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チャプター1(初任務編)
第十七話 『解呪』
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高梨さんの兄弟子であり、八雲さんの一番弟子であるという
灯哉さんの到着より僅か数分。
高梨さんをあれだけ苦戦させていた黒煙鳥は
秋里さんの自宅の庭で塵と化していた――――。
「あの、助けていただいてありがとうございました」
「ん、あー君が今回の依頼者だね。いいっていいって仕事だし。
むしろ遅れてしまって申し訳なかったね。大丈夫だったかい?」
「はい」
「それならよかったよ」
そういうと灯哉さんはその隣に立つ高梨さんに目を向ける。
「藍華ちゃん、相当苦戦したと見えるね」
「…………しました」
「正直でよろしい。だがそれはまだまだ修練が足りない証拠だよ」
「……はい。反省してます」
その言葉は今回の彼女の頑張りを思えば少々酷なようにも思えたが、
彼が高梨さんにとって兄弟子というなら部外者の僕から口を出すことでは
ないだろうと思い言葉を飲み込む。
「してそこの君。君が藍華ちゃんが警護を担当している天寺くんだね」
「そうです」
「君は中々に勇敢だね。藍華ちゃんの言いつけを守り依頼者の元を離れなかった」
「いえ僕は何もできませんでした」
「それは先も言ったように気にすることはない。君は一般人。
守られてしかるべき存在なのだから」
「…………」
「――――まぁいい。小言はまた今度にしよう」
「それじゃ俺は帰る。藍華ちゃん後始末はよろしくね」
「はい」
そういうと灯哉さんはバイクに乗り、
颯爽と夜道へと消えていった。
「ふぅー疲れたーーー」
兄弟子が居なくなるや否や高梨さんが大きく息を吐いてリビングにある
ソファの上に転がる。
「お疲れ様、高梨さん。これよかったら」
「ありがと秋里さん」
その様子を見て気を使ったのか不知火が冷蔵庫から取り出した
パックジュースを手渡す。
「天寺くんも」
「あぁ、ありがとう」
こうして元凶である怪異が祓われ、高梨さんの境界が解けたことで
秋里さんの家も元通りとなり一件落着となったわけだが。
そうと分かった瞬間、みんなしてドッと疲れが押し寄せてきたらしく
今回の辛勝を素直に喜べずにいた。
「疲れたわね」
「ああ」
「でもこれで呪いは解けたんだよね?」
「ええ。あとは一応人形と彫刻を供養して終わり」
「だってさ秋里さん」
「うん。二人とも本当にありがとう。私今日のこと一生忘れないわ」
「はは、僕もだ」
「私もー」
結果的に灯哉さんの活躍により呪いは祓われたワケだが、
それでも僕や高梨さんの行動は決して無駄ではなく――――
秋里さんの全面的な協力と支えによって成し遂げたことであることに変わりは
ない。
リビングから外を見ると空はいつも通りの色合いへと戻り
水平線からは日光が顔を覗かせようとしている。
僕はその光景を見て「まぁ、こんな青春も悪くないな」とそう思った。
灯哉さんの到着より僅か数分。
高梨さんをあれだけ苦戦させていた黒煙鳥は
秋里さんの自宅の庭で塵と化していた――――。
「あの、助けていただいてありがとうございました」
「ん、あー君が今回の依頼者だね。いいっていいって仕事だし。
むしろ遅れてしまって申し訳なかったね。大丈夫だったかい?」
「はい」
「それならよかったよ」
そういうと灯哉さんはその隣に立つ高梨さんに目を向ける。
「藍華ちゃん、相当苦戦したと見えるね」
「…………しました」
「正直でよろしい。だがそれはまだまだ修練が足りない証拠だよ」
「……はい。反省してます」
その言葉は今回の彼女の頑張りを思えば少々酷なようにも思えたが、
彼が高梨さんにとって兄弟子というなら部外者の僕から口を出すことでは
ないだろうと思い言葉を飲み込む。
「してそこの君。君が藍華ちゃんが警護を担当している天寺くんだね」
「そうです」
「君は中々に勇敢だね。藍華ちゃんの言いつけを守り依頼者の元を離れなかった」
「いえ僕は何もできませんでした」
「それは先も言ったように気にすることはない。君は一般人。
守られてしかるべき存在なのだから」
「…………」
「――――まぁいい。小言はまた今度にしよう」
「それじゃ俺は帰る。藍華ちゃん後始末はよろしくね」
「はい」
そういうと灯哉さんはバイクに乗り、
颯爽と夜道へと消えていった。
「ふぅー疲れたーーー」
兄弟子が居なくなるや否や高梨さんが大きく息を吐いてリビングにある
ソファの上に転がる。
「お疲れ様、高梨さん。これよかったら」
「ありがと秋里さん」
その様子を見て気を使ったのか不知火が冷蔵庫から取り出した
パックジュースを手渡す。
「天寺くんも」
「あぁ、ありがとう」
こうして元凶である怪異が祓われ、高梨さんの境界が解けたことで
秋里さんの家も元通りとなり一件落着となったわけだが。
そうと分かった瞬間、みんなしてドッと疲れが押し寄せてきたらしく
今回の辛勝を素直に喜べずにいた。
「疲れたわね」
「ああ」
「でもこれで呪いは解けたんだよね?」
「ええ。あとは一応人形と彫刻を供養して終わり」
「だってさ秋里さん」
「うん。二人とも本当にありがとう。私今日のこと一生忘れないわ」
「はは、僕もだ」
「私もー」
結果的に灯哉さんの活躍により呪いは祓われたワケだが、
それでも僕や高梨さんの行動は決して無駄ではなく――――
秋里さんの全面的な協力と支えによって成し遂げたことであることに変わりは
ない。
リビングから外を見ると空はいつも通りの色合いへと戻り
水平線からは日光が顔を覗かせようとしている。
僕はその光景を見て「まぁ、こんな青春も悪くないな」とそう思った。
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