにはあるのだろう。
「そういえば仁って寮生活じゃなかったか? 外食して大丈夫なのか?」
「そっか、司は通学組だから知らないのか。寮の食堂は平日だけで休日は
自己負担なんだよ」
「そうなのか」
「寮生活っていっても意外と大変なんだな」
「そうでもないぜ。狭いけど一人一部屋は支給されるし、普段は朝夜の
飯付きだからな」
「門限はあるのか?」
「夜の十時。それ以降はコンビニにも行けない規則なんだ」
「学生にしちゃ、ちょっと厳しい気もするな」
「学生だからだろ。とはいえコンビニなら敷地内にもあるし、不便はないよ」
「ふーん」
するとしばらくして、店主が厨房から大きめのトレイを抱えてやってくる。
「へい、お待ち。ラーメンセット二つね」
「おーこれこれ」
運ばれてきたのは、濃厚な鳥豚骨スープのラーメンとチャーシュー丼の
セットが二つ。そこに加え、メニューにある写真と見比べる限りラーメンには
肉増しなどのトッピングも追加されているようだった。
「うまそうだな」
言うまでもなく先程店前で感じた同様のスープの香りに食欲がそそられる。
ラーメンの観察もそこそこに俺はテーブルの端から割り箸を取り出し
手を合わせる。
「いただきます」
まずはスープ。そしてその後、麺を口へと運ぶ。
「どうだ?」
「うまい」
「そうだろう、こってり好きには堪らないんだこれが」
仁の言う通り、これはこってり好きには堪らない。
ましてや食べ盛り真っ盛りの学生からしてこの濃厚さは悪魔的だ。
特殊な仕事をしている関係上、最近は外食する機会などめっきりなかったか
せいか予想以上に箸が進む。遠乃先輩のバイト先である洋食屋のオムライスも
美味しかったが、これはこれでまた別ベクトルの美味しさがある。
「ぷはぁ」
運動後ということもあってか、俺は気が付くとスープの一滴に至るまで
平らげていた。
「ふふ、気に入ってくれたようだな」
「あぁ、とても満足だ」
とはいえカロリーも高ければ、合計金額が千円を超える為、
早々できる贅沢ではないが友人との食事という状況もあってか、
とてもいい経験ができた。
「本当に奢ってもらってもいいのか?」
「俺が連れてきたくて来たんだからな当然だろ。
まぁ、俺からの転入祝いってところだな」
「――――そうか」
そういうことならと、俺は仁に会計を任せ店の外へ。
仁と共に帰路へと着いた。
俺のスマホがポケットの中で震える。
早速、先輩から何らかのメッセージでも来たのかと確認するが。
意外や意外、メッセージの送信相手は同級生の柏原仁であった。
――――返事を返すと向こうから直接電話が掛かってくる。
「よぉ司、今何してる?」
「特に何も。少し辺りを散歩していただけだ」
唐突な質問に特に何かを思案するでもなく答える。
「一人か?」
「ああ」
「だったら丁度いい。良ければ今から合流して飯でもどうだ、奢るぜ?」
「マジか」
そうして数分後。
俺は待ち合わせに指定された駅前へとやって来ていた。
「おー司、こっちこっち」
先に駅前へと着いていた仁が俺を見つけて手を振るう。
「待たせたな」
「いんや、時間ピッタリだ」
「どうだお腹すいてるか?」
「割と」
「ならこのまま店に向かってもいいか?」
「構わないよ」
「オッケー。それじゃ案内するよ、付いてきて」
時刻は夕方。
仕事終わりの会社員の姿がちらほらと見える中、仁と共に駅の裏口へと向かって
歩き始める。
「どこに行くんだ?」
「それは着いてからのお楽しみだよ」
◇
「――――着いた、ここだ」
「ここってラーメン屋か?」
駅から徒歩数分圏内に佇む一件のラーメン屋。その店内からの明かりが
優しく俺たちを照らす。お世辞にも綺麗とは言えない風貌に身構えつつも、
入り口横の排気口から漂う濃厚な豚骨スープの香りにいやでも鼻腔が
擽られる。
「よっと」
仁が慣れた様子で暖簾を掻き分け、店内へと足を踏み入れるのを見て
俺も後に続く。
「大将、お邪魔するよ」
「おや仁くんじゃないか、いらっしゃい」
店の主人らしき人物は仁を見て持っていた新聞紙を折りたたみこちらを見据える。
「繁盛してるかい?」
「あはは、見ての通りさね」
小さいながらも風情ある店内は、休日というのに俺たち以外に客はなく
閑散としていた。
「おや友達かい?」
「あぁ、この前編入してきた最上司。俺の新しいダチだ」
「そうかい。よろしくなボン」
「どうも」
「大将、いつものラーメンセット二つね」
「あいよッ!」
仁を仲介し、ラーメン屋の主人とやり取りを終えて、俺たちは店の奥にある
テーブル席へと座る。
「行きつけなのか?」
「あぁ、個人的にここのラーメンが絶品でな。かなり通ってる」
「通りで」
それなら店主とのやり取りも納得がいく。
見たところ特段代わり映えのしない、至って普通のラーメン屋だ。
客も少なければそういうこともあるにはあるのだろう。
「そういえば仁って寮生活じゃなかったか? 外食して大丈夫なのか?」
「そっか、司は通学組だから知らないのか。寮の食堂は平日だけで休日は
自己負担なんだよ」
「そうなのか」
「寮生活っていっても意外と大変なんだな」
「そうでもないぜ。狭いけど一人一部屋は支給されるし、普段は朝夜の
飯付きだからな」
「門限はあるのか?」
「夜の十時。それ以降はコンビニにも行けない規則なんだ」
「学生にしちゃ、ちょっと厳しい気もするな」
「学生だからだろ。とはいえコンビニなら敷地内にもあるし、不便はないよ」
「ふーん」
するとしばらくして、店主が厨房から大きめのトレイを抱えてやってくる。
「へい、お待ち。ラーメンセット二つね」
「おーこれこれ」
運ばれてきたのは、濃厚な鳥豚骨スープのラーメンとチャーシュー丼の
セットが二つ。そこに加え、メニューにある写真と見比べる限りラーメンには
肉増しなどのトッピングも追加されているようだった。
「うまそうだな」
言うまでもなく先程店前で感じた同様のスープの香りに食欲がそそられる。
ラーメンの観察もそこそこに俺はテーブルの端から割り箸を取り出し
手を合わせる。
「いただきます」
まずはスープ。そしてその後、麺を口へと運ぶ。
「どうだ?」
「うまい」
「そうだろう、こってり好きには堪らないんだこれが」
仁の言う通り、これはこってり好きには堪らない。
ましてや食べ盛り真っ盛りの学生からしてこの濃厚さは悪魔的だ。
特殊な仕事をしている関係上、最近は外食する機会などめっきりなかったか
せいか予想以上に箸が進む。遠乃先輩のバイト先である洋食屋のオムライスも
美味しかったが、これはこれでまた別ベクトルの美味しさがある。
「ぷはぁ」
運動後ということもあってか、俺は気が付くとスープの一滴に至るまで
平らげていた。
「ふふ、気に入ってくれたようだな」
「あぁ、とても満足だ」
とはいえカロリーも高ければ、合計金額が千円を超える為、
早々できる贅沢ではないが友人との食事という状況もあってか、
とてもいい経験ができた。
「本当に奢ってもらってもいいのか?」
「俺が連れてきたくて来たんだからな当然だろ。
まぁ、俺からの転入祝いってところだな」
「――――そうか」
そういうことならと、俺は仁に会計を任せ店の外へ。
仁と共に帰路へと着いた。
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