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41話
しおりを挟む「ポン太!?」
「ジークフリードだって言ってんだろ!!」
「なぜジークさんがここに?」
「・・・さ、散歩の途中だ」
「ここは散歩の途中で来るような場所じゃ絶対にないだろ? まさか、俺を心配して?」
「そ、そんなことはどうでも良いだろ! とにかく話しは聞かせてもらった! 天上世界に行くんならオレが案内してやる!」
「確かにジークさんなら頼りになりますし適任ですが、1匹と1人で大丈夫ですか?」
「ミャーちゃん~。イザヨイちゃんと~、シャルローネちゃんを~、呼んできて~」
「かしこまりました」
ドアの傍で控えていたネコメイドが、恭しく頭を下げると部屋を出て行った。
「姫様? 何をなさるおつもりブル?」
「イザヨイといえば、我が国でも屈指の実力者ですが・・・」
イザヨイ? 何処かで聞いたことがあるような、ないような・・・。
とにかく姫さんの行動は大臣や神官長も予期しなかったことみたいで、何をするつもりなのかと純粋に疑問に思っているようだ。
「1匹と1人だと~、困ることもあるかも知れないから~、あなたを守ってくれる人と~、お世話してくれる人を~、付けてあげるね~」
「え? あ、ど、どうも・・・」
姫さんの予想外の気遣いに驚いてしまい、つい素っ気ない感じの返事になってしまった。
「それと~、勝手に~、釣っちゃって~、ごめんね~」
「え?」
「姫様!? 姫様が謝られることなど何も――!!」
姫さんが謝ったことに大臣もびっくりしてるみたいだけど、俺もびっくりだ。
まさか謝られるとは本気で思ってなかった。
「だって~、こんなに~、イヤがられるなんて~、思わなかったんだもん~」
「じゃあ、一体どんな風に思ってたんだ?」
「お助けキャラを呼んだら~、もっと簡単に~、ぱぱ~って~、平和になると思ってた~」
「いくらなんでも気楽に考えすぎじゃね? まあ、何の役にも立たない俺が言えたことじゃないけどさ・・・」
「しかし姫様。王族たるもの、簡単に謝ることはしてはならんのですぞ」
「え~? だって~」
「自分に非があるとしても、それを相手のせいにして保身を図るのが王族なのです!」
「それはダメだろ!!」
「しかし困ったブル。伝説のお助けキャラが役に立たないブル。今後の方針を改めて考え直さねばならないブル」
「うっ・・・」
俺の心をえぐるような神官長の言葉に、申しわけないような、悲しいような気分だ・・・。
「気にするな。お前が悪いわけじゃない」
「・・・ポ、ポン太ぁ・・・」
「だから俺はジーク――!?」
俺はふわふわもこもこのポン太を思わず抱きしめていた。
「俺をわかってくれるのはお前だけだポン太愛してる結婚してくれ!!」
「いい加減ポン太って言うんじゃねえ!!」
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